2011年8月31日水曜日

8/28 Jリーグ第24節 VS浦和レッズ @長居スタジアム

■セレッソ大阪 3 - 1 浦和レッズ
セレッソ大阪:山口(48') 扇原(87') 倉田(90'+1)
浦和レッズ:高崎(78')
フォーメーション

■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:3 茂庭照幸 14 丸橋祐介 17 酒本憲幸 22 上本大海
MF:2 扇原貴宏 6 山口螢 9 ファビオ ロペス 13 清武弘嗣 23 倉田秋
FW:11 播戸竜二
SUB:1 松井謙弥 4 藤本康太 32 尾亦弘友希 7 大竹洋平 25 黒木聖仁 19 永井龍 31 杉本健勇
交代:播戸→杉本(71') ファビオ ロペス→永井(90'+2) 倉田→藤本(90'+5)

■浦和レッズ
GK:18 加藤順大
DF:5 高橋峻希 4 スピラノビッチ 17 永田充 14 平川忠亮
MF:6 山田暢久 13 鈴木啓太 11 田中達也
FW:10 マルシオ リシャルデス 24 原口元気 31 デスポトビッチ
SUB:1 山岸範宏 3 宇賀神友弥 26 濱田水輝 27 小島秀仁 16 高崎寛之 15 エスクデロ セルヒオ 29 マゾーラ
交代:田中→エスクデロ セルヒオ(60') デスポトビッチ→高崎(60') 山田→小島(69')

週2試合ペースの5連戦の最終戦はホーム長居での浦和戦。
ここまでの4試合を2分2敗と勝利なしなのでこの試合は是非勝ちたいところ。
セレッソの先発は前節マリノス戦と全く同じ。マルチネス・ボギョンを欠く中、中後までケガでベンチ外となり先発のボランチは扇原と山口のユース出身コンビでベンチには黒木が入る。前節の内容から例えば清水戦のように扇原と山口の並びを逆にする事も考えられたんだけど全く同じにしてきた。またこの夏にFC東京より加入した大竹が初めてベンチに入った。
一方の迷走中だと評判の浦和は、柏木・山田というプレーメーカーをサスペンションで欠くという厳しい陣容。スタメンは田中達也がMF登録になっているがデスポトビッチとの2トップで中盤の前は右にマルシオ左に原口、またボランチは鈴木啓太と山田暢久というセレッソと対象的なベテランコンビになっていた。

■マッチアップ
浦和 守備の形
浦和がセレッソに対してとった守り方は上図。
前からプレッシングに行く事はほとんどせず、田中とデスポトビッチの2トップは先ずハーフウェー当たりまで引いてそこから守備を開始。なので、深い位置から攻撃を組み立てるセレッソと当たるのは扇原と山口のダブルボランチになる。
そして、マルシオと原口の両サイドが丸橋と酒本をマンツーマンで押さえ、真ん中は鈴木啓太と山田暢久の2人が見て、最終ラインはスペースを開けないように4人が並ぶ形。

なので、セレッソの後ろは繋ぎたい放題である。
後ろでボールを落ち着ける事が出来ればセレッソの両SBは高い位置をとるので原口とマルシオも押しこまれてしまい浦和にとっては厳しい状態である。

■セレッソビルドアップ
セレッソ 攻撃の仕組み
前節は若手ボランチコンビによるビルドアップが全く上手くいかなかったセレッソ。
浦和とマリノスの守り方の違いによる部分も大きいんだけど、この試合はかなり改善されていたというか練習の後が見えた。

マルチネスがいた時はダブルボランチの役割は原則マルチネスがビルドアップの中心でその相方はサポートとカバーリングになる。で、そのマルチネスはDFラインに入るのはモチロンだけど、さらには丸橋が上がった後の左サイドのスペースに入ったりして自身がフリーになるように動く。
だけどその代わりに入っている扇原は散らすパスにはセンスを感じさせるものの自分が受ける為の動きはまだまだそのレベルには無い。なのでシャドーが下りてきたりして助けてあげないといけないんだけど、前節は山口がそのスペースを埋めてしまうのでビルドアップが停滞してしまっていた。

で、この試合は先ずダブルボランチの役割も少しかわっていた。
今までのマルチネスと中後のビルドアップの分担が8:2だとすれば、扇原と山口はほぼ5:5、まあ得手不得手の関係で若干扇原が多いかという感じなので6:4ぐらいの、どちらかに任せっぱなしという訳ではなくどちらかがDFラインに降りたらどちらかがそのサポートに入るという相手やこちらの状況によって変わるという形になっていた。
そして、シャドーの動きも徹底されていた。
ボランチがボールを持てば必ずシャドーの1枚が下りてくる。ボールを持ったボランチの横ぐらいには必ず下りていき、それに合わせて残りの2枚もスライドする。
このシャドーの動きが停滞すればピッチサイドでクルピが手をぐるぐる回すとそれを見て動き出すので、「シャドーも」、というかこっちこそ徹底されていた。

浦和は、セレッソのCBとボランチ2枚の4人に対して、2トップ、DFラインの前でどんどん動きまわってポジションを代えるシャドーに付いているのはボランチ2枚なんでセレッソがボールを落ち着ける所はどこもかしこも数的不利。なので中盤はセレッソが支配するようになる。

なので、最終ラインにはスペースを埋める人がいるもののセレッソが何度か決定的なチャンスをつくるんだけど、最終的な局面でミスで逃したり何とか防いで浦和が耐えるという展開になる。

■浦和の攻撃
立ち上がりから厳しい状態になっていた浦和だけど、実はGKを含めた後ろの選手は比較的つなげる選手が揃っている。
セレッソは押し込んだ立ち上がりにボールを失えば何度か前からプレッシングに行くものの上手く回避されてボールを運ばれる場面も見られた。
浦和 攻撃の仕組み
で、ボールを奪ってからの浦和の攻撃は上図。
柏木が不在という事が関係しているのだろうけど、浦和で攻撃に参加してくるのは、右SBの高橋と攻撃的な中盤に入るマルシオと原口、そして2トップの2人という5人。時々左SBの平川が上がってくるものの、前にいる原口は突破力があるのでそのジャマになってはいけないと基本は自重気味なので、攻めるのはこの5人だけである。

しかも攻撃に参加する5人のうちの右SBの高橋はボールを運ぶ役割は担っているようだけど、そこから何かがあるという訳では無くむしろパスミスが目立つぐらい。なので局面で出てくるのは前の4人だけ。
で、多分高橋が運んだボールをデスポトビッチと田中の2トップで収めてマルシオか原口って事を狙っているんだろうけど、デスポトビッチはそんなにどうにか出来そうな感じはない。
なので、結局は原口頼みになっている。
原口はもはやスラムダンクの「それでも仙道なら…」状態。

ただ、前半はセレッソにいくつかあったチャンスを決められず0-0で終了となる。

■後半
前半決めきれなかったセレッソだけど後半の立ち上がりにゲームは動く。
ジンヒョンのスローから山口が受けファビオロペスへ縦パスを入れる。
ここから下りてきたファビオロペスと扇原、ファビオ、倉田、ファビオをつなぎ中央へクロス。そこにボランチから飛び込んだ山口が合わせて先制する。
浦和はこのパス交換に全くついていくことが出来ていなかった。
また、山口は以前よりボランチの位置から飛び出すプレーが得意だと言っていたが、今まではその前段階のプレー、パスを受ける、パスを出すといったビルドアップのプレーに安定感が無かったのでなかなかその良さを出すところまでいかなかったんだけど、このシーンでは前段階からゴール前へというキレイな流れでプロ初ゴールを上げた。

60分〜
たまりかねた浦和は2トップを下げて高崎とエスクデロを投入。
エスクデロを左サイドに置いて1トップ高崎でその下に原口という形に変えてくる。
浦和で一番何かを起こせそうな原口が真ん中で若いボランチコンビ(といっても原口と同世代なんだけど)とマッチアップする事が多くなるんだけど、セレッソ自慢のCBコンビが高崎を押さえ、もう1枚はカバーリングポジションを取りながらも原口もきっちり見ているという流石の状態。

ただ流石にこうなると浦和がボールを持ってセレッソはカウンターという構図になる。

しかし播戸と交代で入った杉本が狙い通りのカウンターで得た決定機を外した後、浦和に同点に追いつかれてしまう。
きっかけはマルシオに釣り出された扇原。
77分でシャドーに疲れが見えてきた時間ではあったが、スピラノビッチからマルシオへの縦パスに扇原がそこまで出なくても良かった高い位置まで行ってしまい、同じく途中出場の小島に簡単に叩かれてで完全に入れ替わられてしまう。その小島が運んだボールを原口が強引に相手をかわしてシュート。ジンヒョンが何とか弾くもののそのこぼれを高崎に詰められ1-1となる。
「それでも原口なら…」の原口が決めてしまうのだからさすがである。

ただ、普通に落ち着けばセレッソの方がキチッとできている。
って事で失点直後は浦和が勢いに乗って攻め立てるも再び徐々にセレッソペースへ。
87分に清武から丸橋へのサイドチェンジからファビオロペスへ、そのファビオロペスがマイナスの優しいパスを上がってきた扇原が決めて2-1。
扇原はファーストタッチをミスしていたので危なかったが、体制を崩しながらのシュートはキレイな弧を描いてクロスバーを舐めるようにゴールに吸い込まれた。

さらに91分、再び前がかりになる浦和の裏のスペースをついて抜けだしたファビオロペスがループシュート。そこシュートはクロスバーに跳ね返されるも倉田が押し込み3-1。

4戦勝利なしと厳しい状態だったセレッソが、若手ボランチの活躍で嬉しい勝利となった。

■その他
この日は機能した扇原と山口のダブルボランチ。
本文中にも書いたように浦和のやり方に依る部分も大きかったけど、トレーニングの成果がしっかりみられる活躍だった。

またこの日3ゴール全てに絡んだファビオロペス。
まだまだ謎の部分が多い選手だったけど、この日のプレーぶりは献身的で運動量豊富でコンビネーションをしっかり取れるプレーぶりを見せた。
1人で何とかしてしまえる様な選手ではないものの、この試合ではセレッソのやり方にしっかり合っていた。
ボギョンが帰ってきた時に好調の播戸や成長著しい杉本、ピンパォン放出後に1トップのレギュラーだった小松を差し置いてトップに入れるべきかどうかという部分はあるけど。

で、浦和である。
正直浦和はかなり厳しい。
攻撃は分断していて原口まかせだし、この試合でいえば守備のマッチアップも捕まえどころがあってなかった。
ホントにどうするんだろう。

2011年8月27日土曜日

8/24 Jリーグ第23節 VS横浜F・マリノス @ニッパツ三ツ沢球技場

■横浜F・マリノス 2 - 1 セレッソ大阪
横浜F・マリノス:兵藤(15') 中村(44')
セレッソ大阪:杉本(59')
フォーメーション
■横浜F・マリノス
GK:21 飯倉大樹
DF:13 小林祐三 4 栗原勇蔵 22 中澤佑二 24 金井貢史
MF:6 小椋祥平 7 兵藤慎剛 29 谷口博之 25 中村俊輔
FW:8 長谷川アーリアジャスール 10 小野裕二
SUB:1 榎本哲也 26 青山直晃 5 キム クナン 2 天野貴史 14 狩野健太 11 大黒将志  9 渡邉千真
交代:中村→渡邉(46'HT) 長谷川→キム クナン(55') 小野→天野(85')

■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:3 茂庭照幸 14 丸橋祐介 17 酒本憲幸 22 上本大海
MF:2 扇原貴宏 6 山口螢 9 ファビオ ロペス 13 清武弘嗣 23 倉田秋
FW:11 播戸竜二
SUB:1 松井謙弥 DF 32 尾亦弘友希 33 高橋祐太郎 5 中後雅喜 25 黒木聖仁 26 村田和哉 31 杉本健勇
交代:山口→杉本(58') 清武→村田(75')

1週間2試合ペース中のアウェー3連戦の最終戦は「雨の三ツ沢」で横浜F・マリノス戦。
両チームの中で俊輔だけが残っている。
セレッソは茂庭が戻ってきたものの、マルチネス、小松、高橋に合わせてキム ボギョン・藤本もケガで欠き、ボランチには山口と扇原のU-22コンビとトップには前節ハットトリックの播戸というメンバー構成。
一方のマリノスは前回の対戦時は谷口をトップ下というよりFW的なポジションに置いていたが、前節中盤の構成を代えたらしく、小野と長谷川の2トップの下に俊輔という布陣。

■マリノスのやり方
マリノスの攻撃
前回対戦時から俊輔の位置が高くなって中盤の構成が代わったマリノス。
形としては中盤の3枚の前に俊輔、そしてその前に2トップ。
まあこの形は俊輔に高い位置で自由にさせるという狙いがありそうな感じで、俊輔は一応中盤3枚の前にいるんだけど、中央に固定されている訳ではなく自由に左右に動きまわる。
で、その後ろの3人の内の両サイドに入っている谷口と兵藤は俊輔の位置を見ながらポジションを取るという感じになっている。
さらにこの形になって2トップも小野と長谷川という機動力のある選手に代えてきているんだけど、この2枚は主にサイドのスペースを狙いしかも2枚が同サイドに寄る事もある。
なので、中盤でバランスをとっていた谷口と兵藤は俊輔から前線に狙うときには前線にも顔を出すという形になっていた。

マリノスの守備
前回はトップ下というかトップの位置にいた谷口がマルチネスに早めに当たるという形だったけど、中盤の構成が代わっているので守備のやり方も若干代わっている。
セレッソのCBがボールを持っている時は最初は2トップと俊輔でCBとボランチを見る形になっているけど、ボールがSBに出た時は2トップ+俊輔・中盤3枚・DFラインという形になる。

前半の立ち上がりは俊輔を基点にしようとするマリノスに対してセレッソは高い位置からのプレッシャーなどでボール運びを阻害し、マリノスの守備もそこまでバランスが良いようには見えないのでそのスペースを使いながらボールを運び、早めにSBが裏を狙う事でマリノスの布陣を間延びさせようとしており、小野や長谷川の個人技でマリノスもチャンスの手前ぐらいまでは行くものの互角・もしくはやりたい事ができている分ややセレッソ優勢という状況で進む。

しかしここでゲームが動く。
セレッソの左サイドのスペースにCBを釣り出されて粘られて上げられたクロスを中央で兵藤にあわされてマリノスが先制。CBは釣り出されてたしクロスを上げられたんだけど、それまでに時間もかけさせていたので中央では十分人数が揃っていた。
なのにボールウォッチャーになってしまい中央の兵藤を完全にフリーにしてしまうというミスを犯してしまった。

■ボールが運べない…その原因は?
マリノスは先制した事で俊輔の守備時のポジショニングが早めに中盤に入るようにかわる
マリノスの守備2
ボールを持っている時の俊輔のポジションが流動的なので、必ず図のような形になる訳ではなくそれぞれが一番近い位置に入るという、俊輔を始めとして前回対戦時とはそれぞれのポジションは異なるものの同じロジックでブロックをつくっていた。
マリノスの穴
しかし先制前と同じようにマリノスの守備ブロックのバランスが悪い。特に小椋がサイドや前に引っ張られた時にそこのスペースへ絞ったり下りてきたりする動きが十分ではなく、ちょこちょこ中盤にスペースができてしまってるんだけどセレッソはそこを使えない。
それどころかマリノスの守備ブロックを前に全くボールを運べなくなってしまう。

山口蛍のポジショニング
その原因になっていたのは山口螢のポジショニング。
ボランチでコンビを組んでいる扇原はDFラインに入ってボールを受けたりしてるんだけど、その隣にいる山口はマーカーを連れて4-4のブロックのスグ外につったっているだけ。
扇原も何度かパスミスをしてしまっていたので動き切れなかったのかもしれないが、山口はそこから動くわけではないのでパスも出せず、またブロックのスグ外にいるのでシャドーがそこに下りてくることもできずと、相手ブロックを引き出したり崩したりという基点の部分でフタになってしまっていた。
まあそれでも扇原がボールを前に持ちだす事ができればそこを基点に相手のブロックを崩したりもできるんだろうけど、まあそれができてればマルチネスがいようがいまいがレギュラーになれてるよねって事で。

なのでセレッソはSBに早めに出すしかなく、そこでミスして取られてしまうっていう悪循環で、さらに前半終了間際には茂庭のクリアを至近距離で打ち返す(?)キャプテン翼みたいなゴールを俊輔に決めらて2-0にされる

■後半
後半の形
俊輔は得点の場面でヒザを痛めたので渡邉に交代。形としては渡邉と小野の2トップで俊輔の位置に長谷川が下がるという感じだけど、小野が引いてくる事も多いので渡邉の1トップでその下に長谷川と小野が並ぶ場面も多く見られた。
一方セレッソは山口を代えてくるかと思ったけど交代なしで後半開始。
なのでセレッソは全く問題を解決できずにマリノスペースは続く。

55分〜

しかしここでなぜかマリノスが動く
長谷川に代えキム・クナンを投入し、渡邉との2トップでその下に小野という形に。
この交代の意図がよくわからない。こうなるとボランチが空くんじゃないかと思っていたらセレッソも動く。

58分〜
ついに山口を下げて杉本を投入。
倉田がボランチに下がり杉本と播戸の2トップになる。

そしてここから一気にセレッソがペースを取り戻す。
倉田は山口と違いいろいろな場所で動きながらボールを受けてくれるので、そこを基点にもできるしそのスペースにシャドーが下りてくる事もできる。しかもマリノスはなぜか前線に人を増やしているのでボランチにプレッシャーもあまりかからない。

投入直後の59分には杉本がプロ初ゴールを決めて2-1と1点差に
扇原がDFラインに下がって左サイドで開いている清武へ、清武の外を丸橋が上がり同時にファビオロペスが清武に近づき、清武はファビオロペスとのワンツーからドリブルでボールを運んで相手を寄せてから杉本へパス、そして受けた杉本がファーストタッチで前を向いてシュート、と実にセレッソらしい一連の流れだった。

しかしその後アクシデント
清武が何でもないプレーで左膝を痛めたらしくスグに交代。村田がピッチに入る

その後村田が奮闘しチャンスをマリノスはバランスを取ろうと小野に代えて天野を右サイドの中盤に入れてそのまま試合終了。
アウェー3連戦は1分2敗となった。

■その他
本文中にも書いたけど、扇原・山口の若いボランチコンビがゲームを組み立てることができなかった。特に山口のプレーはダメだった。ボールを受けることもできないし、崩す上でのフタにすらなっていた。しかも失点の場面では後ろから入ってくる兵藤を全く見れていなかった。

山口はU-22のプレーから今シーズンよりブラジル流に言う所の5番、ダブルボランチの守備的な方に入っているが元々は後ろから飛び出していくプレーが得意な8番タイプだし、昨シーズンまではそこで使われていたのだけど、まだ5番のプレーがわかっていない。もしかしたら前にも書いたかも知れないけど、前に行きたいならその前のプレーの事をもっと考えなきゃいけない。

ツイッターのTL上では悲観的なものもみられるようになってきたけど、できていないことははっきりしてるし、全くできていないわけではないので、ブレずにやること、修正することが大切なんじゃないかと思います。

2011年8月22日月曜日

8/20 Jリーグ第22節 VS清水エスパルス @アウトソーシングスタジアム日本平

■清水エスパルス 3 - 3 セレッソ大阪
清水エスパルス:小野(8') 高木(80') 高原(89')
セレッソ大阪:播戸(76') 播戸(77') 播戸(87')

フォーメーション

■清水エスパルス
GK:1 山本海人
DF:15 辻尾真二 3 平岡康裕 17 ボスナー 4 太田宏介 23 カルフィン ヨン ア ピン
MF:18 小野伸二 8 枝村匠馬
FW:11 大前元紀 19 高原直泰 13 高木俊幸
SUB:29 碓井健平 5 岩下敬輔 25 岡根直哉 6 杉山浩太 7 山本真希 9 永井雄一郎 30 アレックス
交代:枝村→アレックス(60') 小野→岩下(71') 平岡→永井(79')

■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:2 扇原貴宏 14 丸橋祐介 17 酒本憲幸 22 上本大海
MF:4 藤本康太 9 ファビオ ロペス 13 清武弘嗣 16 キム ボギョン 23 倉田秋
FW:31 杉本健勇
SUB:1 松井謙弥 32 尾亦弘友希 5 中後雅喜 6 山口螢 25 黒木聖仁 26 村田和哉 11 播戸竜二
交代:杉本→播戸(73') キム ボギョン→山口(73') 清武→尾亦(90+5')

2週間で5試合でさらにアウェー3連戦という真夏の超強行日程のちょうど真ん中はアウェーエスパルス戦。約1ヶ月前にホームで対戦した時は4-0と快勝しているのだけど、茂庭のサスペンションとマルチネスのケガと強行日程でセレッソはメンバーを入れ替えてくる。
ちょっとメンバー表上はわかりにくかったけど、CBに扇原でボランチにボギョンと藤本。ファビオロペスはシャドーに入り杉本の1トップという形。
一方の清水は村松がサスペンションということでカルフィン ヨン ア ピンが登録はDFだけどアンカーの位置で初出場。あと、この1ヶ月間で清水もいろいろあったようで、前回対戦時に好印象だったGKが碓井から山本に、あとセットプレーの守備がゾーンからマンツーにかわっていた。

■前半
清水守備
4-3-3の清水は守備の時に両サイドが下がって4-1-4-1の2ラインを作る。
清水守備 小野が前に
ただ、ボギョンが下がってきてボールを受けるのでボギョンの正面にいる小野が前へ出てくる形になる事が多くなっていた。

CBに入った扇原とボランチに入った藤本は、鹿島戦で茂庭が退場するまではボランチでも良いプレーを見せていたので逆でも良かったんだろうけど、セレッソは低い位置からビルドアップを始めるのでそれなら最初から低い位置にいたほうが良いよねと言う事や、中後が連戦で少しコンディションを落としている事、ファビオロペスを使うならボギョンをボランチに下げるしか無いって事、あと清水は両サイドを基点にして攻撃してくるので最後中央で跳ね返せる人を置いておきたいって事で総合的に判断してこうなったのだろう。

セレッソはいつもよりボールを持てる人が後ろに揃っているので、後ろでボールを落ち着ける事ができていたし、さらにボールを失った時も鹿島戦でほとんど出来てなかった「高い位置からのプレッシング」も出来ていたので、立ち上がりはスムーズに入ることが出来ていた。
セレッソの守備
ただそんな中気になったのは、藤本のポジショニング。
最初に書いたようにセレッソがボールを持っている時は清水4-1-4-1から4-4-2の様な形になっており、CBと小野・高原が2対2の様な状況になっている。ボールを奪われた時に前でプレッシングをかけることが出来れば全く問題はないんだけど、プレスをかけられない状況ではこうなっていてはマズい。なのでその時は藤本がもっとCBの近くにポジションを取らなきゃいけないんだけど、前でプレスがかかってる時もそうでない時も同じように藤本はまず枝村をつかまえに行ってしまっていた。
セレッソの守備 藤本のポジショニング
で、そうなるとCBはラインを下げてしまう。
立ち上がりは比較的良い入り方をしたにもかかわらず、前半8分にクロスを小野に合わされて失点してしまった。
直接的には大海のマークミスで酒本が絞ってきていたんだけど、あの場面でボランチの2枚は前に釣り出されて閉まっていた。

で、ここからはボールを持った時はセレッソも形を作れているので前に運べるんだけど、失った時にDFラインが低いのでお互い行ったり来たりの展開になってしまう。

以前にも書いたけど、セレッソはポジションバランスを自ら崩して攻めるので行ったり来たりの展開は実はキツい。逆に清水はポジションバランスを重視してサッカーするのでこのあとどちらもチャンスを決められずに1-0のまま前半終了となるが、セレッソにとってはちょっとつらい前半だった。

■後半
後半のマッチアップ
って事でセレッソは藤本をCBに下げて扇原をボランチに入れ替える。
これでボランチの役割がはっきりしたので清武のスルーパスや倉田の惜しいシュートなど少しづつセレッソの攻撃も増えてくる。

73分〜
そこで清水は60分に枝村に代えてアレックスを入れポジションはそのまま、71分に小野に代えて岩下を入れ岩下をCBに、CBだった平岡を中盤にあげヨン ア ピンとのダブルボランチにと中盤を入れ替えて来る。
一方のセレッソは73分に前半に足を痛めていたボギョンと杉本に代えて山口と播戸を投入。
清水は中盤の守備強化と前半からDFラインはどうもギャップができていたのでそれを修正しようという狙いなんだろうと思っていたんだけど、結果DFラインのギャップは変わらなかった。

ここから一気に試合は加速する。
先ずファビオロペスが左サイドを突破して中央の播戸に渡ったところでボスナーが倒してしまいPK。そのPKを播戸が自ら決めて同点。
そしてその直後のキックオフからのプレーを前からプレッシングをかけて清水に攻めさせず、DFラインのギャップを抜けてきた倉田のクロスを播戸が頭であわせて2点目。

その直後のキックオフではまた積極的に前から行くものの、後ろでボールを落ち着けられてリードした事で徐々にブロックを下げる形になっていく。
そして播戸の逆転ゴールから4分後に高木に決められてしまい同点。
このシーンでは高木のシュートがブラインドになってしまってはいたが前節同様やっぱりブロックを下げ過ぎていた。

こうなると清水は勢いづくので引いてブロックを作るセレッソとどんどん前にボールを入れていく清水という状況に。
ただ、清水のDFラインはあいかわらずガタガタなのでセレッソもチャンスを作れる。
って事で全くオープンな行ったり来たりの展開に。

そして決めたのは三度播戸。
清武のスルーパスをDFラインの裏で受け、落ち着いてキーパーを外して11分間のハットトリック。
この時全く関係ない永井が清水の左サイドに戻ってきていた(直前に気づいて上げたけど間に合わず)ことでまた最終ラインにギャップを作ってしまっていた。

しかし、また同点に追いつかれる。
ロングボールのこぼれ球を大前に拾われてファーへ、それを落ち着いて高原が頭で合わせる。
この前のプレーからもはやプレッシャーがかけられなくなっており、それに対応してラインを下げていた上本と上本を視界に入れていた丸橋と、上本よりもボールサイドにいたのでそれに気がついていなかった藤本と酒本でギャップを作ってしまっていた。

その後も何度か行ったり来たりを繰り返すもののそのまま終了。
一気にバタバタした展開になった試合は3-3で終了となった。

■その他
後半途中からまるでアマチュアのようなオープンな試合になってしまったんだけど、何度か書いているようにその要因はゲームをコントロールできていないから。
まあポゼッションでもブロックを下げてカウンターでもどっちにしてもはっきりやりきらなきゃいけない。
そして今年失点が多いのも全く同じ理由。
まあいわば全て中途半端になってますよって事です。

単純に今までやってきたことを徹底するという意味なんだけど、具体的に言えば、
前からプレスをかける時間を増やす。そしてそれができるようにポゼッションを高める。ポゼッションを高めるという事は後ろでボールを落ち着けてなんどもやり直す事を徹底しなきゃいけない。
そしてプレスにいけない時はブロックを下げる。しかしその時にブロックを下げすぎない。
それを徹底しなきゃいけませんよということです。

2011年8月19日金曜日

8/17 Jリーグ第9節 VS鹿島アントラーズ @カシマサッカースタジアム

■鹿島アントラーズ 2 - 1 セレッソ大阪
鹿島アントラーズ:大迫(55') 増田(74')
セレッソ大阪:キム ボギョン(52')
フォーメーション

■鹿島アントラーズ
GK:21 曽ヶ端準
DF:22 西大伍 3 岩政大樹 6 中田浩二 5 アレックス
MF:14 増田誓志 40 小笠原満男 8 野沢拓也 11 フェリペ ガブリエル 25 遠藤康
FW:9 大迫勇也
SUB:1 杉山哲 7 新井場徹 10 本山雅志 15 青木剛 13 興梠慎三 18 タルタ 30 田代有三
交代:アレックス→興梠(61') 遠藤→田代(71') 大迫→青木(82')

■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:3 茂庭照幸 14 丸橋祐介 17 酒本憲幸 5 上本大海
MF:2 扇原貴宏 5 中後雅喜 13 清武弘嗣 16 キム ボギョン 23 倉田秋
FW:15 小松塁
SUB:1 松井謙弥 4 藤本康太 32 尾亦弘友希 6 山口螢 9 ファビオ ロペス 11 播戸竜二 31 杉本健勇
交代:小松→杉本(70') 中後→山口(81') 倉田→ファビオ ロペス(81')
退場:茂庭(38')

ACLの関係で8月に2週間で5試合というとんでもないスケジュールの2戦目は鹿島戦。
7/31のホームでの試合では乾のラストマッチでキムジンヒョンが痛恨のミス2つで1-3と敗れてしまった。
セレッソはマルチネスがヒザ痛でメンバー外となりマルチネスの位置に扇原が初スタメン。
今まではマルチネスが欠場の際はキムボギョンが入る事が多かったが、ここ数試合は守備の時に中後をアンカーに置きその前にマルチネスとボギョンが並ぶという形を取っていたし、乾が抜けシャドーのあまり人数もいないという事で扇原。
公式戦デビューだったACLのアウェーアレマ戦では茂庭と交代でCBに入っていたけど、8/10のU-22ではボランチで出場していたし、宮崎キャンプの時もマルチネスの位置で使われていた。
一方の鹿島は、登録上はワントップだったけど大迫とフェリペガブリエルの2トップ。あと前回対戦でゴールを挙げた田代はケガあけという事でベンチスタートとなり代わりに遠藤が中盤に入る形。

■マッチアップ
マッチアップ
3週間前の前回対戦時は2トップとボランチ2枚の4人で低い位置からCB・ボランチ・トップ下の5人を順に捕まえていく形にしていた鹿島。今回はメンバー的な面でなのか、前回対戦時を踏まえてなのか、守備の時は2トップの内フェリペカブリエルを中盤トップ下の位置に下げて、CBは大迫、ボランチはフェリペで捕まえるという形にする。
鹿島の攻撃の仕組み
そして、ボールを奪えば2トップの形になり、大迫とフェリペの1stチョイスはサイドのスペースへ。それを2列目の野沢とボランチでバランスを取り遠藤が縦と中へでアクセントを取る。
特にこの日の大迫はスピードと切れがあり、結果的に38分に茂庭が大迫に入れ替わられてしまい後ろから倒して1発退場になってしまうのだけど、立ち上がりから流れる2トップをCBが行くのかSBが行くのかが中途半端で浮かせてしまう場面が増え、なので抑えきる為にCBがついていくしかなくなるという場面が多くなっていた。

■セレッソの仕組み
セレッソ攻撃の仕組み
マルチネスの位置に入った扇原。つなぎのミスも何度かあったものの、全体的にはマルチネスがいつもやっているような低い位置に下りてボールを受けて落ち着けるプレーや、中後やシャドーと絡んでのボール運び、SBへのサイドチェンジなど良いプレーも何度も見せていた。
そして、前節のダービーや前々節の川崎戦では低い位置でブロックを作って守るというプレーを意識的にやっていたセレッソだったけど、この日の立ち上がりはそこまでブロックを下げてカウンターという意識もなく、人数をかけてボールを運び攻めようというプレーがみられた。

ただ、結果的にそれは続かない。
その理由は鹿島のやり方にうまく対応できていなかったから。
セレッソのDFラインが下げられる
鹿島の所で書いたように、2トップの捕まえ方が定まっていなく、CBでサイドに流れたトップを抑えに行くという形になっていたのでどうしてもラインが深くなってしまう。
ラインが深くなると前からプレスに行くこともできなくなる(ラインが深いのに前から行くとDFラインの前に広大なスペースを作ってしまう)のでブロックを下げて守らざるを得なくなる。ってことで意図したものではない形で前半途中からここ2試合と同じく低い位置にブロックを下げてカウンター狙いになっていく。

そして茂庭が退場。
こうなると、セレッソはもう徹底してブロックを下げてカウンター狙いになる。
連戦の疲れなどもあったのかも知れないけどこの日の茂庭は大迫に完敗だった。

茂庭退場後
茂庭退場後はボランチの扇原を最終ラインに入れてボギョンをボランチに。
低い位置で2ラインでブロックを作る4-4-1の形になる。

■後半
ここからは引いて守るセレッソとボールを動かしながら攻める鹿島。
しかしゲームが動いたのは52分、カウンターからセレッソが先制する。
セットプレーのこぼれ球をつないで倉田が粘って小松に、そこから清武、小松とわたり最後は飛び込んだボギョンが決める。

ただこのリードを保ったのも3分間のみ。
今度はマイボールでのつなぎを倉田が奪われ大迫に前向きにボールが入る。
それを大迫が決めて同点にされる。
奪われ方がわるかったのだけど、タイミングもシュートも実に素晴らしい、あのタイミングであのシュートを打たれたらもうどうしようも無いというゴールだった。

ここから鹿島はどんどん攻撃的な選手を入れてくる。
まず61分にアレックスと興梠を交代
61分〜
フェリペを左SBに近い位置に動かして前線は興梠と大迫の2トップ

小松がフェリペに危険なタックルを受けて杉本と交代があるも、遠藤と田代を交代
71分〜
大迫を左SHに移動させ、興梠と田代の"トップへ。

しかし74分にボギョンのミスで自陣ゴール前でボールを失い大迫がフリーの増田へつながり2-1と逆転されてしまう。
ボギョンのプレーは自陣ゴール前でやるべきプレーではなかったかもしれないが、あそこで無理をしないとボールを運べない。時間帯的にも鹿島が押せ押せの展開になっていたのであそこでボールを繋ぎたかったのも十分理解できる。
できればもっとまわりの選手も受けてあげられるように動いて欲しかった。

82分〜
終盤はセレッソも倉田と中後に代えファビオロペスと蛍を投入、一方の鹿島も大迫に代え青木を投入し4-4-2のバランスを取る形に
ここから早めに前線にボールを入れだし最後ファビオロペスのシュートもブロックされてしまいそのまま終了。

鹿島に今シーズンはダブルを取られてしまった。

■その他
はっきり言えば大迫を抑えきれなかったからなんだけど、この試合は半ば意図しない形で引いて守る事になってしまったのが厳しかった。
ダービー、川崎戦とある程度の手応えを感じただろうけど、セレッソはSBのポジショニングや人選をみてもそもそもそのようには作られていない。
なので、やっぱりもっとボールを持つ時間を作らないといけないしパスの数も増やさなきゃいけない。
今シーズンの前半にカウンターを受けて失点や、立ち上がりの失点が多かった事も影響しているんだろうけど、今シーズンはどうも攻めが早い。

クライフが昔、「カウンターを受けるのはビルドアップでミスをしているからだ。相手を押し込んでしまえばカウンターを受けることも無い。」と言っていたが、今シーズン前半に立ち上がりの失点が多かったり、カウンターを浴びていたのはビルドアップのミスが多かったから。もちろん今までもやってきたようにブロックを下げて守る事も重要だけど、低い位置でボールをしっかり収めて相手を押し込んでしまう時間を作らなきゃいけない。

この日Jリーグデビューとなった扇原はボランチでも所々光るプレーを見せていたし、CBに入ってからも安定したプレーを見せていた。
次節もマルチネスは間に合わないだろうからボランチでの先発になるかと思う。
ただ、ボランチの時に細かいミスも結構あったので、そこは確実に修正して欲しい。
さっきのクライフの話しではないけど、ビルドアップでミスをすればカウンターを浴びてしまう。カウンターを多く浴びるとラインを下げざるを得ない状況にもなってしまう。
そこを十分意識してプレーして欲しい。

清水戦は、CBに藤本、ボランチに扇原、1トップは杉本かな。
しかしACLに出るってのは色んな面で厳しいなあ。

2011年8月15日月曜日

8/13 Jリーグ第21節 VSガンバ大阪 @長居スタジアム

■セレッソ大阪 1 - 1 ガンバ大阪
セレッソ大阪:キム ボギョン(76')
ガンバ大阪:中沢(79')
フォーメーション

■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:3 茂庭照幸 14 丸橋祐介 17 酒本憲幸 22 上本大海
MF:5 中後雅喜 10 マルチネス 13 清武弘嗣 16 キム ボギョン 23 倉田秋
FW:15 小松塁
SUB:1 松井謙弥 2 扇原貴宏 4 藤本康太 32 尾亦弘友希 6 山口螢 9 ファビオ ロペス 11 播戸竜二
交代:小松→ファビオ ロペス(71') 清武→山口(90+3')

■ガンバ大阪
GK:1 藤ヶ谷陽介
DF:21 加地亮 2 中澤聡太 5 山口智 6 下平匠
MF:23 武井択也 17 明神智和 7 遠藤保仁 13 キム スンヨン
FW:22 イ グノ 9 ラフィーニャ
SUB:29 木村敦志 3 金正也 4 高木和道 30 内田達也 31 大森晃太郎 14 平井将生 33 アフォンソ
交代:キム スンヨン→平井(32') イ グノ→大森(90')

今年3回目の大阪ダービー。
アウェーでの開幕戦では敗れたが、同じくアウェーでのACLラウンド16では内容も上回る勝利と今シーズンは1勝1敗。
セレッソは木曜日の練習ではレギュラー組に丸橋に代わって尾亦が入っていたがスタメンは丸橋で前節の川崎戦と全く同じメンバー。サブに新外国人のファビオロペスが入っている。
一方のガンバは二川が前日に足を痛めたということでキム・スンヨンが入っている。

■プレビュー
前日の夜にツイッターでプレビューをやったのでまずはそれから。
予想スタメン
ここ最近ずっとそうやってるようにセレッソは守備の時は中後の前にマルチネスとボギョンを並べる形にするはず、ただACLの後半でやってるのでガンバはこれを知ってる。
それを踏まえてガンバは立ち上がりから前から来る事が予想される。
そしてセレッソはマルチネスと中後のポジションを下げて対応する。これでボールを落ち着けられてボギョンと清武で運べたら楽になるのでおもいっきり下げていい。でもその時に茂庭は蹴っちゃう可能性がある。ってかそれを狙ってくると思う。
鹿島にやられたように、茂庭は空けといて他を押さえるって方法を取ってくるかもしれない。
なので茂庭が蹴っちゃう数を減らす、蹴っちゃったとしても簡単にボールを渡さないようにする。
もしボールを失う数が多いならブロックを下げる。引いて守る。どうしてもポゼッションが欲しいのは向こうだし、前半で流れを決めておきたいのも向こう。先制点は欲しいけど、それ以上に先制される方がイヤなのでだからその時は引いちゃっていい。

一番イヤなのは茂庭をサイドに引っ張られて下平にクロスをあげられる形。なので二川に動かれるとやっかい。だから引いて4-1-4-1になった時の4-4の間の1、中後が重要
0-0で行けば十分チャンスはある。というよりセレッソは0-0で行きたい。できたらポゼッションでやりたいけど、さっきも書いたように向こうの方がポゼッションを欲しがっている。だからポゼッションを取られても慌てない。

向こうは押しこむ時間を増やすしか多分方法はない。こっちは押しこむ時間を増やせれば楽だけどもし増やせなくても方法はある。キーマンは茂庭とボギョン。展開によって中後。引き出しが多いので慌てなければ十分にチャンスがあるかと。
※二川は欠場になってしまいました

■前から来るガンバ
ガンバのセレッソ対策
プレビューでの予想通りキックオフから深い位置にボールを放り込んできた様に立ち上がりからガンバは前から来る。
ガンバの守備のやり方としては、イ・グノとラフィーニャの2トップが先ず最初に見るのはボランチの中後とマルチネス。ここを先ず抑えにかかって、中盤の遠藤か明神のどちらかがボランチを捕まえることのできる位置まで来ればそこからCBに行く。そして両SBを見るのは両SHという4-2-2-2と同じフォーメーションを組む鹿島が取ってきた方法とほぼ同じ。
このやり方で鹿島は快勝しているのでセレッソ対策としては最も効果があると思われる方法AガンバはACLで普通にやって普通に負けてしまったので今回は十分対策を取ってきた。
そしてセットプレー(CK)でもその形跡が見られた。
ガンバCKの狙い
セレッソはCKの時ゾーンで守る。
ゾーンの構成は、ニアポストに丸橋を立てて、その前にニアから小松・マルチネス・茂庭・上本・酒本のラインを並べその前に中後という形。
CKの時で嫌なボールは速いボールで、一番怖いのは速いボールをニアで合わされる形。なのでそれを守る為にチームで最も高さのある小松と次に高いマルチネスを近い方から並べる。

で、ガンバが狙ってきたのはマルチネスと茂庭の間。ここに3人が入ってくる。
速いボールで小松とマルチネスを越えてくる遠藤のキックが素晴らしいからなんだけど、ここに速いボールを入れられるのはかなり厳しかった。

■ブロックを下げて守るセレッソ
セレッソの守備ブロック
プレビューでも書いたようにガンバが立ち上がりから前から来て、ポゼッションを握る展開は予想されたもの。なので、セレッソはブロックを下げて守る。
まあボールを運べないので押し込んだ形が作れておらず、前からプレッシングをかけられる形に持ち込めていなかったということもあるんだけど。
ガンバの楔
手を焼いたのは楔のパス。
ここがガンバの上手い所でもあるんだけど、ボランチとSB、SHを使いながらゆっくりパスを回しながらブロックをずらし、ボランチやCBが前を向いてフリーになっていると一気にトップへ楔のパスを出してくる。
前半の中盤まではこれになかなか対応できず、幸いPKは取られなかったが上本がキム・スンヨンを倒してしまった場面など何度か決定機をつくられてしまっていた。
また前半の前半は押しこまれている中ボール運びでも少しミスが見られキム・ジンヒョンのビッグセーブでなんども助けられていた。

セレッソの守備2
って事でセレッソの守備が少し変わる。
鹿島戦と同じようにボランチに対してほとんどプレッシャーをかけられていないので楔をいれられて苦労していたが、前半途中からボランチがボールを持った時はブロックの中央にいるマルチネス・ボギョンが当たりに行き、そのゾーンをサイドと中後がカバーリングポジションに入ると整理されて来る。
これで守備にも安定感が出始め、またそうなるとボランチが前に出た時にSH、SBと連動してボールを取る場面も出だし、良い形でボールを奪えると攻撃でもボールを上手く運べるようにもなる、って事で前半30分過ぎからようやくセレッソも攻めの形を作れるようになる。
セレッソの攻撃
ガンバは前半33分にキム・スンヨンから平井の交代があり左SHにイ・グノが入る事になったのだけど、その交代がというよりもボールを奪う位置、奪い方が代わった事でガンバのボランチとFWの間にスペースができ、そこでマルチネスがボールを受けたりそこにシャドーが下りてきてパス交換の基点ができるようになり攻撃の形ができるようになる。

前半は立ち上がりからガンバが攻め込んだ様に、決定機の数はガンバが多かったのだけど、終盤はセレッソが持ち返すという展開で0-0で終了。
立ち上がりに守備の混乱はあったものの展開自体はセレッソの想定内のものだった。

■セレッソの反撃
セレッソのプレス回避
前半から勝負をかけてきたがゴールを奪えなかったガンバは後半の立ち上がりに再び前からプレッシングに来る。しかしセレッソはマルチネスを下げてジンヒョンを使いながら回避。さらに裏へのボールを使いながら相手を広げセレッソがボールを運び出す。
セレッソはボールを運べると形が作る事ができる。
マルチネスとSBで幅を作って、清武・ボギョンでボールを運び、倉田も含めたシャドーで崩す。
これでガンバが下がらざるを得なくなり、セレッソがペースを握り出す。
後半立ち上がりにもう一度ペースを握ろうと前から来たように、前半のセレッソとは異なり引いて守るという選択肢がほとんどないガンバにとっては厳しい状態。

マルチネスとボギョンだけでなく中後までつられてしまった遠藤のワンタッチパスや、カウンターで平井に上本が入れ替わられてしまうなどそれでもチャンスを作ってしまうところはさすがだけど、ラフィーニャも後半は茂庭と上本にしっかり抑えらてしまっていた。

そしてゲームが動いたのは76分。
ボランチとシャドーのパス交換から右サイドに展開し、ボギョン・清武・倉田・ボギョンと短い距離で動きながら少ないタッチ数でパス交換でボギョンが決めてセレッソが先制。
展開から崩しまで実にセレッソらしいプレーだった。

しかし3分後に追いつかれる。
CKのこぼれ球を再び右サイドの遠藤につなぎ、再び遠藤からのクロスをファーの中澤に合わされてしまった。
CKのこぼれ球なのでゾーンもまだ残っていたのだけどどうしてもゾーンにズレが生じてしまっていた。でもファーに合わせた遠藤のキックが本当に素晴らしかった。
ゾーンの崩れを修正する為に中後がファーに入っていたんだけど、そこに人数を集めてきた事でほとんど競る事ができなかった。

このあとはファビオロペスが倒された場面もあったのだけど、前半にPKを流しているという事もあってかファールなし。
両チームとも疲労度が高くかなり厳しい状態なんだけど交代が難しい状態。
セレッソはシャドーができる選手をベンチに入れていないんだけど、一番疲弊しているのがシャドーという厳しさで、最後に清武と山口螢を代えて3ボランチにするしかなく、そのまま引き分けとなった。

■その他
ほぼ予想された、ある種狙い通りの展開だったので本当に勝ちたい試合だったし勝てた試合だった。
立ち上がりは危ない場面をつくられてしまったもののしっかりブロックを下げて守れていたし、その後は持ち直す事ができていた。そして後半ペースを握ることもできた。
だけに…

この日デビューしたファビオロペス
受けるポイントや動きの質などちょっと時間がかかるかなと感じさせた。
ただやっぱり小松がレギュラースタメン90分では上位を狙うチームとしては物足りない。
なので、まだ未知数の部分あるものの早くフィットしてもらわないと

大阪ダービーは両チームのサッカーの質だけでなく、スタジアムの雰囲気・両チームの意地など本当に素晴らしいゲームだった。ただ勝ちたかったけど

2011年8月7日日曜日

8/6 Jリーグ第20節 VS川崎フロンターレ @等々力陸上競技場

■川崎フロンターレ 1 - 2 セレッソ大阪
川崎フロンターレ:登里(64')
セレッソ大阪:清武(11') 倉田(36')

フォーメーション

■川崎フロンターレ
GK:1 相澤貴志
DF:3 田中裕介 4 井川祐輔 17 菊地光将
MF:19 柴崎晃誠 6 田坂祐介 14 中村憲剛 13 山瀬功治 23 登里享平
FW:10 ジュニーニョ 11 小林悠
SUB:28 杉山力裕 5 薗田淳 24 田中雄大 30 大島僚太 16 楠神順平 21 棗佑喜 29 久木野聡
交代:山瀬→大島(62') 登里→楠神(77') 柴崎→棗(88')

■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:3 茂庭照幸 14 丸橋祐介 17 酒本憲幸 22 上本大海
MF:5 中後雅喜 10 マルチネス 13 清武弘嗣 16 キム ボギョン 23 倉田秋
FW:15 小松塁
SUB:1 松井謙弥 2 扇原貴宏 4 藤本康太 6 山口螢 25 黒木聖仁 11 播戸竜二 31 杉本健勇
交代:小松→杉本(86') 酒本→藤本(90'+3')

乾が移籍した初戦。メンバーは前節から乾が清武に代わっただけで前節大きなミスを2つしたキムジンヒョンもそのまま使ってきた。報道によるとクルピからは全く何も言われていないらしい。
一方の川崎はアップ中に左SBの小宮山がふくらはぎを痛めたらしく急遽右SBの田中を左、ボランチの田坂を右SB、そしてサブに入っていた柴崎をボランチでスタートする事に。
前回ホームでの対戦では、川崎はCBは無視し2トップはボランチ、その後ろに4-4のブロックを作ってショートカウンター狙いでボギョン・マルチネスの裏をついて前半まんまと2点とったものの最終的には3-3だったのだけど…
試合前には松田直樹への黙祷が捧げられました。

■川崎のセレッソ対策
川崎の守備
人が代わってるせいなのか川崎の守備は前回とは少し異なり、2トップはCB2枚と中後にして後は4-4のブロックという形。ただマルチネスにボールが入った時はブロックから1人が必ず出てきてプレッシャーに行く。
ただ、マルチネスは左サイドにずれている事が多いので、川崎でマルチネスに当たりに来るのは右SHの山瀬。そうなるとセレッソのSBは高い位置に出てくるので丸橋が空く。
って事でSBを使って攻めようとするんだけど、ここで取られるとカウンターを浴びてしまう。
現に開始直後にこれでカウンターを浴びて柴崎のシュートやカウンターのカウンターで決定機を作られてしまっていた。

川崎のポゼッションとセレッソの守備
けど、そういう形が見える事は少なくなっていた。川崎のラインは浅かったのでセレッソがカウンターのカウンターを恐れて立ち上がりは早めに裏を狙っていたので人数が揃っていた事もあるんだろうけど、川崎ボールを持ってサッカーしようとしてくる。
ただ、川崎のポゼッションは中に入る動きが人もボールも少ないのでそれほど脅威ではなく、人数をかけて攻める割には攻守の切り替えも速くないので比較的簡単にボールが運べる。

■川崎とセレッソのセットプレーの守備
そんな中CKから清武が先制。
川崎のセットプレーの守備はニアポストとニアゾーンに人を立てて後はマンツーという形なんだけど、ニアゾーンにたってる人は割と中央に寄っているので、中後からの速いボールをその前で合わせた形だった。

逆にセレッソのCKは完全ゾーン。
小松が入っている時の形は、ニアポストに丸橋を置いて、ゴールラインほどの位置にニアゾーンに小松を立ててそこからマルチネス・茂庭・上本・酒本と5人並べてその前に中後。
最初のCKでいきなりショートコーナーでゾーンをずらす事を狙ってきたようにいろいろ対策は考えてきたんだろうけど、速いボールではこのニアの小松とマルチネスに引っかかり、ファーでは茂庭と大海に寄せられ、川崎がポゼッション狙いのサッカーだったのでセットプレーが多かった割には全く効果的に使えていなかった。

■川崎のポゼッションとセレッソのカウンター
川崎の両SBが上がる
こうなるとセレッソは完全にカウンター狙い。
セレッソは守備方法のパターン2、人数をかけてしっかり守ってカウンターを選択。
最終ラインと中盤のラインの間には中後を置いているので安定感もある。
前にも書いたように川崎はボールを持っているけど人数をかけて守るセレッソのブロックを崩す人やボールの動きが少ない。
攻めあぐねる川崎は、セレッソが1トップで残りを下げから両SBも上がるようになるが、両SBを上げるやり方は多分狙っているわけではない。
なので、ボールを奪ったセレッソが両SBの裏のスペースへカウンターをどんどん繰り出すようになる。
セレッソのカウンター
普段両SBを上げて攻撃するセレッソには慣れない形の川崎の穴が完全に見えいた様子。
セットプレーのカウンターから清武がボールを運び、倉田へ美しいスルーパス。
柴崎が前を走る小松と右サイドを上がってくる酒本につられて後ろの倉田を離してしまい
フリーの倉田が決めて0-2とリードを広げた。

前半は初めて日本代表に選ばれた清武のボールを運ぶ能力が存分に発揮された展開だった。

■ブロックが下がり過ぎると・・・
後半も同じく川崎のポゼッションとセレッソのカウンター。
ただ、セレッソの守備ブロックが徐々に低く低く下がっていってしまう。
セレッソの最終ラインが下がり過ぎてしまう
前節の悔しい負けもあったし順位的な面でどうしても負けたくないという気持ちが働いたのだろう。前半0-2にしたあたりからゾーンが少し下がりすぎの感じはあったけど後半になってペナの外だった最終ラインの高さはペナのラインぐらいになって、さらに川崎が山瀬から大島に代えたあたりでペナの中になっていた。
最終ラインが下がると間を使われたくないので当然中盤のラインも下がる。となると鹿島戦でもそうなってしまったようにボランチがフリーになってしまう。
このフリーのボランチがハーフウェイぐらいのまだ遠い位置なら問題は無いんだけど、ミドルを打たれてしまう位置ならもうダメ。

結局は下がり過ぎたラインからマイナスのボールを入れられてそのこぼれ球を押しこまれて失点してしまう。
後ろで人数をかけて守ってそこからカウンターを狙うというサッカーをやってるのに、後ろで人数をかけた所を崩されてしまった。

■難しい交代策
その後カウンターから倉田が決定機を作るも決め切れない。
こうなると川崎はさらに攻めにかかる。そしてセレッソのカウンターも減る。
そしてセレッソは交代が難しい状況に追い込まれていく。

この状況で動くとしたら前のカウンター要因か後ろに人を増やすか。
具体的に言えば、小松を播戸に代えるかシャドーを藤本に代えてボギョンをシャドーに出すか。
ただ、小松を代えてしまうとセットプレーのニアゾーンが低くなってしまうし、シャドーを下げると倉田と清武というカウンターの急先鋒がいなくなってしまう。
またマルチネスやボギョンの所を代えると清武と倉田に出す人もいなくなる。

って事で粘りに粘って代えたのは小松から杉本。
高さを確保したまま前線をフレッシュにしてきた。多分メンバー登録的に杉本はシャドーの交代要員だったはずなのでかなり悩んだ末だと思われる。

その後川崎はドンドン前線の人数を増やして攻め立て、終了間際には中後が中途半端に釣り出されてしまった所を使われてジュニーニョに危ないシュートを打たれるものの酒本と藤本を代えて何とか逃げ切る事に成功。
大きな勝ち点3を獲得できた。

■その他
乾が抜け、名実ともにセレッソのエースとなった清武の良さは存分に出ていた。
前にも書いたかもしれないけど、清武の魅力はなんといってもボールを運ぶ能力。
これは真司、乾、家長など今までのシャドーの中でも一番だと思う。
最初は最後のプレーで雑になってしまう事も多かったけど、U-22の主力になってからはそれも減ってきたので代表にも選ばれたんだと思う。
ボールを運ぶ能力が今までのシャドーの中でも一番って事は、日本代表の中でも相当上にいるって事なので是非代表でもポジションを奪って欲しい。

また、浦和戦から始め、ACLのダービーでも効果をあげ、ここ数試合も守備の時になっているCBの前に中後、その前にボギョンとマルチネスという形。
多分次のダービーでも同じように守るはず。
この日の後半は下がりすぎてしまい厳しい状況となったが、前半は狙い通りのサッカーができていたので、上本と茂庭はラインの高さにだけは十分気をつけてしっかり勝って欲しい。
ここで勝てればいよいよ安定してくるはずだから。

2011年8月3日水曜日

7/31 Jリーグ第19節 VS鹿島アントラーズ @長居スタジアム

■セレッソ大阪 1 - 3 鹿島アントラーズ
セレッソ大阪:乾(22')
鹿島アントラーズ:田代(38') 田代(45+2') 小笠原(90+3')

フォーメーション
■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:3 茂庭照幸 14 丸橋祐介 17 酒本憲幸 22 上本大海
MF:5 中後雅喜 7 乾貴士 10 マルチネス 16 キム ボギョン 23 倉田秋
FW:15 小松塁
SUB:1 松井謙弥 2 扇原貴宏  4 藤本康太 6 山口螢 13 清武弘嗣 25 黒木聖仁 19 永井龍
交代:中後→清武(64') 小松→永井(64') マルチネス→黒木(75')

■鹿島アントラーズ
GK:21 曽ヶ端準
DF:22 西大伍 3 岩政大樹 6 中田浩二 7 新井場徹
MF:14 増田誓志 40 小笠原満男 8 野沢拓也 11 フェリペ ガブリエル
FW:9 大迫勇也 30 田代有三
SUB:1 杉山哲 5 アレックス 10 本山雅志 15 青木剛 16 本田拓也 25 遠藤康 33 イゴール
交代:大迫→青木(65') フェリペ ガブリエル→アレックス(75') 新井場→本田(84')

乾貴士のラストマッチは鹿島アントラーズ戦。
セレッソは骨折の高橋に変わって酒本が右SBに入り戻ってきた清武はベンチスタート。
一方の鹿島は左SBに新井場が入り、トップは興梠がケガの為、田代と大迫でスタート。
セレッソは試合が無かったが、今シーズン苦しんでいる鹿島は水曜日にリーグの延期分でガンバに負けているのでこの試合は気持ちよく勝って乾を送り出してあげたい所

■鹿島のセレッソ対策
鹿島のマッチアップ
鹿島のフォーメーションは4-2-2-2。同じ4-2-2-2の柏は2-2-2の部分をずらす事でセレッソのSBとボランチを抑えようとしてきたが、鹿島が選んだのは4-4-2の形にすること。
守備の時は野沢とフェリペ・ガブリエルが両サイドに開いてSBを、CBとボランチに対しては2トップとボランチの1枚で見るような形にしてきた。

特に興味深かったのはCBとボランチの所。
鹿島の守備1
CBがボールを持った時は、2トップとボランチの1枚の3人でパスの出しどころを抑えてしまう。セレッソのCBは対人守備には抜群の強さを誇るけど、つなぐ能力は高く無い。CBの両方にプレッシングに来たら後ろにはつなげるGKのジンヒョンがいるのでそこを使ってマークをずらしたりという事ができるのだけど、ボールホルダーにはあまり来ずに受ける方を捕まえられるのでそれもできない。

鹿島の守備2
って事でセレッソはボランチの2枚をCBの近くにまで下がるようにする。
こうすると同じように2トップとボランチの1枚がついてくれば、広がってしまった中央のスペースをボランチ1枚で守ることになってしまうんだけど、鹿島はそれも織り込み済みの様子。
マルチネスと中後の2枚がCBの近くまで引けば鹿島のボランチの1枚はマークを離して中央のゾーンに戻ってしまい、セレッソの2CBと2ボランチの前に鹿島の2トップが立ちはだかるという形に変わる。
って事でセレッソは低い位置から裏をめがけたロングボールが増えるのだけど、鹿島のCBは岩政と中田浩二という跳ね返す能力が非常に高い2枚なのでこれではなかなかチャンスは作れない。しかも、セレッソは押し込んだ形を作れないままなので、ボールを奪われてしまっても高い位置からのプレッシングができずという悪循環になる。

ただ、鹿島もこのあたりが今ひとつ調子が出てないんだろうなと思わせる所だったんだけど、狙い通りの形でボールを奪われているにもかかわらず何度かチャンスはつくるものの前線で変化をつけることができずにいた。

ここまでは全くボールを前に運べないセレッソ。
しかしセレッソはボランチとSBだけでボールを運ぶチームではない。
って事で10分過ぎから乾がそれを思い出し、引いてきてボール運びに加わるようになる。
そして22分。
ボールを引き出そうと引いてきた乾が抜群のターンで前を向きドリブル開始。そしてそのまま3人を抜き去りスーパーゴールを決める。
ボールを受ける。前を向く。そしてドリブルと乾の魅力が凝縮されたまさにゴラッソだった。

■セレッソの守備
ただ、シャドーが引いてきてボールを運ぶってのを思い出したのはどうやら乾だけの様子。
特にこの日は倉田の出来があまり良くなく、いつも見せる(シュートに難があるものの)ボールを上手く受けてってプレーがほとんど見られなかった。

セレッソの守備
って事でやっぱり鹿島ペースが続く。
鹿島は守備の時は4-4-2になるんだけど、攻撃の時はやっぱり4-2-2-2で流動的に動く。具体的には2トップはサイドに流れるし、攻撃的MFの位置の2は中央にもふんだんに入ってきてその空いたスペースにはSBが入ってくる。
さっきも書いたけど、ボールを上手く運べないので前からのプレッシングができない、なので後ろで固めるしか無い。なので、セレッソはその中央に入ってくるフェリペ・ガブリエルと野沢はマルチネスと引いてきたボギョン、そしてその後ろに中後って形で対応する。
ただ、こうなると鹿島のボランチ、小笠原と増田の所がどうしても空いてしまうので、やっぱり鹿島がボールを持つ時間のほうが多くなっていた。

■落とし穴
この日のジンヒョンは前半から好セーブを見せていた。鹿島のやり方もあってつなぐボールは少なかったもののゴールキックでは強烈なロングキックも見せていた。09年から一緒にやってきた乾のラストマッチということで気合もはいっていたのだと思う。
が、背後にいた田代に気づかず痛恨のミスをしてしまう。

ジンヒョンは全く田代に気がついてなかった。
当然茂庭は気がついていたので指示を出していたがジンヒョンには伝わらなかった。
また大迫も6秒をアピールしていた。
スタジアムでも「あ、ちょっと危ないかも」って空気があった。
時々こういうプレーは見るけど、実に鹿島らしい抜け目のなさだった。

そして気落ちしたジンヒョンは終了間際のセットプレーでも完全にポジショニングをミスしてしまいさらに失点。
まあこの前から鹿島ペースだった事もあってか、少しセットプレー時のゾーンが低くなってしまっていたのだけど、それも影響して中途半端に前にでて触れないという最悪のポジショニングになってしまった。

■ボギョンの可能性
ああいうミスで失点してしまったのでもしかしたらGKを代えるかもと思っていたが、クルピはあえて交代なしで後半に挑む。
しかしセレッソの攻撃が活性化されるのは乾が下りてきた時のみという状況はかわっていない。
ただ、ボールを前に運び出すとボギョンと乾が今までなかったぐらいスムーズなコンビネーションを見せ始める。
これまでボギョンはシャドーの位置であまり上手く絡めなくて苦労してきたんだけど、後半は乾と近い位置でプレーする事でこれがこの2人のラストというのが惜しいぐらい今までと違った輝きを少し見せ始めていた。
乾も今シーズンは色んな事をやろうとし過ぎていた事もあって、から回っていた部分も見受けられたんだけど、50分頃のワンツーの繰り返しや、最後はちょっとボギョンが感じる事ができなかったけど56分のパス交換からのスルーパスは、香川と一緒にやっていた時の様なプレーだった。

■クルピ2つのミス
清武・永井投入後
勝ち点上でもどうしても落としたくないゲームということでクルピが動く
動きが良くなかった小松を永井に、攻撃に厚みを加えたいという狙いであろう中後と清武を代える。
そしてそれに対して鹿島も大迫を青木に交代させ4-2-3-1に代えてくる。
個人的にはこの交代は失敗だったと思っている。
この日の中後は悪くなかった。で、鹿島の守り方や乾以外のシャドーがほとんど下りてこないのでチーム全体で後ろでボールを落ち着ける事もあまりできていない。
ならば代えるべきはシャドー、時に動きの悪かった倉田を清武に代えて、ボランチの所を代えてリスクを増やす必要は無かった。
現にこの交代の後から前に行ってしまうボギョンって事もあってカウンターを受ける場面が増えてしまっていた。そしてその結果マルチネスと黒木を代えざるを得なくなってしまった。またボギョンのポジションが下がった事で乾とのコンビネーションがみられることも少なくなった。

そしてもう1つがあのPK。
ボギョンが倒されたのでチームオーダーとしてボギョンがキッカーという事はわかる。
だけど、あの場面では一度乾にボギョンも譲った。
見なおしてみたら、清武、龍、大海、乾に言われてしぶしぶだけどボギョンも乾に譲る事を了承している。
いくらチームオーダーとはいえ中でもう決まった事を代えてはいけなかった。
チームオーダーが絶対ならもっと早くにピッチ内に伝えなきゃいけなかった。
こうなってしまうとやっぱりリズムはおかしくなってしまうものでボギョンのPKは曽ヶ端に止められてしまった。

そして最後にジンヒョンのポジショニングミスをつかれて小笠原にロングシュートを決められて1-3。
やっぱり前半にGKのミス2つ、後半は采配でのミス2つ、と4つもミスをしてしまえば試合には勝てないよねって事で、乾のラストマッチは本当に悔しい敗戦となってしまった。

■その他
乾のラストマッチでもあり、リーグの中でも重要な試合だったこの試合で3失点とも全て自分のミスからとなってしまったキムジンヒョンにとっては非常に厳しいものとなってしまった。
3失点目は仕方がない部分があったけど、1失点目、2失点目はこの試合の後半から代えられてもおかしくなかったし、次の試合で外されてもおかしくない。それほどの全く言い訳のできないミスだった。そしてそれがよりにもよってこの試合で起こってしまった。
次の試合でどうなるかはわからないけど、ジンヒョンの足元のプレーはセレッソにとって非常に大切な武器の1つともとなっている。それだけに深く反省して早く立ち直ってほしい。

途中から出てきた清武。後ろも変わってしまったこともあるのかもしれないけどこの日のプレーは良くなかった。次の試合からは清武がエースにならなきゃいけない。

■乾貴士
乾がセレッソにやってきたのは08年のシーズン途中。代表で抜けるようになった真司のバックアッパーとして横浜Fマリノスからレンタル移籍でやってきた。
野洲高校で優勝しマリノスに入ったもののマリノスでは出場機会に恵まれてなく伸び悩んでいたのでセレッソに来た時は未知数だった。
それが、真司のバックアッパーとしてレンタルで入った男が、真司との抜群のコンビネーションを見せてセレッソの攻撃の中心となっていった。

また今の3シャドーは乾がいたからできた形だった。
乾がセレッソでデビューしたのは、真司と初めてプレーしたのは08年のホームでのサガン鳥栖戦だった。この時は4-4-2の両サイドだった。武器は真司と乾による高速カウンターだった。
そして今の3シャドーの原形ともなった真司との2シャドーを初めて組んだのはアウェーだったけど同じサガン鳥栖戦だった。乾と真司のコンビネーションが良いのでより近くでプレーさせようということで前線は1トップ2シャドーになった。カウンターだけでなくボールを持ってもサッカーができるように、この2人を最大限活かすようにということでこの形になった。

09年、この2シャドーがさらに進化した。
マルチネスがボールを持って、両WBが幅を作って、この2シャドーを活かした。

10年は真司が途中で抜けたもののこの2人に家長と清武が入って、もっとポゼッションに寄って4バック(2バック)で3シャドーになった。

11年は乾がエースになった。

乾はドリブラーだけど派手なフェイントでかわすタイプではない。
緩急とタイミングとコース取りで勝負して、そしてラストパスも出せる選手。
ボールを一度左に転がして相手の左足に重心がかかったらその右側をスペースだと認識してそこを使う、そんなプレーヤーだった。
そして香川も同じようにプレーする。だから他の誰もが空いてるって思っていないちょっとした場所もこの2人にとってはスペースになっていた。

しかし乾は良い時と悪い時の波が激しい部分もある。
悪い時のほとんどは気持ちが空回りして自滅していた。
だけど、この日の乾は強い気持ちを持ちながらも空回りせずに、気持ちが切れることなく最後まで素晴らしいプレーを見せていた。いつもなら切れてしまってもおかしくないPKの後も一番につめてたのは乾だったし、その後もチームを引っ張るプレーを見せていたのでこのプレーが出来れば確実にボーフムでも活躍できるはず。
テクニックやセンスは抜群だし、比較的誰とでも合わせる事ができるので活躍を期待しています。

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