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2014年5月15日木曜日

5/13 ACL Round16 2nd Leg VS 広州恒大(中国)  @ 広州天河体育中心(中国)

AFC CHAMPIONS LEAGUE 2014

KNOCK-OUT STAGE
13-05-2014 20:00 CST
Guangzhou Tianhe Sport Center, Guangzhou, CHINA PR38,431
GUANGZHOU EVERGRANDE (CHN)001st Half01CEREZO OSAKA (JPN)
02nd Half1
Ext. Time
Penalty Kick
90+4 minutesKIM JIN HYEON
Warm,humid and partially cloudy.29 C
Lineups
GUANGZHOU EVERGRANDE (CHN)CEREZO OSAKA (JPN)
2DFLIAO LISHENG 49
5DFZHANG LINPENG
6DFFENG XIAOTING
9FWELKESON DE OLIVEIRA CARDOSO
10MFZHENG ZHI (C) 46  28
11FWLUIZ GUILHERME DA CONCEICAO SILVA 41
19GKZENG CHENG
23FWALESSANDRO DIAMANTI
28DFKIM YOUNG GWON
32DFSUN XIANG
37MFZHAO XURI 67
2DFOHGIHARA TAKAHIRO (C)
3DFSOMEYA YUTA 61*
4DFFUJIMOTO KOHTA
7DFARAIBA TORU
9FWNAGAI RYO
11MFKUSUKAMI JUMPEI 61
16DFANDO JUN
18MFMITCH NICHOLS 79
19DFKOTANI YUKI
21GKKIM JIN HYEON
23DFYAMASHITA TATSUYA
Substitutes
3DFMEI FANG
7MFFENG JUNYAN
16MFHUANG BOWEN 67
22GKLI SHUAI
24FWLIU HAIDONG
29FWGAO LIN 41
33DFRONG HAO 46
1GKTAKEDA HIROYUKI
5MFHASEGAWA ARIAJASURU
6MFYAMAGUCHI HOTARU 61*
8MFKAKITANI YOICHIRO 79
13FWMINAMINO TAKUMI 61
14MFMARUHASHI YUSUKE
30DFKACAR GOJKO
Not Eligible
Not Playing
Team Officials
WANG YUNHAO (Team Manager)
MARCELLO ROMEO LIPPI (Head Coach)
AHN HOJIN (Team Manager)
RANKO POPOVIC (Head Coach)
Referee
ALIREZA FAGHANI (IR. IRAN)
Assistant Referees
HASSAN KAMRANIFAR (IR. IRAN)
REZA SOKHANDAN (IR. IRAN)
Fourth Official
ASHKAN KHORSHIDI (IR. IRAN)
Fifth Official
Match Commissioner
ANWARUL HUQ HELAL (BANGLADESH)
Legend:
 Goals Own goal Penalties Missed Penalties Red Cards YellowCards
 2nd Yellow (Red card) Substitution MVP
スターティングメンバー
1stレグをホームで1-5で敗れた為に、アウェイで5点差以上の勝利が必要となった2ndレグの広州恒大戦。現実的には難しい状況での試合となりましたので、ポポヴィッチがどういう判断をするかが注目でした。

そんな中選んだのは大幅なメンバー変更。
フォルランと酒本を遠征メンバーから外し、4日前の仙台戦のスタメンから8人を入れかえ今期の大卒新入団選手で今までベンチ入りも無い小谷も含めた今シーズン出場時間が短い選手をずらっと並べる現実的な判断をしてきました。また仙台戦では4-4-2に代えて敗れているので再び3-4-2-1に戻しています。

一方の広州は1stレグと全く同じメンバー。
同じく4日前に国内リーグ戦があったそうですが、この2ndレグに向けてメンバーを代え出場時間もコントロールしていた様です。

■立ち上がり
セレッソの守備
セレッソの守備でベースになっていたのは1stレグやこれまで3バックでやってきた時同様5-4-1でブロックを作る方法。
前回はボランチにカチャル・右WBに山口とポジションをいじってきたが、今回はCBが本職の染谷をボランチで起用しているものの、右WBは普通に本職の安藤が入っている。
これはただ単にボランチの秋山が現在ケガで離脱中なので他にいないからなのか、それとも1stレグ同様CBをボランチとして使いたかったのかは不明です。
前線からの守備
1stレグではまず後でブロックを作るという形でしたが、この2ndレグでは1トップ2シャドーが相手の最終ラインに対して積極的にプレスをかけにいくシーンが数多く見られました。
5点取らなきゃいけないという状況だし、また普段はベンチにいるメンバーなので積極的にアピールしたいという事もあったのかも知れません。
前線の1トップ2シャドーで相手の最終ラインに対してプレッシャーをかけに行き、それに連動してボランチの1枚である扇原が相手のアンカーのポジションに入る10番を、インサイドハーフはボランチと絞ってきたウイングバックとCBでポジションによっては受け渡しながら対応していました。
ただ、ここを運ばれると通常通り後でブロックを作る形になっていました。
広州のプレッシング回避
広州はこのセレッソの前線からのプレッシングに対して、CBを大きく広げ、SBを高い位置に押し出し、アンカーやインサイドハーフを下げてくる事でセレッソのプレスをボカそうとしてきますが、セレッソに先に仕掛けられたからなのか1stレグの大勝があったからなのか、ポジションを動かしてプレスをかけにくい状態にはするのに単純なミスパスをしてしまったりして楠神・ミッチニコルスと序盤からセレッソがシュートまで持っていけるシーンが続きました。
可能性の1つでしかありませんが、もしここで1点でも決めていたら展開は大きく代わったかもしれません。
広州の4-3での守備
という事で、セレッソがペースを握ったまま前半は過ぎていきます。
広州の守備は前線の3人は基本的には守備をしないので前回同様4-3で守る方法。
4-3の守備だとセレッソのペースならばもっとボランチの所でサイドチェンジをつかって中盤の3がスライドする回数を増やせれば最終ラインにも穴があいてくるんでしょうけど、とはいえ広州の前の3人の個人能力はちょっとハンパないレベルなのでどうしても3バック+片方のWBが残ってしまう事になっていました。
しかし、その個人能力で作られてしまう相手のチャンスに関しても、この日がプロデビュー戦となる小谷は最初の1回目こそヤラれかけてしまいましたが、その後は落ち着いて対応。
しっかりと自分の責任も果たし、さらに逆サイドから素晴らしいカバーリングを見せる事もありました。

■試合中盤から
40分〜
40分に広州は前回ほどの怖さが無かったムリキを下げて29番を投入。
HT〜
さらにHTには前半でイエローカードをもらっていた10番を下げて33番を右サイドに入れて、ディアマンティがトップ下に入る4-2-3-1に変更してきます。
広州の後半の守備
ということは守備の時に4-3から4-4になるように手を打ってきたということです。
前半でも何度かディアマンティが中盤に下りてスペースを埋めてた事があったので、リッピとしては修正したかったんでしょう。また10番はイエローカードも貰ってますし、激しいプレーをするタイプの選手なのでリズムが良くない中で退場者を出してしまうと何が起こるかわからないからということもあるでしょう。この辺りはさすがですね。

しかし後半開始してスグの楠神のハーフウェイからのロングシュートが外れたゴールキックから。
後ろから繋いでくるゴールキックを前からプレスをかけて敵陣深くでマイボールのスローインを獲得します。
そのボールを、近くでアップしていたベンチメンバー(シルエット的におそらくカチャルじゃないかと思います)が素早く拾ってミッチに渡すと相手が戻りきる前にスローインが出来る事になり素早くフリーの永井にスロー。そしてそのボールをグラウンダーのクロスで後ろから飛び出してくる扇原に出した所、ニアで防ごうと慌てて戻ってきてスライディングした2番の足に当たってそのままゴールに吸い込まれ、オウンゴールでセレッソが先制します。
前線の選手が前半からやっていたプレッシングが実を結んだ素晴らしいゴールでした。

このまま一気呵成と行きたい所でしたが、さすがに今シーズンこれまで90分間出場した事が無く、さらに前半からかなり飛ばし気味に入っていたので徐々に動きが少なくなり始めます。
61分〜
そこでセレッソは61分に楠神から南野、染谷から山口に交代。
残り30分なんで何かを仕掛けても良かったんでしょうけど、特に何もなく同じポジション、同じ役割のままの交代です。
67分〜
広州も67分に37番から16番に交代し、中盤の運動量を確保。
先に書いたように4-2-3-1にしたことで前半に比べると4-4-2なんだけど、左サイドの29番は元々FWの選手なんで守備に戻ってこない事も多々あり37番はかなり披れが見えていました。
これで広州は3人の交代枠を全て使い果たした事になるのですが、交代出場したこの3選手は入ったポジションや代わった選手に違いがあるものの全て1stレグでも交代出場した選手です。
スタメンも全く同じなので広州はこの14人がベースなんでしょうかね。
80分〜
セレッソは80分にミッチニコルスに代えて同じポジションで柿谷を投入。
ミスも目立つ内容ながらも1度作った決定機はポストにあてて詰めた永井もオフサイドということでそのまま試合終了。
2ndレグは0-1でアウェイのセレッソが勝利したものの合計5-2で広州の準々決勝進出が決定。
セレッソの2014年ACLはラウンド16で終了となりました。

■その他
ポポヴィッチの判断で大きくメンバーを代えた中での一戦となりましたが、代わりに出場したメンバーは非常によくやっていたと思います。
永井、楠神、ミッチの1トップ2シャドーも献身的に守備にも貢献し、ゴールという結果は1点に終わったものの攻撃でも個性を見せてくれていました。
特にミッチニコルスはこれまでSHで投入されることが多く、縦に突破していくタイプでもないので非常にやりにくそうに見えましたが、この日のシャドーではプレーエリアも広く改めて面白いプレーヤーなんだなあと思わせてくれました。
そして何より驚いたのが小谷。
昨シーズンに練習参加していた時から何度か見ていますが、ムリキはコンディションが悪そうでしたが、エウケソンに対しても臆すること無くプレーできていたので、デビュー戦で正直ここまでできるとは思いませんでした。
また特筆すべきはキムジンヒョンで、至近距離からの反応、セーブは素晴らしく広州はちょっとゴール出来る気がしなかったんじゃないかと思います。

当たり前の事なんですが、改めてこの試合であきらかになったのはコンディションの大切さ。
この日のセレッソのサッカーは特別何かを用意していた訳でもなく、普段と違う事をしていた訳でもありません。
確かに1-5で勝った次の2ndレグなので相手がどこまでのモチベーションだったかという部分はあるのでしょうが、アウェイでこれだけのゲームができてしかも勝ちました。
ここまでほぼ固定されたメンバーでやってきたのが非常にもったいないなあと思わずにはいられません。
この試合がミッドウィークにも試合が入る11連戦の10試合目でした。
今シーズンのここまでワールドカップのある影響で、2/25のACL初戦からミッドウィークに試合が無かったのは3週だけ。しかもその3週の内1回は代表候補合宿で南野・長谷川・山下が参加、1回は3月前半のAマッチデーでフォルランと山口が招集されています(柿谷は辞退)。
ここまで見えるポポヴィッチのやり方では、攻守においてチームとして構築するというよりも個人能力に頼る部分の方が多いので、もっと上手くローテーションしながら戦えてたら、ACLで広州に勝てたかどうかは別にしてもリーグ戦も合わせてもっと違った結果になってたんじゃないかと思えてしかたありません。
ポポヴィッチが試合後のインタビューで「これからまたハードな日程が続いても、ローテーションでうまく戦えることを証明してくれたと思います。」と言ってますが(苦笑)。

あと、公式では入っていない柿谷や南野に対する個人批判の部分ですが、これも監督の考え方ですし、あとロッカーでの関係があるのでなんとも言えない部分もありますが、聞かされる方は気分が良いものではないですし、一般的にはよほどの事が無い限りは表にださない部分ですよね。確かにあまり良いプレーは出来てなかったですけどそれとは関係ない話しです。
何か意図があるのかもしれませんが、それをしかも大きくメンバーを入れかえ自分自身で難しいと判断したいわば捨てた試合で言うのは、さすがにちょっと僕には理解できませんでした。

残念ながら2014年のACLはここで終わりましたが、やっぱりACLは続けて出ないといけないなあと実感しました。
2011年に初出場した時にACLに出たこと有るか無いかはものすごく大きな差があるなあと感じました。そして今回、続けて出ているかどうかもそれと同じぐらいの差があるんだと実感しました。
ここからクラブが上に行く為には、「たまに」じゃなくって「常に」ACLに出場するクラブになっていかなきゃいけないのでしょう。

なので来年もACLに出るためにも次の浦和戦は勝点3を取って欲しい試合です。ここまでの停滞で12試合にして勝点16しかなく、優勝争いの目安とも言われる5試合で勝点10にははるか及ばない状態なので1試合もムダにできません。
アウェイですが浦和戦はポポヴィッチにとっても特別な試合でしょうから、何としてでも勝利が欲しい試合です。

2014年5月8日木曜日

5/6 ACL Round16 1st Leg VS 広州恒大(中国)  @ 大阪長居スタジアム

AFC CHAMPIONS LEAGUE 2014

KNOCK-OUT STAGE
06-05-2014 19:00 JST
Osaka Nagai Stadium, Osaka, JAPAN17,612
CEREZO OSAKA (JPN)111st Half35GUANGZHOU EVERGRANDE (CHN)
02nd Half2
Ext. Time
Penalty Kick
90 minutesELKESON DE OLIVEIRA CARDOSO
Excellent weather15 C
Lineups
CEREZO OSAKA (JPN)GUANGZHOU EVERGRANDE (CHN)
2DFOHGIHARA TAKAHIRO 63
3DFSOMEYA YUTA 46*  33
4DFFUJIMOTO KOHTA 46
5MFHASEGAWA ARIAJASURU 30
6MFYAMAGUCHI HOTARU (C)
8MFKAKITANI YOICHIRO
10FWDIEGO FORLAN
14MFMARUHASHI YUSUKE
21GKKIM JIN HYEON
23DFYAMASHITA TATSUYA
30DFKACAR GOJKO 71
2DFLIAO LISHENG
5DFZHANG LINPENG
6DFFENG XIAOTING
9FWELKESON DE OLIVEIRA CARDOSO 34,  37  73
10MFZHENG ZHI (C) 60
11FWLUIZ GUILHERME DA CONCEICAO SILVA 22,  84  85
19GKZENG CHENG
23FWALESSANDRO DIAMANTI
28DFKIM YOUNG GWON 17
32DFSUN XIANG
37MFZHAO XURI 76
Substitutes
1GKTAKEDA HIROYUKI
7DFARAIBA TORU
11MFKUSUKAMI JUMPEI
13FWMINAMINO TAKUMI 46
17MFSAKEMOTO NORIYUKI 46*
18MFMITCH NICHOLS
20FWSUGIMOTO KENYU 63
3DFMEI FANG
7MFFENG JUNYAN
16MFHUANG BOWEN 76
22GKLI SHUAI
24FWLIU HAIDONG
29FWGAO LIN 78  73
33DFRONG HAO 85  87
Not Eligible
Not Playing
Team Officials
AHN HOJIN (Team Manager)
RANKO POPOVIC (Head Coach)
WANG YUNHAO (Team Manager)
MARCELLO ROMEO LIPPI (Head Coach)
Referee
MUHAMMAD TAQI ALJAAFARI BIN JAHARI (SINGAPORE)
Assistant Referees
LI ZILIANG (SINGAPORE)
JEFFREY GOH (SINGAPORE)
Fourth Official
SUKHBIR SINGH (SINGAPORE)
Fifth Official
Match Commissioner
GOUTAM KAR (INDIA)
Legend:
 Goals Own goal Penalties Missed Penalties Red Cards YellowCards
 2nd Yellow (Red card) Substitution MVP
スターティングメンバー
ACL ROUND16 1stレグとなるホーム長居での広州恒大戦。
去年のACLチャンピオンはマリノスの入っていたグループを1位で抜けてきている。

セレッソのフォーメーションは山東戦から続けている3-4-2-1ながら、メンバー・ポジションを少し入れかえ。3バックは名古屋戦同様山下・染谷・藤本の3人ながらもカチャルがボランチに、そして山口が右WBに入っていた。
この入れかえは、ポポヴィッチ自身は広州との対戦は2度めとなるという事で、広州の左サイドがムリキなのでマッチアップする右WBにはスピードで負けない走力のある選手を置きたかった事と、ボランチにカチャルを入れる事で中央により強さを出したかったからではないかと思われます。
またGKには山東戦以来となるキムジンヒョンが戻ってきている。

一方の広州は4-3-3。
3トップには、右にボローニャやウエストハムでもプレーしたイタリア代表のディアマンティ、センターには元ボタフォゴのエウケソン、左には元アトレティコ・ミネイロで広州でのプレーは4シーズン目となるムリキが入り、CBには東京・大宮でプレーしたキムヨングォン、監督はあのマルチェロ・リッピとなっている。

■セレッソの広州対策
セレッソの広州対策
セレッソの守備は5-4-1。先にも書きましたがおそらくムリキ対策として走力のある山口を右WBに置いて、中央には強さのあるカチャルを入れている。
またいつもと同じ形ながらいつもよりもブロックは深めに設定されていた。

■広州の守備
広州の守備陣形
広州の守備は4-3で守るという方法。
前線の3人に関してはムリキはほぼ守備をしないで相手ボールの時も左サイドの高い位置で張っていて、後の2人は時々守備をするという感じ。
ディアマンティは攻撃の時に中盤に下りる頻度も高いので自分の前の相手がボールを持ってればさすがに守備をしていた。
インサイドハーフの守備
広州の守備で特徴的だったのがインサイドハーフの守備。
セレッソ野ブロックが深いのでどうしてもセレッソの攻撃を始める位置も低くなっていたのですが、セレッソが最終ラインでボールを奪うとインサイドハーフの2人が一目散にセレッソのボランチを捕まえボランチを自由にさせない動きをしていました。
ボランチがなかなかボールをもって前を向く事ができないので、その結果セレッソは最終ラインから前線に早めにボールを入れる形が増えますが、セレッソの前線3人に対しては広州の4バックとアンカーの5人でしっかり対応。
フォルランも柿谷も長谷川も高さで広州の最終ラインと勝負するには分が悪く、後ろ向きの状態だと相手はでかくて強い選手を集めているので、なかなか前線でボールが収まらないという状況になっていました。
となるとセレッソとしてはサイドを上手く使いたい所ですが、先程も書きましたがムリキは相手ボールになれば全く守備をせずに左サイドの高い位置に張っている。エウケソンとディアマンティの2人も時々守備はするものの自分のいる位置をボールが通過すると戻ったりはしないので前線に3人が漂ってる状態になり、またその中でムリキはサイドに大きく開いている事が多いのでそこを山下にまかせて上がってしまうと後ろは数的同数になりCBの間も空けてしまうという事でどうしてもムリキに対して山口が残ってしまう事になっていたので、形として作れていたのはフォルランが上手くボールを収めて丸橋に展開という形ぐらいでした。
相手は4-3なのでサイドチェンジを上手く使えば中盤にスペースができるんでしょうけど。

■広州の攻撃
広州の攻撃の形
一方広州がボールを持った時はディアマンティは頻繁に中盤に下りたり中央に入ってきたりポジションをかえ、ムリキも中央に入っていく。ムリキの動きとしては縦の突破も狙っていたとは思いますがセレッソがブロックを下げて守備をしていたのでそのスペースを消されていた事で中央に入っていく機会が多かったのではないかと思われます。
そして広州の両SBは前にボールが収まると積極的に上がってきて、ムリキやディアマンティを自由に動かすサポートをしていました。
しかしこのムリキのスピードはちょっと異常で、1歩2歩の時点での加速がちょっと考えられないぐらいのスピードでした。
先制点を奪われたシーンは最初にそのスピードを感じた瞬間で、スローインからリターンを受けた山口のキックはちょっと簡単に中にいれてしまったというところはあるものの、ムリキとディアマンティとの単純なワンツーながらムリキのすり抜けのスピードはちょっとありえない速さで染谷と藤本の間をあっさりとすり抜けられて失点してしまいました。
このムリキのスピードを警戒するあまり、34分にはムリキが初めて右サイドにまで流れた所でボールの動きに反して3バックがそっちによってしまい、エウケソンとディアマンティの単純なワンツーで抜けだしたエウケソンをカバーに入った染谷がスライディングで倒してPKも与えてしまいました。

またもう1つ印象的だったのが、3失点目となったセットプレー。
キッカーの位置に右足の2番と左足のディアマンティの2人を並べ、ラインを作って守るセレッソに対して広州はオフサイドポジションに予め3人を置き、オンサイドにも3人。
キッカーはまず2番がモーションに動き出した時点でオフサイドポジションにいた3人はオンサイドに戻り、オンサイドにいたファーへと動き出す。
この動きにファーの2人、おそらく山下と丸橋は2番に釣られて動き出してしまい、2番がまたいだ直後にディアマンティがキック。
エウケソンはまだ動いていないセレッソのニアの3人と動いてしまった山下の間からニアの3人の後ろにフリーで飛び出し、そこにピンポイントでディアマンティにボールを入れられてフリーで合わされてしまいました。
結果的には最初の2番の動きに釣られた山下が速く動きすぎたんですが、それを修正する間も無いタイミングでディアマンティがピンポイントで入れてくるプレーは非常によく出来ていました。
おそらく広州は国内リーグなどでは結構守備を固められてるでしょうね。なのでこういうFKはよく練習しているんでしょう。

■セレッソの攻撃
セレッソの攻撃の思惑
おそらくポポヴィッチが狙っていたのは、WBの山口と丸橋の走力のある2人が前に出て行く形で、そうなるとどうしてもインサイドハーフがそこをケアせざるを得なくなり、その結果ボランチも空くのでボランチ経由でサイドを変えたりしてという形を作りたかったんだと思います。
しかしそれはリッピもお見通しだったんでしょう。先程も書いたようにムリキをサイドに張らせる事でセレッソの攻撃は片翼にされてしまいました。
片翼だと中盤がスライドする機会も少なくて済むので広州は十分対応できていました。

という事で、セレッソの攻撃は相手の前線3人が攻め残る関係で後ろに重心がかかってしまい、長いボールがどうしても多くなっていたんですが、ただこの3人が前向きでボールを持つ事ができた時には決定的な形も作ることができていました。
実際30分の長谷川の同点ゴールは、山口からダイレクトで捕まる前の柿谷に当ててそれをさらにダイレクトでスペースに抜けるフォルランに出した形からで、前向きでスペースがあればこの3人の動きを広州の守備陣は全く捕まえられず、フォルランのクロスを柿谷が空けたスペースにはいってきた長谷川が決めています。
ただ、1-3にされてしまうとそれもちょっと難しいですね。

■4-4-2に
HT〜
前に出るしか無くなったセレッソはHTで2人交代。
藤本から南野、染谷から酒本に代えて4-4-2にしてきます。
セレッソはリスクを承知で前に出るしか無いので、ボランチの1枚は残らせる形で相手の前線とほぼ同数になりながらもサイドから攻め込んでいきます。
なので広州も後半10分辺りからは守備の時にエウケソンかディアマンティが右SHに入る4-4-2になる事が増えていました。
63分〜
なのでセレッソは扇原に代えて杉本を前線に投入し、両サイドを柿谷と南野のスピードある2人に。
76分〜
広州もスライドで運動量が必要なインサイドハーフを入れかえ、エウケソンを代えてスピードのある29番を入れディアマンティはトップ下の様なポジションに入ってきます。
狙っているのはカウンターでディアマンティからムリキと29番で最終ラインの裏という事ですね。
このカウンターで29番、ムリキの2人に1点ずつ決められ1-5。
85分〜
85分にはムリキに代えて33番を入れて完全に4-4-2の形にするさすがイタリア人という慎重さも見せて確実に逃げ切り試合終了。
試合終盤には相手ともつれた杉本がおそらく右肩を脱臼してしまってほとんどプレーに参加できないという厳しい状況で試合終了となりました。

■その他
グループリーグで対戦した中国国内リーグ2位の山東と同じように攻撃は前線にいる3人の外国人選手にお願いというサッカーでしたが、広州はただ単純にお願いしますってだけでなく、それを活かす組織が整備されたサッカーでした。
ムリキ対策として山口を右WBに置いたポポヴィッチの采配はクルピ時代には無かった柔軟さでしたが、さすがにリッピの方が1枚も2枚も上手だったという事ですね。
後半は捨て身でやるしか無くなったので前半の時点で勝負あり、監督の差を感じさせました。

ただ、厳しい状況にはなったもののこれで終わったわけではないので、諦めずに2ndレグは全力でやって欲しいですね。
山東には1-3から逆転したんですから。

しかしディアマンティの当たられても動かない下半身とボールをキープする時に使う腕の上手さ、そしてムリキのスピードは異常でした。
ちょっと国内ではいないレベルの選手なんで、初対戦で何とかするのはさすがに難しいです。つくづくACLは出場し続けないといけないところだなあと痛感しました。

あと、前回のACLでの全北戦、そして今回の広州戦。おそらくACLで対戦する相手はスカウティングの結果Jリーグのチームはボランチに激しく行って潰してしまえば何も出来ないって判断されてるんでしょうね。

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