2011年7月25日月曜日

7/23 Jリーグ第6節 VS清水エスパルス @長居スタジアム

■セレッソ大阪 4 - 0 清水エスパルス
セレッソ大阪:キム ボギョン(53') 倉田PK(59') キム ボギョン(78') 乾(90+2')
清水エスパルス:なし

フォーメーション
■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:3 茂庭照幸 17 酒本憲幸 20 高橋大輔 22 上本大海
MF:5 中後雅喜 7 乾貴士 10 マルチネス 16 キム ボギョン 23 倉田秋
FW:15 小松塁
SUB:1 松井謙弥 2 扇原貴宏 4 藤本康太 14 丸橋祐介 6 山口螢 19 永井龍 31 杉本健勇
交代:高橋→丸橋(62') 酒本→山口(74') 倉田→杉本(88')

■清水エスパルス
GK:29 碓井健平
DF:3 平岡康裕 17 ボスナー 4 太田宏介
MF:7 山本真希 26 村松大輔 18 小野伸二 10 小林大悟
FW:30 アレックス 11 大前元紀 19 高原直泰
SUB:21 武田洋平 5 岩下敬輔 25 岡根直哉 6 杉山浩太 8 枝村匠馬 9 永井雄一郎 13 高木俊幸
交代:小林→枝村(46HT') 小野→高木(62') 村松→永井(75')

前節の神戸戦は惨敗でシーズン初の連敗となってしまった直後の清水戦。
セレッソは上本とマルチネスが帰ってきたものの清武が足首の故障で不在。さらにピンパォンが契約延長せずに帰国となってしまったために1トップに小松でシャドーにボギョン。またここのところミスが多かった丸橋が懲罰的な意味も込めてだと思うがスタメンを外れたが、同じポジションの尾亦がケガで離脱中なので6/22の名古屋戦の終了間際に10分間だけやった右SBに酒本、左SBに高橋という形。
一方の5試合負けなしの清水は右SBの辻尾が離脱中ということで右SBにMF登録の山本。またトップに大前を戻し中盤に小野・小林・村松という組み合わせ。
セレッソは前節自滅とも言える内容だったのでミスをどこまで減らす事ができるか、また清水はメンバーから見ると戻ってきたマルチネスをどうするのかという事がわかりにくいのでここを誰がどこまで来るのかがポイントになりそうか

■マッチアップ
マッチアップ
清水のフォーメーションはキックオフ時には村松がアンカーかで小野と小林が2列目かと思ったけど小林と村松のダブルボランチでマルチネスは小野が見るという形の様子。

立ち上がりは清水のプレッシャーが早く、同じように前からプレッシャーをかけられた前節の神戸戦の影響かキックオフ直後に小野のクロスを小林大悟にフリーで合わされるなどかなり危ない状況を作られてしまう。
最初の10分ぐらいは本当に不安定でポジショニングも悪く簡単にボールを失うのでほとんどボールを前に運べない。

■相手を広げろ!
10分を経過したぐらいから徐々にセレッソがペースをつかみ出す。
まずきっかけになったのは高い位置でのプレッシャー。立ち上がりは簡単にボールを運ばれて押しこまれていたのでまずそれを止めにかかる。
そしてボールを持った時にポゼッションの基点を低い位置に下げるようにマルチネスが最終ラインまで下がってボールに触り始め、さらに清水のDFラインの裏へボールを出すようになる。この、ポゼッションの基点を低い位置に下げる事とDFラインの裏へボールを出す事は狙いは同じ、相手を間延びさせる事。

基点を低い位置に下げる
まず、ポゼッションを低い位置に持ってくる事で相手を誘う。この日は神戸戦で出来てなかったGKのジンヒョンを使うプレーもいつもの様に見せており、いざとなったらGKに戻してやり直すこともできるので、ようはココまでマルチネスのマーカーだった小野だったりの相手をおびき出すことで中盤にスペースを作ろうとする。
最初清水はセレッソの誘い簡単に乗りそうになるが、スグに修正。小野もマルチネスの位置までは行かないようになる。

DFラインの裏を狙う
ってことで次はDFラインの裏ねらい。
マルチネスやCBからDFラインの裏、特にこの日本職で無い右SBに入った山本の裏のスペースに向かって長いボールを入れ込み出てこないんだったら後ろに下げてやろうとしてくる。

酒本からのサイドチェンジ
そしてさらに相手を広げる手段としてもう1つ。清水のDFラインがボールサイドにスライドして寄ってくるのを見極め、DFラインを右にずらしてから清水の山本が入る逆サイドの裏をめがけて大きな斜めのサイドチェンジを入れていく。

清水の組織を広げて間延びさせることで中盤のシャドーがプレーするスペースを作りペースを握り出す。

また、この形で相手を押しこめば守備も安定する。
去年見せた鉄壁の守備は攻撃時にどのような形を作れるかということが重要で、この試合のように相手を押し込んでしまえば、早い攻守の切り替えと後ろに対人守備の達人が2人いる事で相手は人数をかけて攻めることができなくなる。
それでも高原は何度か基点になるプレーを見せてさすがというところは見せていたが、前半の中盤以降は完全に手詰まりになっていた。

■後半
後半のマッチアップ
清水は後半開始から、前半空気になってしまっていた小林に代えて枝村を投入。
ただ、セレッソはあいかわらず低い位置から始めるので小野と高原の2トップの様になってしまっていた。

セレッソは、もちろん状況によってポジショニングは変わるけど後ろに2CBとボランチの2枚という4枚がいるので普通に考えると前線は数的不利になってしまう所なんだけど、実際はそうはなっていない。

セレッソの3シャドー
柏戦でも書いたけど、その理由はセレッソの2列目は3シャドーだから。
この3人は平気で片方のサイドに集まる。なので局面では最低でも数的同数、なんだったら数的有利の状況にすることができる。今やどこのチームでもゾーンで守るのでこのゾーンを無視するようなポジションを取れば必ずそうなる。
でさらに後ろは完全に数的有利になっているので詰まっても戻せる。

って事で後半も同じようにペースを握るセレッソが試合を支配。
53分についにCKからボギョンが頭で合わせて先制。なんどか繰り返し蹴っていた中後のCKだったけど、このCKを蹴る前に高橋大輔と念入りに話しをしていたのが印象的で、実際合わせたのは高橋大輔のすぐ裏のボギョンだったけど確実に狙い通りのキックだったかと思う。

得点をとって勢いに乗るセレッソはさらに倉田が倒されたPKを自身が決めて2-0。
その後、高橋大輔と小野が頭同士を危険な形でぶつけてしまい高橋と丸橋が交代、酒本が足をつってしまい山口と交代などがあったものの、カウンターから2点を決め快勝となった。

また前節に引き続きベンチ入りした杉本がJリーグデビュー。決定機でトラップが長くなってしまったのでデビュー戦ゴールとはならなかったものの、4点目の基点となるなどまずまずのプレーを見せた。

■その他
立ち上がりは不安定だったもののこの日のセレッソは、低い位置からのビルドアップや裏狙い、シャドーのポジショニングなど狙い通りの形に持っていくことが出来た。
また攻撃の形を作る事で守備の安定をも作る事ができた。
上にも書いたけど、セレッソの守備の安定はボールを失った時の形にかかっている。ってことはボールの持ち方、ポゼッションにかかっている。
セレッソはスペースの感覚が他のチームとは少し違うので、この日の様にできればそう簡単に負けることは無い。

頭をぶつけてしまった高橋大輔。直後の動きはかなり不自然でかなり心配したが、今日自身のブログで元気な様子をアップしてくれていたので一安心って所です。

2 件のコメント :

  1. 毎回すごく勉強になります。
    こうして見てみると、ボランチの役割ってすごく重要なんですね。特に、マルチネスが良くやっている最終ラインまで下がってのボールさばきの重要さが良く理解できました。この役割はボギョンもボランチに入った時はやろうとしてる時はあるんですけど、マルチネスには及ばないですね。
    最終ラインまでボランチが下がってそこから裏などへボールを供給することで、相手を前にも後ろにも間伸びさせることができ、3シャドーがボールを回すスペースが生まれる…納得です。

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  2. Nabe_Kensan さん

    コメントありがとうございます。
    そうですね。今やほとんど全てのチームがゾーンで守ってるので、守備の時は狭く・攻撃の時は広くってのがかなり重要になってます。
    なので、ボールを奪ってスグ、相手が広がってるうちに攻めるというのが有効だったりするんですが、今度はそうなるといかに広がらないで攻めるかという事にポイントが移っていき、その答えの1つがショートカウンターだったりしていて・・・
    でも、それならこちらが相手を広げてしまえばいいだけなんですよね、実は。
    考え方としてはウチや広島はそんな感じかと思います。

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