2012年5月5日土曜日

5/3 Jリーグ第9節 VSコンサドーレ札幌 @札幌厚別公園競技場


■コンサドーレ札幌 1 - 0 セレッソ大阪
コンサドーレ札幌:近藤(25')
セレッソ大阪:なし

フォーメーション
■コンサドーレ札幌
GK:16 李昊乗
DF:2 日高拓磨 3 ジェイド ノース 25 櫛引一紀 6 岩沼俊介
MF:4 河合竜二 10 宮澤裕樹 15 古田寛幸 32 近藤祐介 7 高木純平
FW:11 前田俊介
SUB:1 高木貴弘 29 奈良竜樹 34 岡山一成 18 芳賀博信 8 砂川誠 17 岡本賢明 13 内村圭宏
交代:前田→内村(60') 近藤→芳賀(79') 高木(純)→奈良(87')
警告:河合(28') 宮澤(78') 櫛引(88')

■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:3 茂庭照幸 4 藤本康太 14 丸橋祐介 17 酒本憲幸
MF:2 扇原貴宏 6 山口螢 7 キム ボギョン 8 清武弘嗣 10 ブランキーニョ
FW:9 ケンペス
SUB:1 松井謙弥 24 金聖基 5 舩津徹也 13 柿谷曜一朗 26 村田和哉 11 播戸竜二 19 永井龍
交代:ブランキーニョ→永井(57') 丸橋→柿谷(68') 酒本→村田(81')
警告:酒本(15') ブランキーニョ(39') 藤本(44') 扇原(76')

GW連戦の2戦目はミッドウィークでのアウェー札幌戦。
今期昇格してきた札幌はリーグではおしいところまではいってるものの未勝利。
スタメンは奈良をベンチに回しCBはノースと櫛引にし中盤のセンターは河合と宮澤、SHには古田とメンバーをいじってきた。
一方、開幕戦の引き分け以降はナビスコカップを含めると見事に公式戦で勝ち・負けを交互に繰り返しているセレッソ。
スタメンは前節と同じくいつものメンバー。今回はベンチの控えCBはキムソンギが入った。山下は昨シーズン札幌で主力CBとして活躍していたので本人としては札幌にいきたかっただろうけど残念ながら今回はベンチ外となった。

ピッチ状態もそれほど良くない上に、かなりの強風が吹くコンディションでのゲームとなったが…

■札幌の守備とセレッソのロングボール
札幌のフォーメーションはフォーメーション図では登録と同じく4-2-3-1で書いたけど、本当は4-4-1-1。まあもうちょっと正確にいうなら4-4-1+1で、ワントップになってる前田はワントップというよりも前線のフリーマンという感じでサイドに流れたり引いてきたりなど自由に動き実質は近藤のワントップと言ってもいい形。
札幌の守備
守備の時もその形で、4-4のブロックを作ってその前に近藤がいる。
この2ラインによるブロックを維持しながら、その前の近藤、SHの所でもたつくなどチャンスとあればプレスをかけて全体のブロックを上げる。
もたつくというのはこの日のピッチコンディションが悪かったからで、強風もあったが今シーズン初開催なのにピッチはデコボコなのか、ボールが跳ねたりすることも頻繁にあった。

ロングボールを多用するセレッソ
セレッソはそのピッチコンディション、強風を考慮してなのか立ち上がりからロングボールを多用する。
確かに札幌が最終ラインを高く取る時もあるのでその裏にスペースを使おうという狙いはわかるが、この方法では前線でボールをキープできないのでほぼ効果がなくチャンスを作ることは出来ない。
試合の中でチャンスになるのはいつも通りSBが前を向いてボールを持ってSHにボールを出せた時なんだけど、ゲームプランを優先してロングボール多用していた。

そんな展開の中、札幌が先制。
札幌の縦パスを山口がカットしたんだけど足を滑らせてしまい、もう一度拾われてショートカウンターの様な形になってしまったところからグラウンダーのクロスを近藤が上手く反転して決められた。
近藤の反転も上手かったが、変な形で再び攻撃を始められたのでゴール前で茂庭と近藤が1対1の状況を作ってしまった事が痛かった。

■札幌守備の変化
札幌の守備の変化
先制をしたことで札幌の守備が積極的になる。
仕組み自体は同じなんだけど、SHがセレッソのSBにボールを入った時に必ず捕まえに出ていく様になり、捕まえれば全体のブロックを押し上げる。またセレッソのSBがボランチにパスを出して逆サイドに展開されないように、札幌はボランチと近藤の3枚でセレッソのボランチを見るようになる。

札幌の守備へのセレッソの対応
それに対応するようにセレッソは扇原が最終ラインに下りる。しかし、扇原はそこから結局前に蹴ってしまうので攻撃の形にはならず、ここからセレッソは前にボールを運ぶ事もあまりできなくなった。

45分にカウンターから久しぶりにいい形でボールを運んでチャンスを作るんだけど、それも最終的にキム・ボギョンのシュートは枠外に外れてしまった。

■セレッソの攻撃はSB
60分〜
後半に入っても立ち上がりは試合にあまり変化が無いままだったが、セレッソは57分にブランキーニョに代えて永井を投入。そしてその直後に前田の負傷で札幌も内村を投入する。
そしてこの辺りから清武がセレッソを動かし出す。

清武の活躍
先制されてから札幌のSHがSBを捕まえ、逆サイドに展開しようにもボランチが捕まってる。
そして扇原は最終ラインに降りている。
要するにSBとボランチの所で人数が足りていないんだろ?って事で清武が相手SHに捕まってる丸橋のサポートに入り、最終ライン近くに下がった扇原にボールが入った時もボールを受けに下がり、丸橋が前を向いてボールを持てる状況にする。
更にはそこから前線にまで駆け上がりチャンスメイクにまで関わる。
清武のエースの自覚をも感じさせる獅子奮迅の働きでセレッソの攻撃が活性化する。

■悪手だったか?
68分〜
セレッソはさらに丸橋を下げて柿谷を投入し扇原を左SB、キム・ボギョンをボランチに動かす。
しかしこの交代により状況を難しくしてしまった様に思う。
68分〜のセレッソボール保持時
この交代の前からセレッソにボールを運ばれることで札幌の全体のブロックが下がって行っていたのだけど、この交代によりハッキリ低い位置でブロックを作るようになる。
さらに本来清武が運んだボールを2トップの下で変化をつけるべく投入されたであろう柿谷が前線に並んでしまうような形になり、前半はミスが目立っていたが後半は斜めのパスを出せるようになっていた丸橋がいなくなった事でセレッソの攻撃はブロックの外からのクロスのみになってしまっていった。
81分〜
セレッソはさらに右SBの酒本に代えて村田を投入。
こうなればもうゴリ押ししか無くなってしまう。

終盤は今期未勝利が影響してか札幌が簡単にボールを失ってくれるので何度か攻めこむ事が出来ていたが、セレッソにはゴリ押ししかなく体を張って集中し人数をかけて守る札幌をそのまま攻めきれずに試合終了となった。

■その他
終盤の交代策、セレッソの変化は個人的には悪手だったと思っている。
確かに丸橋は前半からミスが多かったし、清武が運んだボールを柿谷でなんとかという気持ちはわかるが、柿谷を入れる為には、丸橋を下げなきゃいけなかったし、扇原を左SBにまわさなきゃいけなかったし、キム・ボギョンをボランチにしなきゃいけなかった。
これではマイナスが多すぎるし問題はそこでは無かった。
折角清武の活躍によって、扇原が最終ラインに下がってる事に意味が出だし、丸橋にいい形でボールが入るようになって、ボールが運べる様になったのに、その全ての要素を台無しにしてトップスコアラーのキム・ボギョンをゴールから遠ざける事になってしまった。
単純に前に選手を増やしただけではどうにもならない。
そもそも前半の丸橋にミスが多かった事も、もっと言えばボランチにも他の選手にもチーム全体にミスが多かった事も、天候やピッチコンディションの問題もあったとはいえ、選手個々の問題だけでなくそもそものゲームプランや状況を改善する為の手を打てなかった部分によるものもかなり大きい。

今のセレッソの攻撃はSBが前を向いてフリーでボールを持てなきゃ始まらない。
だから相手もそこを狙ってくる。
スカウティングによって相手の弱点をついてそれがハマればいいゲームを見せる事ができるが、それに対処された時、それがはまらなかった時に、セレッソのSBがいい形でボールが持てないようにされてしまうとそれに対応できない事がほとんどになっている。
なので、SBがいい形でボールを持てるような仕組みを作ること、そのバリエーションを増やすこと、試合中にそれに対する的確な手を打つこと、その辺りが必要な事なんじゃないかと思う。
って事で今後はソアレスがその形を見せてくれる事に期待しましょう。

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