2015年8月10日月曜日

8/8 明治安田生命J2リーグ第28節 VS ジェフユナイテッド千葉 @ キンチョウスタジアム

第28節
2015年8月8日(土)19:49KO 金鳥スタ


スタジアムキンチョウスタジアム主審扇谷 健司
入場者数11,502人副審今岡 洋二、武部 陽介
天候 / 気温 / 湿度曇 / 27.4℃ / 76%第4の審判員今村 義朗
スターティングメンバー
セレッソ大阪C大阪
 
ジェフユナイテッド千葉千葉
 
  • 監督
  • パウロ アウトゥオリ
 
  • 監督
  • 関塚 隆
セレッソ大阪C大阪
千葉ジェフユナイテッド千葉
今回対戦今季平均
データ項目セレッソ大阪ジェフユナイテッド千葉セレッソ大阪ジェフユナイテッド千葉
SH1581111
FK1591515
CK7555
PK0000
警告/退場0/03/01/02/0

<監督コメント>

セレッソ大阪 パウロ・アウトゥオリ監督
ジェフユナイテッド千葉 関塚隆監督


<選手コメント>

セレッソ大阪 マグノ・クルス選手、椋原選手、橋本選手、エジミウソン選手、秋山選手
セレッソ大阪 茂庭選手、関口選手、田代選手
ジェフユナイテッド千葉 ネイツ・ペチュニク選手
ジェフユナイテッド千葉 中村選手、パウリーニョ選手、ネイツ・ペチュニク選手



東アジアカップ開催期間中の2試合目のリーグ戦となるホームキンチョウスタジアムでのジェフユナイテッド千葉戦。
キンチョウスタジアムのこけら落としとなった川崎フロンターレ戦からちょうど5年となるこの試合でセレッソはJリーグ加入当時のデザインをイメージしたユニフォームを着ての対戦となります。

セレッソは、山口、キム・ジンヒョンに合わせて丸橋が累積警告、扇原がまだ全体練習に合流出来ていないという状況。なので、左SBには椋原が入り、ボランチには橋本と秋山、そして何よりサプライズだったのは先発2トップをエジミウソンと田代にしてきた事。
またマグノクルスもベンチ入りしています。

一方の千葉は、前線に森本とオナイウ阿道の2トップとさらに右SHにペチュニクとゴール前で勝負できるタイプ3人を同時起用。おそらくこれは丸橋がいないからという事で採用してきたと思われます。

そしてこの試合は、試合当日のゲリラ豪雨とそれに伴う雷の為45分遅れのキックオフとなりました。

■4-4-2
ミラーゲーム
セレッソも千葉も同じ4-4-2のミラーゲーム。前節は形を変えたセレッソの中盤も今節はいつもの形に戻しています。
これは前回と異なりマッチアップが噛み合っているので、どうしても相手に喰い付き気味にプレーしてしまう秋山もそこからズレを作ってしまう可能性が低いだろうということが考えられます。
また、千葉はペチュニクをFWでは無くSHで起用してきました。これをセレッソがどこまで把握出来ていたかはわかりませんが、ここにペチュニクが入った場合、サイドだけでなく中に絞ったポジションを取ってくる事が考えられますが、もしそうなっても千葉は守備の事を考えて攻撃の時にポジションチェンジはあっても流動的に動く事はほぼやらないのでそれほど大きな問題にならないという判断だったのでしょう、実際そこでは大きな問題にはなりませんでした。
またそのペチュニクの右SHはおそらく丸橋不在だからこそ取ってきた手だと思われます。
右SHは左SBとマッチアップするポジションなので丸橋がいるとアップダウンを繰り返さないと行けなくなる可能性が高いためにペチュニクが疲弊してしまう。がしかし今回は椋原なので走り合いになる可能性が低く、またハイボールのターゲットとしても使えるから、そしてさらに千葉の攻撃の大きな武器である中村からのクロスに3人入っていくという狙いもあったのでしょう。

千葉はキックオフから長いボールを当て、1分には左SBの中村からクロス、3分には秋山が倒したFKを中村が直接狙うなどという展開になり、このまま千葉が押しこむ形を狙ってくるのかと思いましたが、実際はその直後に田代が抜けだしてシュートまで持っていく形を作り、時間の経過とともにどちらかといえばセレッソがボールをもって千葉がカウンターを狙う方が増えて行きます。

■千葉の守備とエジミウソン
ブロックを下げる千葉
前回対戦時は守備ブロックを高い位置につくってCBからSBやボランチに出るボールからプレッシャーをかけに行くという戦い方をしていた千葉でしたが、今回はセレッソがボールを持つとスーッとブロックを下げて自陣で守備ブロックを作る、セレッソのボランチよりも低い位置から守備が始まる形にかえていました。前節の徳島戦でも採用していたこの形ですが、夏という時期的な事や、スペースを埋めきれずに勝てなくなったここまでの流れからそういった選択になってたのでしょう。
そしてこの守備に対してセレッソは苦しむ事になります。
セレッソの攻撃
この日のセレッソは後ろでは比較的簡単にボールを持てるので4-4-2攻略の定石である2トップ脇から攻めようとしますが、ここからシュートをうてる場所までボールを運ぶ方法が、ブロックの外側だけを使ったクロス、ブロックの外側から関口・パブロによるドリブルで中に入っていく形、ブロックの外側から田代につけるパス。の3つ。
この3つのパターンで前半7本のシュートを放ちますが、1つめのクロスはブロックの外側だけを使っているのでピンポイントで合わない限り跳ね返され、2つめのドリブルは待ち構えているブロックへ向かってドリブルで仕掛けていくのでシュートコースや決定的な場所へのパスコースは消され、田代への楔のパスもそこでボールは受けてくれるのですが人数をかけて守ってる分その先のコースを消されてしまっていました。

先発起用されたエジミウソン。
この日ピッチで見えたものから想像すると、おそらくゴール前でそこからいなくならない選手を1人置きたかったというのが起用の理由なんじゃないかなと思います。
千葉は徳島戦で低いブロックを使っているので、千葉のこの守り方は頭のなかにあったでしょう。それに対して田代は、最後のフィニッシュに絡むというよりもそこにボールを入れる前のプレー、ポストであったりヘディングであったりで強みを見せる選手。最近練習でサイドに流れないように指示されているようですが、基本的には一番前に居続けるというよりも流れたりしたいプレーヤー。そして玉田は下がってボールを受けて前にドリブルやパスを出すのを得意とするプレーヤー。両者とももちろんフィニッシュに絡みますが、それは出した後のリターンであったりなので、できれば自分の前にもう1人選手がいて欲しいタイプ。
なので田代と玉田だと、千葉の引いて守る守備の前に2人ともゴール前からいなくなる可能性があると考えたのかもしれません。
なのでエジミウソン。この日のエジミウソンのプレーは出来る限りボックスの幅で最終ラインと勝負するようなプレーを90分間続けていました。
なので、田代が起点になって、最後にエジミウソンで勝負するという形を狙っており、前半に2度ほどあった田代が落としてシュートの場面や、50分のパブロのスルーパスの場面などが理想の形なんでしょう。
50分のパブロのスルーパス
このシーンはパブロがボールを持って田代が楔を受けようと下がったタイミングで裏へ抜けるエジミウソンへのスルーパスというプレーでした。
ただ、本当に形になったのは2回ぐらい。
そもそもそのエジミウソンにボールを入れる為に相手のブロックを動かしたりという事ができておらず待っているところに入れるだけ。なので、サイドからのクロスや関口がドリブルでブロックの中に入って行ったり、最終ラインから田代さんお願いでパスを出すもののいずれも難易度の高いちょっと無理目の形しかありませんでした。

一方千葉の攻撃ですが、基本的にはカウンターがメインになっていて、9分にはCKのカウンターから2対2をつくられオナイウ阿道が抜け出す場面もありましたが、ボールタッチをミスしてシュートまでもっていけず。千葉は前半のシュートは2本のみでした。
ただ、それよりもセレッソにとってあまりやられたくない形が2つあって、1つは27分にあった富澤が対角のロングボールを出した形。
富澤からのロングボール
ここから金井が落としてペチュニクがSBとCBの間を抜けてクロスを上げる形になり、ここでは中央で跳ね返しましたが、セレッソの守備が少し後手に回った場面でした。
そして今回の試合で千葉はこのセレッソの左サイドからコンビネーションで崩すという場面はほとんどありませんでしたが、それはおそらく最初に書いたセレッソが丸橋を欠く中での戦い方でペチュニクをサイドに置いたゲームプランに起因していたと思います。
しかし、セレッソにとってはきっと例えば井出を右サイドに置いたような細かいプレーで崩しに来られる方が嫌だったと思うんですよね。
数が少なかったですし、人数もかけてこなかったので問題になりませんでしたが、パブロと椋原の守備の関係は慣れの問題もあろうかと思いますし、コミュニケーションの問題なのかもしれませんが、実は結構怪しかったので。

そして千葉の攻撃で注意しないといけなかったもう1つは実際に失点したCK。
後半70分の失点の場面は、田代が相手のスクリーンプレーの結果ペチュニクを外してしまいキム・ヒョヌンについていく、ペチュニクがフリーなのをみたエジミウソンが慌てて寄せるも間に合わずに、中村のCKはピッタリとペチュニクに合わされてしまいました。
なのでこの時マークを外したのは田代です。キム・ヒョヌンは山下が担当でした。
失点したCKはこういう流れでしたが、実は前半5分にあったCKも、この時はシュートがヒットしませんでしたがペチュニクをフリーにしています。
この時は山下がスクリーン状態になってしまって、田代をペチュニクから放してしまう原因になっています。
で、なぜこういう混乱が起こっているのかを見ると、千葉はCKの時に5人の選手がペナルティエリア内に入ってくるのですが、ボックスのまわりには7人いて、その内の5人が入ってくる形になっています。そしてそれをよく見てみると、その7人の内誰が入ってくるかはそのとき時によって代わっていました。もちろん7人中5人は入ってくるのでほとんどの人は変わりませんが、、さっき入ってなかっ選手が次は入ってくる。なので少し混乱が起こっていたんですね。
そしてまんまとそれにやられて失点してしまいました。

■逃げ切りを図る千葉
74分〜
この失点を受けてセレッソは一気に3枚替え。
74分に橋本・パブロ・酒本に代えて茂庭・マグノ・クルス、吉野を投入します。
(その前の60分に千葉は森本から田中佑昌の交代がありました。)
橋本と茂庭の入れ替えは、おそらくこの交代の少し前にあった橋本が痛めていたシーンが関係あったんだと思います。一応◯サインはだしていましたが。
橋本を下げて秋山1枚も怖いし、ベンチ入りしているボランチは阪本だけで、阪本と秋山のダブルボランチはどちらも喰いつく傾向の強い選手なのでより怖い。なので秋山1枚で最終ラインに人数を増やしたという事なんでしょう。ボランチが喰いつく傾向の強いチームのほとんどが3バックを採用しているというのと同じ理由です。
あとはつかれているポジションという事なんでしょうが、ここで玉田が入らないのは意外でした。
エジミウソンをつかった理由は先ほど書きました。そしてそれは理解出来ます。
とはいえしかし、エジミウソンまでボールがほぼ届かない状況でしたからそれは絵に描いた餅でしか無かったと思うんですよね。

という事でセレソは3人変わりましたがその質自体には特に変化はありませんでした。
85分〜
という事で逃げ切り目指して千葉は82分にペチュニクを下げてパウリーニョを投入しオナイウ阿道の1トップで中盤4人の下にパウリーニョが入る4-1-4-1に。
85分には谷澤に代えて松田力を投入し、左に田中佑昌、右にオナイウ阿道、1トップに松田力に。
完全に逃げ切り布陣です。
セレッソは、山下を上げたりするも上手くいかず、マグノ・クルスはどうしてもまだチームメメイトが彼の特徴をわかっていないし、彼もチームメイトの特徴をわかっていないという状況なので探り探りのプレーばかり。

しかしアディショナルタイムの92分。
マグノ・クルスが田代とのワンツーでゴール前まで飛び込むと相手3人のスライディングよりも速く放たれたシュートがゴールネットを揺らし同点に追いつきます。
マグノ・クルスは探り探りプレーしている中で、このシュートシーンの前に田代に1度、エジミウソンにも1度当ててワンツー狙いでゴール前に入るランニングを見せていました。3人目の動きが絡むコンビネーションとなると特徴もできることも把握しきれていない中では難しいけど、ワンツーなら本人が主導権を握った形で、シンプルに当てた人と2人の関係でできるから勝負できるんじゃないかと考えたのでしょう。
それが見事にハマりました。またマッチデーハイライトで都並さんも言っていましたが、このシュートの場面で千葉のディフェンス3人が飛び込んでおり、それより先にシュートを打っているというのは、きっと守ってる感覚からすると思ってるより速かったという事なんでしょう。

■その他
十分勝てそうな試合でしたが引き分けに終わりました。ただ千葉も同じように感じているでしょう。
玉田を起用せずにエジミウソンを90分使った事も含めて不満が出ている様です。理由も含めて本文中にも書きましたけど個人的には玉田を使ったほうが良かったんじゃないかとは思っていますが、それで勝てたのかと言われれば微妙な所です。

それよりもこういう試合をみると、やっぱりブラジル人だなあと感じてしまいます。
細かい部分はいろいろ違いますけど、根っこの部分ではやっぱりクルピさんと同じブラジル人ですね。それは攻撃的だとか守備的だとか、ブラジル人を使いたがるとかそういう表面的な事ではなくってもっと根本的な部分で。
こういうブラジル人のサッカーで結果がでるかどうかってカウンターが上手いかどうかにかかってる様な気がしますがどうでしょう。
クルピさんの時もカウンターが上手いチームの時は結果が出てたけど、そうでないチームの時はダメでしたしね。13年は完全にカウンター型のチームでしたし、他例えば09年10年のチームで強さを見せる瞬間は、ボールをキープしている時ではなくって、スペースがある状態でシャドーにボールが入って一気にスピードアップして攻めきる時でしたしね。


3 件のコメント :

  1. いやぁ~。すっかりブラジル路線の4-4-2のチームになってしまいましたね。
    こうなったら4-2-3-1も見てみたい気がします。それぞれ特徴のあるワントップですから、その時々によって攻撃の仕方が変わって面白いかなって。パスを出せる選手も増えた事ですし。でもそれじゃあ、エジミウソン選手しか使ってもらえないか。(笑)
    マグノ選手も短い時間でしたが、パスを出せる選手かなって感じもありますし、これからは、玉田選手もボールを受けに下がってこなくてもパスをもらえるようになると思うんですけどね。この辺りは監督の攻撃の組み立て方によって変わってきますが。

    ブラジル人監督。
    日本人を下に見てるとは言いませんが、サッカー王国ブラジル!なんでしょうね。
    かくいう僕もあの時、玉田選手を出せ!って思いましたから、Jリーグは日本!!って根っこにはあるんでしょうね。(笑)

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  2. お疲れ様です。

    たしかにこれまでJで成績残したブラジル人監督をみても、そういう共通点は多く見られますよね。
    近年で言えば柏や鹿島ですかね?

    なんていうかブラジル代表も、90分通してみるとずっとフワフワやってたなって感想の試合も多いんですが、ここぞという場面でとんでもないスピード、技術、集中力を見せて(特にカウンターで)結果的に勝ってしまうという試合も多いですよね。
    この部分もそのことと共通してるんじゃないかなとも思います。

    選手から監督までブラジル人独特のセンスや文化なんですかね?
    ヨーロッパやワールドカップで評価されるブラジル人監督がいないのもこういうことなのかなと感じます。

    個人的には今の大宮のサッカーとか大好きなんで、もどかしい思いもありますが、今の順位的にももうとにかく結果残してくれればそれでいいです(笑)

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  3. Akiさん、いつも的確な分析、ありがとうございます。

    スタジアムでエジミウソン選手に注目して、観戦していましたが、アウトゥオリ監督の考えていることが全く推測できなくて、モヤモヤしていました。解説を読んで、少しわかったような気がしました。

    要するに、サッカー観の違いなんでしょうかね( ̄▽ ̄;)

    監督の求めるサッカーを前提にすると、ポジショニングが定まらないほど動き回って、ちょこまかした連携で得点するなんて不確実極まりないから評価しない。
    FWはしっかりとゴール前にはって勝負しろ。それぞれのポジショニングと役割をしっかりこなせと。日本のサポーターは、とにかくランニング量の多いことを献身的と評価する傾向がありますから、そこはズレますよね(-_-;)

    だから、後半もエジミウソンは足が止まっていたのではなく、あれでよいのだと(^_^;)

    開幕当初、結果を出した玉田や関口をスタメンで使わなかったのも、玉田の今回のスタメン落ちも、結局、監督の求めるプレイスタイルと合わなかったからなんでしょうね。

    でも、やはり疑問。理想は現実を踏まえて修正しないと! 監督は誰よりも冷徹なリアリストにならないと、結果を出せないんじゃないかなあ。

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