2012年8月13日月曜日

8/11 Jリーグ第21節 VSガンバ大阪 @万博記念競技場

ガンバ大阪20前半12セレッソ大阪
2後半1
延長前半
延長後半
PK戦

フォーメーション
ガンバ大阪セレッソ大阪
選手名番号位置シュートシュート位置番号選手名
藤ヶ谷 陽介1GK00GK21キム ジンヒョン
加地 亮21DF00DF3茂庭 照幸
丹羽 大輝5DF10DF4藤本 康太
今野 泰幸15DF01DF17酒本 憲幸
藤春 廣輝4DF10DF22児玉 新
明神 智和17MF02MF7シンプリシオ
遠藤 保仁7MF32MF16枝村 匠馬
二川 孝広10MF10MF18横山 知伸
倉田 秋14MF21MF37ヘベルチ
レアンドロ9FW32FW9ケンペス
佐藤 晃大20FW30FW13柿谷 曜一朗
武田 洋平22GKGK1松井 謙弥
金 正也3DF00DF5舩津 徹也
岩下 敬輔13DF0DF23山下 達也
佐々木 勇人8MFMF15吉野 峻光
武井 択也23MF0MF20高橋 大輔
家長 昭博41MF00MF26村田 和哉
パウリーニョ11FWFW11播戸 竜二
14シュート8
12GK10
6CK1
16直接FK12
3間接FK5
3オフサイド5
0PK0
ガンバ大阪セレッソ大阪
佐藤(53')
佐藤(62')
得点枝村(28')
枝村(50')
加地→岩下(22')
倉田→家長(73')
二川→金(85')
交代児玉→高橋(56')
ヘベルチ→村田(81')
酒本→舩津(87')
警告ケンペス(13')
シンプリシオ(38')
酒本(45')
横山(82')
退場

お互いミッドウィークのナビスコカップで敗退が決定しリーグでも14位と17位という状況での試合となった大阪ダービー。
しかしダービーだけは順位に関係なく一戦必勝のゲーム。
万博だけが大雨という厳しいコンディションの中18,578人を集めた。
セレッソは今週草津からローンで獲得したヘベルチをいきなり先発で起用し、枝村・シンプリシオと合わせて中盤の4人の内3人がこの夏に加入した選手、さらにこの試合は黒木と丸橋がサスペンションなので中盤のもう1枚が横山、左SBにはセレッソデビューとなる児玉が入った。
一方のガンバは、こちらもこの夏に獲得したレアンドロをスタメンで起用し、サブには家長、岩下が入る。

■セレッソの守備・ガンバの攻撃
セレッソの守備
セレッソの守備はいつもと同じように4-4-2のブロック。
2トップの位置はDFラインの前辺りでよほど状況がよく無いとDFラインにまではプレッシャーをかけに行かないで、ボランチへボールを簡単には入れさせないように制限するようなポジショニングを取っていた。
MFのラインが崩れる
ただ、ガンバのボランチは遠藤と明神という日本を代表するボランチでCBにはこちらも日本代表の今野が入っているので2トップを外してボールを難なく受けていた。
で、セレッソはもしかしたら2トップはボランチへのボールを制限しながら、ボールが入った所で2トップでのプレスバックとMFのラインで挟み込む事意識していたのかもしれない。
2ラインのブロックで守るならトップが外されて挟み込めない時はMFは行かないのが正解なんだけど、加入間もないという所なのかヘベルチとシンプリシオの所が喰いつきにいってしまう。
その結果そこのスペースを倉田が上手く使う事で前半は立ち上がりから左サイドを崩されるシーンが多く見られた。

■ガンバの守備・セレッソの攻撃
ガンバの守備
鹿島戦、柏戦で苦労したCBを捨ててボランチより後ろで守る方法。
ナビスコ鹿島戦の最後に書いたように、ボールが欲しい、守備に不安があると自覚しているガンバはやはりこの方法を取ってこなかった。

なので詰まってしまってどうしようもないという閉塞感は無いんだけど、ガンバが左サイドを起点に押しこまれていたのでボールを奪えるエリアがかなり低くなりビルドアップの形が無いセレッソは効果的な攻撃はできていなかった。

■セレッソ守備の修正
セレッソ守備の修正
20分すぎぐらいからヘベルチと枝村のポジションを入れ替える。
本来はヘベルチとシンプリシオが行かないのが良いんだけど、行ってしまうものはしょうがない。そこで隣に並んでいる同士で行ってしまうとカバーもへったくれもできない。
なので入れ替えて同サイドで同時に出てスペースを作らない様に、シンプリシオが出ていった時は枝村と横山でスライドしてスペースを埋めるという形になり、これでセレッソの右サイドの守備が安定するようになる。
セレッソの攻撃
守備が安定し中盤でもボールを取れるようになってくると、セレッソの攻撃も良くなってくる。
ボランチの後ろのスペースを2トップが引いてきたり、SHが中に入り込むプレーで使い始め、起点を作るとSBのオーバーラップ、逆サイドのSHがガンバのCBとSBの間を狙いはじめる。
そしてその直後、前半28分にCBとSBの間を抜けてきた枝村が決めてセレッソが先制する。

ちょうどこの辺りの時間帯で加地が負傷したためこの週に清水から加入した岩下が右SBに入っていたので、さすがに岩下は連携面で問題があるのは仕方ないとしても、ガンバはこのSBとCBの間が弱点になっている。
このセレッソの先制シーンでも、ケンペスと明神の競り合いから出てきたボールなんでラッキーな面はあったけど、右サイドのSBとCBから抜けてくる枝村を藤春は全く捕まえる事が出来ていなかった。

■再び中盤の形が変わる
滝の様な大雨というコンディションもあってか、両チームとも前半35分ぐらいから中盤が空いてオープンな状況になる。
横山がアンカー気味のポジションを取る
この辺りの時間帯から再び何故か枝村とヘベルチのポジションを戻していた。
しかしシンプリシオが行ってしまうところは何も変わっていないのでどうするんだろうかと思って見ていたら、シンプリシオが前に出た時は横山がCBの前のアンカー的なポジションに入るようになっていた。
横山をCBの前に置くのは間延びしていた事もあってだと思われるけど、先制しているんだから両サイドは戻さなくても良いのにと思ってみていたら、後半開始早々に戻した事が功を奏する。
セレッソの2点目
SHの左右が戻るということは柿谷と枝村が近い位置でプレーする機会が増えるという事で、またこの日左SBに入った児玉はセレッソのSBにしてはある意味珍しいスタンダードなSBなので、丸橋や酒本に比べると上がるのが遅いのかもしれないけど一般的には普通のタイミングで前でボールが収まればきっちり上がってくる。
このシーンでは柿谷と、清水時代に一緒にやっていた枝村と児玉が人数をかけて左サイドを崩し、児玉のクロスからスーッと相手に捕まらずにゴール前に入っていった枝村が合わせる素晴らしいゴールだった。
人数をかけてサイドを崩すシーンは今年はじめて見たかもしれない。(笑)

■ガンバの反攻
前半からボールは持っていたんだけど2点リードされてしまったら、降格圏に沈みアウェーに引き続きホームのダービーでも敗れてダブルを喰らうわけには行かないということで前への意識を強める。

0-2となった3分後、倉田が無理をしてボールを運んでセレッソを押し込んだ攻撃で、最後はこれもまたレアンドロが強引に突破したボールを佐藤が押し込んで1-2に。
さすがに個の力はスゴイし、一気に前に来たので仕方ない部分もあるんだけど、ガンバがここで来るのは予想されたのでセレッソとしてはファールでも何でも良いので何とかプレーを切りたい場面だった。
ガンバに横山の両サイドのスペースを使われる
こうなるとガンバは勢いづく。
しかもこの辺りの時間帯から柿谷やシンプリシオがガンバのボランチを抑えに行こうとするんだけど、前半から無理してカバーしていた横山の両サイドのスペースを埋める事がかなり困難になってきて二川・倉田にそこを使われるようになってしまう。
ここでフリーで受けられてしまうとDFラインのスグ前で前を向いてプレーされてしまうのでかなり厳しい。
ただ、この日のセレッソにはオリンピックとサスペンションの影響でボランチがいないという厳しい状況。

そんな中押しこまれた状況で高橋が無理してクリアしたボールが岩下の足下へ入ってしまい、そのクロスを佐藤に決められて2-2とされてしまった。
クリアボールが相手の足下に入るというちょっとアンラッキーな面もあったけど、押しこまれてたから大きく蹴りたかったかつなげると思ったか、ミスキックになってしまった。
結果論ですけど、高橋のクリアは外でよかったなあと。
最終フォーメーション
セレッソはボランチがいないので状況を変えられないまま、ガンバは倉田に代えて家長、セレッソは足を痛めたヘベルチに代えて村田を投入。
セレッソはキム・ジンヒョンのスーパーセーブで何とか防いでいたような状態だったけど、ガンバのこの次の交代は正直助かった。
ガンバは二川に代えて金正也を入れて今野を左SBにまわして藤春を前に出す。
酒本の足が止まり始めていたので、藤春のスピードを使ってサイドから攻めこむという狙いもあったのだろうけど、逆にガンバとしてはカウンターでのリスクを減らしたいので最終ラインで村田と藤春の勝負を避けたいという狙いもあったんだと思う。
ただセレッソにとって本当に嫌だったのはサイドじゃなくってバイタル。
ボランチはベンチにいなかったけど右SBはいる、
なのでセレッソは藤春のスピード対策として酒本に代わって船津を投入しそのままゲームが終了となった。
まあセレッソとしてはケンペスが柿谷に出せなかった場面もそうだったけど、77分のCKカウンターは何とかしたかった。

■その他
結果は2-2での引き分けながら、どちらのチームも勝てたのになあと思う試合だったかと思う。
シンプリシオとヘベルチの守備は加入して間がないのでどうしてもバランス的に難しい部分はあるとは思うので、そこでボランチがベンチにいなかったのがかなり厳しかった。
ダービーなんで勝ちたい試合ではあったんだけど、まあリーグの1試合だと考えればメンバー的にはここが一番厳しい試合だっただけにこの試合を引き分けで終えれたのは大きい。

ただ本文中にも書いたけど、ガンバは柏や鹿島にヤラれたやり方はとって来ないチームなので問題点は先送りになったままなんだけど。

2 件のコメント :

  1. ダービーからたったの2日。

    仕事の早さに感服致します。

    ありがとうございます。

    Nonchyanman です。

    ボランチに関しては、aki さんのおっしゃる通り、今年はもうブロックを作ることに徹しているので、ボランチの連係は課題だと感じました。

    攻撃面ですが、柏戦にも感じたのですが、左サイドで柿谷、枝村、丸橋と絡めれば良い感じにもなれていた場面があったので、二点目は柏戦で感じたささやかな希望が現実になって嬉しかったです。

    今後はサイドバックは誰が出るかは分かりませんが、三人で崩す形が一つの長所になればと思います。

    選手交代について一つの意見を頂きたいのですが、ボランチの控えが居ないのなら、一層の事、ヘベルチを播戸に交代して、ケンペスと播戸の2トップ。
    柿谷をSHに下げてみても守備ブロックの改善としては良かったのでないでしょうか?

    柿谷が下がることでの、攻撃面での物足りなさはありますが、シンプリシオのカバーをヘベルチよりはできたのでは。

    あの雨でしたので、繋げにくい分、ロングボールのポスト要因としてケンペスは外せなかったでしょうし。

    でも、いい加減ケンペスには得点と言う一番大事な仕事をしてもらいたいもんです(涙)

    後、新しい外人がいきなりボランチってのも、個人能力が高くても難しいものだと感じました。

    あのメンバーで引き分けは冷静に考えたらオッケーだったですね

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    返信
    1. いつもありがとうございます。
      返信が遅くなってゴメンなさいw

      柿谷を2列目に下げるというアイデアですが、
      僕も最初はもしかしたらそうするかな?と思ってみていましたが結局やりませんでしたね。
      ただ、柿谷もさすがに新加入のシンプリシオやヘベルチに比べるとマシなんでしょうけど、割と行っちゃうタイプですからね。
      まあゾーンで守る以上ポジショニングが命なんで、やっぱり新加入でちょろっとやっただけでは厳しいですね。

      それと後になって思ったんですが、SHの左右を戻したのも藤春の裏をヘベルチで狙いたかったんじゃないですかね。なのでその後もそこに村田だったんじゃないかと。
      それと、どうやら児玉が90分は難しいというのは最初からあったみたいなんで特に交代策は難しかったのかもしれません。

      また、今後はボランチの2枚も戻ってきたんで中盤はこれまで以上に3ボランチ気味のダイヤモンドとボックスを併用する様な形になるかとは思います。
      3ボランチ気味のダイヤモンドはここ数試合続けていた4-4の守り方とは全く違って来るのでその辺が上手く整備できるかどうかがポイントになりそうですね。

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