2011年12月4日日曜日

12/3 Jリーグ第34節 VSアビスパ福岡 @キンチョウスタジアム


■セレッソ大阪 7 - 1 アビスパ福岡
セレッソ大阪:藤本(10') 清武(35') キム ボギョン(40') 倉田(45+1') 倉田(50') 杉本(52') 村田(76')
アビスパ福岡:城後(32')

フォーメーション
■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:3 茂庭照幸 4 藤本康太 14 丸橋祐介 22 上本大海
MF:2 扇原貴宏 6 山口螢 13 清武弘嗣 16 キムボギョン 23 倉田秋
FW:31 杉本健勇
SUB:1 松井謙弥 24 金 聖基 33 高橋祐太郎 9 ファビオ ロペス 25 黒木聖仁 26 村田和哉 11 播戸竜二
交代:扇原→黒木(67') 倉田→村田(67') 杉本→播戸(81')

■アビスパ福岡
GK:1 神山竜一
DF:3 山形辰徳 5 田中誠 17 山口和樹 2 キム ミンジェ
MF:8 鈴木惇 7 中町公祐 19 成岡翔 14 松浦拓弥
FW:10 城後寿 16 岡本英也
SUB:23 六反勇治 6 丹羽大輝 20 宮路洋輔 28 牛之濱拓 24 重松健太郎 9 高橋泰 39 ハマゾッチ
交代:松浦→重松(52') 鈴木→牛之濱(61') 城後→ハマゾッチ(77')

いろんなことがあった2011シーズンリーグ最終戦。
セレッソは左SBにサスペンションから丸橋が戻り、酒本が肩を痛めたということで藤本が右SB、マルチネスがベンチ外でボランチが山口と扇原、シャドーには8/17のアウェー鹿島戦以来の清武・ボギョン・倉田の3人が入る。
一方のJ2降格が既に決まっている福岡は前回対戦時から監督、CB、ボランチが代わっている。またこの日もCBに入った田中誠は今シーズン限りの引退を発表しており既に天皇杯でも敗退しているのでこの日が現役最後の試合となる。

■マッチアップ
福岡は2トップがCBを捨ててボランチを見るという柏が取ってきたのと同じような形で、中盤のシャドーのスペースはDFラインを上げる事で消しにかかるという方法。
福岡の基本守備陣形
福岡の2トップは2人でセットになってボランチを見てくるようなので、セレッソのボランチはDFラインに下りたり、SBを押し上げて両サイドに開いたりなどといった動きでFWから逃げる動きを見せるものの中盤のブロックがコンパクトなのでボランチからのパスが引っかかり開始直後はそれほどいい形でボールは運べない。
プレス回避のポジショニング
しかし開始5分ぐらいから清武を始めシャドーが福岡の弱点に気がつく。
福岡はボールホルダーにプレスがかかってようが、かかってまいが関係なく中盤のブロックをコンパクトにするためにDFラインをあげようとしてくる。
多分福岡はセレッソ対策としてシャドーのスペースを消す事ってのを一生懸命にやってきたんだとは思うが、ボールにプレスがかかってない状態でラインを上げるのは自殺行為。
なので、シャドーと杉本や丸橋が裏を狙いそこにサイドやDFラインに下がったボランチからドンドン長いボールを入れてくる。
裏狙い

もうここからは完全にセレッソペース。
簡単に裏を狙えるしそのプレーで一気に相手を押し込めるので、今シーズンなかなかできなかった前からのプレッシングもできるようになる。
前からのプレッシング

■試合展開
ということで5分以降は完全にセレッソペースとなり、裏をついたチャンスで得たCKからのこぼれ球を藤本が強烈なミドルを決め先制。
その後、前プレの判断ミスでかなり距離ある相手1人対してボギョンと扇原が2人で行ってしまい、そこのズレからセレッソの右サイドのスペースを使われて失点してしまうが、直後に清武のスーパーミドルで突き放し、さらにまた裏からキム・ボギョン、倉田のPKとゴールを重ねて前半の時点で4-1となる。

■後半
福岡は後半どうしてくるのかな?と思っていたら積極的に前からプレッシングをしようということになったらしい。基本は前半と同じような2トップはボランチの前から始めるもののそこにアタックに行ってボールをCBに戻せばCBにも行くようになる。
福岡のプレッシング
が、しかし福岡のプレッシングはボールを奪われた瞬間の切り替えはとてもプレッシングを狙うレベルにはなっていない。まあ前半4-1なんで仕方がない部分もあるんだろうけど、ボールホルダーにプレスがかかってない状態がやっぱり頻繁に起こってしまっており、そこでもまだラインを上げて来てしまう。

当たり前だけど、ボールホルダーにプレスがかかってない状態ってのはスルーパスを全く自分のタイミングで出せるって事なんで、50分に倉田、52分に杉本が簡単に裏に抜け出し6-1。
さらに交代で出た村田にも清武からのスルーパスからプロ初ゴールが飛び出し7-1。

その後も播戸や村田が何度かチャンスを掴むなど福岡を圧倒して完勝となった。
クルピのリーグ最終戦はらしさを感じさせる大勝だった。

■その他
福岡のディフェンスは全く意味不明だった。
もしかしたら本来なら最初からもっと前からいくのがこのチームのやり方なのかなとも感じたけど、ラインを上げるのとボールホルダーへのプレッシャーがセットだってのは基本中の基本なのにそれが出来ていないのだからこの結果になっても仕方ないかなと。

この試合で今シーズンのリーグ戦は終了。
今シーズンの順位は12位
得点67点はガンバに次いで名古屋と並ぶ2位タイ
失点53点は降格した3チームに次ぐ後ろから4番目タイ
得失点差+14はACL出場の3チームに次ぐ4位タイ
まあ出入りの激しいシーズンでした。

今シーズンのまとめは天皇杯が終わってからでもやることにします。

4 件のコメント :

  1. アビスパサポです。
    アビスパの今シーズンの弱点を的確に指摘いただいて納得です。まさにそのとおりですよね。
    今シーズン何度このような失点を繰り返したことやら、、、
    キンチョウのアウェイゴール裏で言葉も出ない状態でした。
    気付けばセレッソの若手達の華麗なプレーにいつの間にやら魅了されていました。
    しかしそれでも僕らはアビスパを愛しているのでJ2でも応援しつづけます。
    、セレッソみたいに若手をしっかり育て力をつけてJ1に帰ってきますので待っててくださいね☆

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  2. コメントありがとうございます。
    片側から視点だけですし、この試合だけの判断なのでこんな感じに書きましたが、アビスパについては多分本来はもっと前から行ってショートカウンターを狙いたい感じなのかな?と思ってみてました。
    それが今回は、セレッソとやる時はほとんどのチームがボランチをFWで押さえにくるので、アビスパもそんな感じでやろうとしたんだろうけど特に中盤から後ろで下げる時と上げる時の判断が上手くいかなかったのかなという印象です。

    福岡には行きたいので是非良いチームになって戻って来てください。
    ウチも入れ替わりにならない様に来シーズンは頑張ります(笑)

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  3. いつもながら分かりやすい解説ありがとうございます。

    漠然とした印象ですが、前半は福岡も攻勢に出る場面も見られました。
    そのときは、やはり前からプレスをかけられていた時だったように記憶しております。

    福岡はプレスをかけるものの、1人・2人・3人と襲い掛かるプレスではなく、単体で追い回していた感じがしました。
    ここが神戸と違ったように思いました。

    後半は前からのプレスがなく、ほとんど自由に後方からセレッソがつないで、もしくは縦パスを送っていた気がします。

    福岡の14はテクニシャン。8は強さ。10はすばしっこく上手かった印象です。

    この試合で今までよりは好印象をもてたのは杉本。

    アキさんのご指摘どおり、裏を狙いやすかったのもあったと思いますが、いつものように簡単にサイドに流れてボールを受けるのではなく、中央で裏を狙ってプレーしていたと感じました。

    しかし、前線に浮いたボールを相手と競る時は、身長で勝っているにもかかわらず、やや負けておりポストプレーに相変わらず課題があると思いました。

    なので杉本が競った後の、セカンドはセレッソが拾っている気がしませんでした。

    あれはなんでしょうね。

    ジャンプのタイミングか体の使い方か、判断が遅いのか、
    ご意見伺いたいです。

    しかし、一本空中の競り合いで「おお」と感じたのは、後半のコーナーキックで、ヘディングシュートしたシーンです。
    ゴール枠外でしたが。
    今まで、杉本がセットプレーで空中で競り勝ち、ヘディングシュートしたシーンを見たことがなかったので、嬉しかったです。

    あと、ホタルがボランチからパスをはたいて受けて中央にぐいぐい切り込む場面がありましたが、迫力ありました。

    ポジションは違えどマリノスの谷口のようだった。

    貴・ホタルで来年はがんばって欲しい。

    マルちゃん帰国みたいだし。

    nonchyanmanでした。

    返信削除
  4. いつもコメントありがとうございます

    福岡のゲームプランとしては、守備は前プレというよりもどちらかといえばボランチからシャドーやSBに入ったボールをMFとDFの2ラインで挟み込んで引っ掛けてしまおうって事だったんだと思います。(仙台がやってたのに近いかもしれません)
    前プレは守るエリアが広いので、失敗するとホーム広島戦の前半のウチみたいに大惨事になりますし、90分間やり続ける事はかなり難しいので、前プレではなく守るエリアを狭めてあくまで狙いは入ったボール、そこで引っ掛けてショートカウンターをしたかったんじゃないですかね。
    そこで引っ掛けれてた時は、前線は岡本がスペースへ流れる、城後でポイントを作る、両翼の成岡と松浦が飛び出して来る、って形も何度かは見えていましたし。
    まあけど、結局は守るエリアの狭め方がマズかったので大惨事になってたましたけど。

    あと、健勇についてですが、僕は準備の問題だと思っています。
    試合に入る前の準備ではなくてプレー毎の準備、つまり集中力ですね。
    なのでボールを受ける前から予めやるべき事が決まってる様なプレー(例えばセットプレーや裏でスルーパスを受けるとか)はそこそこ出来るんですが、ポストプレーなどでは準備ができてないので1歩目で出遅れてしまいどうしても競り負けたりしてしまうんだと思います。
    下のカテゴリでは十分それでも通用してたんだと思いますが、J1のスピードではその1つ遅れるスピードでは許してもらえないって事なんじゃないでしょうか。

    しかしボランチとシャドーはどうなるのでしょうね。
    あ、その前に監督か(笑)

    返信削除

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