2015年3月23日月曜日

3/21 明治安田生命J2リーグ第3節 VS ファジアーノ岡山 @ シティライトスタジアム

ファジアーノ岡山10前半01セレッソ大阪
1後半1
延長前半
延長後半
PK戦
スターティングメンバー
ファジアーノ岡山セレッソ大阪
選手名番号位置シュートシュート位置番号選手名
中林 洋次1GK00GK21キム ジンヒョン
久木田 紳吾3DF10DF3染谷 悠太
岩政 大樹35DF11DF14丸橋 祐介
竹田 忠嗣6DF01DF17酒本 憲幸
加地 亮21MF10DF23山下 達也
渡邊 一仁8MF01MF2扇原 貴宏
千明 聖典10MF10MF6山口 蛍
田所 諒25MF12MF7パブロ
伊藤 大介33FW21FW10フォルラン
押谷 祐樹14FW42FW18カカウ
片山 瑛一19FW20FW20玉田 圭司
椎名 一馬22GKGK27丹野 研太
植田 龍仁朗5DF0DF30椋原 健太
染矢 一樹11MF0DF33茂庭 照幸
島田 譲17MFMF5長谷川 アーリアジャスール
関戸 健二16MFMF11楠神 順平
三村 真15FWMF31橋本 英郎
藤岡 浩介27FW0MF32関口 訓充
13シュート8
7GK3
3CK3
16直接FK13
4間接FK3
4オフサイド4
1PK0
ファジアーノ岡山セレッソ大阪
押谷(83')得点パブロ(48')
伊藤→染矢(84')
片山→植田(89')
交代玉田→関口(90')
田所(52')警告扇原(27')
カカウ(57')
山口(82')
退場

<監督・選手コメント>





前節ホーム開幕戦を気持ちよく勝利し、このまま乗って行きたいセレッソ。
3節はアウェイで開幕から無失点で2連勝中のファジアーノ岡山との対戦です。

セレッソのメンバーは、パブロが出場停止から戻りカカウもコンディションが戻ってきた中で前線をどうするのかと思っていましたが、なんとプレビューで予想した通りのフォルラン・カカウ・玉田・パブロを同時に起用する形。
並びとしてはDFラインの前に山口と扇原が並んでその前にパブロがいる形からスタートとなっている。
またベンチメンバーは安藤ではなく橋本が入って永井が外れている。

一方の岡山もプレビューで予想した通りのスターティングメンバー。
今回のメンバーで過去に対戦ことがあるのは、岩政と加地はもちろんですが、09年までのJ2と11年の天皇杯で岡山として竹田、千明、田所、久木田(11年の天皇杯ではFWでしたが)、植田、愛媛で渡邉、岐阜で染矢、岐阜・磐田で押谷、と実は意外に多い。

■セレッソの仕組み
この日のセレッソは扇原と山口のダブルボランチでその前にパブロ、そしてその前に3トップという布陣でした。
このダブルボランチの4-3-3は4-2-3-1とも言える形で、一見そんなに珍しい形ではありません。
がしかしこの日のセレッソは通常よく見るそれとは全く異なる形でした。
一般的な4-2-3-1の守備
通常の4-2-3-1だと守備の時は前線の両サイドが下がって中盤のサイドに入る事で4-4のラインを作って4-4-2の形で守ります。
トップ下の選手がCFと同じ高さまで出て横並びになれば4-4-2、縦関係になれば4-4-1-1と微妙に違いはありますが、それは相手の最終ラインや守備を始める位置・形によって違いがあるだけで基本的な考え方は同じです。
なので4-2-3-1は攻撃にボランチとCFの間に選手を置く事ができるというだけで、守備では4-4-2と同じ種類のものです。
4-3での守備
また大宮戦やヴェルディ戦でいせていた4-3-3は中盤が3人。となるとピッチの横幅を4人で守る4-4-2よりも1人人数が少ないので中盤のサイドにスペースができる。
そこを最初に中央で絞ってサイドに誘い込み、中盤の3人がスライドすることでスペースを消してボールを奪い切ります。
これでわかるように4-4-2系の形と開幕からの2試合で多くの時間つかってた4-3-3とは守備に関する方法論がそもそも違っています。
今回の守備陣形
そして今回の形。この岡山戦での4-3-3は基本的に3トップの両サイドは降りて中盤の横を守りませんでした。またトップ下のパブロが守るのはあくまでボランチの前、時々前線からカカウがパブロと同じ高さに来るという形になっていました。
最初の一般的な4-4でも、次の4-3でも無いいわば4-2とも言える形になっていました。
マッチアップ
このちょっと他に類を見ない4-2の形。これでセレッソが岡山に対して何をしようとしていたのかはマッチアップで見えてくるものがありました。
要するに、WBはSBが見て、中央のCBとボランチで岡山の1トップ2シャドーに対応して1人余らせる。
そしてボランチは基本的にパブロで足りない時にカカウ、カカウが前に残れば岡山は3バックと3トップが同数なので岡山の3バック+ダブルボランチとセレッソの3トップ+トップ下で引っ張り合いをしようという狙いだったのでは無いかと思われます。

■セレッソのいい時間帯
相手のプレスを外してスペースを使う
立ち上がりの岡山は1トップ2シャドーがサイドを限定しながらセレッソの4バックに対してプレスをかける形で前から捕まえに来ました。
そこをこの試合ではいつもの様にボランチが最終ラインに降りて3バック化する事はほとんど無く、スペースへ入ってく動きと短いパスでボールを前進させ、相手がボールサイドによればサイドチェンジを入れるという形で岡山のプレスを空転、セレッソがいい形で前線の3トップ+トップ下にいい形でボールを届ける事ができていました。
捕まえに来る相手を惑わせるローテーション
10分ぐらいから岡山はSBに対してシャドーが行くのではなくWBを前に出してシャドーはボランチを捕まえるように修正しますが、今度はセレッソのボランチが岡山のWBが空けたスペースに入って、ボランチが元いた場所にはトップ下が降りてくるなど形で対応。
岡山は頑張って追いかけるけど、セレッソのローテーションで外されるという状況でした。
前に出て捕まえる守備
また守備でもボールを前に運べていると岡山は最終的にWBを落とした5-4になりますので、ボールサイドの選手は敵陣からそのままマッチアップしている相手にボールを奪いに行き、ボールを逆サイドのボランチとSBはカバーリングポジションを取る、最終ラインとボランチには前線の4人で簡単にボールを持たせない形でプレッシャーをかけにいく形が機能していました。
セレッソはミスからのカウンターで2回ほどゴール前までボールを運ばれますが、全体的には問題なかったと思います。

■岡山のいい時間帯
ポジショニングを変える岡山
20分ぐらいから岡山は1トップ2シャドーで前から捕まえに来るのをやめました。とはいえバックパスだったりボールを受ける形が悪かったりするとボールをとりに来ます。
やめた理由はは90分は続けられないからなのか、引っ掛けてカウンターはできるけどローテーションで運ばれるからリスクが高いと踏んだのかはわかりません。
CBにはボールを持たせるけど、シャドーがボランチとSBの間で牽制するようなポジションを取る事が増えました。
こうなると上手くスペースを使えなくなるのが、今のところのセレッソ。
という事でなかなか縦にボールを入れられない、または動きが無いまま縦の足元にボールを入れて奪われるという形を繰り返す事になります。
ボールを出し入れして相手を動かしながら前の選手を絡めるといいんですけど、なかなかそういうわけにはいかないようです。
SBの裏を狙う
足元で相手が前向きでボールを奪われていますが、SBはこれまでの様にWBを前で捕まえに行くのでSBの裏にスペースができ、そしてそこにシャドーが飛び出していく。
これをセレッソのボランチが対応することになるのですが、そうなるとCBの前にボランチがいなくなってしまい、1トップの押谷が下がってボールを受ける動きにも対応できなくなって押し込まれるようになります。
SBの裏を狙う形のバリエーション
またおそらくSBの裏を狙う形はセレッソ対策として準備してたと思うのですが、まずシャドーが高い位置でサイドに開いてSBに捕まえさせ、その内側をWBが上がって来るとボランチが出て行く、そしてそこからクロスの動きでWBが外に、シャドーが斜めに中にという動きを見せることでセレッソのSBとボランチのポジションを入れ替えてしまうような形もありました。
この時の岡山で何気に効いていたのがボランチを縦関係にするポジショニングで、岡山のボランチはパブロ+カカウのサポートで見る様になっていたのですが、渡邉が引く事でパブロを引っ張ってその後ろで千明がちょこちょこフリーになるのでセレッソのボランチがちょっと困る形になっていました。
また途中からはカカウがボランチを見に行く事で3バックの左に入る竹田がフリーになっているので、簡単にドリブルでボールを運ばれる場面もありました。

例えばミシャシステムの様にボールを持って4-1-5になる形、そして4-1-5にセットしてからの楔とフリックの様な動き方や狙い方がきっちりパターン化されている様なやり方だと、前後分断になっても問題ないのですが、セレッソの場合は個々の自由でできている部分が多いので、ちょうど逆にボールを奪われて対ミシャシステムで4-1-5の1をフリーにしてしまっている状態になっていたと言うのが近い状況かもしれません。

■岡山の弱点
岡山の弱点
立ち上がりこそまだセレッソのペースでしたが、25分以降は完全に岡山ペースになった前半。しかし後半立ち上がりにセレッソが先制しました。
この先制点のシーンは山口が前に出て奪い返したボールを右サイドに開いたフォルランに渡し、フォルランのクロスを中央でフリーのパブロがボレーで決めた形。
この先制点のシーンも、先制点につながった山口が前に出られる状況もどちらも岡山の弱点を突いたものでした。
ハッキリ書くと岡山の弱点は3番の久木田と25番田所の後ろ。
久木田の入っていた右CBは開幕ではセレッソU-18出身の篠原が入っていたポジションですが、ケガで離脱した為に前節から久木田となっている様ですが、この久木田はおそらく事前情報がなくってもコンバートされたCBだということがわかる感じ。
前から来たボールを跳ね返したり、目の前の相手に対応する力は十分あるのですが経験不足からか、3人目の動き出しの時に対応出来なかったり、ボールウォッチャーになる事が多かった。
加地がかなりカバーしていましたが、セレッソがそこを使えると簡単に押しこむ事ができていました。
先制点のシーンで山口が前に出ていけたのもこのセレッソの左サイドで押し込めたからで、またパブロがフリーだったのも、ボールウォッチャーになって簡単に前に入られたからでした。
またもう1つの田所の後ろは、これは田所の問題なのか後ろの竹田の問題なのか、田所の前でボールを持つと後ろの状況がどうであろうと簡単に前に喰い付いてくるので、ラインにギャップが出来て何度もスペースを使われていました。

■試合展開
ただセレッソ、押し込めた時はこうやって守備でも前から奪いに行けるのですが、いけないと先ほどの岡山がおそらく準備していたであろうSBの裏をシャドーとWBで狙ってくるので押し込まれる。
右サイドは山口の能力でなんとかカバーしていましたが左サイドの扇原と丸橋のところはかなり混乱させられてしまうことに。
丸橋や扇原の個々のプレーというよりも役割が2人の間で曖昧になっていたのがココを何度も破られた原因ですね。

押し込まれる場面でも、カウンターで狙える場面も何度かありここはもう少し何とかしたかったところではあるんですが、それゆえにカウンターを狙うのか狙わないのか、急ぐのか落ち着くのかがバラバラになってミスが増えるという悪循環になっていきます。

そして山口がPKを取られて同点に。
このシーンはPKじゃないのですがまあそういう事もあるでしょうししょうがないですね。
そもそもそのきっかけになった丸橋のボールロストが、パブロからの横パスのスピードも遅いし、扇原はその遅いパスを触らなかったってことは、あの距離なんでおそらくパブロは丸橋を見て丸橋に出したんでしょうがアレだけスピードが遅いと触っても良かったでしょうし、丸橋もハッキリとプレーしたほうがよかったでしょうから。
試合終了時の布陣
ずっと交代なしで引っ張ってきた両チームですが、岡山は終盤の84分に伊東に代えて染矢をそのままシャドーに、89分に片山に代えてDF登録の植田をワントップに入れて押谷をシャドーにし、セレッソは90分に玉田に代えて関口を入れカカウを前に出す交代があるもそのまま終了。
1-1の引き分けとなりました。

■その他
1-1で終わったこの試合。
押し込まれる事も多かったのに交代枠をなかなか使わなかった事でもやもやした気持ちになった人も多かった様ですね。
試合を見なおして、監督のコメントを見ると、マッチアップを合わせているから対応できるはずだし、これからの事を考えれば対応しなきゃいけないという考えが監督にはあったのかもしれません。
大宮戦で突き放すゴールを決めて皆が喜んでる中で冷静に茂庭の投入を指示してたぐらいですからね。

この試合でやったCBの間に落ちないダブルボランチも後ろに人数が増えてしまうという問題点を解消するための方法だったのかもしれませんし。

ただ個人的にはそれならもっとマンツーで守れって指示をしてハッキリさせた方が良かったのかもしれないなと思ってます。
完全にマンツーマンに
扇原を最終ラインに下げて2CBとで1トップ2シャドーを、その前に山口をフリーで置いてカバーをさせる。SBはWBに、カカウとパブロはボランチに。
これで完全に合わせてマンツーマン。攻撃は長いボールを中心に久木田のところと、カカウに田所の後ろのスペースを狙わせる。
これでゴリゴリいけば勝てる可能性はかなり高かったんじゃないかと。
まあアウトゥオリはそれ以上先を見てダブルボランチにこだわったのかもしれませんが。

最後に、岡山のエース押谷について。
試合終了後にツイッターでも言いましたが、押谷は5年ぐらい前から気に入っていて、ずっといつかセレッソに来ないかなあと思っていました。
ロンドン世代で、セレッソのシャドーっぽいスピードもあって運動量もあってシュート力もあって面白いプレーもできますし。
セレッソとはレンタルで行ってた岐阜時代に対戦して、その後磐田に戻ってナビスコで対戦していますが、常に気になっていました。
磐田ではポジションをつかめずに岡山にレンタルで出て、多分去年から完全移籍なんですが、昨シーズンはシャドー、今シーズンは1トップに入っています。
能力的には1トップも十分できると思います。
ただ、この試合でもそうなんですが、プレス・プレスバック・サイドに流れる・引いて起点になると献身的に動くので肝心の最後の場面でゴール前にいなかったり、また落ち着けなかったりする事がちょっと多い気がします。
押谷の献身的な動きが岡山にとって重要だって事はあるんでしょうが、もう少しやり方でカバーして得点を取る事にウェイトを置いたほうが良いと思うんですよね。
柿谷だってゴールに専念することで2013年にはリーグ戦で21ゴールを決めることができました。
押谷もその能力をゴールに活かすようにできれば、少なくともJ2なら20点ぐらい決める事ができる選手になれると思うんですよね。

4 件のコメント :

  1. いつも分かりやすい解説ありがとうございます。
    この試合を現地観戦したので、記事を楽しみに待ってました。

    後半に押し込まれてから、ボールを前進させる術がなく、波状攻撃を受けていたように思います。
    前線にロングボールをおさめてもらうのは難しいとは思いますが、それならせめて裏を狙う動きや中盤に降りる形を増やしてもらいたかったです。
    監督はどのような解決を期待していたんでしょうかね?

    試合のリズムをコントロール出来ず、受けに回ってしまうのはなんだか日本代表みたいだなと思いました。
    スタメンを代えれば正直勝てた試合だと思いますが、今後への投資と思ってこの引き分けをプラスに捉えたいですね!

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    1. コメントありがとうございます。
      本文中にも書きましたけど、特にメンバーを代えなくても例えば後半から扇原をDFラインに下げてマンツーにするだけでも勝てた試合だと思います。
      が、それよりも、これまでと少し違うことに取りかかってる気がしているのでその辺にも注目したいなあと思います。

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  2. 開幕3戦目にして今までと全然違う形で来ましたね。
    ボールの奪い所をどこに目標にしてたのか、
    サッパリわからない試合でした。
    まあ5バックになるんで片サイドに追い込む等の
    守備戦術がしっかりしてないと前線からのプレスは効きませんが。
    アウトゥオリはそもそも、
    フォルラン、カカウ、パブロを使う形では、
    前2試合と違い前線からのプレスが出来ないと判断したように思えます。
    だからこその2ボランチの選択と。

    ご提案の扇原を下げた形のスリーバックに関しては、
    少々リスキーなような気もします。
    ディフェンスの基本はFW+1ですし。

    押谷選手はいい選手ですよね。
    元岐阜の選手と言う意味では、
    現愛媛の河原選手も気になってます。
    両選手ともにセレッソに合いそうなんですが。

    このブログを楽しく拝見しております。
    書くのは時間的にも大変だと思いますが、
    がんばってください。
    応援しております。

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    返信
    1. コメントありがとうございます。
      ダブルボランチの狙いはそうかもしれませんね。
      もしかしたらこの形は今回だけでなくこれからも使っていく可能性があるのかなとも思っていますので、どういう形でまとめていくかに注目したいと思います。

      3バックの形はミスマッチのチームと戦う時にやる最もシンプルな対策で、最終ラインで+1にしてしまうと受け渡しやスライドの問題が出て来るのであえて枚数をあわせ、結局山口と受け渡して+1になるのですが、そこをシンプルにする方法です。

      このブログはなんだかんだで5シーズン目を迎える事ができましたので、これからも出来る限りがんばります、こちらこそよろしくお願いします。

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