2016年8月6日土曜日

明治安田生命J2リーグ 第27節 vs 横浜FC プレビュー

2016年8月7日 19時00分:キンチョウスタジアム

予想スタメン
明治安田生命J2リーグ第27節、3戦勝利がないセレッソ大阪は、4戦負けなしの横浜FCを本拠地キンチョウスタジアム迎えての一戦となります。

■前回の対戦

前回の対戦は5/22の第14節。敵地ニッパツ三ツ沢球技場で対戦し1-1の引分けに終わっています。
13節に山口に完敗を喫した次の試合という事でセレッソはブルーノ・メネゲウをベンチスタートとして右SHに関口、左SHに杉本を入れた4-2-3-1を採用したこの試合。横浜FCはカズがイバを2トップを組み、SHには右に小野瀬・左に野村、ボランチは寺田と佐藤という4-4-2となっていました。
試合内容は、4-4-2でブロックを作って守りイバへのロングボールを中心に攻撃を組み立てる横浜FCに対してセレッソは攻守に中途半端な状態で苦戦。ロングボールを蹴ってくる攻撃に対しセレッソは間延びを起こし前半途中からイバのキープ力に手を焼き苦労する場面が続く展開に。セレッソはこの試合の前の山口戦で守備がボロボロになったのでおそらく慎重に入る様にしていたんだと思われますが、それが完全に裏目にでて攻守に全く機能しない前半でした。
0-0のまま迎えた後半にセレッソは前がかりになる事で停滞している状況の打開を図る。
ただ攻撃の質は変わらないのでビッグチャンスを作る訳ではありませんでしたが、横浜の守備ブロックを下げる事に成功します。
このまま0-0で終了するかと思われたの87分、セレッソは守備のミスからカウンターを浴び失点。万事休すかと思われましたが直後の89分、ショートコーナーから途中出場のブルーノ・メネゲウが豪快にボレーで決め同点。1-1の引分けとなっています。

■現在の横浜FC

前回対戦時と現在の横浜FCで最も大きく変化が起こっているのは監督。前回対戦時には指揮をとっていたミロシュ・ルス監督が体調の問題で6/16に正式に退任。後任にはセレッソのコーチ、ユースの責任者でもあった中田仁司氏が就任しています。
また現在は主力に怪我人が続出。前回対戦時にも先発した寺田、小野瀬、途中出場で脅威を感じさせた津田が怪我で離脱しており、FWはイバとジャンボ大久保の大型FW2人が軸。
中盤はそれまで小野瀬が入っていた右SHに野崎、寺田が入っていたボランチには左利きの中里が入っています。
チームとしての戦い方はそこまで大きく変化はしていませんが、それが監督が代わったことなのか、それとも怪我人が出て選手が入れ替わった事なのか、前回対戦時よりもDFラインからのロングボールが少し減り、ボランチからの展開、SBからFWへの斜めの楔のパスが増えた様に感じます。
特に大型の2トップはボールが収まるし高さもあるという事でチームとして徹底されているのか、ここにボールを当てると両SHのサポートポジションに入るタイミングがかなり速くなっています。またボランチに入る佐藤も運動量が多くボランチの組合せとして中里が中央に残って佐藤はどんどん動いて前にも出てくるというコンビになっているので、サポートポジションに入ってきます。
右SHの野崎は小野瀬に比べるとサイドに開いて縦へのプレーも多く見せる事や、中央で残る事の多い中里が左利きという事もあってか、全体的な組み立ては左サイドからの形が多くなっています。
この左サイドは前回対戦時から野村が中に入ってその外側を田所が上がるという形を持っていましたが、そこに中里とイバも絡む形で攻撃を組み立ててきます。
この形はSBの外側にSHが引っ張られる可能性がある厄介な形で、今シーズンのセレッソでも何度もこのSBとSHの守備の問題で苦労しているのですが、それだけでなくされに厄介なのがサイドを変えた時に中に絞った野崎の外側を右SB市村が上がってくる形もあること。
前回対戦時にはこの形から右SBの市村にゴールを決められてしまいましたが、ゴールに近い位置でシュートまで持っていくことが出来なくても、そこから縦に突破してクロスという形があり、この形はDFラインがスライドして対応しないといけなくなるのでどうしてもマークがズレやすく、また左SHの野村も果敢にゴール前に飛び込んでくるので注意が必要です。

■プレビュー

セレッソは前節途中出場で加入後初出場となったベサルト・アブドゥラヒミを組み込んでのトレーニングを行っている様ですが、トップ下での起用を目論んでいた節はありますがベサルト・アブドゥラヒミはプレースタイル的にサイドアタッカー。また前節負傷交代になった清原も今節は無事出場出来そうなので、これまで両サイドに入っていた杉本、清原と合わせ3人のサイドの選手がいる事になりポジションの調整が必要です。
可能性としてはベサルト・アブドゥラヒミをベンチスタートにしてリカルド・サントスをワントップ、左右のSHに杉本と清原という可能性もありますが、もしベサルト・アブドゥラヒミを先発起用するなら、杉本を一列前に出して左SHに起用、トップ下はソウザとなる可能性が高そうです。
また清原と交錯した山口も交錯による回復プログラムで別メニューでの経過観察を続けていましたがなんとか間に合いそうです。

一方の横浜FCは主力に怪我人が続出していることもあってここの所メンバーを固定して戦っているので、今節も同じメンバーになるのではないかと思われます。

試合のポイントとしては、まずセレッソが1トップに杉本を置く形にするなら、杉本は相手を背負ってプレーする事や中央にとどまってプレーするが苦手というか好きではなく、幅広く動いてボールに絡んで前向きにプレーしたい選手で、実際今シーズンはここまでそのプレーで良さを発揮しています。しかしその選手を前線においてチームとしてどう戦うかという形を監督が落としこむ事はありえませんので、この形が機能するかどうかは、清原とベサルト・アブドゥラヒミが高い位置でポジションを取れるかどうか、また山村、山口、ソウザの中盤3人がどれだけボールをコントロールできるかにかかってくるでしょう。
両SHが横浜FCのSHとSBの関係で引っ張られてしまうと難しい状況になってしまう可能性があります。

横浜FCの守備はボランチが喰い付いて中盤にスペースを空ける事もありますし、スライドが遅れる事もある。
前回対戦時もそうでしたが、力技でもある程度押しこむ事ができる。
ですので、焦らずじっくり戦えば個の力で押しきれるチャンスがあるはずです。

3 件のコメント :

  1. nesyo_de_cerezo2016年8月7日 13:40

    更新ありがとうございます。いつも楽しみに拝見しています。
    ここに書くべきことでは無いと思うのですが、教えていだだければありがたいです。

    昨日U-23vs鹿児島を観戦しました。
    前半の前半はそこそこボールを運べてたように思いますが、そのうち「偶然」でしか運べなくなった印象です。
    CBがボールを持っている状態でも3~4人が裏に抜けるポジション(相手DFライン上)で、相手の間で受ける人が少なく(故にコースも切られており)、CBがロングフィードを蹴るしか選択肢が無い状態が散見されたように思います。そんなギャンブルのような攻撃ではなく1つ1つ前に進める方が確率が高いと思うんですが...
    なかなか進まない攻撃に、見ていてイライラしてました。(トップチームもシーズン当初はこんな形が多かったような。最近は健勇や清原が間でうけるポジションをとってる気がします)
    セレッソは(大熊弟は?)何でこのようなポジションを取っているのか、教えていただけないでしょうか?

    (何も考えていないというのが、最も恐ろしい回答です。「大熊弟も無能」&「選手もインテリジェンス低い」ということになるので... 弟無能はいいですが、選手もという現実は受け入れたく無いなぁ)

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    1. コメントありがとうございます。
      ボールの運び方についてはいくつも考え方があって、1つ1つ繋ぐ事が正解とは限らないですからね。好みの問題はもちろんありますが、どういう形であっても良いとは個人的に思っています。
      そしてご指摘の様な前線に枚数を並べる形なんかでも、つい最近話題になったユーロでのイタリア代表、コンテのやり方もそれに近いものがあります。
      CBに庄司・池田・森下くんとつなげるメンバーが揃っているのでCBのフィードでしかけるチームは可能性としてはあっても良いと思います。
      がしかし、それをやるにはボールを入れるタイミングや、ボールの受け方、そして周囲の動きがアバウト。そこが問題点なんじゃないですかね。
      あ、あとトップチームは全くそういうサッカーをやろうとしていない事もですね。

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    2. nesyo_de_cerezo2016年8月11日 13:35

      解説ありがとうございました。

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