2019年5月12日日曜日

5/11 明治安田生命J1リーグ第11節 VS 横浜F・マリノス @ ヤンマースタジアム長居

スタジアムヤンマースタジアム長居主審東城 穣
入場者数14,934人副審八木 あかね、田尻 智計
天候 / 気温 / 湿度晴 / 27℃ / 25%第4の審判員野村 修
セレッソ大阪C大阪
 
横浜F・マリノス横浜FM
 
  • 監督
  • ロティーナ
 
  • 監督
  • アンジェ ポステコグルー

<監督・選手コメント>

セレッソ大阪 ロティーナ監督
横浜F・マリノス アンジェ・ポステコグルー監督

セレッソ大阪 水沼選手、高木選手、瀬古選手、マテイ・ヨニッチ選手、清武選手、丸橋選手
横浜F・マリノス 広瀬選手、チアゴ・マルチンス選手、エジガル・ジュニオ選手(横浜F・マリノス公式)

土曜日開催が続く明治安田生命J1リーグ、第11節本拠地ヤンマースタジアム長居でのセレッソ大阪対横浜F・マリノスの一戦は3-0でセレッソ大阪が快勝。
ホームでのリーグ戦で開幕戦以来となる勝利を挙げた。

■メンバー

セレッソ大阪の先発メンバーはリーグ戦前節と全く同じ11人。ということでミッドウィークのルヴァンカップからは11人全員が入れ替わっている。
ただし柿谷が内転筋に違和感があるとのことでメンバー外。ベンチには前節メンバー外だったソウザが戻っている。

一方の横浜F・マリノスの先発メンバーは、リーグ戦前節から1人入れ替え。ティーラトンから和田という変更だが、そもそも和田は広島からの期限付き移籍中ということで前節は出場制限があってのメンバー外。なので入れ替えというよりも戻ったという方が適切だろう。
ただしこの11人の中でチアゴ・マルチンス、畠中の両CBと遠藤の3人はミッドウィークのルヴァンカップ札幌戦から中2日での連戦となっている。
キックオフの30分ほど前ににチームバスとは別のバスでメンバー外の選手が何人もスタジアムに来ていたのでマリノスはルヴァンカップ札幌戦後に横浜に戻らず北海道から大阪へ直接来ていたのかもしれない。

■ラッキーな先制点

この試合は開始2分というかなり早い時間帯に水沼のゴールでセレッソが先制。ほとんどの時間をセレッソがリードして戦うこととなった。
水沼のゴールは、キム・ジンヒョンがマルコス・ジュニオールのスピードを見誤りボールを奪われかけるが、そのこぼれ球を瀬古がクリア。このクリアボールを和田との競り合いの中で水沼がコントロールし思い切って放ったシュートが入ったもの。
もちろん水沼は朴一圭のポジションを確認していただろうし、だからこそシュートを放ったのだろうが、イチかバチか感も含めラッキーな先制点だった。

セレッソにとっては速い時間帯の先制点は大きなアドバンテージで、このあとの試合運びがかなり楽になったのは間違いない。しかしこの先制点が無かったとしても試合展開としてはそれほど大きくは変わらなかっただろうと感じさせるほど、狙い通りの試合ができた。

■68mを34mで

暗号のような表題だが、68mというのはピッチの横幅。34mはちょうどその半分のことである。
敵陣からアプローチをかけるセレッソ
この試合のセレッソは立ち上がりに敵陣からアプローチをかける姿勢を見せている。
2トップが2CBにアプローチに出ると、中盤から奥埜が出てきて喜田をケア。ボールサイドは人を捕まえながら、ボールと逆サイドは中間ポジションを取っている。
ただし、プレビューでも書いたがこれはあくまで相手のビルドアップに制限をかけるのが目的。アプローチをかけることで相手のミスパスを誘導したり、苦し紛れのパスに対して激しくアタックすることで何度かは実際にボールを奪うことができていたが、別にボールを取れなくてもOK。
アンカーの位置から4-4-2を作る
なのでマリノスの例えばCBがボールを正対した状態でボールを持つと、全体はすっと下がる。
この時に徹底されていたのは2トップは喜田の位置まで下がること。そしてここから2トップの1人がアプローチに出たとしても、もう1人は必ず喜田の位置にいた。
セレッソはこうすることでマリノスが中央からボールを運ぶことを制限していた。
中央からボールを運ばれることを制限する理由はゴールまでの距離が最も近いからである。

中央からのボール前進ができないマリノスは、前半左サイドからボールを運ぶ回数が多かった。
これはセレッソが誘導したというよりもマリノスのインサイドハーフのプレーの質によるもの。三好よりも天野の方がボールを前進できないときのヘルプで最終ラインに近づく回数が多いからで、この試合でも和田が中央や前に出て天野が左SBのようなポジションに落ちてくることが多く、左サイドで人数をかけてボールを前進させようとしていた。
コンパクトな4-4-2
このマリノスのボール前進に対してセレッソは4-4-2のブロックを圧縮させて対抗した。
左サイドでのボール前進のときには逆サイドの清武や丸橋がいるのはほぼ中央。つまりセレッソはピッチの横幅68m全体を守るのではなく、その半分の34mを守るという形を取っていた。
逆サイドへボールを出されると全体がスライド
半分を守っているということは半分は空いている。なのでマリノスは逆サイドへとボールを展開する。そこには誰もいないのでボールが渡る前はほぼガラガラだ。しかしそうなるとセレッソは4-4-2全体が逆サイドへとスライド。横幅を維持したまま全体で移動することで逆サイドでまた半分を守る。セレッソがこの形を徹底していたことでマリノスはボールは持てるのだが、ボールを動かしているのはブロックの外側ばかり。ゴールへの距離を縮めるようなパスをセレッソが出させなかった。
セレッソは34mにマリノスを封じ込めたのである。

■34mの効果

これを象徴していたのが両チームのプレー数。
この試合では最終的にマリノスがボール保持率で63%を記録したように、ボールはマリノスが保持していた。なのでトータルのプレー数で比較するとセレッソの528回に対してマリノスは1269回。倍以上の差がある。
しかしこのプレー数をエリア別に分けるとマリノスのボール保持が上手くいっていなかったことがわかる。
まずお互いのディフェンシブサードではセレッソ189回に対してマリノス382回、全体の比率に近い。
しかしミドルサードではセレッソの144回に対してマリノスは599回となんと4倍以上。
だがアタッキングサードになるとセレッソの195回に対してマリノスは288回と差が縮まり、敵陣30m以内になるとセレッソの161回に対してマリノスは187回とその差は僅かに。
さらにペナルティエリアの高さ(16.5m)より前となるとセレッソが66回でマリノスが44回とついに逆転する。
さらにペナルティエリア内に至ってはセレッソの21回に対してマリノスは9回と逆にセレッソが倍以上の数字を記録していた。

■34mに封じ込めることができたのは

セレッソはマリノスを34mに封じ込めようとする。マリノスはサイドを変えることでその34mを広げようとする。この攻防の中でセレッソは最後まで34mを維持しマリノスを封じ込めることができたのは、4バックのスライドが徹底されていたからであり、SHが最後までサボらずにやり通したからでもあるが、2トップの貢献も見逃せない。
ブルーノ・メンデスと都倉(高木)の2トップがブロックを作った時に常にマリノスのボランチ(アンカー)の位置にプレスバックをし続けたからだった。
ここにプレスバックすることでマリノスに簡単にサイドを変えさせない。サイドを変えるのにもう1つパスを余計にださせることで時間をかけさせる。これができていたからセレッソのブロックはスライドする時間を得ることができた。
なので、最終的にはオフサイドだったが、38分にマリノスが右サイドから左サイドへと展開したところから遠藤が松田の背後に出ていった場面は危なかった。
ちなみに、この時間は都倉が交代する直前。都倉が膝を痛め走れなくなったことで、マリノスにそれまでよりもスムーズなサイドチェンジを許し守備のスライドが間に合わず、松田が引っ張り出され遠藤に松田の裏を取られかけたのだ。

そしてもう1つ、マリノス側にも少しだけ要因はあった。
マリノスの布陣は4-3-3、前線の両サイドにはWGがいる。WGは一般的には前線で幅を作ることが目的のポジションで、例えば4-4-2のブロックで中を締められた時にそれを広げようとするためにいる。
がしかし、マリノスの両WGは左の遠藤やマルコス・ジュニオールは比較的サイドに開いてプレーするのに対して、プレビューにも書いたように右のWGである仲川はスタート位置こそ外だが、そこから斜めにどんどん入ってくるのだ。
この仲川の動きは、攻撃がスピードアップした時には大きな武器になっており、実際に2試合連続ゴール中。
あれだけの爆発的なスピードとキレでゴールに向かってプレーされると守備側はたまったものじゃない。
がしかし、スペースがなくスピードアップすることができなければ話は別。セレッソはブロックを作って34mで守り加速させなかったので武器を発揮させなかった。
この状況であれば、WGは大外に開いて相手を広げるようなプレーが必要だったと思うが試合後に紹介されたヒートマップを見ても、仲川の動きはスタートこそ外側にいるがそこから斜めにゴール方向への動きばかり。なのでセレッソは34mで封じることができた。
仲川のヒートマップ(右側)
この状況におそらく喜田は気がついていて、左サイドでボールを保持していた28分に一度中央のエリアは広瀬に任せてアンカーの位置から右サイドの大外へ移動している。
がしかし、結局このシーンではこのポジショニングが活かされることはなく、またその後この動きは見られなかった。

■背後を狙う

セレッソの先制点は瀬古の狙ってないクリアを水沼が拾ったというラッキーな形だったことは触れたが、瀬古のクリアがマリノスの左SBの位置に飛んでいったことは偶然だが、そこに水沼が出ていったことは偶然ではない。
というのも、セレッソはマリノスのSBの裏を徹底して狙っていたからだ。
SB裏のスペースを狙うセレッソ
マリノスは敵陣に侵入した時にCB2人とアンカーの3人が中央にいて、さらにSBも中央に絞ることがほどんど。これはボール保持を安定させると同時に、カウンターでゴールへの直線距離が最も近い中央を一気に使わせないという狙いもある。
しかし、その分本来SBがいた裏は空いている。なのでセレッソはそこに2トップを走らせSHがサポートに出るという形を何度も使った。

ただ、マリノスも対戦相手がこの背後のスペースを狙ってくるであろうことは十分承知している。前線に人数をかけ敵陣に相手を押し込む戦い方を志向している以上、どの試合でも常に自陣にはスペースがあるからだ。
それを踏まえて起用されているのが、例えばチアゴ・マルチンス。この選手はパスも出せるし強さもあるが、何よりも速い。ヨーイドンで勝負するとほとんどのFWにも競り勝てるぐらいのスピードがある。
そしてさらには、ボールを失ったあとの守備への切り替えが徹底されており、ボールを失うと即時奪回を目指しスグにプレッシングをかけてくる。
マリノスは最初に書いたように例えば天野が最終ラインの近くに降りたりとポジションを入れ替わることも多いが、その時は和田が前に出ていたりするように選手が入れ替わっているだけでポジショニングがぐちゃぐちゃになっているということは少ない。それぞれの位置にいる選手がボールを失った瞬間に何をすべきかというのが比較的はっきりとしている。
なので対戦相手は単純に奪ったボールを背後にけろうとしても、ボールホルダーにすばやくアプローチをかけられボールの精度は落ち、そんな中で蹴ったボールはチアゴ・マルチンスがカバー。さらにそこから攻撃を仕掛けてくる。
なのでアバウトにカウンターをしかけようとしてもカウンターのカウンターを繰り出されることになり、試合は両チームの陣地を激しくボールが行き来するオープンな展開に。
そしてそうなると活きてくるのが仲川、マルコス・ジュニオール、遠藤らのスピードあるアタッカー。マリノスはボール保持からの攻撃というのがメインだが、オープンな展開での殴り合いになってもその準備ができているので歓迎なのだ。

■背後を狙う前の3本のパス

そこでこの試合でセレッソが行っていたのはボールを奪ったあとに3〜5本のパスをつないで、奪いに来るマリノスの前線の選手と正対する状況を作る、もしくはプレッシングを外し逆サイドの丸橋や少しポジションを落とした藤田らにボールを届けること。
マリノスがボールホルダーに対してプレッシャーをかけきれないこの状況を作った時こそがDFラインの背後を狙うタイミング。
3〜5本のパスをつなぐことでボールホルダーにプレッシャーがかかっていない状況を作り出し、そこから背後を狙ったことで、マリノスが望むオープンな展開にはそれほどさせず、さらに背後をつくという形を何度も繰り返すことができていた。

16分に一度中途半端なボールロストからマリノスのカウンターを受ける場面があったように、その後も数回は不用意なボールロストでオープンな状況を作られそうな場面もあったが、それも数えるほどだった。
41分〜
41分に負傷でプレー続行ができなくなった都倉に代えて高木を投入するとよりその傾向が強まる。都倉なら多少無理やりでも身体をぶつけることでボールを収められないにせよ相手にも攻めさせなくできるが、高木にはそこまで求めるのは酷。ただ高木の方が背後へ飛び出すのは上手いので、アクシデントで都倉を下げざるを得なくなったが大きな問題にはならなかった。

そしてこの試合では攻守ともに4-4-2だったのもこれを狙っていたことが理由だろう。
ボールを奪った瞬間4バックのままだと相手の3トップに対して基本的に数的に有利に経っている。インサイドハーフが出てきてもそこにセレッソのボランチがいる。
低い位置であれば比較的簡単にフリーの選手、浮いている選手を作ることができていたからだ。
プレビューでは相手のプレッシングを外すためにポジションを移動させる3バック化予想したが、見事に外されてしまった。

■状況を変えさせず追加点

後半開始〜
後半開始からマリノスは遠藤に代えて李を投入。李がCFに入りマルコス・ジュニオールは本来のポジションである左WGへと移動する。
ハーフタイムで動いたというのは、スコアはわずか1点差だがマリノスにとってはやりたいことができていないし、セレッソにやりたいことをやらせていると感じていたからだろう。
そして前半は仲川が中へと入るためほぼ誰もいなかった右サイドの大外のポジションに広瀬が出てくる回数が増えていた。

がしかしマリノスはセレッソの守備を動かすような効果的なボール保持はできず、さらにセレッソがマリノスの背後を突く形は続く。

そして59分、メンデスが広瀬の裏のスペースに走ったところからセレッソがマリノス陣内にボールを運ぶと、高木のシュートのこぼれ球をへてフリーの藤田からのスルーパスで水沼がが右サイドを突破。そしてそのクロスに高木が飛び込みセレッソが追加点を決めた。
ミッドウィークのルヴァンカップ名古屋戦では決定機を外していた高木だったがこの試合では無事に決めることができた。

2失点を喫したことで前がかりになるマリノス。
すると65分にセレッソが今度はシンプルなカウンター。
中盤でボールを奪うと高木のパスに水沼が抜け出し中央のブルーノ・メンデスへ。マリノスも懸命に戻りブルーノ・メンデスはシュートまで持っていけなかったが、再び水沼に渡すと水沼がファーサイドへ落ち着いて流し込みゴール。
セレッソがリードを3点に広げた。
66分〜
3-0となった直後マリノスは三好に代えて怪我から復帰したエジガル・ジュニオを投入。
中盤は喜田と天野の2枚にして前線は2トップ。4-4-2というか4トップに中盤2枚という4-2-4的な布陣になる。
70分〜
さらにマリノスは70分に広瀬に代えて扇原を投入。喜田が右SBになるがボール保持では内側に入ってくるのでボール保持時の中盤の枚数を増やしたということか。

しかしマリノスは最後までセレッソに対して有効はボール保持の形は作れず。
90+3分〜
セレッソは79分に清武がちょっと足をつったようなアクションを見せたのでスグに田中亜土夢を投入。そして最後までデサバトと片山の2人をアップさせたなかで90+3分に水沼に代えて片山を投入しそのまま逃げ切り。3-0でセレッソの快勝となった。

■その他

セレッソが狙った通りに戦って狙った通りに勝利した。そんな試合だった。
監督としては会心の試合だったのではないだろうか。
ただちょっと心配なのは都倉。痛め方が嫌な形だったので少し時間がかかってしまうかもしれない。この試合でベンチ外となった柿谷の状態はそれほどひどくはないだろうが、現時点でのセレッソのビルドアップにはまだまだ課題もあるのでアバウトなボールをスペースで競ってくれる存在は重要。そこまでひどくなければいいのだが…
あと、マリノスでもマルコス・ジュニオールが終盤にずっと左腕を動かせないままプレーしていたのも相手チームながらちょっと心配ではある。

次は大阪ダービー。ガンバ大阪は同時刻の試合でこれまで苦しんでいた鳥栖に敗れ厳しい状態が続いているようだが、昨季のようにダービーとなれば変わってくる。
セレッソはしっかりと準備をして戦って欲しい。

■ロティーナ監督の考えを読み解こう

この試合の後サッカーダイジェストWEBで、「ポジショナルプレー」と「ポゼッションサッカー」を混同してしまっている記事が公開されていて少し話題になっていた。
「ポジショナルプレーを目指しているセレッソがポゼッションを捨てて勝った。理想を捨てて現実的な戦い方をした」という論調だった。

語感が似ているだけの別の言葉なのでよく考えなくてもわかると思うのだが「ポジショナルプレー」と「ポゼッションサッカー」は別物である。
先日まで神戸の監督でポジショナルプレーの第一人者でもあるファン・マヌエル・リージョの言葉を借りると「ポジショナルプレー」とは「コンセプトであり評価基準」。自分たちのチームでやろうとするサッカーをどのようなコンセプトで組み立てているか、サッカーというゲームの中で優位性を追求するための基幹となる考え方である。
Footbollistaでも上質な記事があるが、Number webではグアルディオラが答えた言葉として「ピッチ上のどこにボールがあるかを踏まえて、選手たちが正しいポジショニングをしていこうとする考え方。」
として紹介している。
一方ポゼッションサッカーはその基幹となる部分の上にあるもの、現象を捉える言葉に過ぎない。つまりこの2つは階層が全く異なる位置にある。なのでこの2つを比較すること自体ナンセンスなのだ。

ただしサッカーダイジェストWEBのような勘違いをしてしまう気持ちもわからないではない。
というのもヨーロッパの強豪クラブではポジショナルプレーのベースの上にポゼッションサッカーを成立させるケースが多いから。正しいポジションを取るにはボールを持っている方がより行いやすいので、ポジショナルプレーとポゼッションサッカーとは非常に相性が良いのだ。

がしかし、この2つは決してイコールではない。
ポジショナルプレーの上でのポゼッションサッカーは、ポジショナルプレーのコンセプトを実現する手段の1つ。Number webでのグアルディオラの言葉を使うなら「ピッチ上のどこにボールがあるかを踏まえて、選手たちが正しいポジショニングをしていく」ことを実現するために、ポゼッション(ボール保持)を使っているに過ぎない。
なので「ポジショナルプレー」において「ポゼッションサッカー」は絶対条件ではない。
前節の松本戦でロングボールを多用したやり方も、この試合のようにマリノスが長い時間ボールを保持した試合でも、ロティーナは「ピッチ上のどこにボールがあるかを踏まえて、選手たちが正しいポジショニングをしていく」ことをベースにして優位性を作り上げようとする戦い方を組み立てているので「ポジショナルプレー」を行っていたのだ。

もちろんロティーナも普段から言っているようにポジショナルプレーにおいてボールを保持していく戦い方は必要でその精度を高めていく必要がある。がしかしこの試合でのボール保持率が低かったからといってサッカーダイジェストWebが書いているようなポジショナルプレーを止めた、理想を捨てて現実的にという評論は的外れもいいところなのだ。

ポジショナルプレーを簡単に説明するのは難しいのでこのあたりで終えるが、ポジショナルプレーはあくまで優位性を追求するもの。なのでその成否は直接的勝敗につながるものではないということは忘れてはいけない。
ただし、勝利につながる可能性が高いと考えているから優位性を追求する。だからこそポジショナルプレーの原則の下ででプレーをする。

実際の試合で最も重要なのは勝敗である。がしかし、あくまでそれは結果。偶然の勝利も偶然の敗戦もある。
この結果に必要以上に引っ張られないために重要なのが、自分たちのコンセプトに沿ったサッカー、つまりポジショナルプレーができていたかどうか。リージョが「コンセプトであり評価基準」というのはそういうことだ。





2 件のコメント :

  1. お疲れ様です。
    横浜戦は数字以上に完勝という印象でした。
    ただ、あれだけキーパーがラインを上げているならロングシュートを狙うと下がりながらの守備になるからもっと入るのでは?と水沼のゴールを受けて単純に思いました。
    サカダイの記事については私も読みながらはてなが浮かんでたので安心しました。
    気になるのはFWの得点です。単純に機会が少ないのもありますが、これはポジショナルプレーの結果、ファイナルサードでは裏に抜け出すのが中盤の選手となり、その選手にフィニッシャーとしての役割が回ってきやすいということなのでしょうか?それともFWにボールが回らないわけではないが、決定機を逃しすぎているだけなのでしょうか?
    先日読んだナンバーの記事でシュートはゴールへのパスなのか?というものがあり、通じるものがあるかもとは思うので、リンクを貼らせていただきます。
    https://number.bunshun.jp/articles/-/839244

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    1. コメントありがとうございます。
      ロングシュートは有効だったでしょうね。ただ、早い時間にリードできたのでそこまでボールを失うタイミングを早くする必要は無かったのでしょう。
      シュートを打つということはボールを相手に渡すということでもありますから。

      あとFWの得点が少ないということですが、得点が入りだしたのはここ最近の話しなので意識があまり無かったです(苦笑)
      まあでも、高木、柿谷、都倉、メンデスとFWは得点を取ってますし、田中亜土夢も仙台戦では3-4-2-1のシャドゥだったので実質はFW。そんなに気にするほどのことでもないと思います。

      あと、ポジショナルプレーはあくまで概念なのでこれでFWの得点云々は直接関係ないです。
      あるとすれば、ポジショナルプレーをフレームワークとして「この相手と戦うにはFWよりも2列目が点を奪う形の方が効果がありそうだ」となることですが、それで
      あればFWの得点云々は全く気にする必要はないかと思います。

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