2018年11月30日金曜日

明治安田生命J1リーグ 第34節 vs 横浜F・マリノス プレビュー

2018年12月1日 14時00分:日産スタジアム

予想スタメン
2018年の明治安田生命J1リーグもいよいよ最終節。セレッソ大阪は開幕戦ホームで戦った横浜F・マリノスと今度はアウェイ日産スタジアムで対戦する。


■前回の対戦

前回の対戦は2月25日に行われた今季の開幕戦。山中のゴールでマリノスが先制するも後半終了間際に柿谷のゴールで1-1の引き分けに終わった試合である。

セレッソのメンバーは、キム・ジンヒョン、松田、ヨニッチ、木本、丸橋、山口、山村、水沼、福満、杉本、柿谷の11人。
ミッドウィークに行われたACL広州恒大戦から5人を入替えている。
一方のマリノスは飯倉、松原、中澤、デゲネク、貴田、中町、天野、遠藤、ウーゴ・ヴィエイラ、ユン・イルロクの11人。
この試合はマリノスの新しいサッカーが公式戦で初めて披露された試合として記憶に残っている方も多いだろう。
プレシーズンから取り組んでいたので噂には聴いていたが実際に披露されたものは思っていた以上にマンチェスター・シティに近いコンセプトのチームとなっていた。

マリノスのサッカーではCBが開きその間にアンカーの喜田が下がる。つまり4-3-3から3バック化という特徴を持っている。
この3バック化自体は今ではそれほど珍しく無いものだが、多くのチームで見られるのはここから今の神戸がやっている様にWGがインサイドに入り、SBが前に出るという3-4-2-1化。
しかし開幕戦で見せたマリノスの形は、遠藤とユン・イルロクの両WGはインサイドに入ってこず前線で大きく開いたままなのでSBが高い位置には出ていくことが出来ない。
そこでSBが移動するのはインサイド。つまりボランチの位置に移動する3-2-2-3の形となっていた。

もちろんセレッソにも新しいマリノスのサッカーに関する情報はある程度入っていただろうが、おそらくこの形の相手と実際に対戦するのははじめてのこと。セレッソは立ち上がりからこのSBを捕まえるのに苦労していた。最初にマッチアップしているSHが追うには中に入りすぎており、ボランチが出るにはその前にいるインサイドハーフが邪魔になるからだ。
その結果、大きく開いた3トップで4バックが、CBとSBの間に飛び込んでくるインサイドハーフでボランチが下げられ、中央で山中がフリーにとなり強烈なミドルシュートでマリノスが先制する。

しかしこの試合は、このマリノスの攻撃にセレッソがかなり混乱させられながらも圧倒的なマリノスペースにはならなかった。その理由の1つがカウンターケア。マリノスはボランチ化したSBがボールを失った瞬間はそのままの位置で守備を行うのだが、ここをセレッソが突破しマリノスゴール前まで一気にボールを運ぶ場面が何度も見られたのだ。
オフサイドの誤審もあったが、セレッソは決めておかなければいけないビッグチャンスも何度も作っていた。

またさらに後半に入るとセレッソはWGを捨てる形で中央を閉める4-4-2を徹底させた。
遠藤とユン・イルロクの両WGは良い選手ではあるが、丸橋と松田が1対1でどうにもならない相手ではない。その結果、マリノスがボールを持つが決定機自体はそれほどなく、むしろセレッソがカウンターでチャンスを伺うという展開になっていく。

そんな中でセレッソは山村に代えてソウザ、水沼に代えて高木を投入し福満を右SHへと移動させると、守備の4-4-2は代えないものの攻撃の時に福満が中央に入りソウザが右に出るダイヤモンド型に近い形を取り始める。
すると右サイドに出たソウザからのクロスを中澤がコントロールミスし、そのこぼれ球を柿谷が拾ってゴール。86分にようやく追いついたセレッソが1-1とし試合終了となった。

■最近の横浜F・マリノス

まず最初に現在のマリノスの立場だが、一応順位としては現在16位の名古屋とわずか勝ち点差1の12位。ということでJ1残留は確定していない。
しかし、最終節に同じ勝ち点40で並ぶ16位名古屋対14位湘南の試合があるため、実際のところはほぼ確定。
マリノスが入れ替え戦の16位となるには、川崎対磐田の試合で磐田が引き分け以上、鹿島対鳥栖の試合で鳥栖の引き分け以上、名古屋対湘南の試合が引き分けに終わり、マリノスがセレッソに9点差以上で負け(名古屋対湘南が5-5以上の引き分けなら8点差負けも可能性あり)の全ての条件が揃わないといけない。そもそもJ1記録が1-9の8点差なのでもう残留が決まっている言ってもよいだろう。

そしてマリノスがこれだけ有利な条件となっているのは点が取れるチームとなったから。
マリノスはここまで55得点で川崎と並びJ1最多得点チームである。
しかしそれでいてこの順位にいるのは失点数も多いから。ここまで54失点は名古屋、長崎に次ぐワースト3位となっている。
特に脆さを見せるのはカウンター。
マリノスは最多得点だけでなくポゼッション率もリーグトップ、パス数は2位、アタッキングサードプレー数も2位、30m侵入回数も2位と攻撃のスタッツは川崎と1位2位を常に争っている。
その中で大きく異なるのが攻撃回数。川崎がリーグ16位に対してマリノスはリーグ2位となっているのだ。
攻撃回数というとポジティブな意味に捉えがちだがポゼッションスタイルのチームの場合、ボールを奪ってから失うまでの1回の攻撃に時間をかける。ということは必然的に攻撃回数は少なくなる。マリノスを上回る攻撃回数1位のクラブが鳥栖だということからもわかるように、攻撃回数が多いということはボールを失う回数も多いということでもあるのだ。
それでいてこれだけのポゼッション率を誇っているのはボールを奪い返すのも早いということだが、マリノスの攻撃回数が多いということは相手の攻撃回数も多いということでもあるが、この被攻撃回数の多さが失点に繋がっていた。

そこで8月に一度3バックに変更した。
3バックと4バックで大きく変わるように見えるが、前回対戦時の項目でも書いたようにマリノスはボール保持の時に3バック化していた。さらに前線は3トップ+2インサイドハーフで5人、その後ろにSB化したボランチ2人。つまり移動する前のポジションが違うだけで3-4-2-1のWBとシャドゥが前に出た5トップ化、3-2-5になるのと配置的には変わらないので、SB化したボランチがカウンターケアするのではなく、本職のボランチがそのままのポジションに残ってカウンターケアをしようという狙いだったのだろう。

結果的にこの形では1勝3敗と上手くいかなかったが、その後再び4バックに戻してからも失点も減り5試合で4勝1敗と少し安定感が出てくるようになった。

また開幕戦ではWGが勝負しきれないという問題点を抱えていたが、それを解消したのが仲川輝人。専修大学時代から大学No1と言われた切れ味鋭いプレーを見せていたがプロ入り後はボールを持って仕掛けたときはすごいんだけど・・・という感じで町田や福岡でプレーしながらも少し伸び悩んでいた。
しかし、今のマリノスのはっきりとしたプレーモデルの中で持ち前の切れ味鋭いドリブルを武器に大きく開花。
マリノスはドリブル回数がリーグ1位であることからもわかるように、ドリブルで仕掛けるポイントをチームとして作ってくれる。それが見事にハマり今では得点まで奪える選手となっている。

そしてマリノスのプレーモデルによってその能力を大きく開花させているもう1人が扇原貴宏。
セレッソにいた最後の方はチームとしてどの様にプレーするのかが曖昧だったのでボールの奪いどころにされてしまっていた。武器がはっきりしている分相手も狙いやすかったのだ。
セレッソサポーターにとっては寂しいことだが、彼の武器を発揮させるだけの仕組みも作れなかった。
しかしマリノスではチームとしての形がある。その結果、どこに動いて、どこで受ければフリーになれるかが明確となる。なので先程の仲川同様に武器を発揮しやすくなったのだ。
今ではすっかりキャプテンマークも板につき、マリノスを代表する選手の1人にまで成長したと言えるだろう。

■プレビュー

マリノスの先発メンバーだが、不動の左SBである山中が負傷離脱。前節はイッペイシノヅカが先発したが、今節はこの夏にヴェルディから加入した畠中が入る3バックとなる可能性が高そうだ。
そしてボランチには扇原と喜田。シャドウには天野と仲川、WBには遠藤と松原、トップには伊藤翔という布陣としては3-4-2-1となる。

一方のセレッソはおそらく前節と同じ11人による4-4-2。杉本と柿谷の2トップ。SHには水沼と清武。ボランチには山口とソウザ。最終ラインには松田、ヨニッチ、山下、丸橋でGKにはキム・ジンヒョンとなるだろう。

3バックとなりそうなマリノスだが、先にも書いたように4-3-3の時と共通点も多い。
左WBに遠藤が入るようならなおさらで、おそらくボールを持った時の形としてはそれほど大きな変化はない。
そんな中でも3バックを使うのはセレッソの守備から攻撃への切り替えを警戒しているからだろう。3バックとダブルボランチが攻守でポジションを動かさないのでカウンターケアがはっきりする。さらに前からアプローチをかけた時にもしロングボールを蹴られたとしても3バックで対応できる。また前節は鳥栖のプレッシングの前に苦労したが、セレッソ相手だと同数プレッシングは無いだろうからそこまで心配は無い。

一方セレッソにとっては予め中に人が配置されている分、SHが守備から攻撃への切り替えの時にどれだけ仕事ができるかが勝負となるだろう。
水沼のスプリントはもちろんだが、清武のポジショニングで両ワイドの裏で起点を作りたい。

この試合が今季最後の試合であると同時に、尹晶煥体制としても最後の試合となる。
ポジティブなものからネガティブなものまでいろいろと噂が出ているがまずは目の前の試合。
この試合に勝利してスッキリと今季を終え、尹晶煥のこの2年間に感謝したい。


1 件のコメント :

  1. 柿谷選手個人について、アレどうですか

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