2011年3月21日月曜日

3/16 ACL VS 山東魯能(中国) @Shandong Sports Centre Stadium(中国・済南)

■山東魯能 2 - 1 セレッソ大阪
山東魯能:RENATO(22') WANG YONGPO(32')
セレッソ大阪:なし

フォーメーション


■メンバー
■山東魯能
GK:22 YANG CHENG
DF:3 RENATO  15 YUAN WEIWEI 16 ZHENG ZHENG 29 RICARDO
MF:6 ZHOU HAIBIN 7 CUI PENG 8 WANG YONGPO 18 RODA ANTAR 23 LI WEI
FW:9 HAN PENG
SUB:1 LI LEILEI 11 WANG TONG 2 LIU JINDONG 14 MUREHEMAITIJIANG MOZHAPA 19 ZHANG CHI 21 DENG ZHUOXIANG 10 OBINA
交代:LI WEI→MUREHEMAITIJIANG MOZHAPA(58')ZHOU HAIBIN→ZHANG CHI(68')WANG YONGPO→WANG TONG(90'+1)

■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:14 丸橋祐介 22 上本大海 3 茂庭照幸 20 高橋大輔
MF:10 マルチネス 5 中後雅喜 7 乾貴士 16 キム ボギョン 23 倉田秋
FW:ホドリゴ ピンパォン
SUB:1 松井謙弥 4 藤本康太 32 尾亦弘友希 13 清武弘嗣 17 酒本憲幸 25 黒木聖仁 15 小松塁
交代:乾→小松(HT45')上本→藤本(46')キムボギョン→清武(71')

ACL初めてのアウェーは中国。震災の影響で国内での公式戦が全て中止になり3月中に行われる公式戦はこの前日に行われたガンバの試合とこの試合の2試合のみ。様々な思いを乗せた1戦となった。まさかセレッソが日本を背負って試合をする日が来ようとは・・・
セレッソのスタートはここ3試合すべて同じ。まあしばらくクルピはこのメンバーで行くのでしょう。ただベンチが代わっていて、永井や播戸が外れて小松と黒木が入っているがこれは高さ対策かなと。試合中に知ることになるけど、小松はなんと27歳にして4センチも身長が伸びたらしく190オーバーの191センチになっていた(笑)
一方の山東。ここもメンバー表では1トップだけど実際は2トップ。メンバーは公式発表のままで。ただFWの9が右に流れるので中盤は7の1ボランチにしているけど、6との2ボランチで23が右にいることもあった。

■前半
山東も全く初めて見るチームなのでいつも通りなのかどうかはわからないけど、立ち上がりからかなりのハイペースで試合に入ってくる。簡単に言ってしまえば「荒いサッカー」なのだけど、ハイペースでハイテンポで人数をかけて勢いをもって前に進んでくるまるでイングランドのサッカーの様で、日本ではちょっとお目にかかれないサッカー。立ち上がりはちょっとそれを受けてしまう形でセレッソは攻め込まれてしまう。
ただ山東はプレミアのチームほど精度があるわけではないので徐々に慣れてくるのだけど、ここであまりにカウンター狙いに偏ってしまった。
山東は人数をかけて攻めて来るからバックラインの裏に広大なスペースが空いている。しかもブラジル人CBコンビは高さと強さはあるけどスピードはあまり無いように見える。だからカウンターというのは正しい選択なんだけど、山東は初戦負けていたことやホーム開幕戦という事もあり、それでもかさにかかった様に前に前にと出てくる。で、セレッソはボールを取ってカウンターというかたちで進んでいくのだけど、セレッソは両SBの選手や配置からわかるようにそういう風に作られたチームでもないのでこういう「行って来い」といった展開はそんなに得意じゃない。要するに相手のペースでサッカーをしてしまっていた。
経験豊富なチームなら前へ前へと来る中でも、後ろやGKを使ってじっくりボールをつなぎながら両SBを高い位置に押し出してセレッソのリズムに持ち込み、サイドチェンジやシャドーを使って押しこんでいけるんだろうけど、その辺が今後の課題かと。

前半 CK時のゾーン

最初の失点シーンは右CKから
セレッソはセットプレーをゾーンで守るのだけど、ニアでフリックされたボールに後ろから飛び込み茂庭の前で触られて先制される。
この時ニアゾーンを守っているのが丸橋。正確な記録を確認していないので定かではないけど、山東の方が大きい選手が多かったのでここでミスマッチが起こっており山東はこの後もセットプレーでは執拗にこのニアゾーンを狙ってきていた。

2失点目は、相手CBからのロングボールから
このロングボールを相手FW9番が茂庭との競り合いを制してここで勝負あり。こうなれば上本は8番のマークを外してカバーに入るしか無く。結果8番に通されて1対1を決められた。
ただ、セレッソは2バックなんだからこの失点は仕方ない。あそこで茂庭が止めてくれる。止めることが出来なくても遅らせる事をしてくれる。それが前提なのだから。試合後のインタビューで「今日どうやってやられたかははっきり覚えているし、次にそうやらせないために、個人的にしっかり取り組んでいきたいという気持ちでいます」と語っているように次はもう大丈夫なはずだ。

■後半
後半フォーメーション


セレッソは後半開始から乾、上本と小松、藤本を交代させる。
上本はイエローカード1.5枚(イエロー1枚と注意を受けている)状態だったのでアウェーということもあり交代させたのだろう。このあたりはクルピの経験を感じさせる采配。
乾の交代は、小松の投入でセットプレー時の担当ゾーンが代わるので先ず「高さのある小松を入れる」という事が目的としてあったのだろう。

後半 CK時のゾーン

前半は丸橋が担当していたニアゾーンにはチームで一番高さのある小松を置き、丸橋は二アポストへ。二アポストにいたボギョンをこぼれ球を運ぶペナ外に出して、前半執拗に狙われたニアへの速いボールはこれで対応できるようになる。
この試合でセットプレーからやられたことで明らかになったのだけど、このセットプレー時の役割分担も今後考えていかないといけないかも知れない。

後半はセレッソが攻める時間が増えるのだけど、これは2トップにした事というよりも相手のペースが落ちた事が原因。
中盤でボールが持てるので、前半出来なかった両SBを高い位置に押し出してセレッソのリズムに持ち込み、サイドチェンジや前線を使ってチャンスを作り出すことができるようになっていた。
前半ならどうか分からなかったけど、この程度のプレッシャーなら小松の高さを囮にした足元のプレーでチャンスも活きる。多分山東は小松をほとんど知らなく完全に高さ要員だと思っていて、なのに全然ハイボールは来ないし、スペースで受けたがるし、仕掛けてくるしでちょっと戸惑っている様子が見受けられた。
また中後から両サイドへ向けたロングパスにも可能性を感じさせた。多分この選手はプレッシャーが緩い中ならコレぐらいのキックは出来るんだろう。(前半のようなハイペースの中ではほとんど見せることが出来てなかったけど)

しかし後半はペースを握る時間が多くありながら、3戦連続途中投入の清武が持ち味に前に運ぶプレーでリズムをさらに高めるも、決める事が出来ず2-0のまま終了。
初めての国外アウェーは、前半を取り戻すことが出来ずに悔しい敗戦となった。
あと、結果的に小松の投入からペースが上がったんだけど、あの後半の相手の状態なら3シャドーで揺さぶったほうが面白かったかも知れないかなってところが少し心残りでもある。

■その他
下がった乾だけど、多分乾はセレッソ加入後最も短い時間で下げられた試合だったと思う。
ボールに触れる回数が少なく消えている時間が多かったので、高さを入れたいという状況なら下げるのは乾になってしまうのは当然とも言える状況だった。
ただ、ボールを持ったときの乾は「最悪」とも思える状態では無いようにもみえた。この試合よりも悪い乾はもっと何度も見ている。なので展開にも恵まれなかったと言えばそうなんだけど、ただ乾にはもっとやってもらわないと困る。乾にはもっとチームのリズムに関わるプレーを見せて欲しい。1人では難しいとしても倉田とは合うようなので、2人のパス交換やパスの方向、ドリブルをする・しないの判断などで去年家長がやっていたようなプレーを1人ではできなくても自身が中心になって、シャドーの3人を使うようにしてやっていって欲しい。宮崎キャンプでは完全ではなかったもののそういったプレーの片鱗はみせていたのだし、今期のセレッソはそこで1つ進むことができると感じさせたのだから。

2011年3月7日月曜日

3/5 Jリーグ第1節 VSガンバ大阪 @万博記念競技場

■ガンバ大阪 2 - 1 セレッソ大阪
ガンバ大阪:アドリアーノ(65’)遠藤(76’)
セレッソ大阪:倉田(73’)

フォーメーション

■メンバー
■ガンバ大阪
GK:1 藤ヶ谷陽介
DF:21 加地亮 3 金正也 5 山口智 6 下平匠
MF:23 武井択也 7 遠藤保仁 10 二川孝広 11 宇佐美貴史
FW:22 イグノ 9 アドリアーノ
SUB:29 木村敦志 2 中澤聡太 4 高木和道 15 藤春廣輝 13 キム スンヨン 14 平井将生 18 川西翔太
交代:イ グノ→キム スンヨン(77’)平井→宇佐美(89’)

■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:14 丸橋祐介 22 上本大海 3 茂庭照幸 20 高橋大輔
MF:10 マルチネス 5 中後雅喜 7 乾貴士 16 キム ボギョン 23 倉田秋
FW:ホドリゴ ピンパォン
SUB:1 松井謙弥 4 藤本康太 32 尾亦弘友希 13 清武弘嗣 17 酒本憲幸 11 播戸竜二 19 永井龍
交代:中後→清武(72’)乾→播戸(83’)

セレッソのスタメンはACLと同じ、サブも酒本が戻ってきて黒木が外れた以外は同じで現段階でのクルピのベストメンバー
ACLではバイタルで渋滞をおこして効果的な攻めが出来ていなかったが、開幕戦/ダービーという大切な試合で問題を解消できるのか?セレッソの渋滞解消は色んなバランスで行っていたのでそう簡単には全て解決できるとは思えないけど、改善の方向へ進むこととあとはダービー効果で何とかして欲しいという所。
一方のガンバは4-2-3-1をテストマッチでもやってたし公式記録ではイグノがMF登録になっていたけど、完全にボックス型の4-4-2でガンバの十八番の形。取られたアドはきっと合うまでに時間がかかるだろうと思っているので出来ればアド1トップの方が嬉しかったのだけど

■前半
前半の流れ/セレッソ
前半立ち上がりははほぼイーブンペース。セレッソは慌てずにじっくりいつもの様にボランチでボールを落ち着けて組み立てる。対するガンバは2トップをボランチにきっちりつけてくる。まあここにプレスが来るのは十分予想されることなので、中後と上本がマルチネスの斜め後ろにポジションをとるようにして決定的に厳しくなる状況は交わせるようにできている。
またACLで上手くいかなかったバイタルについては、倉田、乾、ボギョンが引いてきて受ける事はスムーズに出来ておりボールの運びはある程度できていた。ただ、裏抜けやSBとの絡みが少なくピンパォンは孤立気味なので崩しきる事が少なくミドルシュートが増えていた。

前半の流れ/ガンバ
一方のガンバのボール運びはセレッソとはまた異なる形で、特徴としてはボールサイドのSBだけが中盤の組み立てに絡み逆サイドのSBは基本バックラインにいる。ボールサイドのMFはトップに近い位置にポジションを取り逆サイドが中央に絞る。そこで詰まったらDFラインに残ってたSBへサイドチェンジして空いている前のスペースへボールを運んでまた同じ形を作る。これをイヤってほど繰り返すんだけど、その中でこの日は二川がよくボールに絡みの出来が良さそうな感じ。

ガンバ/ボール奪取後の流れ
それよりも特徴的だったのはガンバがボールを奪った瞬間の攻め。サイドのスペースにFWを走らせてそこに長いボールを出す。これは完全に対セレッソ仕様で、セレッソは2トップに対して2CBで守るのでサイドで1対1の状況を作ることができるしCBをサイドに引っ張り出させようという狙い。
しかし茂庭と上本のCBコンビはもの凄い。この1対1で負けることは無く最低でも遅らせるしほとんどのケースではボールを奪ってしまう。まさに「鬼神」。この守備だけでも十分入場料分の価値があると思う。
ただ、CBが引っ張り出されたときに中後がDFラインに入る事も無く時間を稼いでSBの戻りを待つのが基本のやり方なので、いくらこの2人がスゴいとはいえ何かが起こってしまう事もある以上ここはどう考えても相手の狙いどころにはなってくる。実際上本のハンドでPKを取られた場面もサイドに流れたイグノに茂庭が引っ張り出され、遅らせることには成功したけど宇佐美がフォローに入り、二川が後ろから中に入ってくるタイミングでクロスを上げられてアドリアーノが空振ったので後ろの上本がたまらずハンドって流れだったので。

■後半
ガンバ先制点
後半も前半と同じ流れで進んでいくが、ゲームが動いたのは65分。ガンバの右サイドでのポゼッションの流れからサイドチェンジした時に二川が抜群の動きで基点になりスルーパスで下平を深くまで入り込ませる。この時点でDFはかなり苦しくなってしまい柔らかいクロスをアドリアーノに決められる。前半から動きの良かった二川が抜群の動きで基点になられた時点でかなり厳しくなってしまった。

セレッソの攻撃はアレマ戦に比べるとマシにはなってきたけどやっぱりまだまだ。SBを含めての近い距離での絡みが全く出来ていないので形は中にいくかSBのアーリークロスしか無い。セレッソの3シャドーは3人共が同サイドに集まったりしてそこにさらにSBも絡めて崩していくのだけどそれが全くない。具体的に言えばボギョンが近い位置で絡むプレーが出来ていないから。乾と倉田は近い位置でパス交換をして崩していくイメージがあるんだけどボギョンは自分で行ってしまう。
強さもスピードもあるから今までは行ってしまうプレーが正しかったんだろうけど。

清武投入後
72分に中後から清武に交代。清武をボランチにいれてボールを運ばせるのか?と期待したが、倉田がボランチに下がって清武はシャドーに入る。直後にサイドの深い位置まで侵入し左右に振ったボールを丸橋が戻したボールを倉田が決めて同点。そして、コレで攻撃が活性化します。
要因は、倉田・乾・清武が近くでプレーしそこに丸橋も絡みだした事。
乾と清武は去年のSBと絡み崩していくプレーのイメージが共有されているし、倉田もそこに上手く絡んでいける。その為、サイドで人数をかけて基点になることができ、そこから中へのプレーも出始める事になっていくのだけど。

ただその前への意識が強すぎるメンバーになっていたことの裏を取られ、再び二川の素晴らしいフリーランニングで崩され遠藤が決めて突き放されてしまう。この失点も二川のフリーランニングがほぼ全てで、遠藤のシュートは上本が防ごうと頭に当てたこともありジンヒョンが防ぎきれずに失点・・・

その後も攻勢をかけ、播戸投入するも結局得点を挙げられず、開幕戦、ダービー、アウェーはまたも敗戦・・・

その他
本文中にも書いたけど前の連携が今ひとつというのは、ピンパォンが孤立しておりボギョンと他の選手との前での絡みがほとんど無いという事でその中でもより問題なのはシャドーに入っているボギョン。現状なら攻撃のリズムは乾・倉田・清武でいったほうがきっともっと良くなる。今思えば宮崎でも乾と倉田の絡みとボギョンの推進力という3人という形ではあまり無かった。
ただボギョンの能力は高いし、この日見せたように体の強さはシャドーの中ではピカイチなので上手く組み込みたいんだけどな。
今期のセレッソはこのボギョンが前で周りの選手と絡んでプレーできるようになるかどうかがポイントになりそうです。

2011年3月4日金曜日

3/2 ACL VS アレマ・インドネシア(インドネシア) @長居スタジアム

■セレッソ大阪 2 - 1 アレマ・インドネシア
セレッソ大阪:ホドリゴ・ピンパォン(14')ホドリゴ・ピンパォン(76')
アレマ・インドネシア:ノー・アラム・シャー(50')/PK

フォーメーション

■メンバー
■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:14 丸橋祐介 22 上本大海 3 茂庭照幸 20 高橋大輔
MF:10 マルチネス 5 中後雅喜 7 乾貴士 16 キム ボギョン 23 倉田秋
FW:ホドリゴ ピンパォン
SUB:1 松井謙弥 4 藤本康太 32 尾亦弘友希 13 清武弘嗣 25 黒木聖仁 11 播戸竜二 19 永井龍
交代:乾→清武(81')

■アレマ・インドネシア
GK:31 アフマド・クルニアワン
DF:7 ベニー・ワハユディ 2 プルワコ・ユディ・プラトモ 27 ワルヨ 3 ズルキフリ・シュクル
MF:10 アフマド・アミルディン 19 アフマド・ブストミ 17 エステバン・ギレン 6 ムハンマド・リデゥアン
FW:9 ロマン・クメロ 12 ノー・アラム・シャー
SUB:25 シャイフディン 37 ジュアン・レフィ 32 レオナルド・トゥパマフ 18 ロニー・フィルマンシャー 44 ヘンドラ・リドワン 15 スナルト 29 T・アブドゥルムシャフリ
交代:10 アフマド・アミルディン→15 スナルト(84')17 エステバン・ギレン→44 ヘンドラ・リドワン(88')

セレッソのメンバーは今のファーストチョイスと思われるメンバーでやっぱり清武はベンチ。キャンプを見た限り基本的に昨シーズンと考え方は同じだけど、2バック3シャドーともいえるシステムに踏み切る事ができた立役者の家長がマヨルカに移籍したのでそこをどうするかが今シーズンの大きなポイントになる。城南戦を見た感じでは倉田のボールを受けるプレーとボギョンのボールを運ぶプレーでそれなりにカバーできそうな感はあったけどね。
またピンパォンは宮崎キャンプの時に出場していなかったので実際のプレーは全く初めて。以前本人に確認した所スピードとシュートには自信があるといっていたのでそこに期待。

一方のアレマは全く知らない。公式では10番の選手がFW登録となっていたけど実際は左MFだった為MFに。


■前半
前半の動き1

最初に驚いたのが、アレマが思いの外きれいな4-4-2を引いてきた事。2ラインをしっかり組んでブロックを作っている。セレッソを分析してこの形を選んできたのか、それとも単純にいつもこのサッカーをするチームなのかは不明だけど結構しっかり2ラインで、しかも2トップの内1人がボランチを見ていた。監督がチェコ人だったからしいのでこの辺りはサスガ。そしてチームの中心はキャプテンのFW12番。基本はトップにいるけど中盤に引いてきたりして比較的自由に動きまわり、数は少なかったがそのスペースに中盤が飛び出すという狙いもあるよう。

試合開始からセレッソが手を焼いたのがピッチコンディション。試合直前に降った雨の影響でピッチがかなりスリッピーだった様で、立ち上がりから足を滑らせる選手やトラップがうまくいかない事が多く見られる。ここ数年ホームでは比較的天候に恵まれていたので、あれほどスリッピーな長居は個人的にも久しぶりに見た気がします。アレマも同じ条件だと言えばそうなんですが、ボールを持っているのはほぼセレッソでアレマは奪ってカウンターなのだからその影響がより出てしまうのはセレッソの方になってしまう。ただ高橋大輔は監督がマガトならスパイクをゴミ箱に捨てられてたなと思わせるぐらい滑ってたのも一応書いておきます。
スリッピーなピッチに苦労しながらもやはりボールポゼッションはセレッソ。ただアレマも東南アジアのチームだけあって足下の技術はしっかりしており深い位置でボールを奪った時等はうしろからしっかり繋ぐプレーを見せる事もある。

先制点

そんな中比較的早い時間帯にセレッソが先制。
カウンターを狙ったこぼれ球を再び拾ったアレマが中盤でボールを繋ごうとしている所をボギョンが17番にプレスをかける。
そのこぼれ球(苦し紛れに出したパス)を丸橋がインターセプトしカウンターが発動。
丸橋→倉田→ボギョンと渡りタメを作って縦に抜ける乾にスルーパス。そして乾の柔らかいクロスをファーから走ってきたピンパォンが頭であわせる。
このプレーで良かったのはボギョンのプレスの時に丸橋が既に準備を出来ていた事、だからこそ前で奪えた。そしてさらにインターセプトした丸橋が最後ゴール前中央まで入って行った事。その結果外からくるピンパォンをフリーにする事ができました。
またセレッソは元々この手のカウンターは割と得意だけど、それに新加入の選手が3人絡んだというのも嬉しい


ただ、先制点以降もペースは上がらず、マルチネス・中後のところでボールは持つことができるものの、なかなかそこから前へとボールが運べない。
その要因はシャドーとトップのポジショニング。
セレッソの攻撃の特徴として
・後でボールを落ち着ける。
・シャドーがMFとDFの間で受ける。もしくはシャドーがボールを運ぶ。
というのがあり、その為の両サイドのポジショニングだったり2バックなのに、シャドーが間で受けるプレーや引いてきてボールを運ぶ事がほとんどなくとにかく前へ前へといってしまうので前線で渋滞。結果、足下で受けるプレーが増え潰されたり、スリッピーなピッチでミス続出になっていた。

前半の動き2

先制点以降は、マルチネスと中後でボールをキープしている時にアレマのDFラインとMFラインの間が開いてしまう場面も見られるようになってきていたがその「おいしいスペース」を効果的に使えない。
3シャドーが、間で受ける。ボールを運ぶ。そして時々乾は裏に抜ける。
人的問題であり、コンビネーションの問題であり、ピッチの問題でもあるのだろうけど、セレッソはココを活かす為に成り立っているチームなだけにココが機能しないとやはり厳しいです。


■後半
後半の動き

後半はボギョンのポジションが修正される。前半は渋滞の中でほとんどプレーさせてもらえなかったが、後半は低い位置、マルチネスと中後の近くでボールを受けるようになる。ここで不可解なPKで同点にされるも、ボギョンのポジション修正によってボールポゼッションがより安定し丸橋・高橋の両サイドも高い位置に進出、結果アレマのMFラインはDFラインと近づきすぎるようになる。(アレマが追いついたから下がったという可能性もあるけど)

これにより前半よりは攻撃の形が改善され、徐々に攻撃の形が作り出されて行く。ゴール自体はなかなかできなかったけど、この攻撃が出来ていればいつかは点が入るだろうなという感じになってきた。(実際はココからも長かったけど)

最終的には中後のFKをマルチネスがフリックしピンパォンが飛び込んでゴール、の1点しか取れなかったが、後半は前半に比べるとまだマシな方だった。


■その他(新加入選手について)
文中にも書いたけど、セレッソは真司と乾の時からシャドーの位置を最大限活かす為の仕組みになっているのでここが活きないとかなり苦しい。真司も家長もいなくなった今やっぱり乾には好不調の波をもっと小さくしてもらわないと。いつまでも「ファーストタッチを見れば今日が乾の日かどうかがわかる」様ではやっぱりツライ。
あとシャドーで言えば、倉田、ボギョンの実際のプレーは初めて見た人も多かったとは思うけど、彼らが宮崎で見せてたのはあんなもんじゃなかったので乾・清武を含めた4人で上手く回していければ良いかなとは思っています。

ピンパォンは確かにスピードもありそうだけどそれよりもフットサル出身って感じ。後本人は1トップでも問題ないよとはいってたけど、MF登録の選手だけあってやっぱり引いてくるプレーが多い。その結果渋滞につながる可能性もあるんだけど上手くいけばより流動的になる可能性もあるのでまあ最初は少しガマンという所かと。

中後はやっぱりポジショニングを改善してもらわないといけないかな。ただ前任のアマラウもポジショニングはあまり良く無かったし、序盤は宇宙開発が唯一の見せ場的な試合もあったりしたのでこの段階ではまずまずにしておきます。

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