2014年9月29日月曜日

9/28 Jリーグ第26節 VS 浦和レッズ @ ヤンマースタジアム長居

セレッソ大阪10前半00浦和レッズ
1後半0
延長前半
延長後半
PK戦
スターティングメンバー
セレッソ大阪浦和レッズ
選手名番号位置シュートシュート位置番号選手名
キム ジンヒョン21GK00GK21西川 周作
染谷 悠太3DF01DF46森脇 良太
丸橋 祐介14DF00DF4那須 大亮
酒本 憲幸17DF01DF5槙野 智章
山下 達也23MF00MF14平川 忠亮
扇原 貴宏2MF11MF22阿部 勇樹
長谷川 アーリアジャスール5MF00MF13鈴木 啓太
南野 拓実13MF20MF3宇賀神 友弥
キム ソンジュン25MF03MF8柏木 陽介
杉本 健勇20FW11MF20李 忠成
カカウ33FW32FW30興梠 慎三
武田 博行1GKGK18加藤 順大
藤本 康太4DFDF17永田 充
新井場 徹7DFMF16青木 拓矢
楠神 順平11MF01MF7梅﨑 司
平野 甲斐18MF1MF26関根 貴大
秋山 大地26MFMF11関口 訓充
永井 龍9FW04MF10マルシオ リシャルデス
7シュート15
14GK6
3CK6
7直接FK21
2間接FK1
2オフサイド1
0PK0
セレッソ大阪浦和レッズ
カカウ(68')得点
カカウ→永井(79')
長谷川→楠神(90'+2)
交代宇賀神→関根(54')
李→梅﨑(56')
平川→マルシオ リシャルデス(71')
酒本(39')
丸橋(47')
長谷川(81')
キム ジンヒョン(90'+5)
警告
退場

降格圏で苦しむセレッソが今節ホームに迎えるのは首位浦和レッズ。
4連勝中で6試合負け無しと好調と言ってもいいでしょう。

セレッソのメンバーは、2トップを杉本とカカウにし中盤から後ろは前節の名古屋戦と同じ4-4-2。フォルランは前日練習も別メニュー調整だった事もありメンバー外。左肩脱臼で離脱中だった藤本がベンチに戻っている。

一方の浦和は中3日での週2試合目という事で最も運動量が求められる両サイドを前節から入れ替えた以外は同じメンバー。今節の平川・宇賀神と前節の関根・梅崎までを含めた13人が現在の浦和のベストメンバーと言えます。

■ミシャシステム対4-4-2とは
そもそもミシャシステムは対4-4-2として考えられた方法だと思われます。
なので4-4-2に対してミスマッチが起こる3-4-2-1、4バックに対する4-1-5化による5トップなど4-4-2を攻略する為のしかけがいくつも用意されています。
それで上手くハメられたのが昨シーズン2013年のナビスコカップ準々決勝1stレグ。ホーム長居での試合でスコアは0-2での敗戦でしたが内容はスコア以上の完敗で、ちょうどコンフェデ中断明けの初戦だったので、セレッソは比較的オフを長めに取っていたので「休みすぎから来る練習不足で走れなかったから負けた。」というブラック企業真っ青の論調も出たほどの試合でした。
走れなかったのは「休みすぎだから」なんじゃなくって「ハメられて混乱してたから」なんですけどね(笑)。
要するにチームが「今何をどうすれば良いのか」がわからなくなるほどにハメられた試合だったという事です。
この試合のマッチレビューでミシャシステムの4-1-5が4-4-2をどうやってハメるのかを詳しく書いているので、もしまだ読まれてない方、内容を忘れてしまった方はよければご参照下さい。

6/23 ヤマザキナビスコカップ Quarterfinal 1st Leg VS浦和レッズ @大阪長居スタジアム

そして今回の対戦ですが、今回はこの時と同じ4-4-2で戦ったにもかかわらずセレッソが浦和相手に1-0で勝利しました。
セレッソが何をどうしたのか、その一方で浦和はどうだったのかを書いていきます。

■4-1-5と5-0-5
4-1-5の布陣
ミシャシステムといえば3-4-2-1から変化する4-1-5。
その1に該当するのは鈴木啓太で、彼が前向きにボールを持って前線の5枚で4-4を攻略してきます。
5-0-5に
今シーズンに入りその4-1-5に合わせて頻繁に使っているのがこの鈴木啓太までもが最終ラインに下りる5-0-5。プレビューでも書きましたがこれは対戦チームによってミシャシステムの分析が進み最もケアすべきは4-1-5の1だという事がバレてきた事から始まっています。
中盤にスペースを作る5-0-5
5-0-5であえて間に0を入れてるのは5-5で2ラインになるという事では無いという事。最終ラインの両サイドに入る森脇と槙野はSBとして上がっていきますが中盤の1がいた所はあえてスペースとして空けているからで、最終的にはやっぱりここでフリーで前向きでボールを持たせたい。ここに入る選手をこれまでの様に鈴木啓太に固定するのではなく、状況によって色々な選手が入ってきてその1の役割を担ってもらおうという考え方です。
最終ラインのウチ1人が上がる
5-0-5から4-1-5の1の選手をつくる一番シンプルなパターンは選手の入れ替えで、鈴木啓太も下がって5-0-5になって森脇と槙野の両サイドを上げる事でSHを牽制。そして相手の2トップに対して那須と阿部と鈴木の3バックの数的有利となって2トップを外しフリーになった選手が前にボールを持ち出す事で那須・阿部・鈴木のいずれかが4-1-5でいう1にあたる選手になる事ができるという方法です。
シャドーが下がってくる形
もう1つはシャドーが下りてくる方法。
この日のメンバーで言えば柏木が下りてくる事が多いんですが、左サイドの槙野が前に出て、5のサイドにはっていた宇賀神が中へ、そして柏木が1のポジションにまで下りてくるという形です。
これが可能なのも後ろが2トップに対して3バック化した事で数的有利になっているので落ち着いてボールを持てる。さらに3人目のプレスが捨て身で来たとしても一番後ろには西川がGKですから絶対フリーの状態でいるので前線が動くだけの時間を後ろで作れるからです。
先ほど書いた様に、柏木は時にはボランチに入って4-1-5の1をやる事もあるので慣れている分下がってくる事も多いですが、時に興梠が下がってくる事もありますし、この日の終盤も実際にあった様に例えば柏木とマルシオリシャルデスの2シャドーならマルシオが下がってくる事もよくあります。

実はこの5-0-5自体は去年もやっていましたが、今年に入ってその精度はかなり高くなってきています。

■セレッソの4-4-2はどうしたか
中盤のスペースを守る
セレッソはマッチアップを合わせる訳では無く4-4-2。なのでポジショニングとコンパクトさがかなり重要です。
セレッソのこれまでの戦いを見てハイプレスで来ると読んだ浦和はキックオフ直後から5-0-5になってきましたが、それに対してセレッソの2トップのポジションはCBに浦和の中央の3人に行く訳では無くその「0」の場所。最初は杉本とカカウの2トップが深追いしてしまう場面もありますしたが、5-0-5とはいえ結局はここに入ってくる選手がフリーで前向きにボールをもたれるのが最悪なので人ではなく場所を守ります。
サイドにあればプレッシング
プレッシングに行くポイントは3バック化してサイドに入る鈴木と阿部とSB化した森脇と槙野がパス交換してる場面。
セレッソの布陣が既に整っていれば、ここで短いパス交換をしている時にはプレッシングをかけにいきます。
対角線のパスを多用
このセレッソの戦い方に対して浦和が取ってきたのは最終ラインから斜めに長いボールでサイドチェンジ。
セレッソは人ではなく4-4-2のゾーンで守ろうとするのでボールをサイドに寄せるとセレッソの守備組織全体がボールサイドによる。
そこで一番大外の選手に斜めの長いボールを入れる方法をとってきました。
これも最近のセレッソの戦い方を見て浦和が準備してきた方法なんでしょう。
少し話しはそれますが、例えば同じ系統の広島だと今回の様に対戦相手が2トップが出て来ずに1のポジションを消しにくると、この対角線のボールを使うよりもまずCB間で相手が喰いついて来るまでゆっくりボールを回して相手が自ら守備組織のバランスを崩すのを待つ傾向が強いですが、浦和の場合は広島よりもリアクションではなくアクション寄りなのでこういった自分達で仕掛ける方法をとる傾向が強いですね。
また昨年のナビスコの時にも書きましたが、浦和は4バックでボールサイドに寄せてサイドチェンジには4バックのスライドで対抗するチームに対してサイドチェンジのボールを入れる時にボールと逆サイドの選手が内側に入って大外にいる5トップの逆サイドの為のスペースを広げる動きはかならずやってきます。
サイドチェンジの時の対応
浦和のこのサイドチェンジに対してセレッソはちゃんと準備ができていました。
このサイドチェンジを蹴らない通常時は4-4で守っているのですが、サイドチェンジを狙いそうな場面、例えばボールにプレッシャーがかかっていない状態でキッカーが顔を上げて逆サイドの状況を確認した時、はボールを逆サイドのボランチが最終ラインに入って斜めに動いてSBを引っぱろうとしているシャドーの選手を捕まえ、SBはサイドチェンジが渡った相手に寄せれる様にする。また中央の興梠は、しっかりCBが捕まえて決してフリーにはしない。
何度かはこの対応を間違えてピンチになってしまう場面もありましたが、概ねこの方法が出来ていました。
浦和の守備の形
一方、浦和の守備は基本的には5-4-1になる形。
ただ、昔の広島やミシャが浦和に来てすぐの頃の様にオートマチックに後ろに下がって低い位置でブロックを作る訳では無く、主に1トップ2シャドーの前線中央の3人がファーストディフェンダーとなりプレッシャーをかけにいく。それで取れそうならそれを続けるし、厳しいようならばそれで相手の攻撃を送らせた間に他の選手を戻して5-4-1の形になって行くという方法です。
カカウがサイドで起点に
それに対してセレッソはカカウがトップから中盤のサイドに下りてきてボールが収まると、そこを基点にSB・SHと数的有利を作る。
時間がかかって浦和の守備の人数が揃ってしまうとなかなか崩すのは難しいという状況でしたが、カウンター気味の形でスムースにボールが運べるとチャンスを作る事もできていました。

基本的には浦和の方がボールを持っている事が多く、セレッソの対応がマズかったり軽い守備をしてしまうと危険なシーンを作られる事もありましたが、セレッソも準備してきた形は十分活かされていました。
なので最も危険だったのはセットプレーの時で、キムジンヒョンが何度かハイボールの判断を間違えてしまい危ない場面も作られていました。
とはいえ、スーパーセーブも見せるんですが(笑)。

■試合が動く
ハーフタイムには両チーム共に交代がありませんでしたが、先に動いたのは浦和。
56分〜
54分に宇賀神から関根、56分に李から梅崎と続けて交代選手を投入。
関根はサイドチェンジまでは行くのでそこからの1対1でより勝負できるという事で、また梅崎は李よりも下りてきてボールを運ぶプレーもできるからサイドチェンジ以外の5-0-5の0を使った攻撃を増やしたいという事なんでしょう。

そして後半になると、前半はカカウが引いてきてサイドに流れてという形だったんですが、後半は杉本が高い位置でサイドに流れてポイントを作る事でセレッソはチャンスを作る様になります。

浦和はセットプレーから決定的なシュートをキムジンヒョンがセーブ、セレッソは開き気味の杉本がポイントになってと前半よりも動きのあるゲームになってきます。

そしてゲームが動いたのは68分。
丸橋のスローインを杉本がワンタッチで落としてカカウに。それをファーストコントロールでシュートを打てる位置にボールを運んで強烈なシュート。前節名古屋戦で決めたスーパーゴール以上のJリーグではちょっと考えられない強烈なシュートが西川の手をはじいてゴールイン。セレッソが先制点を決めます。
カカウはこれまでシュトゥットガルトでも時々とんでもないスーパーゴールを決めてきましたが、ここ長居でも2試合連続で決めてくれました。
71分〜
このゴールを受けて浦和は平川に代えてマルシオリシャルデスを投入。梅崎が右ワイドに写ります。
暴走しかかるセレッソの2トップ
この先制ゴールの後に何度か、何故か2トップが浦和の最終ラインにプレッシャーをかけにいってしまうという暴走を見せてしまい、鈴木や阿部に1のポジションに入られてそこを起点に浦和の攻勢を受けてしまう場面がありましたが、スグに自重できました。
これ行っちゃダメなんです。
行けばセレッソの4-4の前で前を向いてフリーでボールを持たれてしまう。
ここでフリーでもたれると何でもできる形になってしまいます。
なので、リードして守りに入るのではなく行くぞ!っていう姿勢を出したかったのかもわかりませんがそこはクールに、前半からやってきた事を続ける方が優先順位は上です。
やたらプレスって言ってますけど、ここでCBに行くのは暴走でしかありません。
終盤には浦和はやっぱり対角の長いボールを蹴ってきますが、一番良いのはこの1のスペースを埋めながらロングボールを蹴る時にプレッシャーをかけに行くという形ですが、長いボールに対してはボランチでシャドーを捕まえる動きはまだできてますので両立出来ないならやっぱり1を埋める方が優先順位は上です。
最終メンバー
セレッソは79分にカカウから永井、92分には長谷川から楠神と交代させ、永井はここまで豊富な運動量を活かしてのプレッシングが持ち味だけに暴走が心配でしたが、大熊監督にきっちり指示を受けていた様で優先順位を間違える事はありませんでした。

終盤は前掛かりになる浦和に対してやっぱりキムジンヒョンのハイボールの判断ミスをしながらもスーパーセーブで防ぎきりそのまま試合終了。
セレッソが1-0で勝利となりました。

その他
危険な場面もありましたが最後まで準備した事ができた会心の勝利となりました。
対4-4-2には絶対の自信を持っているミシャには「教科書通りの4-4-2のプレッシング」で穴があると言われましたが、ボランチがボールと逆サイドのシャドーを捕まえ最終ラインに入る事でサイドチェンジにも対応できていた事も多かったので、上手く戦えていたんではないかと思います。


浦和についてですが、決定的なチャンスも作っていたので「やられた」って感じでもないかもしれませんが、セレッソもチャンスは作れていたのでどっちに転んでもおかしく無い試合だったかもしれません。
ただ、ミシャが言っている対角のサイドチェンジについてはセレッソは準備もできていましたからね。
前節の新潟戦など、対角の長いボールを使った攻撃でゴールを決めてきたからってのもあるんでしょうが、ちょっと長いボールに偏りすぎかなとは思いました。
後ろの3枚と柏木が下りてきて後ろから剥がして行く方法ももう少し使った方がセレッソにとってイヤだったんじゃないかとは思いました。


今節の結果、清水が敗れ仙台が引き分けたので順位が14位となりひとまず降格圏からは脱出しました。
そして次節は降格圏に落ちた清水との直接対決です。
南野がU-19日本代表に招集、丸橋と長谷川がサスペンションと今節から3人を欠く事となりますが、何とか勝ち点3を積み上げていきたい所です。

連敗中の2試合は結果はもちろん内容的にも書くのが難しい試合でしたが、この試合は書く事があって勝利してでよかったです(笑)。

6 件のコメント :

  1. 勝ててよかったっす!!(`;ω;´)

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  2. 相変わらずの、分かりやすく詳細な解説ありがとうございます!!

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    返信
    1. こちらこそありがとうございます。
      浦和は向こうから仕掛けてきてくれるので書きやすくて好きです(笑)。

      削除
  3. 何時も楽しく拝読させてもらってます。西川選手曰くあのシュートはブレ球だったみたいです。なので、タイミングがズレたと証言してました。ですがあの一瞬であんなボールを蹴れるカカウって凄いです。補強ポイントが違うのでは?と彼の入団に懐疑的だったファンもあのプレイで納得したみたいです。これは或る方のTwitterの書き込みなんですがシュツットガルト時代よりもプレイが良くなってると仰ってたんですがやっぱりそう感じますか?

    返信削除
    返信
    1. コメントありがとうございます。
      シュトゥットガルトを継続してみてた訳ではないですし、大ケガして以降のプレー時間が少なくなってからは見る機会も少なくなってしまったので何とも言えない部分もあるのですが、元々カカウに持っていた印象としては「結構外すけどスゴいのも決める」って選手なのでここ2試合はある意味イメージ通りです(笑)。

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