2022年3月11日金曜日

明治安田生命J1リーグ 第4節 vs. 清水エスパルス プレビュー

2022年3月12日 14時00分:IAIスタジアム日本平

予想スタメン

開幕からの連戦も終わりようやく1週間のインターバルを経て迎える明治安田生命J1リーグ 第4節。セレッソ大阪は敵地IAIスタジアム日本平で清水エスパルスと対戦する。


■今季の清水エスパルス

昨季はトライしたロティーナ監督とのチャレンジが頓挫し、2年連続平岡宏章コーチがシーズン途中での監督就任となった清水エスパルス。

今季はついに開幕からチームを率いることとなった。

 今季の新獲得選手は、かつて清水の10番を背負っていた白崎凌兵を鹿島から、徳島から岸本武流、柏から神谷優太、そして蔚山から長身FWのオ・セフンの4人。 他には、成岡輝瑠、高橋大悟、栗原イブラヒムジュニアのレンタル復帰組、そして特別強化指定で昨季すでにプレーしていた山原怜音と加藤拓己の大卒組、静岡学園から加入の川谷凪、ユースのエース千葉寛汰とディフェンスリーダー菊地脩太の昇格組。昨季開幕前と夏の補強に比べると大人しめではあるが、実績のある実力者と将来が楽しみな選手を獲得している。

 ただ、一番大きいのは権田修一の完全移籍加入だろうか。昨季はポルティモネンセからの期限付き移籍でプレーしていたが、今季からは完全移籍でのプレーとなる。

 

 今季ここまでの成績はリーグ戦で1勝1分1敗、ルヴァンカップで2分とまずまずの成績。

 前々節の静岡ダービーで今季初勝利を挙げ、前節までは公式戦1勝3分と無敗で来ていたが、前節の横浜FMで初黒星を喫している。


昨季の最終節でも対戦しているので記憶に新しい部分もあるだろうが、戦い方としてはシンプル。

4-4-2の陣形で高い位置からプレスをかけようとし、そこからのショートカウンターがメイン。ロティーナ時代にも取り組んだボール保持にもトライするが、スペースを作って相手を動かすという意識はあまり高くない。

しかしこうしてシンプルな分、選手が思い切ってプレーできるというのがメリットだろう。


ただ、高い位置からのプレスにしても相手の配置ややり方を踏まえてというよりも4-4-2でマッチアップをあわせてアタックに行くというやり方なので、相手が立ち位置を動かしたりしながら中盤にスペースをあけそこを使うビルドアップを行うチームに対してはプレスが空転してしまうことも多く、前半はボールの取りどころが定まらず押し込まれるという試合が多い。

しかしそんな中でも勝ち点を取れているのは後半に盛り返しているから。

開幕戦では前半に先制を許すも後半に追いつき、第2節では先制するも前半に追いつかれるが後半に決勝点、ルヴァンカップ徳島戦でも開幕戦同様の前半失点するも後半に追いつくという試合をしている。

なので、上手く入れなかった試合でも後半に修正していると言えるのだが、やっていることはどちらかといえば昨季前半戦でのセレッソでも見た「ちゃぶ台返し」に近い。

上手く行かない前半を経て後半選手を入れ替えて、積極的に思い切ったプレスを敢行。これで試合がトランジション合戦になりオープンになったところで得点を奪うという流れである。

とはいえこのやり方で一定の結果が残せているのは大きい。

特にこれで躍動しているのが鈴木唯人。以前から何度か触れているように、鈴木はスペースがある中でボールを受ければ、独力で運んで一気にチャンスを作ってしまうだけのスピードと技術、そして強さを兼ね備えているカウンターマスターである。

以前はチャンスを作りながらもシュートがとにかく入らないという欠点があったが、昨季終盤から徐々に自信をつけてきたのか今季は完全に覚醒モード。すでに2得点を奪っている。

チアゴ・サンタナをはじめFWの欠場者が多い今の清水にとっては、最も得点に近いのは鈴木唯人が前向きにプレーすることなので、そういった意味ではこの戦い方が割りに合っている部分もあるのだろう。


■予想スタメン

清水エスパルスの予想スタメンだが、こちらも1週間空いての試合となるが前節は横浜FM戦ということもあったので、前々節の勝利した磐田戦のメンバーがベースとなるか。SHとFWは早いタイミングで交代させる試合が続いてはいるが、山原が右SHに入り、左は神谷、2トップにはベンジャミン・コロリと鈴木唯人。中山克広や前節はFWとして途中出場した岸本武流はベンチスタートとなるのではないだろうか。CH以下はいつものメンバーが並ぶだろう。


セレッソ大阪の予想スタメンだが、メンバー自体は前節からそこまで大きく変化はないだろう。ただ清武弘嗣と北野颯太の立ち位置がどうなるか。4-4-2をベースとしたが、スタートから4-2-3-1を選択する可能性もある。

ただ、心配なのがU-21日本代表候補合宿を怪我で辞退した西尾隆矢。怪我のリリースは無いので長期離脱ではないかもしれないが、今節は難しい可能性が高い。

となると、登録は完了したもののヨニッチは流石にまだ無理だろうから、CBは鳥海と舩木が並ぶ形になりそうか。


■中盤のスペースを制すること

試合展開としては、おそらく清水は立ち上がりからハイプレスを仕掛けてくる。セレッソとしてはこれをいかにかいくぐれるかになる。

そのポイントになるのは中盤をどちらがコントロールするか。乾が離脱中なので京都戦で見せたような相手の出方を見ながら清武と役割を分担することは難しいだろうが、清武が白崎と竹内からなるCH周辺を使えるかどうかがポイントになるだろう。

東京戦では完全に封じられたがここは準備の領域。東京戦の反省を踏まえて2CHの背後や脇、背後を意識するようになれば手前と立ち位置を調整しながら中盤のスペースを制したい。

前半ここで優位に立つことができれば、勝利の可能性は一気に高まる。


そしてもう1つ大切なのは、後半に訪れるだろうオープンなトランジション合戦に決して乗らないこと。

ビハインドの状況ならば仕方ないが、同点やリードしている状況であればオープンな状況に付き合うメリットはほとんど無い。

京都戦のコントロールできなかった後半、東京戦の封じられた前半。

それぞれの試合で「課題」とコメントを残した部分が、どれだけ改善できているのかを見せてほしいところだ。


毎回書いているが、清水にとってセレッソホームの試合が鬼門であるのと同時に、セレッソにとって清水ホームの試合は鬼門。J1リーグ戦のアウェイゲームでは、セレッソは2005年以降12試合勝利なし(0勝4分8敗)、清水は1999年以降17試合勝利なし(0勝3分14敗)と他に例を見ないほどの内弁慶カードとなっている。


相性は最悪だが勝つチャンスは十分ある。このジンクスもいよいよ終わりにしたい。


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