2013年5月27日月曜日

5/25 Jリーグ第13節 VS 名古屋グランパス @ キンチョウスタジアム

セレッソ大阪20前半01名古屋グランパス
2後半1
延長前半
延長後半
PK戦
フォーメーション
セレッソ大阪名古屋グランパス
選手名番号位置シュートシュート位置番号選手名
キム ジンヒョン21GK00GK1楢﨑 正剛
藤本 康太4DF00DF32田中 隼磨
丸橋 祐介14DF11DF22ダニエル
酒本 憲幸17DF04DF4田中 マルクス闘莉王
山下 達也23DF00DF6阿部 翔平
扇原 貴宏2MF10MF8藤本 淳吾
山口 螢6MF02MF28田口 泰士
枝村 匠馬16MF10MF20ダニルソン
シンプリシオ30MF20MF35田中 輝希
柿谷 曜一朗8FW10MF11玉田 圭司
エジノ9FW34FW16ケネディ
武田 洋平1GKGK50高木 義成
茂庭 照幸3DF0DF3牟田 雄祐
新井場 徹7DFDF23石櫃 洋祐
楠神 順平10MF01MF9ヤキモフスキー
横山 知伸18MFMF13磯村 亮太
南野 拓実13FW00FW19矢野 貴章
杉本 健勇20FW0FW27田鍋 陵太
9シュート12
12GK4
7CK3
12直接FK13
5間接FK6
5オフサイド6
0PK0
セレッソ大阪名古屋グランパス
エジノ(57')
柿谷(67')
得点ケネディ(90'+1)
枝村→南野(86')
エジノ→楠神(90'+2)
柿谷→杉本(90'+4)
交代田中 輝希→ヤキモフスキー(58')
田口→牟田(68')
玉田→矢野(79')
シンプリシオ(13')警告藤本(26')
ダニルソン(33')
ダニエル(82')
退場
ナビスコカップを含めて3連勝、5月を負けなしで試合前の時点で6位のセレッソの試合前の1ヶ月以上にも及ぶ中断期間前の最終戦は、ナビスコ新潟戦で久しぶりに勝利したもののリーグ戦で4連敗中の名古屋。

セレッソのメンバーは、水曜日のナビスコ鹿島戦から南野を外してこの試合を休んだシンプリシオを戻しただけ。柏戦で痛めた茂庭はすでに練習復帰しているが柏戦、ナビスコ鹿島戦と抜群のパフォーマンスを見せた山下と、ナビスコ鹿島戦で初ゴールを上げたエジノはそのまま継続してスタメンに入る。

一方の名古屋は、ナビスコカップ新潟戦で決勝トーナメント進出の可能性が全く無いにもかかわらずメンバーを全く代えずダニエルのボランチ起用をテストし勝利したが、その試合で好調の小川がケガをし、増川もモモ裏を痛めたという事でダニエルがCB、ボランチには田口、左SHには田中輝希が入る。

■名古屋の守備の攻略方法
名古屋の守備
名古屋のフォーメーションは4-2-3-1ですが守備の時は玉田が前に出て4-4-2になる。
そして雷で開始時刻が遅れた去年のホームでの対戦の時と同じように、SBにボールが入ればSHがチェックに行くものの、低い位置でボールを受けるボランチはほぼ放置。
それよりも4-4のブロックを作る事を優先し、仮にボランチやSBから長いボールが入ってもデカくて強い選手で跳ね返してしまおうという狙い。
ボランチとCBの前を狙う
この名古屋のやり方に対してセレッソが狙ったのは先ずボランチとCBの間。
扇原から裏へ抜ける柿谷への一発のパスというのは名古屋の守備は最終ラインのはね返す力は強いので難しい。なので先ずCBの前を攻略して裏を使おうという事です。
このCBの前のスペースを広げ進入する為にSBを上げてFWにクサビを入れるんだけど、効果的だったのは枝村の動きでサイドから中央に進入するフリーランや、一旦ブロックの外でボールを受けて叩いてから中に入っていく動き、そしてそこから下がってボールを受けるFWの空けたスペースに入っていく動きで徐々に中央のスペースを侵食していく。
またシーズン序盤は全く効果的なプレーをできてなかったエジノが何気に中央でボールを受けてさばくプレーを見せていたのも大きい。

名古屋の守備が、個々には強い選手がいっぱいいるんだけどチーム全体でどこでどうやってボールを取るのかがハッキリしていなかった事もあって、立ち上がりからセレッソがペースを握っていました。

■ケネディとその周りのスペース
セレッソの守備陣形
セレッソは4-4-2でセットして守る。
ここ数試合は前から追って自らバランスを崩してしまうことも多かったけど、この日は深追いする事もあまりなく4-4-2でセットする事が優先されていた。
セレッソ守備の形
名古屋の攻撃はケネディの頭を使った形がほとんど。
ケネディの高さはずば抜けており、良いボールが入ってしまうとどうしようも無い所があるので、セレッソは良いボールを出させない為に、2トップが名古屋のボランチの所から守備を始め、SBにボールが出たらSHがキッチリ寄せる事を徹底しケネディへのボールの出どころを潰しにかかる。
そしてケネディが少し引いてきて頭でフリックしたボールを両SHや玉田が空いたスペースに飛び込んでくる形に対しては、CBの1枚がケネディにしっかりつく事、セレッソのボランチはCBの前で固定しこぼれ球のケアを徹底する事、CBのもう1枚は中央のスペースをカバーする事、飛び込んでくるSHをSBがキッチリ捕まえる事、を徹底する。
この方法でセットプレーやセレッソのセットプレーからカウンター気味にボールを運ばれた時以外は名古屋が効果的な攻撃を見せる事はほとんど無かった。

■CBの前を攻略
先制点の形
57分セレッソが狙い通りの形で先制する。
ボランチの所にほとんど来ないということはボランチが前向きでボールを持てる。
という事でシンプリシオがボランチのポジションの所でフリーで前を向き、ワンツーから飛び込んでいき、パスを受けたエジノが左足でゴール。セレッソが先制する。
シンプリシオの得意な形なんだけど、ブロックの外では比較的フリーでボールを持つことができていたのでこのゴールの前、前半から何度かワンツーやドリブルで入ってくる形を見せていた。
58分〜
58分に名古屋は田中輝希に代えてサイドで仕事ができさらに高さのヤキモフスキーを投入。

先制された事で名古屋も少し人数をかけて攻撃してくる様になるんだけど、そうなれば守備の怪しさが目立つようになり、スペースを柿谷や山口に使われる場面が増えてくる。

そして67分。
ボールを失ったエジノが執拗に守備をするもダニルソン、田口、闘莉王とボールを下げられる。しかしその闘莉王からのパスを枝村がカット。
枝村がボールを奪った瞬間にミスをした闘莉王と阿部の間にあるスペースへすでに走りだした柿谷へ強めのパスを出すと、それを柿谷が芸術的なトラップで完全に抜け出しゴール。セレッソがリードを広げる。
柿谷のトラップは闘莉王も阿部も届かない、間に合わない位置に絶妙にコントロールされたスーパートラップだった。

■名古屋の反撃のカード
68分〜
この失点を受けて名古屋は田口に代えて牟田を投入。
闘莉王を前線に上げてケネディとの2トップにする。

田口を下げた事で名古屋の攻撃はもうロングボールを蹴るだけ。
ただ、ここでここまで以上に攻撃の形が無くなった名古屋に対して余裕を持ちすぎたか試合を決める3点目をあげる事ができなかった。
丸橋、シンプリシオ、柿谷、山口とチャンスはこれまで以上に作ってたんですけどね。
79分〜
79分に名古屋は玉田に代えて矢野を投入。
前線にデカイ4人を並べた4トップにとにかくボールを入れようというパワープレー作戦に。

アディショナルタイムにケネディにFKから決められてしまい2-1とされ、さらにその後も危ない場面を作られましたが、セレッソも南野、楠神で前線のスピードと杉本で最後に高さを入れて逃げ切り2-1で勝利。

スコア上は2-1だけど内容は圧倒しての勝利だった。

■その他
スコア上では僅差になってしまいましたが内容的には完勝でした。
僅差になってしまったのは3点目を取れなかった事と終盤のゲーム運びですが、徐々に良くなっているとはいえここは今のチームの課題ですね。
ケネディのゴールのシーンは実際はオフサイドなんですが、その他にも危ないシーンを作られていました。内容的にはかなり差があったんですが、そうじゃない感じにさせてしまいました。
3-0にすればゲームを終わらせてしまう事ができるのに、2-0になっていい流れだとちょっと油断をしてしまうというか、余裕を持ちすぎるというか、0-0や1-0の時に比べるとちょっと遊びが増えてしまう。
柿谷自身も昨年からFWで起用される様になってゴールへの意識はかなり高くなりましたが、自分がゴールを決めてリードするとちょっと周りに取らせようってプレーが増えますね。
これは周りがいい状態なのにパスを出さずにって事じゃないんですけど、今得点ランキングで争っている渡邉千真や佐藤寿人、工藤壮人、大久保嘉人、豊田陽平なんかは1点ぐらいじゃ満足せずにどんどん自分のゴールにこだわったプレーをするので、柿谷にも1点ぐらいで満足せずにもっとどん欲にゴールを狙って欲しいなあと思います。
まあ彼らはずっとストライカーとしてやってて柿谷は元々そうじゃ無かったからなんでしょうけど、そこにこだわれる様になれば得点王ぐらいなら間違いなく取ってしまう選手だと思いますので。

あと、最近良く取り上げられる様になってきた柿谷のトラップについてですが、よく素晴らしいトラップの時に「足に吸い付く様な」っていう表現をされる事がありますが、柿谷のトラップはそういう感じじゃ無いですよね。
柿谷のトラップはボールをピタッと止めるというよりもボールをどこにどのぐらいの強さで転がすかって感じで、それをボールのどこにどれだけの強さで足のどこを当てるでコントロールしている様に見えます。
なのでドリブルのときもそうですが、次のプレーの為に有利であればわざと体から離れた所にボールを置いたりします。
こんなコントロールをする選手はJリーグではちょっと見た事が無いです。

柿谷についてはどうしても徳島時代の事をよくとりあげられますが、セレッソに帰ってきてからの清武がエースだった半年、清武がいなくなって自分がエースになった半年、そして8番を背負った今シーズンの数ヶ月でも徳島時代と同じぐらい進化しています。
日本代表に推す声などが日々高まっていますが、
とりあえず…日本一のストライカーになってもらいましょう。

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