2012年10月1日月曜日

9/29 Jリーグ第27節 VSヴィッセル神戸 @ホームズスタジアム

ヴィッセル神戸22前半13セレッソ大阪
0後半2
延長前半
延長後半
PK戦
フォーメーション
ヴィッセル神戸セレッソ大阪
選手名番号位置シュートシュート位置番号選手名
徳重 健太30GK00GK21キム ジンヒョン
茂木 弘人21DF30DF3茂庭 照幸
北本 久仁衛4DF10DF4藤本 康太
イ グァンソン23DF01DF14丸橋 祐介
相馬 崇人3DF20DF20高橋 大輔
田中 英雄18MF00MF2扇原 貴宏
橋本 英郎27MF13MF6山口 螢
野沢 拓也8MF03MF7シンプリシオ
小川 慶治朗13MF12MF37ヘベルチ
都倉 賢9FW00FW9ケンペス
大久保 嘉人10FW3FW13柿谷 曜一朗
嘉味田 隼28GKGK1松井 謙弥
高木 和道22DF0DF22児玉 新
奥井 諒25DFDF23山下 達也
朴 康造7MFMF15吉野 峻光
森岡 亮太14MF01MF16枝村 匠馬
アンデルソン34MF0FW11播戸 竜二
フェルナンド33FW12FW41杉本 健勇
12シュート15
11GK5
7CK3
11直接FK15
1間接FK4
1オフサイド3
0PK0
ヴィッセル神戸セレッソ大阪
小川(7')
相馬(17')
得点シンプリシオ(22')
シンプリシオ(73')
枝村(81')
イ グァンソン→高木(68')
都倉→フェルナンド(77')
田中→森岡(78')
交代ケンペス→杉本(66')
ヘベルチ→枝村(78')
柿谷→播戸(85')
イ グァンソン(33')警告ヘベルチ(13')
播戸(90'+5)
退場丸橋(60')
勝ち点33で13位の神戸と勝ち点32で14位のセレッソという、勝ち点差1でこの試合に勝てば順位が入れ替わる状況で迎えたアウェー神戸戦。
がしかし、神戸には2010年から香川のラストゲーム以外は全て同じような前プレからのカウンターで負けてしまっている。
神戸のスタメンはアンデルソンを入れた4-1-4-1の形で来るのでは?との報道もあったが、結局は大久保と都倉を2トップにした4-4-2。
これまで神戸にヤラれた形から考えると正直4-1-4-1にしてくれると助かるなあと思っていたけど、やっぱりそうは行かないらしい。
また田代と伊野波はケガでベンチ外となっている。
一方のセレッソは前節の快勝を受けてやはりメンバーは全く同じ。

■マッチアップ
マッチアップ
両チーム共4-4-2なのでマッチアップはがっちり噛みあう。
今シーズンの神戸も紆余曲折があったチームで、シーズン開幕当初は去年までの前プレショートカウンターのチームではなくポゼッション指向のチームを作ろうとしてたけど上手くいかずに監督が解任され、その後暫定で指揮をとった安達氏は去年までのスタイルにもどしたけど、その後就任した西野氏はショートカウンターという武器は残しながらゲームコントロールの部分を改善したいと考えているらしい。
で、前回ホームで対戦した時は安達氏で、噛み合うマッチアップを活かして前からセレッソのDFライン、ボランチを捕まえにきた。そこから変化があるのかどうかという所に注目していたら…

■神戸の守備
神戸の守備1
結論から書くと立ち上がりのやり方にあまり変化は感じなかった。
セレッソも相手が2トップだし、神戸のプレッシングは知ってるのでボールを持てばボランチの1枚が最終ラインに下りる。
そうなると神戸は2トップが3バックになっているセレッソの最終ラインを追いかける事をせずにパスコースを制限しようとする。
神戸の守備2
しかし、SBかボランチに入ったところで一気に来る。
その時はCBにまで2トップが激しく襲いかかり一気にボールを奪ってカウンターを狙って来る。
ボールを奪ってからの縦に速い攻撃はセレッソにとってはかなり厄介で、特に2トップに入る大久保と左SHの小川はどんどんポジションチェンジをして前に飛び出して来るので、一気に来る縦に速い攻撃にはいつも通りセレッソはかなり手を焼いていた。

しかし、結果的には立ち上がりの17分で2失点をしてしまうんだけど、神戸はボランチのポジショニングがかなり怪しく必要以上に食いついて来る所があるのでそのスペースを使ってセレッソがボールを運んでいく場面も立ち上がりから見られた。

ただ、神戸があげた2点はまさに神戸の得意とする形。
前半7分に、低い位置でボールを奪った神戸は茂木からの一気にロングパスで都倉へ。そのボールをしっかり収めて小川にスルーパス。それを小川が決めて7分に神戸が先制。
さらに17分には左サイドで奪われたボールに対してプレッシャーをかけに行ったところを奪いきれず縦縦とボールをつなぎ小川が抜け出し、大久保がシュート。そこシュートはキム・ジンヒョンが弾くもののこぼれ球を都倉が中央に長い距離を走ってきた相馬に合わせて2-0。
1失点目は都倉への最初の寄せが遅れてしまっていたし、2失点目はプレッシャーをかけにいったのにボールを動かしてかわされてしまったんだけど、いずれもスイッチが入ってから縦へと速い展開で後ろから飛び出して来る選手を捕まえきれなかった。

■セレッソのボール運び
セレッソボール保持の変化
立ち上がりはボランチやSBにボールが出た時のプレッシングに苦しんでいたセレッソだったけど、2失点目の前辺りから山口がボランチの位置や最終ラインの近くにまでに下りて来る様になり、神戸が捕まえきれなくなる。
バイタルエリアにスペースができる
こうなれば神戸としてはムリをせずに自陣でブロックを作ってしまえばいいのに、前で捕まえきれていないにも関わらず必要以上にボランチが追っかけてしまって、バイタルエリアにスペースを作ってしまう。
こうなると完全にセレッソペース。
2失点目を受けてすぐの22分にセレッソがボールを運んで得たFKからそのこぼれ球を繋いで丸橋が強烈なブレ球でロングシュート。GKは前に弾くしかなくそれをシンプリシオがつめて2-1と1点を返す事に成功する。
ボランチがどっちつかず
後半はさらにセレッソが押し込む形になり、ボランチが下りての3バックからボールを運んで2バック状態になると、神戸のボランチは前で捕まえに出てバイタルエリアを空けてしまい、そこにボールを入れられてポジションを下げられるとボランチを空けてしまうのではね返してもセカンドボールを拾われる、というかなり厳しい状況になって来る。

■丸橋の一発レッド
こうなれば逆転も時間の問題かと思われた60分。丸橋の野沢へのタックルが危険なプレーだと見なされ一発退場となってしまう。
丸橋のタックルは相手がはね返したボールを野沢が受け、さあここからという状況で少し距離のある所からスライディングをしてしまった形なんだけど、スタジアムで横から見ていても野沢の足に入った様には見えなかったし、さらに映像で確認したら丸橋は足を引いているにもかかわらず、主審のポジションが悪く見えていないのに、丸橋のスライディングの勢いと野沢の痛んでいる演技で何の確認も無く条件反射的に主審が赤をだしてしまっていた。
60分〜
なんにせよこれでセレッソは1点ビハインドの状況で1人少なくなり、攻撃のキーマンの丸橋を失う。
そこでセレッソは扇原を左SBに回して山口をボランチの位置に落とし2トップは変えずにトップ下にヘベルチという布陣に変更。
さすがにこうなるとセレッソも少しペースを失うかと思いきや、神戸の不安定さも手伝って相変わらずボールは運べていた。

■セレッソが逆転
68分〜
セレッソは66分にケンペスに代えて杉本を、神戸は68分にラフプレーでイエローを受けていたイ・グァンソンに代えて高木を投入。
試合後の会見で西野監督は、この交代はリードしていた段階だったのにメッセージを送る様な交代では無かったからか悔やむ様な発言をしていたけど、イ・グァンソンは前半にラフプレーでイエローを貰っていたので仕方が無いかなとは思う。

けど確かに神戸は1人多いく1点リードの状況にも関わらず、この状況でボールを奪えば縦に速くトランジション勝負で攻撃を仕掛けてきていた。
なので10人になっても運べるセレッソ。相変わらず神戸は中途半端に前に出てバイタルを空けるという状態が続く。

そして73分。
最終ラインに下りたシンプリシオが最後方からビルドアップを始めSBを使いながらバイタルにボールを入れる事ができたセレッソ。
そこから柿谷が左サイドに流れて中央にクロス。それをシンプリシオが決めて2-2の同点になる。
柿谷があの状況でシンプリシオの上がりを見えてたのがスゴいし、セレッソは10人とは思えないパーフェクトな崩しで同点に追いついた。

同点に追いつかれたので神戸はさらにトランジション勝負の感を強め、セレッソは後ろから繋いでいくという対象的な状況に。
そして、この時間帯になると神戸の選手からはあきらかに疲れが見え始めていた。
78分〜
なので神戸は77分に都倉に代えてフェルナンド、78分に田中に代えて森岡と相次いでフレッシュな選手を投入。そしてセレッソは78分にヘベルチと枝村を交代。

そして81分。ここまでもったいない試合運びで前へ前への気持ちばかりになってしまっていた神戸はそれを象徴する様に、山口のスローインをCBの高木がかぶってしまい枝村が最終ラインの裏へ抜け出す。
さすがに北本のカバーも早くセレッソは前線の人数が減っていたので詰まってしまうかと思われたが、枝村がニアを打ち抜く強烈なシュートを決めついに逆転、2-3とする。
85分〜
このあと神戸が高木を前線に張らせて前へ前へとボールを入れてくるも、セレッソは85分に柿谷に代えて播戸を投入し簡単にボールを運ばせない素晴らしいディフェンスを見せてそのまま試合終了。
セレッソは2点ビハインドの状況から、1人少なくなったにも関わらず逆転という劇的な展開で勝利した。

■その他
本当に素晴らしい勝利だった。
前半立ち上がりにいつもの様にやられてしまったけど、クルピのハーフタイムコメントで言っている様に
・相手は最初の10分、15分だけで攻撃らしい攻撃はできていない、あとは引いてカウンター狙いだけ。しっかり冷静にプレーを続けていれば同点、逆転のチャンスはできる。
・もう少しボールを早く動かそう、そうすれば相手はついてこれない。
という状況で、それを丸橋の退場というアクシデントがありながらコメント通りの形で試合を支配し、名古屋戦から少しずつ見えていた山口が下りてきてのボール回しがうまく機能し、逆転にまで持っていく事ができたのは本当に素晴らしいと思います。
次の鳥栖は丸橋不在という不安材料はあるけど、相手の前への勢いを後ろや中盤でしっかりボールをつないでゲームを支配しながらかわしていければ良いなあと思います。

あと神戸についてですが、
神戸はボランチでゲームの流れを見れない、コントロールできないのがキツイですね。
チームの中で試合の流れを一番見れるのがFWの大久保って感じでしたから。
2-1でさらに相手が1人少ない状況でトランジション勝負をしてくる意味が全くわからなかったです。
そういう意味では西野監督のいうリードしている場面での唯一の交代がイ・グァンソンというのが悔やまれるのかも知れません。もっと方法があっただろうって事で。

まあけど、むやみにトランジション勝負を挑んで疲弊し、後半は試合をコントロールされて逆転されてしまうってのは見た事ある気はしますが(笑)。

4 件のコメント :

  1. エスパルス戦の記事にあった、クルピが枝村に言っていたことを、枝村が忠実に実行したって感じですかね~。
    こちらのブログを読んでいたおかげで、なるほどなー、と思いました。

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    返信
    1. コメントありがとうございます。
      そうですね、あの枝村のシュートはクルピが口うるさく言っている事が実を結んだのかもしれません。
      というよりもあんな凄いシュートが打てるんだったら、それこそドンドン狙って欲しいです(笑)

      削除
  2. エスパルスの枝村だったら間違いなくあの場面はシュートの選択はなかったと思います。
    そんなことしたらゴトビからベンチ外というきついお仕置きです。(笑)
    元々は(健太監督時代)こういう選手だったんですけど・・・
    セレッソに行って、また輝きを取り戻してほしいです。

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    返信
    1. 興味深いコメントありがとうございます。
      ゴトビさんだとそうなのかもしれませんね(笑)。
      枝村は周りに比べてクルピの独特のやり方に慣れてない分少しハンデがあってもうしばらくは交代出場という形が続くだろうとは思いますが、早く慣れてまたスタメンに復帰して欲しいです。クルピのやり方の中でも得点力を発揮できる選手だと思いますので。

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