2011年6月26日日曜日

6/25 Jリーグ第18節 VSアルビレックス新潟 @東北電力ビッグスワンスタジアム

■アルビレックス新潟 1 - 1 セレッソ大阪
アルビレックス新潟:ブルーノ ロペス(76')
セレッソ大阪:酒本(90'+3)

フォーメーション

■アルビレックス新潟
GK:30 小澤英明
DF:14 藤田征也 3 千葉和彦 2 大野和成 5 石川直樹
MF:36 菊地直哉 15 本間勲 6 三門雄大 23 田中亜土夢
FW:11 ブルーノ ロペス 10 ミシェウ
SUB:22 渡辺泰広 20 増田繁人 33 西村竜馬 32 小林慶行 8 小暮郁哉 16 大島秀夫 18 川又堅碁
交代:菊地→川又(62') 本間→小林(85') ミシェウ→大島(90'+1)

■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:3 茂庭照幸 4 藤本康太 14 丸橋祐介 20 高橋大輔
MF:5 中後雅喜 7 乾貴士 23 倉田秋 25 黒木聖仁
FW:9 ホドリゴ ピンパォン 19 永井龍
SUB:1 松井謙弥 17 酒本憲幸 32 尾亦 弘友希 33 高橋祐太郎 26 村田和哉 11 播戸竜二 15 小松塁
交代:永井→播戸(64') 黒木→小松(78') 高橋 大→酒本(87')

新潟とは今シーズン2回目の対戦。
セレッソはU-22の3人とマルチネス・ボギョンがサスペンションで不在と厳しい状況だけど、乾がスタメン復帰。マルチネスの所には黒木が久々のスタメンで出場。
一方の新潟も鈴木、酒井がU-22、チョ・ヨンチョルと東口がケガで離脱中って事で同じく厳しい台所事情ながら菊池が復帰。久しぶりにみたGKの小澤はセレッソにもちょっとだけいたけど鹿島の2ndだった印象が強い。
前回はミシェウのポジショニングでブルーノロペスにSBの裏をつかれ失点してしまったのでミシェウをどうやって捕まえるかがポイントになるかと。

■ポゼッション対カウンター
新潟は4-4のブロックを作り前回と同じくボールを持つセレッソとカウンターを狙う新潟という展開。
立ち上がりセレッソボール保持のポジション
マルチネスの代わりに入った黒木がマルチネスほどのキープ力はないもののリズムよくボールを捌き、乾が積極的に引いてボールを受けることでペースを握る。
新潟は立ち上がり前から行きたそうな素振りをみせているもののボールを動かせているので厳しそう。
新潟カウンターの狙い
新潟の狙いはカウンター。前回もそうだったけど、ミシェウがCBとボランチの間で浮いたポジショニングを取る事でブルーノアウベスをCBと1対1に持ち込みサイドのスペースに走らせ、そこにSHを絡めようとしてくる。
ブルーノロペスはスピードも強さもあるかなり強烈な選手なので流石の茂庭や藤本も1対1でそう簡単に止めることはできない。なのでカバーの入れる位置にCBのもう1枚のポジションを取らせたい。

■カウンター対策
新潟を押し込むことでカウンターを防ぐ
って事でセレッソの取った方法は攻撃
ポゼッションを高めて相手を押し込む事でミシェウのポジションを下げにかかる。
怖くないカウンター
ミシェウが下がらざるを得ない状況にしてしまうと手前で黒木が抑えることができるし、ブルーノロペスに対してもチャレンジ&カバーのCB2枚で対応できるし、2列目から飛び込んでくる選手に対してのカバーは中後ができる。
この形にまで持っていければ新潟のカウンターもそう怖くはなくなってくる
SBとボランチの新しい絡み
ミシェウのポジションを下げる上で効果的だったのがSBが中に入っていくプレー
普段、丸橋が前に出てそのスペースをマルチネスが使うという形はよく見せているが、この日はさらにそれの進化系という感じで、丸橋が中央に向かって斜めに入っていき黒木が丸橋のいたポジションに入っていくという形も見られた。
中後のポジショニング
あと、この試合に限った事ではないけど、最近中後のポジショニングが非常によくなっている。ACLガンバ戦に向けてテストをやっていた「CBの前に中後」をやってからだと思うけど、両SBをあげるセレッソにとってあそこに中後がいるという事は非常に大きい。さらに攻撃の時にもそこでフリーになっている事でポゼッションの保険にもなっている。

■新潟のカウンター対策対策
新潟の4-3-3
新潟はカウンターでも効果的な攻めができずバイタルエリアを使われてるという事で、DFラインの前を3ボランチにして田中を右にミシェウを左に動かす。
この辺の時間帯の新潟は全く攻め手がなくなっていたので、田中かミシェウのうちボールサイドはは中盤に落として守備をするけど、逆サイドはカウンターの為に必ず前に残したいというのが狙いの様子。
この新潟の狙いは最初は上手くいきそうな気配があったものの、バイタルを使われて逆サイドに展開した時に空けてしまうので押しこまれた時に結局両サイドとも下がってしまってしまうようになりすぐに止めてしまった。

ただシュートが決まらない。
前半のシュート数は3-14、ポゼッションも6割ぐらいは取れていたと思うがとにかくシュートが決まらない。
ただ、内容は悪くなくチャンスも作れていたので焦れずに続けていくしか無いというまま前半は0-0で終了

■カウンター応酬への誘い
後半の新潟は再び4-4-2に戻し、試合の立ち上がり同様前からプレッシャーをかけようとしてくる。
何かを変えなきゃいけなかった新潟は前半立ち上がり以上に強めに前から行くんだけどどセレッソはきっちり落として守るのでそれほど問題にはならない。
ハーフタイムで黒崎監督が徹底したのであろう、新潟は前半ほどブロックを押し下げられる事もなくなってきた。

だけど、ブロックが下がってないという事は裏にもスペースがあるので、セレッソは縦パスのタイミングが早くなり前半と違った形でもチャンスを作り出せるようになる。
その流れで疲れの見える永井を播戸に交代。
前半から多くの決定機を外してきたし、永井以上に裏のスペースをつけるという狙いもわかりやすい。

前線に人を増やす新潟
ただ、この辺の時間帯からカウンターの応酬みたいになってきてしまう。
新潟としてはほとんど上手く出来ていなかったのでカウンターの応酬上等という事で前線に川又、前に人を増やしてくる。セレッソにしても試合は支配できているしゴールも目の前に迫っている。なのでこの新潟の甘い誘いに乗る。

新潟の先制
結果的にこの誘いに乗った事が裏目にでる。
ピンパォンのパスミスからカウンター、人数が揃っていた事で逆にCBの前に入ってくるミシェウに両CB共が釣られてしまい高橋とブルーノロペスが1対1に。中に切り替えしニアを抜かれて失点してしまう。
この失点、シュートまで持っていった新潟の流れも良かったけど、ジンヒョンはニアを抜かれてはいけない。ブルーノロペスが中に切り替えしたときにパスやファーへのシュートに備えて重心をファーに移してしまったジンヒョンのミス、ニアはGKの責任エリアだからだ。
それにしても今シーズンはニアを抜かれる機会が多いような気がする。

終盤のセレッソ
もうここまできたらセレッソはカウンターの応酬だろうが関係なく乗って行くしかない。
って事で黒木を中後に、さらに高橋を酒本に代えて攻め立てる

これがロスタイムにやっと実を結ぶ
左サイドでポイントを作り乾のパスを右サイドで酒本が決め同点
バイタルエリアで繰り返し続けていたプレーがやっと実を結んだ。

■その他
前半は試合を完全に支配していたのに決められなかった。
なので後半は新潟の誘いにのりカウンターの応酬に乗ってしまい失点した。
結果論としては新潟の誘いに乗ったのが失敗。カウンター対策はポゼッションで、ああいう時こそ慌てずゆっくり、じっくり仕掛けて新潟のスキを待つ方がよかったし、セレッソの考え方、進む方向性としてはそれが正解でもある。
けど、あそこは乗っちゃうって気持ちもわかる。乗っちゃっても先に決めれていれば問題なかった訳だし…

まあただ、進むべき方向としてはやっぱりあそこは乗る必要はなかった。
なかなか点が入らないとしてもしっかりコントロールする。慌てない。今ひとつ乗り切れてないのも影響してるんだろうけどね。

2011年6月24日金曜日

6/22 Jリーグ第17節 VS名古屋グランパス @キンチョウスタジアム

■セレッソ大阪 2 - 3 名古屋グランパス
セレッソ大阪:ピンパォン(43') 乾(90+1')
名古屋グランパス:磯村(14') 玉田(44') ケネディ(73')

フォーメーション

■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:3 茂庭照幸 4 藤本康太 14 丸橋祐介 20 高橋大輔
MF:5 中後雅喜 10 マルチネス 16 キム ボギョン 23 倉田秋
FW:9 ホドリゴ ピンパォン 19 永井龍
SUB:1 松井謙弥 17 酒本憲幸 32 尾亦弘友希 33 高橋祐太郎 7 乾貴士 11 播戸竜二 15 小松塁
交代:永井→小松(61') 中後→乾(61') 丸橋→酒本(82')

■名古屋グランパス
GK:1 楢崎正剛
DF:32 田中隼麻 4 田中マルクス闘莉王 5 増川隆洋 6 阿部翔平
MF:33 磯村亮太 20 ダニルソン 8 藤本淳吾
FW:10 小川佳純 16 ケネディ 11 玉田圭司
SUB:50 高木義成 3 千代反田充 38 三都主アレサンドロ 9 ブルザノビッチ 28 田口泰士 22 橋本晃司 35 田中輝希
交代:磯村→ブルザノビッチ(76') 小川→橋本(90') 藤本→田口(90+3')

去年のチャンピオンチームをホームに迎え、甲府での快勝で勢いに乗っていきたいセレッソのスタメンは前節と同じ。清武はU-22からまだ戻ってきていないが、ここ数日よくわからない報道が多かった中ベンチに乾が帰ってきた。
一方の名古屋はベンチも含めて前節と全く同じ。
昨年の名古屋との試合はやられている感があまり無い中、ホームではFK・アウェーではPKとセットプレーから1点ずつ取られて2試合とも0-1で負けている。
まあでもやれてる感もあまり無かったけどね。

■フォーメーションの噛み合わせ
フォーメーションの噛み合わせ
セレッソは4-4-2で名古屋は4-1-2-3。
そのまま当てはめるとセレッソで余る選手はCBのウチ1枚、名古屋はCBとアンカーのウチ1枚となっている。
セレッソとしては先ずはボールを後で落ち着ける所からはじめたいのだけど、ボランチのマルチネスと中後の所はきっちり組み合っており、また中盤にあがって幅を作りたいSBの前もにすぐ相手がいる状態なのでそのままではあまり好ましくない。
逆に名古屋は、ダニルソンの所が浮いている。名古屋の攻撃は前線中央にケネディと両サイドにスピードある玉田・小川をおいているもののケネディめがけて蹴ってそのこぼれとかってやり方はあまり取らずにどちらかといえばパスを繋いだり、長いボールも両サイドの選手をめがける事が多いんだけどその起点となるダニルソンや闘莉王の所は空きやすい(空いている)ので出来るだけ大きく広がってその形を維持したいか。

って事で立ち上がりの名古屋は割と前からプレスをかけて来るんだけど、広がってる布陣でプレスなんてただでさえ長時間できない事なのにさらにこの日は非常に蒸し暑い。なので名古屋は3トップの両サイドを中盤に落とした形でブロックを作る。
名古屋の守備ブロック
こうなるとセレッソがやりたいボランチの位置でボールを落ち着ける形がかなりやりやすくなり一気にセレッソペースにとなっていきそうなものなんだけど、名古屋は両サイドが降りて来ると中盤センターの藤本・磯村・ダニルソンの誰か1人が必ずボランチの位置へプレスに行くというのが徹底されておりなかなかやりたい形には持っていけない。

このあたりが個人的には2トップより1トップにした方が良いと思っている所なんだけど、セレッソが2トップの場合セレッソの中盤が4枚に対して名古屋が両サイドを中盤まで落とすと名古屋の中盤は5枚、なのでこの時点では数的有利に出来ておらず、そこに左SBの丸橋など片方のSBをいれてやっと同数になる。パスサッカーの最も根本的な考え方はフリーの選手を作る事なんだけど、2トップで前線に2人並べてしまうと当然その分中盤にかかれる枚数が減るので、どうしてもそうなってしまう。福岡や甲府やの様に完全に引いてブロックを作ってくれる相手に対しては2トップでもそれほど問題は生じてこないけど、マリノスやこの日の名古屋の様に必ずボランチに行くってのを徹底されると今の2トップでは中盤を助けにいくまでの流動性は持てていないのが厳しい所。
さらに、2トップになるとももちろん良い所があって、人数でいけば中盤に足りないって事は前には揃ってるって事なので中盤で落ち着かせにくい分早めに前に入れれるチャンスは多くなる。だから相手ゴール近くまでいける数自体は増えるんだけど、当たり前ながら攻撃と守備は表裏一体なので攻め方が変わると守り方も変えなきゃいけないのに守り方が変わってない分カウンターを受けるケースも増えてしまう。

ちょっと話しが脱線してしまったので、セレッソの守り方を
セレッソの守備ブロック
この日は攻めで比較的縦に早いので、ボールを失っても前からプレスにいくのが難しい状況が多い。
なので全体を下げてブロックを作るんだけど、最初の話しに戻るとフォーメーションの噛み合わせ的にそのままではダニルソンの所が余りやすい。
そこで2トップの内の1枚(主に永井)が中盤のラインに入ってブロックを作る。
名古屋の攻撃はパスを繋いだり後からサイドに長いボールを出す事が多い。
ただ、名古屋はセレッソの様にポジショニングを崩してボールを動かすといったような事はほとんどしないし、長いボールの先にいる両サイドもスピードはあるけど空中戦で勝負できる選手ではないのでしっかりブロックを落としてしまえばそれほど怖さは無い。

あと、これは以前から思っている事なんだけど、GKの楢崎は全くつなげない。セービングの能力はスゴいんだけど足下はからっきしダメだ。
なのでこの日もGKへのバックパスの時にプレッシャーをかけるとサイドの前方に向かって蹴るだけなので7〜8割ぐらいはボールを奪える。暑いので全てのボールに行く事は難しいんだけど、ピンパォンと永井は精力的にGKまで行ってくれていたので助かっていた部分もあった。

が、しかし14分に唐突に失点、ここまでゴール前に効果的ボールをほとんど入れる事ができていなかった名古屋だけど、FKとなれば話しは別って事で藤本のFKをファーの増川に折り返されそれを磯村に押し込まれてしまう。
セレッソはゾーンで守るので基本的には早いボール対策としてニアに高い選手、ファーはそこまで来るのに時間がかかるので体を当ててフリーでヘディングさせないかGKが出て来るか、という仕組みになっているんだけどデカい選手を揃えてる名古屋なのでファーもニアもデカい選手がいた。
名古屋が守備を考えてポジショニングはほとんど崩さずに攻めれるのもこの強さがあるからなんだろう。

■対照的な両チーム
そしてこの先制あたりからケネディが攻撃の時に引いてきてボールに絡んで来る様になる。
ケネディのボールキープやドリブルはかなりいやらしい。スピードがあるわけではないのでドリブル単体ではそれほど脅威はないものの、体が強いのでCBが当たりに行ってもなかなかボールが奪えない。そして実に上手く倒れる。これで時間を作られるから距離が離れてても間に合うよって感じなのでセレッソとは全く対照的。
ただ、名古屋も畳み掛けるって感じでも無く失点前と同じ様な展開になる。

最初に今ひとつセレッソペースに出来きれない要因として2トップという事を書いたけど、永井、ピンパォンのそれぞれはよく頑張っていた。特に永井は3戦連続の先発で、ここ2試合もそうだった様に前線で起点になろうと体を張り、実際当たり負けする事も少なかった。
ただ、これはピンパォンにも言える事なんだけど2人共まだまだボールを持った時のプレースピードが遅い。判断が遅い。
なのでボールを受ける前から決めていたプレーはスムーズにできるんだけど、そうでない組み立てとか決めていたプレーが出来なかった時に効果的にならない事が多い。
それぞれスピードと永井なら強さ、ピンパォンならシュートと武器があるだけに判断のスピードを上げて前を向く勇気は是非とも欲しい・・・と思いながら見ているとこの2人で同点に追いつく。
下がってきた永井がDFのMFの間でくさびを受ける。そしてここで勇気をもって前を向く事に成功。前を向いた事でDFはプレッシャーをかけきれなくなり、そこを斜めに入ってきたピンパォンへスルーパス。角度が無い中これを決め同点に追いついた。

が、次のプレーですぐに失点
2失点目のシーン
同点になったキックオフ直後だったので守備陣形ができてないのを見たであろう闘莉王がドリブル。小川→ケネディと渡り玉田に得意のエリアから決められてしまう。
少し前からイヤだったケネディのドリブルにCB2枚が同時に行ってしまった事が玉田をフリーにしてしまう要因となった。

■乾の投入
後半もやっぱりやられてないけどこっちもそれほどやれていない状態が続く。
乾・小松投入後
そんな中、中後と永井に代え、ネガティブな報道で賑わせていた乾と小松を投入。
負けていたってのもあるんだろうけど、ボギョンをボランチに下げ2トップの形は変えない。
両チームとも暑さで間延びしてしまっているので、カウンターの応酬みたいな展開に。
そんな中、藤本康太が相手を倒してしまいPK。
ジンヒョンが一度ストップするもやり直しとなりこれで1-3。

終盤の形
終盤に丸橋を酒本に代えて高橋を左に移動、さらにボギョンを1列前に出してマルチネスの1ボランチで2トップ3シャドーというかなり前がかりの形にして責め立てるも、乾がロスタイムに1点返すのが精一杯。
結局2-3でホーム連敗となってしまった。

■1トップ
ずっと追いかける展開だった事もあるけど、後半乾と小松を投入した時間帯。あそこは2トップと入れ替えてしまった方が良かったんじゃないだろうか。
1トップ
この試合、やられてる感じもやれてる感じもあまり無かったのはやはり中盤でコントロールできていなかったから。で、まだ30分あったしあの暑さから考えてもこれから間延びしていく事は十分予想された。だから前線に人を残して早く攻めるよりも1トップで中盤に人数を増やし、シャドーが降りて来る事で数的有利をつくって中盤をコントロールするって方法を取れるだけの時間はあったかと。

■その他
審判の事に触れずに書いてみたら逆に結構な量になってしまった。
確かに審判はヒドかった。もう純粋にこのレベルでは無理なんじゃないの?って感じぐらいヒドかった。
不安定なジャッジに翻弄されて結果負けたので審判に対する批判も中に入れれたんだけど、まああえて書かないと言う事で

あと久しぶりに帰ってきた乾。
ファーストタッチ、間で受ける、前を向く、人を使う、その流れはやはりチーム1上手い。
態度とか確執とか書かれてしまってまあいろいろあるんだけど、全体的にチームをコントロールするのが監督の役割だしね。ただ、Jリーグサッカーキングの中で播戸の乾評もあわせると「まあそうだろうな」ってのもあるんだけど。

でも、そういうのを全く考えないとすると、

乾のケルン移籍が決定的

中断無くシーズンは続くのでクルピはメンバーから外す

ケルン移籍の話しがストップ(実際、フィンケが乾が獲得リストの一番上なんだけどお金がないので取りにいけないと6月20日に現地で報道されている)

移籍しないかも知れないならベンチに入れる

って流れもあるのかなと。
移籍ってそうスムーズに一筋縄で行くものでもないしね

2011年6月20日月曜日

6/18 Jリーグ第16節 VSヴァンフォーレ甲府 @山梨中銀スタジアム

■ヴァンフォーレ甲府 0 - 2 セレッソ大阪
ヴァンフォーレ甲府:なし
セレッソ大阪:小松(85') 播戸(90'+4)

フォーメーション

■ヴァンフォーレ甲府
GK:1 荻晃太
DF:25 市川大祐 2 小林久晃 4 山本英臣 13 内山俊彦
MF:5 ダニエル 27 伊東輝悦 20 片桐淳至 9 永里源気
FW:26 阿部吉朗 16 松橋優
SUB:21 荒谷弘樹 3 冨田大介 7 石原克哉 8 養父雄仁 18 柏好文 10 パウリーニョ 19 金 信泳
交代:ダニエル→石原(15') 永里→柏(66') 松橋→パウリーニョ(70')

■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:3 茂庭照幸 4 藤本康太 14 丸橋祐介 20 高橋大輔
MF:5 中後雅喜 10 マルチネス 16 キム ボギョン 23 倉田秋
FW:9 ホドリゴ・ピンパォン 15 永井龍
SUB:1 松井謙弥 17 酒本憲幸 32 尾亦弘友希 33 高橋祐太郎 25 黒木聖仁 11 播戸竜二 15 小松塁
交代:永井→播戸(62') ホドリゴ・ピンパォン→小松(82')

6月連戦の3試合目はアウェーの甲府戦。前節に引き続きU-22の3人と乾に合わせてレッドカードを受けた上本も欠場。乾は移籍がやはり決定的らしく中断期間の全くない今シーズンのスケジュールもあってかクルピはもう使わない方針のようだ。
一方の甲府はハーフナー・マイクが累積警告で欠場。開幕前に藤本康太に話しを聞いたときに、当時マイクが所属しており藤本康太がマークに付き全く何もさせなかった09年の最終節鳥栖戦が自分のキャリアの中で最も充実した試合で「マイクの様な選手は好きなタイプで止める自信がある」と言ってただけに楽しみだったのだけど残念ながら直接対決はならなかった

■前半
セレッソは前節に引き続き4-4-2。だけど、トップにピンパォンが復帰し播戸が外れている。
それに対する甲府も4-4-2。DFと中盤で4-4のブロックを作り守るというやり方。
セレッソのやり方と4-4の2ラインでブロックを作るやり方とはシステムの噛み合わせ上相性は良いので、この試合は前半立ち上がりからセレッソがボールをキープする展開になる。
セレッソのボールポゼッション
というのもセレッソのキーマンであるマルチネスが4-4で作ったブロックの外にいてボールを落ち着ける事ができていたから。福岡の時も書いたけどブロックを作っている選手が前にでてきてマルチネスにプレッシャーをかけるというのは、CBの前のスペースを空ける事になるので難しい。で、セレッソは両SB共に高い位置を取るので4-4のブロックを作るならマルチネスの所はFWが行くというのがスタンダードなんだけど、(甲府もきっとその狙いは持っていたのだろうけど)カウンターの起点になりたい2トップがCBと2対2という甘いエサに釣られて攻撃の時に早く行きたいという意識が目立ちFWの守備が中途半端になっていた。
このCBとFWの2対2は、押し込んだ状態で前でのプレッシングが効いていれば向こうはスペースに向けてアバウトに蹴るしか無く、この日入った藤本も含めてヨーイドンならほぼ負けないCBを置いているので2対2でも十分対応できるという計算のもとにできているのだけど、相手FWは「これ行けんじゃないの?」と思ってしまってるんだろう。
甲府 2ラインとFWの間が間延びする
そしてこの日のセレッソは2トップの1角にピンパォンが入っており、前回の永井・播戸の2トップは2人とも同じように裏を狙ってしまい中盤とバイタルの攻略に効果をもたらすことが出来ていなかったがピンパォンは引いてきたり逆サイドに流れたりする動きが多いので前節よりもスムーズにボールが回る。
さらにマルチネスの前がフリーになっているので、2列目から降りてくるボギョンや倉田とのパス交換や横幅が狭くなれば両サイドの幅を作っている両SBへのパスなどでどんどん甲府の2ラインを押し込んでいく。
セレッソのプレッシング
この形にまで持ち込めば前からの守備もできるので守備も安定してくる。
セレッソの場合ボールサイドに中盤の選手が集まっているケースが多いので、ボールを奪われた時には近い選手とボールより後方にいる選手(マルチネスの場合が多い)がボールホルダーにプレッシングをかけ、そしてボールに近い順番に相手を捕まえていき2CBは相手2トップとマンツーマン。そしてもう1枚のボランチがCBの前のスペースをカバーする。
この日の甲府は2ラインとトップの間がかなり広がってしまっていたのでこの形がきれいにハマり甲府は全くといっていいほど攻める事ができなくなっていた。

ただ、甲府は2ラインが完全に引く形となっていたのでセレッソもチャンスはあるものの攻めきる事ができず0-0で前半終了となる。

■後半
前半0-0だったものの甲府は全くのノーチャンスという事で守備を改善してくる。
甲府守備の修正
FWの1枚阿部を守備の時にはボランチに当たると2トップの役割を明確にし4-4-1-1といった形にする。
丸橋の空けたスペースでフリーになるマルチネス
ただ、セレッソにとってこの形は織り込み済み。
引いてくる2列目と上がる丸橋を使って左SBのポジションにスペースを作りそこでマルチネスがフリーになるというお得意の形に持っていくケースが増えてくる。
この形でマルチネスをやっぱりフリーにできていたので甲府の4-4-1-1作戦は残念ながらあまり効果がなくまたセレッソがボールを持つ展開になる。

甲府 後半 カウンターの狙い
ただ、前半と同じ様にやっぱり甲府が4-4でベタ引きになってるもんだからなかなかゴールを奪えない。そうこうしている間に中盤のミスからSHに走られる場面も何度か出てくる。
多分甲府は後半からこの形を狙っていたんだと思う。前半は2トップを走らせるという場面が多かったけど後半開始からは押し込まれて上手く出来ていたかったもののSHを使おうという意図が少し見えていた。
引いて守るセレッソ
先ほどのセレッソの前からのプレッシングが最もやりたい守備ではあるんだけど、やっぱり全ての状況で前から押さる事は不可能。なので前から行けない時は割り切って下がってしまう方法をとる。
この部分はさらに延ばしていきたい所でもあるけど、基本的に後からボールを繋いでいけるチームでもあるし、さらに最後尾のキムジンヒョンもつなげるGKなので引いてしまってもそれほど苦にはならない。
という事で後半途中にミスがらみから甲府に何度か攻められる場面がでてくるものの後でしっかりとめにかかる。
先制点の場面
試合のほとんどをペースを握って進めるものの最後の壁を崩せなかったセレッソが85分についに試合を動かす。
藤本康太からのスルーパスを丸橋がグラウンダーで折り返し、中央で交代出場の小松が決める。
この場面で最も効果的だったのは藤本康太。
この時間帯になると甲府は4-4のブロックの前で2トップの両方でボランチを2枚を見る形になっていた。
そこで動いたのが藤本康太。マルチネスはマークに着かれていたが茂庭からの横パスを受けた時にフリーなんだからという事で前に向かってドリブルをはじめる。それに合わせて倉田、その先では播戸がボールを引き出す動きを見せる。
フリーでボールを運ばれる訳にはいかない甲府はMFのラインから藤本に対して少し出てきたそのタイミングでサイドで裏を狙う丸橋にスルーパス。これで甲府のブロックの裏をとる形となった。

その後は前がかりとなる甲府の裏をとるカウンターで播戸が何度もGKと1対1の場面を作るも外しまくったが、最後にはオフサイドを見逃してもらい追加点、結果0-2の快勝となった。

■その他
この日の相手は噛み合わせ的にやりやすい4-4-2だったので楽に進める事ができた。
システムの噛み合わせ的に比較的簡単に後ろでフリーを作る事ができたからだ。

今更だけどセレッソはパスサッカーをやっている。
パスサッカーをやるのに一番必要なのはフリーの選手を作る事。
前線でフリーの選手をつくるのは難しいので低い位置でフリーを作る。なのでマルチネスがあそこにいる。マルチネスがいない時にはボギョンを入れている。シャドーが降りてくる。そしてその為に両SBが高い位置を取って幅を作っている。
だからセレッソに取ってより重要なのはボールをキープできたりするCFとかじゃなくって(ドログバがいるなら別だけど)あそこでフリーを作る仕組みなんだよという事です。それは乾がいなくなっても、清武が不在でも、システム上は2トップになっても同じです。

2011年6月17日金曜日

6/15 Jリーグ第15節 VS横浜F・マリノス @キンチョウスタジアム

■セレッソ大阪 0 - 1 横浜F・マリノス
セレッソ大阪:なし
横浜F・マリノス:キム クナン(81')
フォーメーション
■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:20 高橋大輔 3 茂庭照幸 22 上本大海 14 丸橋祐介
MF:5 中後雅喜 10 マルチネス 16 キム ボギョン 23 倉田秋
FW:11 播戸竜二 19 永井龍
SUB:1 松井謙弥 4 藤本康太 17 酒本憲幸 32 尾亦弘友希 25 黒木聖仁 26 村田和哉 15 小松塁
交代:播戸→藤本(33') 永井→小松(74') 中後→村田(83')

■横浜F・マリノス
GK:21 飯倉大樹
DF:13 小林祐三 26 青山直晃 22 中澤佑二 24 金井貢史
MF:6 小椋祥平 25 中村俊輔 7 兵藤慎剛 29 谷口博之
FW:11 大黒将志 10 小野 裕二
SUB:31 秋元陽太 20 波戸康広 5 キムクナン 2 天野貴史 14 狩野健太 8 長谷川アーリアジャスール 9 渡邉千真
交代:中村→狩野(58') 大黒→キム クナン(65') 小野→長谷川(90+5')

前節福岡で今シーズンリーグ戦発勝利をあげホームに戻ってきたマリノス戦。勝ち点3を上げて勢いに乗っていきたい所なのだけど、U-22の2次予選の為にはやチームの核となった清武と山口、扇原の3人が不在、さらに腰の状態なのか移籍騒動なのか詳細はわからないがエースの乾、右太もも痛で別メニューとなっていたピンパォンもベンチ外と前線のキープレーヤー3人を欠く苦しいメンバー構成となり、この日のスタメンは播戸・永井の2トップ。
一方の横浜はU-22候補だった小野が最終メンバーから外れた為、栗原を出場停止で欠くぐらい。しかもそこもナビスコで青山をテスト済みなのでそれほど不安は無いかと。

■前半
セレッソの布陣は2トップ。以前にも書いたけど去年からセレッソはこの2トップをなかなか上手く使いこなせていない。それは、単純に前線に人が増える分前へのタイミングが早くなりボールが前線に行く回数は増えるんだけど、落ち着ける事が出来ていない分相手に奪われる回数も増えてカウンターもガンガン受けるって事になってしまうからなんだけど、前節の福岡戦で立ち上がりに早めに裏を狙う事で相手のMFとDFラインを下げてマルチネスの前にスペースを作る事に成功したので、シャドーの枚数が足りないなら裏を狙おうって事になったのかもしれない。
ただ、マリノスは福岡ほど甘いチームでは無かったので立ち上がりから攻守の入れ替わりの激しいセレッソにとってはマズい展開となる。
マリノスの攻撃
マリノスの攻撃は、フォーメーション上はダイヤモンド型の4-4-2と表記される事が多いが、そのトップ下になっている谷口はボールを持っている時はCFになっていてその周りを大黒と小野が動きまわるという感じなので全く4-4-2では無くなっている。しかも右MFになっている俊輔は代表の時もそうだったように低い位置でどんどん中に入り、その空いたスペースには右SBの小林、そしてボランチの小椋がセンターできっちり俊輔をフォローという俊輔のキックを最大限活かそうという狙いなんだろう。
で、セレッソは中後が下がり5-3っぽい形にして対応するんだけど、ボールの失った時の形が悪く前から守備ができていないので重心がかなり後っていてちょっと苦しい。播戸が時々戻って守備に参加する事があるものの前線の2枚は基本守備をしていない。
マリノスの守備

セレッソにとってなかなか思い通りの形に持っていけなかった要因がマリノスの守備方法
俊輔は小林が戻ってくるまでは右SBのポジションに入り4-3を作り、攻撃の時はCFだった谷口が守備の時にはトップ下になってマルチネス番になる4-3+谷口という形になる。
なので、前節の福岡とは違いいくら裏を狙ってもマルチネスの前のスペースを作る事ができない。
セレッソの攻撃

しかし2トップは裏狙いばっかりでボギョンと倉田もそのフォローに行くもんだから丸橋や高橋からの裏へのボールが増えてくる。
セレッソボールロスト時の形とそこからのマリノスのカウンター
裏を狙うパスも10本に1本ぐらいは通るかもしれないし、実際何度か相手ゴール前まで持っていく事ができていたものの2トップ+2列目の前4人・CB+ボランチの後4人と分断になりさらに両SBは前にも後にも入れないという中途半端なポジションとなって前線で収まらない時には(むしろ収まらない方が多い)カウンターを受けるという状況に陥ってしまった

通常の後ろでボールを落ち着ける形
セレッソの通常のやり方的にはそんなに前に急がずに後でボールを落ち着けてってのが基本なので、ボランチの所にところに相手を当てられても上の図の様にシャドーが降りてきてそこで単純に数的有利をつくってボールを落ち着ければ良いんだけど(実際これまではそうやってきた)2トップの2人とも裏を狙うのが好きな選手だし今シーズン初スタメンって事もあってか前に前に急ぎすぎる為にそれが全く出来ていなかった。

なので後半開始からの交代があるかもと思っていた矢先に事件が起こる。
右サイドでボールをキープしていた上本の手が兵藤の顔に当たってしまい一発レッド(肘が顔面にという報道があるけど肘ではない)。
リプレーを見ても不可抗力の様なのでもし出してもイエローで十分の場面なのに一発レッドという不可解な判定で10人になってしまう。

上本退場後の形
CBを欠いてという訳にはいかないのでFW播戸を下げて藤本を投入
下がって4-4で守るという形にする

■後半
11人対11人の時も劣勢で後半開始から交代カードを切っても良いかと思わせる状況だったので10人になればかなり苦しい。後で何とか踏ん張り前線では永井が孤軍奮闘という状況が続いていく。

そしてマリノスはセレッソのブロックをこじ開ける為にキムクナンを前線に投入。
後半のセレッソの守りとマリノスの攻撃
途中俊輔がケガかなにかで交代があったものの代わりに入った狩野からの縦パス、右サイドから小林のクロス、左サイドで兵藤と金井が絡んで中央へクロスなど数的有利を活かした展開から中央のツインタワーへというごり押し展開を続ける。
何度かはCBを中心とする守備ブロックやキムジンヒョンのスーパーセーブでガマンを続け、前線で孤軍奮闘していた永井に代えセットプレーでの二アポストで高さ対策も取れる小松を投入するも終盤についに右サイドからの狩野のFKをキムクナンに決められてしまい0-1に。
その後リーグ戦初出場となる村田をボランチの中後に代えて投入し、指示を見てるとサイドからのクロスを狙っていたのだろうけど決定機を作るまでには至らずそのまま敗戦となった。

セレッソは何とか守ってあわよくばカウンターという形でよく頑張ったし、マリノスも連敗はどうしても避けたいという事でかなりリスクを減らした力押しに耐える事ができなかった。

■その他
試合終了時に審判団に向けてブーイングが起こったように確かにこの日のジャッジはヒドかった。時々Jリーグの審判に感じるのだけど、もしカードでゲームをコントロールできると思っているのなら大きな間違いだ。そうでなければ海外でまれに言われる様に自分の存在を、試合に置ける権力を見せびらかしたいのかとしか思えない。とにかく上本のレッドの場面だけでなくジャッジがとにかく不安定だったししかもセレッソはよくわからない退場者までだしてしまい、それによって改善の手を打てなくなってしまったのだから試合に審判のジャッジが結果に大きく左右したゲームとなってしまった。

ただ、立ち上がりのやり方が間違いだった事も確か。
2トップを機能させる方法が見つかっていない。
もし2トップのやり方をこのままの方法で続けるのならチーム全体の形を変えなきゃいけない。ただやっぱりそれは現実的ではないので2トップで行くなら役割分担をハッキリさせるなどの工夫が必要だと思う。(まあできれば乾を使いたい所なんだけど)

あとその乾だけど、まだ正式な報道はないが移籍に対しては基本的には賛成です。
チームのエースだしいなくなってしまうと大きな戦力ダウンにはなる事に間違いないんだけど、本人の意志を尊重してあげたいし今シーズン開幕前に3年契約を結び移籍金を残してくれるなら彼はエースとしての役割は十分果たしている。まだ早いとかという声もあるようだけど、早いかどうかの基準もよくわからないし時間が経てば立つほど入ってくる金額も少なくなってしまうのでこの夏というタイミングで良いと思っている。
ただ、今使えないのはちょっと苦しい。腰の状態とかクルピがもう出るなら干してしまえという方針なら仕方が無いんだけど、メンタル的な問題ならクルピがちゃんとコントロールして上手く使えよと。気持ちが入りすぎると空回りしがちなタイプなのでもう本人も楽にプレーできるだろうから上手く使えれば良いんだけど…まあもしかすると今が一番微妙なタイミングなのでって事かも知れないけど。

2011年6月12日日曜日

6/11 Jリーグ第14節 VSアビスパ福岡 @レベルファイブスタジアム

■アビスパ福岡 0 - 3 セレッソ大阪
アビスパ福岡:なし
セレッソ大阪:ホドリゴ ピンパォン(9') 倉田(44') 清武(75')

フォーメーション
■アビスパ福岡
GK:1 神山竜一
DF:3 山形辰徳 6 丹羽大輝 5 田中誠 2 キム ミンジェ
MF:22 末吉隼也 8 鈴木惇 11 田中佑昌 14 松浦拓弥
FW:16 岡本英也 10 城後寿
SUB:23 六反勇治 17 山口和樹 13 小原章吾 4 和田拓三 18 吉原正人 24 重松健太郎 9 高橋泰
交代:鈴木→重松(67') 田中 佑→高橋(77') 岡本→吉原(89')

■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:20 高橋大輔 3 茂庭照幸 22 上本大海 14 丸橋祐介
MF:5 中後雅喜 10 マルチネス 13 清武弘嗣 16 キム ボギョン 23 倉田秋
FW:9 ホドリゴ ピンパォン
SUB:1 松井謙弥 4 藤本康太 17 酒本憲幸 32 尾亦弘友希 6 山口蛍 11 播戸竜二 18 小松塁
交代:茂庭→藤本(66') キム ボギョン→山口(73') ホドリゴ ピンパォン→小松(73')

国際Aマッチウイーク開けの試合はアウェーでのアビスパ福岡戦。
どちらもリーグ戦未勝利のチームながらセレッソはリーグ戦でももったいない引き分けが多くさらにACLで勝ち進んでおり、今期全ての公式戦に負けている福岡とは少し状況が異なる。
セレッソは乾がケガで招集外、マルチネスも招集メンバーには入っているものの出場は当日の状況次第と言う事で注目されたスターティングメンバーは、マルチネスがボランチでボギョンが久しぶりにシャドーの位置に入る4-2-3-1。
一方の福岡は前節・先週のナビスコからトップの重松を城後に入れ替えた4-4-2。ストライカーの重松から基点になれるし突破力もある城後に代えたという事はカウンター狙いという事なのだろう。
中町・成岡をケガで欠いている福岡のフォーメーションは4-2-3-1との記載が多いようだけど岡本のポジションは中盤というより城後と縦関係の2トップといった方がしっくり来る形だった。
前日から雨が激しく降っていたようだけど、さすがに前節のキンチョウスタジアムほど酷いピッチにはなっておらずサッカーができるコンディションなのでボールを持つセレッソ、守ってカウンター狙いの福岡という構図が予想される。

■前半
ここまでボギョンが前線で上手く絡めていなかったので浦和戦の終盤から見せている中後をCBの前に置いてその前にマルチネスとボギョンを並べるという形も考えられたのだけど、クルピは開幕時と同じようにボギョンをシャドーに置いてきた。
またCKのキッカーもACLのガンバ戦からアウトスイングのボールに変えていたのだけど、この日は右をボギョン、左を中後と開幕時からのインスイングのボールに戻していた。

立ち上がりはいつものようにつなぐ姿勢を見せるものの福岡のDFラインが比較的高めで福岡のボランチが前に出て守備をしようとしてくるので早めに裏のスペースを狙うプレーが目立つ。ピンパォンも早めに裏を狙う動きをみせているしシャドーも前線にツッコミ気味のポジションを取るケースが多かったので、スリッピーなピッチと言う事でもしかしたら立ち上がりは早めという指示がでていたのかも知れない。
早めに裏を狙うので必然的に相手にボールを渡してしまうケースも増えカウンターを受ける場面も増えるんだけど、茂庭・上本の両CBはヨーイドンの1対1は抜群に強いので問題ない…と思っていたのだけどミスでシュートまで持って行かれてちょっと焦った(笑)

早めに裏のスペースを狙う
そんな中前半9分にリーグ戦では初めての先制
中後のCKの跳ね返りをもう一度ファーへ。上本が竸ったこぼれ球をピンパォンが決める。
CKからの跳ね返りだった事もあってか福岡はファーへの意識が完全におろそかになっていた。

ボランチがフリーに
立ち上がりの裏が効いていたのか先制後からは福岡のボランチが前に出てこれなくなる
その為マルチネスの前が空いてしまいボランチの所で完全にゲームコントロールができるようになり、そこにシャドーも降りてくるので福岡は完全に捕まえられない。
業を煮やしたSHが特攻プレスをかけるものの、ボランチが引いてしまっているので完全に逆効果でさらにボールを回せる、まれにボランチが前に出てくれば裏を狙うのでさらにボランチが出て来れなくなると福岡は混乱状態に陥ってしまっていた。
本来ならこの時間帯にもう少し何とかしたかった所だけど1つ手前ではかなりスムーズになってきたもののやっぱり最後の仕掛けではボギョンが上手く絡めなかったり、ちょっとゆるくなってしまったりしてしまいそのまま時間が経過する。

しかし、最後にセットプレーをキャッチしたジンヒョンのからのカウンターで倉田が決めて0-2で前半終了となる。

福岡はボランチがマルチネスと中後の所に行くというのがゲームプランだったのだろうけど、そもそもそれにはかなりムリがある。
ボランチでゲームをコントロールする中後をマルチネスに行ってDFラインを上げてバイタルを埋めてって事なんだろうけど(もしかしたらもっと前から捕まえてというつもりだったのかも知れないけど)、セレッソは両サイドを上げて2バックにするので後ろで誰も余っていない。そんな中立ち上がりに裏を狙われたでのでそう簡単にはラインを上げ切れない。
って事はボランチが行けばバイタルが空いてシャドーにそこを使われる。なのでボランチは下がらざるを得ない、って事になっていた。
この前半のように結局下がったら前半の様にマルチネスの前があいてしまってゲームをコントロールされちゃうのでやっぱりここはトップがいかなきゃいけないのに、2トップはほとんど守備をサボっていた。

■後半
って事で後半は福岡の岡本が守備に参加するようになる。
やっと普通の状態になったってだけなのでそれで有利に立てるという訳では無く最初は少し福岡も勢いをみせたものの、マルチネスが丸橋の上がったあとのスペースに動いてプレーするようになりまたセレッソペースになる。
しかしセレッソも0-2で緩くなっているので膠着状態に。

丸橋のあけたスペースでフリーになるマルチネス
そして手を掛けていたのは松浦なんだけど茂庭にイエローが出たところで地元が熊本の藤本へ交代。
同じタイミングで福岡は重松とボランチの鈴木を交代させ城後をボランチに。
もうここではかなり中盤にスペースができているので大味な展開に。
そこでクルピはピンパォンとボギョンを小松と山口に交代。CBの前に中後、その前にマルチネスと蛍を並べて中盤のスペースを埋める形に。人の違いがあるものの浦和戦終盤からのこの形は完全に使えるようになってきた。

山口螢投入後の守備時
直後に清武が素晴らしいゴールを決めて0-3に
その後福岡はもう前線を増やすしか無く、しかしほとんど効果が無いまま試合終了。
ナビスコが無い分1週間あいたリーグ再開初戦は完勝となった。

■その他
完勝となったこの試合の一番の要因は福岡の戦略ミス。
先にも書いたけどボランチでセレッソのボランチに行くのはムリがある。
ボールを持てないのに2トップとも守備に参加しないってのはありえない。
ここまで全敗というのもうなずける内容だった。他の試合はあまり見ていないけどちょっと福岡は監督も含めてかなり難しいのではないかな。

この日の解説だった倉田さんは昨シーズンは岐阜の監督だったらしく独特の話しぶりにも関わらずポイントをしっかり押さえていたので面白かったです。
最後のインタビューではクルピに中後・マルチネス・蛍の所を聞きたかったのに上手く会話が成立できてなかったので一応かわりに答えるなら、セレッソは前から捕まえる、出来ないときは下がってスペースを埋めるのが基本の守備だけど、終盤など間が空いてしまうときはシャドーを1枚削ってああやってCBの前に中後を置いてバイタルを埋めてその前に2人並べるという形を今シーズンはやっています。

またここで、清武・蛍・扇原抜ける事になるが、この試合でボギョンをシャドーに入れてテストすることにより横浜戦でぶっつけでやらなくてもよくなったのは大きいかなとも思う。
ボギョンは以前よりも少しシャドーらしいプレーになってきたけど、最後にもう少し前に入っていくプレーが欲しい。まあただこの日は乾がいなかった訳で乾がいればもっと間で受けるプレーで攻撃が活性化できていたとは思うが、まあ倉田が決めたら勝てるという事で(笑)

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