2011年12月25日日曜日

12/24 天皇杯 準々決勝 VS清水エスパルス @長居スタジアム


■セレッソ大阪 2 - 2 清水エスパルス
セレッソ大阪:キム ボギョン(11') 清武(93')
清水エスパルス:小野(23') 高木(104')
■PK
セレッソ大阪:13◯ 16◯ 23◯ 14◯ 11☓ 6◯ 15◯
清水エスパルス:11◯ 30◯ 14◯ 5☓ 17◯ 13◯ 1☓

フォーメーション
■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:4 藤本康太 14 丸橋祐介 17 酒本憲幸 22 上本大海
MF:6 山口螢 13 清武弘嗣 16 キム ボギョン 23 倉田秋 26 村田和哉
FW:31 杉本健勇
SUB:1 松井謙弥 24 金聖基 5 中後雅喜 7 大竹洋平 25 黒木聖仁 11 播戸竜二 15 小松塁
交代:杉本→小松(60') 村田→播戸(109')

■清水エスパルス
GK:1 山本海人
DF:3 平岡康裕 5 岩下敬輔 17 ボスナー 4 太田宏介
MF:6 杉山浩太 30 アレックス 21 フレドリック ユングベリ
FW:11 大前元紀 14 伊藤翔 19 高原直泰
SUB:29 磯井健平 26 村松大輔 7 山本真希 8 枝村匠馬 18 小野伸二 13 高木俊幸 27 鍋田亜人夢
交代:ユングベリ→小野(19') 杉山→高木(83') 小野→枝村(90'延長開始)

クリスマスイブの天皇杯準決勝は清水エスパルス戦。
セレッソは、扇原がサスペンションの為キム・ボギョンがボランチに下りて4回戦で同点ゴールを決めた村田が公式戦初先発。また茂庭が体調不良という事でここ数試合右SBでプレーしていた藤本がCBに周り酒本がキャプテンマークをつけて先発に復帰。
清水は先発が実際生で見るのは02年W杯日韓大会神戸ウイングスタジアムのナイジェリアースウェーデン戦以来となるリュングベリ。また左のアウトサイドに伊藤翔、アンカーは杉山がはいる布陣。

■セレッソの攻撃と清水の守備
セレッソポゼッションの形
4-3-3の清水の守り方は両サイドが下がって4-1-4-1になる。
高原が1枚出てセレッソのボランチに当たる形になり、リーグ戦ではボランチがボールを持っていると中盤から1枚出てきてプレッシャーをかけに来ることが多かったのだけど、この日の清水はそれはほとんどない。
なので2CBと山口がトライアングルを作りボールを落ち着けボギョンがシャドーに近い位置でプレーする事ができていた。
もしかしたらリュングベリとアレックスと杉山の三角形のところ、特にリュングベリの守備に不安があって、あまり前から行ってしまうと杉山の両サイドや杉山が動かされた時にスペースができてしまうからなのかな?と思っていたら正にその形でセレッソが先制する。

バイタルエリアを空けてしまう清水
丸橋からのロングボールで杉本がサイドに流れて起点を作りそこに清武、倉田が寄った時に杉山が引っ張られた後のCBの前にアレックス、リュングベリが戻りきれず、ここで清武からのパスを受けたボギョンが詰めに来る太田を交わしてセレッソが先制する。

前半15分にハムストリングを痛めた様な感じでリュングベリから小野に交代するが、小野に交代してからもここのプレスバックがルーズなのでセレッソは何度かチャンスを作る事ができていた。

■清水の攻撃とセレッソの守備
マッチアップ
清水の4-3-3に対してセレッソは主にボギョンがリュングベリ(小野)に当たりに行くのでのマッチアップは図のような山口のアンカーの様な形になる。
フォーメーション図ではいつもの4-2-3-1で書いたけど、先ほど書いたように攻撃でも山口が両CBの前に入るので山口のアンカーにしてもいいぐらいの形になることが多かった。
エスパルスポゼッション
また清水は攻撃の時に両サイドが大きく広がり選手間の距離を広くしてボールをまわしてくる。その起点となるのは小野と岩下で、セレッソはCBの1枚とその前の山口の2枚が浮いている形になる分、1トップの杉本はボスナー・岩下・杉山の3人を見る事になっており、そこにさらに小野がCBの近くに引く事で清水の後ろでは楽にボールを持つことができていた。
ただもうちょっとアンカーの杉山がボールをさばくともっと小野や岩下が楽にプレーできるのになとも感じたけど。

■前半の展開
セレッソが早い段階で清水のポッカリ空いたスペースを使って先制するも、清水も上本のハンドで得たPKを小野が決めて同点にする。
スローインからのボールロストがルーズな対応で、大前から伊藤にボールが出る瞬間藤本は目線をきってしまっており、酒本がなんとかクリアするも高原の足下へという勿体無い失点だった。
ただ、清水の中盤の守備があまり機能していなかったのでセレッソの方がチャンスを多く作っていた。

■サイドアタッカー村田
右サイドに村田を固定
後半に入ってセレッソは村田をシャドーから右のアウトサイドに固定する。
ここで役割のハッキリした村田が躍動。マッチアップ相手の太田に対してドンドン勝負を仕掛けサイドを切り裂く。
また逆サイドではボギョンがボランチよりも少し前目にポジションを取れるのでそこで倉田・清武と誓い距離感でボールを繋いでくる事でペースを握り、チャンスを数多く作るもゴールが決まらない。

■後半から延長
83分以降の布陣
さらに両チームともに中盤の守備が機能しなくなりオープンな展開になっていく中清水も杉山に代えて高木を投入し高原を少し下がった位置で使うなど前線に厚みをもたせるも、どちらも決められず延長へ突入する。

延長立ち上がりに空いたバイタルからDFラインをドリブルで抜けて決めるも、清水もドリブルで持ち込んだ高木に対して中盤では守備ができずズルズル下がってしまい、そのまま決められて再び同点にされてしまう。

■PK
PKは前回同様セレッソサポが陣取る方で。
清水は岩下がセーブされ、セレッソは播戸がクロスバーに当ててで7人目まで突入したPKは7人目で早くも出てきたGK山本のシュートがポストに当たりセレッソが準決勝進出を決めた。

■その他
前回同様この試合もPKにまでもつれたが試合自体はセレッソペースで、前半からあった数あるチャンスを決めることができていればもう少し楽に勝てるゲームだった。
ただ準決勝進出は決めた。そして前向きに考えれば良い内容のサッカーができている事は間違いない。
このまま12/29のFC東京戦を勝ちきり是非天皇杯をとりたい。

この日も安定したプレーを見せていた山口螢。
前回同様CBの前に陣取り攻撃の起点となり、守備でも強い当たりで自由にやらせなかった。
清水がCBと山口の3人に対してCFの高原1枚だった事もあるけど、ここに付けられる形になった場合でもこの日ぐらいしっかりとしたポジショニングを取れていればスムーズにプレーできるのでは無いかと思う。

この試合ではなんといっても村田。
村田が1対1で太田に勝てるという計算で成り立っていた、後半の右サイドは村田・左サイドはボギョン・倉田・清武・丸橋での流動性、という組み合わせは新しい形で面白かった。
セレッソには純粋なサイドアタッカーはしばらくはいないので新しい可能性を感じさせたかなと思う。

5 件のコメント :

  1. 今回も勉強になりましたm(_ _)m(@iCrzです)

    村田はサイドに張ってスペースがあるとイキイキしますし、見ている方もワクワクします!お陰でシャケがオーバーラップする場面はほとんどありませんでしたね。

    モニさんは体調不良だったと初めて知ったんですが、次回は大丈夫ですかね?昨日みたいに村田が右サイドでどんどん仕掛けて、前回みたいにCB2枚にモニ・大海+右SBに康太なら、康太も守備に専念できてディフェンスラインも安心して見られると思うのですが…

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  2. いつも解説ありがとうございます。
    nonchyanmanです。
    @iCrz同様(@iCreさんいつもツイート拝見しております)右サイドの高い位置に村田がいることで、酒本が守備に専念できている感覚はありました。

    守備ラインが茂庭・大海・康太にもどると、かなり強力になるのは賛成です。

    エスパルス戦に戻りますが、中盤でボールをセレッソが回せているにもかかわらず、酒本がアーリーをねじ込む場面がたびたび見られ、そのたびにルーズボールになるのがもったいなかったです。

    左サイドのボギョン・清武軍団・右サイドの村田とは別の攻撃パターンを出そうとして、清水をかく乱したかったのかもしれませんが。

    広島戦で酒本のアーリーをバンドが抜け出して合わせてゴールした以外にこの形で得点した記憶がありません。

    そもそも、アーリーで上げても、守備するほうからは、ある程度戻っていたら、前を向いてクロスに対応できるし、バンドのように裏をとる動きが上手なFWがいるならまだしも、杉本はそういうタイプではないし、村田がせっかく1対1でぼろ勝ちしているのだから、守備に専念するか、いっそうの事、村田を追い越して、切れ込んでマイナスにクロスを入れて欲しかったのに!と不満でした。

    前回アキさんがバルセロナのことについて語ってくれましたが、より確立の高い攻撃を選択して欲しかったです。

    ロングボールを跳ね返されて、中盤でセカンドとられてカウンターで失点を準決勝以降食らわないようにと願っています。

    あと、左サイドの丸橋。
    ずいぶん前に出れていました。
    「うわ、サイドバックがゴール前におる」と驚いたこともしばしば。
    GKとの1対1は決めて欲しかったですが、良かったのではないでしょうか。

    村田の右サイドで計算できたから、左サイドに、ボギョン・清武・倉田・丸橋とずいぶん人数をかけれたのですかね。
    相手の右サイドを押し込んでいましたので、平岡がほとんど上がってこれませんでした。
    「攻撃で守備する」ってこういう事なんですかね。

    FC東京戦・決勝とは一筋縄に行かないでしょうが、攻撃的な左サイドとのバランスを考えてDFは丸橋・茂庭・大海・康太で行って欲しいです。

    いや~、それにしてもボギョンのキープ力はえぐかった。

    1対2で取れないです。

    長文失礼いたしました。

    追伸:準決勝・元旦ともに参戦ですか?

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  3. @iCrz さん
    コメントありがとうございます
    SBの件ですがこの清水戦にシャケと丸橋が同時に上がる事は少なかったのは村田がサイドに張った事もありますが相手が3トップという事もあったと思います。
    康太を右SBに置いた方がDFが安定するのはその通りだとは思いますが、もし3枚を後ろに残すなら本当はもうちょっとビルドアップに貢献できる選手を使いたいという思いもあります。
    押し込んだ状態で相手が2枚残すって事はまず考えられないですから、そうなると単純に人数合わせの問題で1枚どこかで浮いちゃうんですよね・・・
    清水戦のケースだとCBの前に螢がいる事も多かったので。

    返信削除
  4. nonchyanmanさん
    いつもありがとうございます
    SBの件は上に書きましたので割愛させていただきます。
    アーリーの件ですが、ウチでは他のチームに比べ圧倒的に多いのでクルピはあれを重要な攻撃のオプションだと考えてますね。
    逆にウチのSBは高い位置を取りますがペナより前に行く数はかなり少ないですし。
    これは想像でしかないですが、あれで相手のDFラインを下げようと思ってるんじゃないですかね。
    シャケと丸橋では若干使い方に違いはありますが、この2人からシャドーへの斜めのパスはセレッソの組み立ての中ではかなり重要なパスです。
    もしかしたらこのパスを使いたいが為のアーリーなのかもしれません。
    僕もちょっと多すぎるんじゃないか?って気はしてますが(笑)

    あ、もちろん準決・決勝も行きますよ。決勝のチケットは仙台戦の発売の時にとりましたから。CWCもセレッソが出る可能性のある試合を全て取ったのと同じく覚悟ってヤツです(笑)

    しかしボギョンのキープ力はヤバいですね(笑)

    返信削除
  5. 回答ありがとうございました。

    クロスが多い理由。納得。

    DFラインを下げさせたら中盤のスペースももっとできますもんね。ここがあけば、ボギョンや清武の鬼ミドルも打ち込めるし、シャドーたちが生き生きとボールを回して崩しやすくなりますものね。

    ご指摘の通り、SBからシャドーへの斜めのパスが入りやすくなりますしね。

    ふむふむ、またもや納得させられました。

    やっぱ、アキさんは凄いです。

    CWCにセレッソが出た仮定でチケット取っていたり、仙台戦の発売時に決勝のチケット取るあたりも、私の小さき蚤の心臓とは違いますわ。

    追伸:山下選手が復帰ようです。
    サポ歴が浅い私には存じ上げない選手なんですが、高さもスピードもある、札幌には欠かせない優良選手みたいで期待できますね。

    nonchyanmanでした

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