2017年11月25日土曜日

明治安田生命J1リーグ 第33節 vs ヴィッセル神戸 プレビュー

2017年11月26日 13時00分:ヤンマースタジアム長居

予想スタメン

2017年明治安田生命J1リーグもいよいよホーム最終戦。セレッソ大阪は本拠地ヤンマースタジアム長居にヴィッセル神戸を迎えての一戦となる。


■前回の対戦

ヴィッセル神戸とは、5月24日にはキンチョウスタジアムでルヴァンカップグループステージ第6節として、そしてその4日後の5月28日にノエビアスタジアム神戸でリーグ戦第13節として、既に2度対戦。そのどちらもにセレッソ大阪が勝利している。

まず最初の対戦となったキンチョウスタジアムでのルヴァンカップ。グループBの首位決戦となったこの試合だったが、セレッソはプレーオフ進出以上が既に決定していたのでカップ戦用メンバーがメイン。シーズン開幕時点では負傷でチームを離れていた澤上がJ1デビューとなる今季初先発、西本がトップチーム初先発、ベンチには瀬古くん、喜田くんというU-18所属の選手も入っていた。
一方の神戸は、当時の監督がネルシーニョだった事もあり、原則ターンオーバーは行っていないがその中でも大森、ニウトンはベンチスタート。ボランチには三原、左SHには田中順也、FWにはウエクスレイが起用されていた。
立ち上がりから神戸がボールを持つ展開となり、トレーラーゾーン/ハーフスペースに選手を送り込む神戸だったが、先制したのはセレッソ。FKから藤本が放ったボレーシュートがループ気味になりゴールネットを揺らした。
先制したことでよりボールを持つ神戸とブロックを作るセレッソという関係がはっきりとすることになるが、攻めあぐねる神戸。前半19分に橋本が負傷で松下と交代することとなったがそこからハーフタイムに田中順也に代えて大森、59分には小林に代えて中坂と、神戸が59分にして3人の交代枠全てを使い切る。
するとセレッソはこの59分の段階でボランチで出場していた木本を最終ラインにいれた5バックで対抗。3CBにすることで神戸の狙うトレーラーゾーン/ハーフスペースに予めCBを置いたことで神戸の攻撃がさらに消化不良状態となっていく。すると76分に自陣でのボール回しの途中で三原がコケてしまい、ボールを奪った途中出場の岸本を後ろから倒してしまい2枚目のイエローカードで退場。セレッソが1-0で逃げ切った。

このルヴァンカップから中3日で行われたリーグ戦第13節。ノエビアスタジアム神戸で行われた一戦はセレッソが先発メンバーを11人全員を入れ替え、神戸はニウトン、大森、小川、中坂を起用。ルヴァンカップで負傷した橋本に変わって左SBには松下を。さらに高橋峻希も怪我で離脱となったため右SBには伊野波を起用してきた。
この試合はセレッソの両SHが柿谷と清武で2人とも中央に入ってくるプレーを見せていたので、神戸は守備を4-4-1-1にして対抗。2トップの1人である小川がセレッソのボランチにアプローチをかけ、柿谷と清武が入ってくる中央はボランチが動かないという対応をとってきた。
しかしセレッソはロングボールを中心に攻める事ができるのでこれがハマらない。岩波のミスもあったが、山村がヨニッチからのロングボールを裏抜け一発で29分に先制した。
しかしルヴァンカップでもそうであったようにネルシーニョは動くのが速い。36分に大森をウエクスレイに代えトップ下を作ると、セレッソの守備もボランチとSHの間が開くようになり、そこから渡邉千真に決められて39分に1-1の同点においつく。
後半は打って変わって神戸は高い位置からのプレッシングを中心に行ってくるが、前に出る分ファーストプレスを外すと芋づる式でスペースができる。
ソウザから清武を経由したボールが伊野波が食いついてできたスペースに抜け出す山村に渡ると、そのクロスから柿谷と交代ではいった水沼がボレーで決めて1-2とセレッソが突き放した。
セレッソはこのまま勝利したものの、この試合は柿谷が今季最も早い時間帯で交代した試合。
清武と両SHで併用することの難しさも感じさせた試合でもあり、これがあったから10月に清武が復帰した際に、トップへ再コンバートするという事に繋がったのだろう。

■最近のヴィッセル神戸

ヴィッセル神戸は夏にポドルスキが加入したこともあるが、前回の対戦時に監督だったネルシーニョ氏が退任。8月20日の第23節からヘッドコーチだった吉田孝行氏が監督に就任した事もあり、大きくチームが変わっている。
ネルシーニョ時代に主力だったニウトンや大森、橋本などは出場時間を減らしているが、苦心していたポドルスキをチームに組み込む形がようやくまとまってきたといえるだろう。
システムは4-4-2。
2トップはポドルスキを軸に、もう1枚を渡邉千真、ハーフナー・マイク、大槻周平らが起用されている。その中でも直近2試合で先発しているのがハーフナー・マイク。前々節はポドルスキが出場停止だった事もあり先発すると2得点と結果を出し、前節はポドルスキとハーフナー・マイクが2トップを組んだ。
SHには右に小川、左には渡邉千真、大森、田中順也ら。この左の3人はポジションを争うというよりも渡邉千真がどこで起用されるかで、トップなら大森や田中順也にもチャンスがあるが、トップにハーフナー・マイクなどが起用された場合は、渡邉千真が左SHになる。
ボランチは藤田と高橋秀人。最終ラインには右から藤谷、岩波、渡部博文、三原が並ぶ。左右ができる高橋峻希が左SBに入る事や、前回対戦時にも左SBで先発した松下も出場することもあるが、今は三原がチャンスを得ている様だ。
そしてGKには韓国代表で正GKを務めるキム・スンギュ。しかし先日の国際Aマッチウィーク中に怪我をしてしまい、前節は徳重が今季初出場。キム・スンギュは当初スグに復帰できる見込みだったが、怪我は予想以上に大きかったようで先日長期離脱が発表されている。

このヴィッセル神戸だが2トップの一角に入るポドルスキは下がってきてボールを受けたがる。
さらに運動量も多くないことから、FWのもう1枚がどうしても孤立してしまいそこがチームに組み込む事に苦心してきた要因だった。
そこで出来上がったのは両SHが前線に飛び出す形。ポドルスキが下がった時に、右サイドの小川と左サイドの渡邉が斜めにハーフスペースに入ってきて3トップ気味に。
大外を両SBの藤谷、三原が上がり、中央にはハーフナー・マイクがいることで、この両SHがCBとSBの間を突ける形となっている。
この形はかなり厄介で、前節広島戦のゴールもまさにこの形から。右SBの椋原が三原に引っ張られたことでSBとCBの間が大きく開き、そこに入ってきた渡邉千真が決めている。
また得点にはならなかったものの、右サイドでも、小川が前節のレビューで書いた「ポケット」に何度も侵入。チャンスを作っている。

守備では4-4-2でブロックを作って守る事もあるが、基本的には高い位置からプレッシャーをかけに行きたいチーム。
勝利した天皇杯の鹿島戦だったり、0-0の引き分けに終わったもののリーグ戦第27節の川崎戦で優位に試合を進めたのはこの前線からのプレッシングが大きなポイントだった。
しかし、前節ポドルスキとハーフナー・マイクの2トップで挑んだ広島戦ではそれがハマらず。
ハーフナー・マイクは裏抜けも出来るし、ファーストトップとしてはかなり能力は高いのだが、ポドルスキとの2トップはどうしても守備に問題を抱えてしまうようで、ファーストディフェンスが決まらず、広島の柴崎晃誠にボランチの背後を使われてしまっていた。
それが63分に大槻に交代すると、大槻は守備にも走れるのでプレッシングが機能。得点は挙げられなかったがそこからはさらにチャンスを量産していた。

■プレビュー

セレッソの先発メンバーは、ここで変える必要は一切無いので前節と全く同じ11人が並ぶ形になるだろう。
一方の神戸は2トップの人選をどうするかというところ。ハーフナー・マイクが濃厚だとは思うが、先発に大槻を起用してハーフナー・マイクは途中からという事もありえるかもしれない。
またキム・スンギュが長期離脱となったのでGKは前節同様徳重が務める事になるだろう。

守備面では、神戸のハーフスペースをついてくる両SHは脅威になる。SBとCBのポジショニング。ボランチのカバーリング。大外の守備をきっちり整備してここを使われないようにしたい。
一方で攻撃については、杉本へのクサビがどれだけ入るかがポイントになるだろう。
またSHがインサイドに入る分SBは出てくる。なのでボールを奪った時にSBの裏は狙いどこt路にもなる。
さらに神戸の最終ラインはクロスに対するポジショニングがあまり良くないので、水沼からのクロスは大きなチャンスになるはずだ。

12月23日の天皇杯準決勝と同じカードとなるこの試合。
鹿島対柏の結果しだいではこの試合に勝利すればACL圏となる3位が確定する。
天皇杯に向けても、ACL圏内のためにも、J1でのクラブ最高勝点を決める勝利で、ホーム最終戦を飾りたい。


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