2012年12月24日月曜日

12/23 天皇杯 準々決勝 VSガンバ大阪 @長居スタジアム

セレッソ大阪10前半12ガンバ大阪
1後半0
0延長前半0
0延長後半1
PK戦
フォーメーション
セレッソ大阪ガンバ大阪
選手名番号位置シュートシュート位置番号選手名
松井 謙弥1GK00GK22武田 洋平
茂庭 照幸3DF00DF2中澤 聡太
丸橋 祐介14DF10DF4藤春 廣輝
酒本 憲幸17DF22DF13岩下 敬輔
山下 達也23DF02DF15今野 泰幸
扇原 貴宏2MF10DF21加地 亮
山口 螢6MF24MF7遠藤 保仁
枝村 匠馬16MF02MF8佐々木 勇人
横山 知伸18MF04MF10二川 孝広
南野 拓実34FW00MF17明神 智和
杉本 健勇41FW36FW9レアンドロ
荻野 賢次郎30GKGK29木村 敦志
児玉 新22DF0DF5丹羽 大輝
舩津 徹也5MFMF6横谷 繁
黒木 聖仁25MF0MF23武井 択也
村田 和哉26MF2MF25阿部 浩之
播戸 竜二11FW01MF41家長 昭博
柿谷 曜一朗13FW3FW11パウリーニョ
12シュート23
15GK8
3CK11
8直接FK15
3間接FK2
3オフサイド2
0PK0
セレッソ大阪ガンバ大阪
柿谷(49')得点遠藤(19')
家長(112')
枝村→柿谷(HT46')
丸橋→児玉(80')
南野→播戸(99')
交代佐々木→阿部(65')
二川→家長(83')
阿部→武井(110')
扇原(90+4')
横山(90+4')
児玉(111分)
警告レアンドロ(118分)
退場
天皇杯準々決勝は今シーズン17位でJ2降格が決まったガンバ大阪との大阪ダービー。
得点数リーグ1位で降格となったガンバは4回戦でもJFL降格がきまった町田相手に3-2と打ち合いをしていたが、後半は1失点はしたもののそのシュートは5年に1回あるかないかぐらいのスーパーシュートで今野と明神のダブルボランチが機能していた。
という事でガンバのスタメンはそのまま今野と明神のダブルボランチにCBは中澤と岩下、トップ下に遠藤という組み合わせ。倉田がサスペンションの為左サイドには二川が入る。
一方4回戦で清水に快勝したメンバーから変更は無く、さらにベンチには柿谷が戻ってきている。

■マッチアップ
マッチアップ
セレッソの4-4-2に対してガンバは4-2-3-1という清水戦と全く同じマッチアップ。
なのでそのままではボランチが空く事になる。

■中盤を支配するのは
セレッソの守備の狙い
ということでセレッソは清水戦と同じく、ハーフウェイの少し前、ガンバのボランチの辺りから4-4-2のブロックを作り、中には行ってきたボールに対してプレッシャーをかけてショートカウンターを狙う。
しかし立ち上がりこそその狙いでボールを奪い素早い攻守の切り替えからお互いがボールを運ぶシーンが見られたものの、10分ごろからガンバがボールを持つ時間が増えてくる。
遠藤のポジショニング
そのきっかけになったのは遠藤のポジショニング。
先ずボランチの1枚がCBの間に下りて2トップの守備をぼやかしてそこにブロックの中でボールを受けにくいと感じた遠藤はボランチの位置に下りてきて数的有利を作る。
バイタルエリアを狙うSH
それに対してセレッソはブロックを高い位置で保つために最初は横山と扇原のボランチが前に出て遠藤とガンバのボランチを自由にさせないようにしようとするが、そうなるとガンバの両SHが中に入ってきてセレッソのボランチとCBの間に入ってくる。
となるとセレッソのボランチが前に出ていくことができなくなり、ボールにプレッシャーがかからなくなってしまいブロックが下がってしまう事になる。
SHのポジショニング
そこで小菊コーチは15分ごろに杉本と南野に対して縦関係になるように指示しガンバのボランチのところをFWの1枚が見るようにするが、ブロックが下がってしまっている中で遠藤、明神、今野の3枚に対して1人では何も出来ない。
そしてブロックを下げることに成功したガンバは今度はSHがセレッソのCBとSBの間にポジションを取り始め、その外をSBがオーバーラップするという広島が4バックをハメる為にやってくる様な形を作り出す。
この間を狙うSHと大外を狙うSBに後ろから遠藤や今野が入ってくる事でセレッソのボランチは完全に混乱してしまう。
失点シーンもまさにそんな形で、今野から酒本と茂庭の間にポジションを取る二川へボールが渡り、酒本の外を藤春がオーバーラップ、そして遠藤が二川の後ろにいる状態なので二川を酒本も横山も捕まえられずにシュート。それを何とか松井が弾くも遠藤がつめられた。

このような形で前半はとにかくガンバを捕まえられず、またさらに何とかボールを奪っても押しこまれた状態からなのでボールを運ぶのも厳しいという状況。
何度かは山口がボランチのところに下りることでボール運びを手伝うものの、杉本が前でボールを収めることができないのでSBからのアーリークロスだけという状況になっていた。

■3バックへ
ハーフタイム〜
セレッソはハーフタイムで枝村から柿谷に交代。
と同時に横山を最終ライン、山口をボランチにした3-4-2-1、3バック2シャドーの形に変えてくる。
マークをハッキリさせる
この3バックの狙いはきっとマークする相手をハッキリさせること。
3バックでレアンドロとSH、WBはSBと見る人をハッキリ決めてしまい、バイタルエリアはダブルボランチでしっかりフタをする。
練習でも全く見たことのない形だったけど、このシステム変更で前半は混乱しまくっていた守備をまず落ち着けることができた。
サイドから攻撃
そしてガンバのSBは両方が同時に最前線に出てくる事は少なく、ボールを奪われるとCBはボールサイドにずれてボールと逆サイドのSBは最終ラインに戻るので、セレッソの逆サイドのWBはフリーになりやすくなっている。
なのでセレッソはボランチと増やしたCBを使ってサイドチェンジをする事でボールを運べるようになっていった。

セレソが同点に追いついたのもサイドチェンジをして丸橋が起点。
スローインからボランチ、CBを経由してサイドチェンジ。丸橋が柿谷への斜めのパスをスルーして杉本が落とす形で柿谷が抜け出すと、GKとの1対1を制してセレッソが途中出場のエースの1発で49分に同点に追いつく。

■ボールを持つガンバ
同点に追いついたセレッソだけど、その直後は勢いに乗ったものの60分ごろからまた徐々にガンバがボールを持つ時間が長くなる。
シャドーの守備
前半と同じくガンバがボールを持つ時間が長くなっていったのはやっぱり下りる遠藤とガンバのボランチの所で、小菊コーチとしてはシャドーの2枚とボランチでガンバの真ん中の3人にプレッシャーをかけたいという事での1トップ2シャドーだとは思いますが、さすがにぶっつけ本番の形で日本代表経験も豊富な3人を捕まえるのは難しく、シャドーが引いてくればオーバーラップしたSBの後ろのスペースに入って行ったり、またこの3人が巧みにポジションチェンジを繰り返す事でボランチと遠藤のところにはなかなかプレッシャーをかける事ができなくなり、前半と同様にセレッソは守備ブロックを下げて対応するしかなくなってしまう。
ただ前半と違うのは後ろの人数はキッチリ確保できていることと、マーカーがハッキリしていること。
なのでボールは持たれているものの最後の局面では体をはって防ぐ事はできていた。
65分〜
ガンバは65分に佐々木に代えて阿部を投入。同じ右サイドに入れる。
83分〜
セレッソは80分に丸橋に代えて児玉、ガンバは83分に二川に代えて家長を投入。
この時間帯からの家長の存在は面倒だった。
家長のポジション
ここまでの時間帯になればセレッソはもうかなり押しこまれてしまっていた。
そんな中入ってきた家長は二川以上に自由に動きまわって遠藤や今野とポジションチェンジを行いそして時折縦に入ってくる。
そして何より家長はボールを奪われない。
なのでセレッソは攻撃の形を作ることができなくなっていた。

■試合の結末
試合は1-1で延長戦へ。
99分〜
セレッソは延長9分に南野に代えて播戸を投入。
南野は少し前から右足を気にしていたのでつりかけていたのかもしれない。
ラスト20分でスーパーサブとして播戸の投入というのはセレッソの持っている武器の1つなんだけど、ただ丸橋がいない中さらに前線とのつなぎ役を果たしていた南野もいなくなってしまった事で最初のプレー以外はあまりボールに絡めなかった。
110分〜
ガンバは延長20分に阿部に代えて武井を投入。
この直後にセットプレーから失点してしまったのでハッキリとはわからなかったけど、きっと明神を底で右に今野左に武井という形にしたんだと思う。
かなり押し込んでで、セレッソはカウンターもままならないという状況だったのに。

けどさっきも書いたようにその交代による影響が出る前の延長21分、遠藤のFKからファーの家長のヘディングが決まって1-2。
リードを許してしまいそのまま試合終了。
同時に2012シーズンが終了した。

■その他
全くうまく行かなかった前半から修正する事でなんとか戦える状態にまで持っていく事は出来たがそれ以上は難しい試合でした。
特に明神、今野のダブルボランチに遠藤が絡む形は最後まで全く捕まえられませんでした。
以前にもどこかで書いたかもしれませんが、今野は守備で相手に喰いつくのでCBに入っている時はその時に穴を作ってしまっていたんですよね。
例えば去年のFC東京ではそんな時にボランチの高橋が最終ラインに入ってカバーリングをしてたんですが、ガンバでは前に遠藤なのでその役割はできないのでその穴(広がった藤春との間)を狙われてしまっていました。
それがボランチに入る事で喰いついても後ろにはCBがいるので安心して行ける。
ほんとシーズンでなぜこの形をしないのかが不思議なぐらいでした。

あとセレッソについてはほんとパスミスが多かった。
多分ピッチの中央部分はコンディションがあまりよくなかったんだとは思いますが、扇原は最初にそこでミスをしてからずっと足にボールがついてない様なプレーが多かったですね。
清水戦では上手くフリーの状態を作ることができて、充実したプレーを見せることができていたのに、守備でも後手に回ってしまったこの試合は余裕のないプレーが目立ってしまいました。
夏のニュルンベルク移籍が噂されていますが、この試合の出来だとやはりシーズン終盤の様にちょっと使うのが難しいかなあ。

これで2012年シーズンも終了です。
詳しくは後日のまとめに書きたいとは思っていますが、いろいろと厳しいシーズンでした。
そして本日現在で、シーズン途中に帰ったケンペスとレンタルだったヘベルチの他、荻野・高橋・後藤の3人がチームを離れることが発表されています。
きっと移籍なども含めると更に何名かは離れることになるでしょう。
来シーズンはガンバと神戸がJ2に降格し、京都も昇格を逃したのでセレッソが関西唯一のJ1のクラブとなります。
クラブとしてはダービーが無くなるとか、アウェーサポの動員が見込まれる試合が少なくなるとかという部分もありますが、これはクラブにとって大きなチャンスでもあるので、来年はいろんな意味で笑えるように、そして何か1つでもタイトルを取りたいですね。

最後に…
今年の更新はきっとこれが最後になります。ありがとうございました。
来年も先ずは今シーズンのまとめから、そして来シーズンも全試合書くつもりでいますので、来年もよろしくお願い致します。
しかし悔しいですね…

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