2013年12月9日月曜日

12/7 Jリーグ第34節 VS 浦和レッズ @ 埼玉スタジアム2002

浦和レッズ21前半25セレッソ大阪
1後半3
延長前半
延長後半
PK戦
スターティングメンバー
浦和レッズセレッソ大阪
選手名番号位置シュートシュート位置番号選手名
山岸 範宏1GK00GK21キム ジンヒョン
森脇 良太46DF00DF3茂庭 照幸
那須 大亮4DF00DF14丸橋 祐介
槙野 智章5DF10DF17酒本 憲幸
平川 忠亮14MF00DF23山下 達也
阿部 勇樹22MF01MF2扇原 貴宏
鈴木 啓太13MF00MF6山口 螢
宇賀神 友弥3MF16MF13南野 拓実
柏木 陽介8MF11MF20杉本 健勇
原口 元気24MF36FW8柿谷 曜一朗
興梠 慎三30FW50FW9エジノ
加藤 順大18GKGK1武田 洋平
坪井 慶介2DFDF7新井場 徹
山田 暢久6DF0DF29小暮 大器
永田 充17DF0MF10楠神 順平
梅崎 司7MF14MF16枝村 匠馬
関口 訓充11MF0MF18横山 知伸
山田 直輝34MF2MF25黒木 聖仁
14シュート18
8GK9
3CK3
13直接FK5
3間接FK1
3オフサイド0
0PK0
浦和レッズセレッソ大阪
原口(24')
興梠(72')
得点杉本(40')
南野(45'+1)
柿谷(53')
柿谷(76')
南野(86')
平川→梅崎(54')
宇賀神→関口(訓)(54')
那須→山田(直)(69')
交代エジノ→枝村(HT46')
杉本→楠神(78')
楠神→小暮(90')
警告楠神(85')
退場

2013年シーズン最終節はアウェイ埼玉スタジアムでの浦和レッズ戦。
両チームともに前節の敗戦で優勝争いから脱落したが、ACL争いの為にも、そして既に退団が発表されているセレッソはクルピ監督を始めとするブラジル人スタッフと選手の、浦和は山田暢久選手のラストマッチとしてお互い勝利にこだわりたい試合となっている。

セレッソのメンバーは、今シーズン限りで退団となるシンプリシオが2日前の練習で筋肉系のトラブルを起こしてしまいメンバー外。代わりに杉本がトップ下に入り、さらに両サイドの南野とエジノがこれまでとは左右を入れ替える形となる。

一方の浦和は、右WBに平川がスタメンに入り梅崎がベンチになった以外は前節と同じ。また山田暢久はベンチスタートとなっている。

■4-1-5に対する4-2-3-1
マッチアップ
シーズン後半戦に入ってからセレッソの基本布陣になった4-2-3-1。
今シーズンは柿谷とエジノまたは杉本の2トップの4-4-2でスタートし、ある一定の成果を残す事ができていました。しかしそんな中で4-2-3-1に代えたのは、中断期間あけの6/23に行われた浦和とのナビスコカップ準々決勝1stレグ。この試合でセレッソの4-4-2が浦和の4-1-5に面白いようにハメられてしまった事で、1週間後の2ndレグに向けてその浦和の4-1-5への対策として4-2-3-1の布陣に変わりました。
なので今シーズンの4-2-3-1の最大のポイントだったのはトップ下のシンプリシオ。
それまでは一貫してボランチとして起用されており、今や日本代表で居場所を掴みつつある山口は右SH。4-4-2の時はこの山口と南野の守備意識の高い両SHがブロックを作る上でかなり機能的で安定感を生んでいましたが、その山口とシンプリシオの位置をあえて動かして挑んだ形でした。
トップ下にシンプリシオが入った最大の理由は浦和の4-1-5の中盤の1を捕まえる為で、4-4-2だとマッチアップ的にここが絶対に空いてしまう。そしてそこから面白いようにボールを運ばれ5トップと4バックのミスマッチを使われてボコボコにというのがナビスコカップの1stレグの流れだったので、ここを押さえる為にトップ下にはセカンドトップの選手ではなくCHのシンプリシオ。そして基本的には3ボランチ気味の形なのでその後もシンプリシオが不在の時は山口が入ったりしていました。

■シンプリシオ→杉本
この試合はトップ下に入っていたのは杉本でした。
シンプリシオが痛めたのは試合2日前の練習中で、そこからそれまでサブ組のCFに入っていた杉本が急遽スタメン組のトップ下にはったのでいわば急造。なのでかわいそうな部分も多々あるのですが、この杉本のトップ下は守備は全く機能しませんでした。
阿部に喰いついてしまう杉本
この試合、開始早々に山口がボールを奪われるも出足の早さで奪い返し、開始1分でセレッソが丸橋のクロスから南野のシュートというチャンスをつくるものの、スグに浦和のペースになっていきます。その原因だったのが先に書いた杉本の守備。
先ず立ち上がりにはボランチの位置にいる阿部が最終ラインに下がるところでむやみに喰いついてしまい、一番大事な4-1-5の1にいる鈴木を空けてしまうシーンが目につきました。
セレッソの守備のその他の部分、南野とエジノの両SHは槙野と森脇という3バックの両サイドで4-1-5になった時はSBとして上がってくる選手を捕まえる事、最終ラインの4バックはスライドして4浦和の前線の5枚を捕まえるのではなく、両SBが両アウトサイドを見て、中央の1トップ2シャドーの3枚は2CB+ダブルボランチの4枚で対応する事が徹底できてたのと、柿谷が最前線から杉本のカバーに戻る事でなんとか決定的な形までは作らせませんでしたが、簡単にボールを運ばれてしまっていました。
杉本が鈴木を捕まえる様になる
15分ごろからでしょうか。おそらく杉本に指示があったんだと思いますが、浦和が4-1-5にセットした時に杉本が鈴木を捕まえるポジションを取り出します。
ようやく最低限のスタート地点にここで立てた訳です。
そうなると浦和はその状況を確認するように後ろでボールを繋いでセレッソの様子をうかがいます。
広島と同様に、捕まっていると無理に攻めてこないのが浦和です。そしてその状況になると無理に奪いに行くとそのズレを基点にして攻めてきます。ということはその状況はガマンするのが正解なので、杉本以外のメンバーは2節前に広島と同じような戦い方をしている事もあって、杉本が鈴木を捕まえられていればそうなってもしっかりとガマンできていました。
浦和のポジションチェンジ
浦和は、この状況を自分たちのアクションで相手を動かそうという事で、杉本が鈴木を捕まえ始めたことを確認すると、鈴木・原口・柏木の中央の3人が鈴木が前に、柏木がボランチの位置にとポジションを入れ替えてきます。
やっと問題の基礎ができるようになった杉本のところに応用問題を突きつけられる様な状態です。
山口、扇原もそれぞれ原口、柏木に着いていくので、杉本ももちろん鈴木に着いて下がるんですが、どこまで付いて行けばいいのか、例えばその時茂庭が1枚空いてるなら茂庭に受渡したほうがいいのかというのが十分対応できるはずもなく、実際このポジションチェンジから直接の場面はなんとかクリアするも、そのセカンドボール争いで柏木と山口の競り合いで山口が倒されたのでファールかと判断してしまったセレッソの選手は少し足が止まってしまい、柏木がDFラインのギャップをついた原口にスルーパス。それを原口に豪快に決められるという形で24分に浦和が先制されてしまいました。
浦和の5-0-5
連敗中の浦和にとっても絶対に勝利したい試合で先制したのでここからはそこまでリスクを犯すことはないという事で、ここからは前のポジションチェンジは少なくなります。
しかし、この先制後あたりから始まったのが後ろのポジションチェンジ。
浦和の4-1-5では真ん中の1がフリーで前向きにボールを持つことが重要で、ここができれば攻撃はかなりやりやすくなります。なのでその1をいかにしてフリーで前向きでボールを持たせるかという所をいろいろやってくる訳です。
そこでここ最近浦和がやっているのがこの1を入れ替えてしまう形。
今回の様に鈴木が捕まえられてるのなら、捕まえられてるならいなくなってしまえって事で鈴木も最終ラインに下がってしまいいわば4-1-5から5-0-5の様な形にする。
その時に、杉本が鈴木に着いてきたらもう1枚の阿部が前に出て4-1-5の1になってしまえという形です。
基礎をやっと理解して、応用問題に困っていた杉本にさらなる応用問題をつきつけられてしまいました。
おそらくこの時杉本はもうどうやって守っていいのかわからない状態だったと思います。
セレッソは後ろでシャドーの1枚を茂庭が捕まえてしまうので山口に杉本のフォローとして前に出ても良いよという形にしましたが、杉本は完全に混乱していました。
35分〜
そこでセレッソは35分ぐらいからか、杉本を左サイドにしてエジノを中央に入れる形で2列目のポジションを入れ替えます。
この直後にあったカウンターからキムジンヒョンがこぼしてしまったボールを柏木が確実にきめていたらこの試合は完全に決まってしまっていたかもしれません。

■セレッソの逆転
ここまで杉本に対してネガティブなことを書いてきましたが、杉本の状態が特別悪かったとかそういう事ではありませんでした。いやむしろコンディションは良かったんじゃないかと思います。あくまでシンプリシオの担っていた守備の役割を急造でやるには難しかったという事で、浦和は最前線から少し下がった位置だとそれほど激しく寄せてくる訳ではないので、トップ下に入っていた分攻撃の時はしっかりボールを収めてるシーンも見れましたし、ボールを運んだりもできていました。
そして、もう1つこの試合に向けてかわっていたのがエジノと南野のポジション。
ここが普段と逆だったのは、おそらく槙野のいる浦和の左サイド、セレッソの右サイドにエジノよりも守備ができる南野を置きたかった事、そしてさらに攻撃の時にいつもよりもサイドにポジションを取らせてサイドに人数を掛けたかったからだと思われます。
SHが広がるポジショニング
セレッソの攻撃の特徴である、狭いスペースでも中央で短いパスを繋いでくるという形はもちろん捨ててはいませんが、この日は両SHをいつもよりも開いたポジションを取らせていました。
これはシンプリシオがケガをするまでの練習でも両サイドを代えていたので、杉本だからクロスという事ではなく、おそらく浦和の守り方によるものだと思われます。
浦和は守備の時に4-1-5から5-4-1になります。
この時に移動距離が長いのが5の両サイドと4の両サイド、ここには4-1-5の前線の5の両サイドとその中にいるシャドーが入ります。
守備の考え方として中央から先ず固めるという事なのでしょう。
ということはボールを持った時にサイドではフリーになりやすいという事です。
セレッソは守備の時に人数を合わせるので5-1-3-1になっています。
なのでサイドにそのまま出て行けばセレッソの方が移動距離が近くボールを受けやすい。またその形でボールを受けると中央の守備をサイドに引っ張りだすことが出来るという計算だったのでしょう。
それを踏まえていつものように中央にカットインし易い、利き足と逆サイドではなく利き足と同サイドに南野とエジノを置いたのだと思われます。

という事で、守備面で不安があり浦和にボールを運ばれていたものの、セレッソの攻撃も機能していないという状態ではありませんでした。
またサイドを使って攻めると浦和を押し込める事ができていたのでセカンドボールも拾える状態にできていました。

そして中盤でカットしてカウンター気味に攻めた攻撃のセカンドボールを拾っった酒本からのクロスはストレート系のボールで最終ラインの手前にいる杉本の元へ。
トラップしてのシュートは鈴木の足にあたって山岸の頭を超えてゴールネットに。セレッソが40分に1-1の同点に追いつきます。
広島の時もそうでしたが、押し込まれると全体の守備が下がってしまいボランチもDFラインに吸収されてその前にぽっかりとスペースを作ってしまう事が多かったんですよね。
そしてセレッソはそこまで、最終ラインとGKの間をずっと狙ってきていたので、ゴールはラッキーな形ではありましたがそこにボールが入り、そしてシュートまで持っていく事ができていました。

そして大きかったのがその6分後。
杉本のポストプレーから、南野、山口、酒本で完全に右サイドを崩して酒本がクロス、そのボールは山岸が触るも何とかこぼれ球を杉本が前に落とし柿谷がものすごい反転でシュート。そのシュートは森脇の足にあたるもこぼれ球を南野が押し込んで2-1。セレッソが45+1分に逆転に成功する。
前半の立ち上がりから守備に攻撃に奮闘していた南野がここで大きな逆転ゴールを決める事になりました。

■杉本→南野
ハーフタイム〜
セレッソはハーフタイムでエジノに代えて枝村を投入。
南野をトップ下にして杉本が左サイド、枝村が右サイドに変える。
これはエジノ云々というよりも、杉本がトップ下の守備ができないという事、そしてリードしてハーフタイムに入ったので、ココからは勝たなければいけない浦和がバランスを崩してでも前に出てくる事が予想されカウンターを狙いやすい形にする事を踏まえての交代だったと思われます。
南野と山口の守備の連携
このハーフタイムでの交代でセレッソの守備は一気に安定しました。
まず徹底されたのは不用意に深追いしないこと、南野、枝村、杉本の2列目は押し込んだ時以外は先ずハーフウェイまでもどり、浦和がそれより外でボールを回している時には深追いしない。しかしハーフウェイを越えてボールを運んできた時は必ず寄せる。
そして前半に杉本を一番悩ませた鈴木と阿部が入れ替わり出てくる形に対しては、茂庭が後ろでシャドーを捕まえてマンツーマン気味にする事で山口を前に出し、南野と山口がバランスよくカバーを行う事でしっかり対応していきます。
前半に苦慮しながらも何とかやっていた形をしっかり整理し実行する事で良い形で対応することができていました。
南野がカウンターの基点に
また、浦和はビハインドになってしまった事でバランスを崩してでも攻めなければいけなくなったので、セレッソはカウンターでどんどんいい形で攻められる様になっていきます。
ここでもポイントになったのは南野。
後ろでを奪うと前線の柿谷は裏やスペースに出て行く動きを見せる事で最終ラインを引っ張るので、奪った瞬間は中盤は南野と鈴木や阿部が1対1になっている。
南野はそこでボールを受けてターンができるので一気にカウンターのチャンスを作っていきます。
50分頃のカウンターでは柿谷のシュートを山岸が何とかセーブしましたが、その後の53分には左サイドでのスローインから杉本、丸橋、扇原とつなぎ扇原のヒールを受けた柿谷が中央へ1つ持ちだしてファーサイドに外から巻くシュートを決めて3-1とさらにリードを広げます。
54分〜
54分に浦和は平川と宇賀神の両サイドを一気に梅崎と関口に交代。
バランス能力の高い平川と宇賀神よりももっとアタッカーに近い選手を入れて、何とかゴールを狙うもバランスが整ったセレッソの守備を崩せずに南野を基点にしたカウンターにさらされ、柿谷や枝村に決定機を作られるという展開に。
69分〜
69分に浦和は那須に代えて山田直輝を投入。
阿部、鈴木、柏木が1つずつポジションを下げて山田直輝がシャドーに入りもう完全に前がかりに。
しかしこれでこの日がラストマッチとなる山田暢久の出場機会は無くなった。

しかしここで72分にCKから興梠が押し込んで3-2。
その前にあきらかに横に広げた槙野の手に当たって利益を得てるのでハンドを取ってもいい場面でしたが、主審は取りませんでした。

ここからかなりリスクを犯してさらに前がかりになる浦和。
しかしセレッソの守備のバランスは崩れていないのでカウンターが炸裂。
何度かあったセレッソの攻撃はかろうじて止めていたものの76分にこぼれ球からの酒本のクロスを枝村がニアで合わせ、それはポストに阻まれたものの最後に柿谷が押し込んでセレッソが追加点を上げて4-2。
78分〜
78分にセレッソは杉本に代えて楠神を投入。
カウンターの基点になれる選手をもう1枚増やしてさらに追加点をという狙いか。

さらに85分、カウンターから南野がカットインからニアへのシュートを決めて5-2。
セレッソがさらに追加点をあげます。
90分〜
しかしその後、78分に入れた楠神を下げて小暮を投入。
おそらく懲罰的な交代でしょう。
クルピ監督は時々こういう懲罰的な事をする人でした。
これに関しては思う所もありましたが、翌日のファン感謝イベントでネタにもしていたのでもう何も書く必要は無いでしょう。

そういう交代はあり、浦和は前掛かりに来るものの、スコアは5-2なのでセレッソは落ち着いてゲームをクローズしてそのまま試合は終了。
レヴィクルピのラストゲームは会心の勝利となりました。

■その他
立ち上がりはどうなるかと思った試合でしたが、トップ下の問題を解決できてからは完全にセレッソペースとなりました。
特に南野のプレーは圧巻で、後半の守備の安定とカウンターによる得点は彼がいたからこそと言ってもいいほどです。
シンプリシオが担っていたタスクをこなし、さらにシンプリシオとは違う南野の良さも発揮する事ができ、今シーズンの集大成と言っても良い試合だったと思います。

広島が鹿島に勝利し、さらに川崎がマリノスに勝利したので、今シーズンの優勝は広島、2位マリノス、3位川崎、4位セレッソとなり、シーズン開幕時のチーム目標である「リーグ3位以内と何かタイトル」というのは実現できませんでしたが、ACLは天皇杯の結果次第、天皇杯で上位3チームが優勝した場合に出場が出来るので天皇杯の結果を待ちましょう。

この試合は本当に素晴らしい試合でした。

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