2013年4月22日月曜日

4/20 Jリーグ第7節 VS 清水エスパルス @IAIスタジアム日本平

清水エスパルス11前半11セレッソ大阪
0後半0
延長前半
延長後半
PK戦

フォーメーション
清水エスパルスセレッソ大阪
選手名番号位置シュートシュート位置番号選手名
林 彰洋1GK00GK21キム ジンヒョン
吉田 豊28DF00DF3茂庭 照幸
平岡 康裕3DF00DF4藤本 康太
カルフィン ヨン ア ピン4DF00DF7新井場 徹
イ キジェ2DF00DF17酒本 憲幸
村松 大輔5MF31MF2扇原 貴宏
杉山 浩太6MF02MF6山口 螢
河井 陽介10MF11MF30シンプリシオ
石毛 秀樹8MF21MF31ブランコ
伊藤 翔14FW21FW8柿谷 曜一朗
バレー9FW52FW9エジノ
櫛引 政敏21GKGK22多田 大介
高木 純平34MFDF23山下 達也
竹内 涼20MF01MF16枝村 匠馬
イ ミンス18MFMF18横山 知伸
八反田 康平7MF1MF29小暮 大器
村田 和哉35MF01FW13南野 拓実
瀬沼 優司11FW1FW20杉本 健勇
14シュート11
7GK16
5CK7
10直接FK13
5間接FK0
4オフサイド0
0PK0
清水エスパルスセレッソ大阪
バレー(33')得点扇原(11')
河井→村田(70')
伊藤→八反田(70')
石毛→竹内(87')
交代ブランコ→枝村(64')
エジノ→杉本(64')
山口→南野(75')
石毛(50')
カルフィン ヨン ア ピン(71')
バレー(82')
警告扇原(64')
退場

第7節はアウェイでの清水エスパルス戦。
清水は開幕から勝利が無く苦しんでいたが戦い方をハッキリさせることでナビスコも含めたここ3試合で2勝1分と結果がでてきた。
メンバーは出場停止の高木のところに練習で試していた伊藤翔、中盤の右に石毛、左に河合となる4-4-2の布陣。セレッソを退団した村田が今シーズン初めてベンチに入る。
一方のセレッソは開幕から連勝していたが内容が上向いてきた中でリーグ戦では2連敗中、ここ4試合で1勝3敗と、負けが混みだしているので何とか結果を残したい試合。
メンバーは今週GK多田の登録を済ませたのでブランコが戻り、SBには右に酒本左に新井場とし、左SBで固定されていた丸橋はベンチからも外れている。また中盤の構成がこれまでのシンプリシオと扇原のダブルボランチから山口と扇原のコンビに代えてシンプリシオは2列目の右サイドになっている。

■マッチアップ
マッチアップ
ゴトビ監督になってからの清水は一貫して3トップの布陣だったのだけど、5節の鳥栖戦からほぼ2トップの4-4-2になっている。
対するセレッソもいつも通りの4-4-2の布陣ながら2列目がブランコとシンプリシオになっており、その関係でかこの2列目の2人はいつもよりも中に入った4-2-2-2に近い形になっている。
ということでポイントになりそうなのは、普段ならマッチアップしていた、中央に寄っているセレッソの2列目と清水のSB、そしてそのスペースになる。

■4-4のブロックと3バック化
清水の守備ブロック
4-4-2の形になった清水は、これまでのWGが高い位置でSBを捕まえる守備ではなく自陣で4-4のブロックとその前に2トップという形を作って守ってくる。
扇原が最終ラインにおりる形
それに対してセレッソは扇原が最終ラインに下りて、2列目が中に絞って両SBを上げる事で、清水の2トップを外してフリーでボールを保持する。
ここでフリーでボールを持つと清水のブロックは低いポジションを取らざるを得なくなるので押し込む事ができ、そしてその4-4の前でボランチがフリーで前向きにボールを持てる状態にする。
清水が4-4の守り方をしてくる事は予めわかっていたし、同じ4-4の守備の大宮に対してこのやり方で主導権を握る事ができていたので、この試合でもこの形で相手を押しこみポゼッションを握る事で有利に試合を運びたい。
そしてこの形で押し込んでいた前半11分。
前の4人でショートパスでつないだ展開で得たスローインからのクロスのこぼれ球を扇原がダイレクトで打ったシュートが杉山の背中に当たってゴール。セレッソが先制する。

■中央に寄る2列目
前線のサイドでハメに行く守備
セレッソの2列目、ブランコとシンプリシオがいつもよりも中央よりのポジションを取っている。
以前にもブランコが入ったナビスコカップ新潟戦や5節の鹿島戦でも書いた様に、ブランコは足下の技術はあるけどスピードがそれほどあるわけでは無いのでサイドよりも中央でプレーしていた方がより活きるし中央でプレーをしたがるけど、守備の時には4-4の形になるのにそこまで戻るのに時間がかかってしまう。しかし一方では中央でプレーすることで相手のボランチを引っ張れるというメリットもある。
なので、このメリットとデメリットをチームとしてどういう形でバランスを取るのかという方法論が必要になってくる訳ですが、この試合の立ち上がりはそのデメリットが出にくい様にする為に、セレッソは前から、特にSBにボールが入ったところで一気にプレスを掛けてハメに行く守備を見せる。
ただ、このハメに行く形はボールの失い方が悪いと出来ない。
サイドチェンジからバレーをスペースに走らせる形
キッチリハマっていない状況で中途半端にサイドの前から行くと、浮いている選手を経由して空いているサイドに展開されそこからバレーを走らせる形が待っている。
この形はきっと清水の攻撃の中でセレッソが最も警戒していた形で、実際にはCBの2枚とボランチが連携して何とか防ぐ事ができていたけど、危ないシーンは何度か作られてしまっていたのでこれを続けられるのは避けたい。
サイドのスペースが穴に
という事で、時間の経過と共にセレッソのSBからハメる形が機能しなくなっていく。形としてはDFの4枚とボランチ2枚が前に出れずに後ろで守る形になっていき、清水はSBが最初のボールの受けどころになって徐々にボールが持てるようになる。
ただそれでもSBを担当するのはブランコとシンプリシオなのでボールが入るとこの2人が寄せて行く事になります。だけど、中央から寄せていくのでセレッソのSBの前にいるSHに縦にパスを出せるんですね。
なので清水のSHはセレッソのSBの前のスペースでボールを受ける様になりここからシンプルにクロスやサイドチェンジを使うようになっていく。
このSBの前のスペース。例えばSBにキッチリプレッシャーがかかっていればライン全体を上げる事でSBが消す事ができます。ただブランコとシンプリシオは中央から出て行く関係上どうしても遅れがちになる。なのでその状態でSBが前に出て対応しようとすると先ほど書いたバレーがスペースで受ける形に持って行かれやすくなってしまいます。
という事でボランチがサイドに出て対応するしかなくなり、ボランチがつり出される事で清水がセレッソを押し込む様になってきます。
SBが上がらないと対応できる
ただ、立ち上がりのボールを持った時のボランチの1枚が最終ラインに下りる形に対して清水が何か良い対応策があった訳ではないので、ボールを奪った時にじっくりその形を作ってボールを持つ事ができれば、問題点は放置したままだとはいえもう少し盛り返す事も出来た様には思います。
しかしミスでボールを失う事も多く、そうなればまた戻ってこないといけない状況ではなかなかSBも上がれず、ボランチも下りる事ができないので最初の様なポジションチェンジができなくなる。
このポジションチェンジが無いという事は相手をずらす事ができないので、例えば片方のSBだけを上げて最終ラインが3枚の同じ様な形になったとしても同じ4-4-2同士なんで自分の目の前の人はずっと同じ人なんですよね。なので前に出て普通に捕まえる事ができてしまう訳です。

逆サイドの守備
押しこまれることでセレッソは4-4のブロックを作って守ることになるが、そうなると今度は両サイドの選手の走力、守備力が問題になってきます。
問題になりそうなのは特にボールと逆サイドでの守備で、DFラインの4枚はボールサイドにスライドする分逆サイドはSHがカバーできるポジションを取って欲しいのだけど、この時のポジションが非常に中途半端でサイドチェンジをされると簡単にクロスをあげられる形が増えてくる。
さらにクロスの時もファーサイドにSHが入ってくるとフリーにしてしまっている事も多くなってしまっていた。
ただ、清水も押し込んでからはそんなにいい形を作れていた訳ではなく、可能性がありそうなのはセットプレーぐらい。
しかしそのセットプレーで33分に石毛のCKからファーサイドへのボールを村松がヘディングで折り返し、それを拾った杉山はおそらくシュートを打ったんだけどキックはヒットせずにバレーの足下へのパスになり、バレーが落ち着いてそれを決め清水が1-1の同点に追いつく。

■再び3バックでのポゼッション
セレッソは前半の中盤以降はゲームをコントロールできなくなっていたのでもしかしたらハーフタイムでの交代があるかと思ったが、交代はなし。
しかし、右サイドのシンプリシオは前半よりも少しサイドを意識したポジショニングを取るようにして、守備の時に右SHに戻るのが速くなっていた。(ブランコは変わらずだったけど)
64分〜
という事でまずセレッソが、64分エジノとブランコに代えて杉本と枝村をそのままのポジションで投入する。
CB+ボランチで落ち着けて
この交代で両サイドが安定した事で直後からセレッソが前半の立ち上がりにやっていた扇原がDFラインに下がってのポゼッションが復活する。
4-4のラインの前で前向きにボールを持つ
CBとボランチの4人で2トップを外し、清水の4-4のブロックの前で前向きでボールを持てるようになる。
またこの時にポイントだったのは杉本と枝村のポジショニング。
杉本が杉山と村松の間にポジションをとる事でボランチを助け、さらに枝村が中へ絞るだけでなく前後左右に動く事でサイドの崩しや前線の飛び出しなど攻撃のバリエーションを作ることにつながっていた。
ちょっとしたポジショニングやバランスで、本来セレッソがやりたかった事がまた出来る様になっていきました。

■試合展開
セレッソが交代でゲームを動かした事で清水も一気に動き出す。
70分〜
清水は70分伊藤と河井に代えて八反田と村田を投入。
村田は右サイド、八反田が中央、石毛が左サイドに入るが、八反田は守備の時も伊藤よりポジションが低いので4-2-3-1の様な形になっていた。
75分〜
75分少し前のプレーで腰のあたりを痛めていた山口に代えて南野を投入。
シンプリシオをボランチに下げて南野は右サイドに入る。

この一連の交代でボールを持つセレッソとカウンター気味に村田やバレーでスペースを狙う清水という図式がよりハッキリする。
87分〜
87分石毛に代えて竹内を投入し八反田が左サイドにまわり竹内が中央という形になるも、セレッソは南野がどうも状態があまり良くないようで決定的なところまで持っていけず、また清水も村田のスピードを活かして攻めこむも村田の特徴はよくわかってる藤本がしっかり対応し試合終了。
日本平では3年連続のドローとなった。

■その他
試合展開としては妥当なドローというところでしょうか。
セレッソも最初と最後に良い時間があり、清水もその間は良い時間帯があったのでどちらも勝つチャンスはありましたが。
ただ、セレッソとしてはやりたい事が出来なかった時間帯が多く、しかもそれは相手の対策に苦しんだ訳でもないので前回の大宮戦とは違った意味で残念な試合でした。
ブランコとシンプリシオの2列目は、部分部分ではメリットも出ていましたが試合全体で見るとデメリットの方が大きかったですし、枝村と杉本が入る事で再び良い形でボールを持てる様になりましたからね。
ブランコはできるだけ中央でプレーさせた方が良いのはハッキリしてるので、鹿島戦の前半で見せた全体的な、スライドやこの試合でのシンプリシオも中央に入れる形といろいろやってますがどうもハマりません。
流石にこのままでは難しいでしょうね。

あと清水についてですが、やはりこの形の方がバレーは活きますね。
スペースがある状態で前を向いて仕掛けられるとダヴィ同様かなりの迫力です。
このやり方を継続するなら、守備ブロックの安定と、バレーを走らせた時にSHやもう1人のFWがバレーの近くでプレーできるようになれば結果も安定する様になってくるんじゃないかと思います。
それで良いのかどうかは僕には判断できないのでわかりません。

3 件のコメント :

  1. いつも楽しみに拝見しております。
    なぜクルピはシンプリシオと山口の位置を替えたのでしょうか?
    本人はボランチをやりたがっている様ですが、開幕から山口の右サイドがセレッソの特徴であり武器になっていた様に思うのですが…。
    あとAkiさんはエジノの今後についてはどの様にお考えですか?

    返信削除
    返信
    1. コメントありがとうございます。

      シンプリシオと山口を入れ替えたのは山口の状態もありますがブランコを使って丸橋を外した事が関係しているんだと思います。
      鹿島戦でそうだったように、その後の練習でもブランコを入れた時は、ブランコがサイドから中に入ってきてそのスペースに丸橋が上がって、扇原が元々丸橋のいた左SBの位置に下がるという形でテストをしていました。
      なのでナビスコのFC東京戦や大宮戦ではその形でやろうとしてたんだと思います。

      けど、武田のケガや大宮戦で丸橋のプレーが重なって、SBを右に酒本、左に新井場の中でブランコが活きる形って事で、サイドのカバーができる山口をボランチに下げて、近い距離で細かいパスを使えるシンプリシオをブランコとエジノの近くに置きたかったんじゃないかと思います。
      その結果いつもの4-4-2よりも4-2-2-2っぽくなってしまうんですがそれは前から捕まえに行く事でカバーしようと。
      そんな感じだと思います。

      結果としては中で近い距離に選手を置くメリットよりもサイドが守れないデメリットの方が大きかったので失敗でしたね。

      あとエジノについてはカップ戦はまだしもリーグ戦では流石にそろそろ決断の時でしょうね。
      代わりに健勇を入れるのか、それとも曜一朗の1トップにするのかは練習の中ででも決めていけば良いと思いますけど、とりあえずは代えていいと思います。
      で、他の日本人選手と同じ様に練習の中でチャンスをつかんでもらうって形で良いと思ってます。

      削除
    2. 返信ありがとうございました。
      なるほど。SBとの関係もあったんですね。
      明日は杉本がスタメンみたいですね。
      モチベーションは高いでしょうからそこに期待ですね!
      また質問させて頂きます^^

      削除

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