2011年9月17日土曜日

9/14 ACL Quarterfinal 1st Leg VS 全北現代モータース(韓国)  @大阪長居スタジアム


■セレッソ大阪 4 - 3 全北現代モータース
セレッソ大阪:播戸(29') 清武(56') キム ボギョン(64') 清武(81')
全北現代モータース:イ ドングッ(6') イ ドングッ(45+1') チョ ソンファン(58')

フォーメーション
■セレッソ大阪
GK:21 キム ジンヒョン
DF:2 扇原貴宏 3 茂庭照幸 22 上本大海
MF:9 ファビオ ロペス 13 清武弘嗣 14 丸橋祐介 16 キム ボギョン 17 酒本憲幸 23 倉田秋
FW:11 播戸竜二
SUB:1 松井謙弥 4 藤本康太 32 尾亦弘友希 5 中後雅喜 6 山口螢 7 大竹洋平 31 杉本健勇
交代:播戸→大竹(68') 丸橋→尾亦(74') ファビオ ロペス→杉本(86')

■全北現代モータース
GK:21 キム ミンスク
DF:4 キム サンシク 16 チョ ソンファン 17 イム ユファン 33 パク ウォンジェ
MF:7 キム ヨンウ 8 エニーニョ 10 ルイス エンリケ 18 ファン ボーウェン 26 ソ ジョンジン
FW:20 イ ドングッ
SUB:41 イ ボムス 25 チェ チョルスン 11 イ ソンヒョン 15 キム ドンチャン 5 ソン センジュン 9 ジョン ソンフン 19 クルーノ ロブレク
交代:エニーニョ→チェ チョルスン(61') ルイス エンリケ→ジョン ソンフン(73') キム ヨンウ→キム ドンチャン(76')

ACL準々決勝の相手はグループリーグでも戦った全北現代。1stレグはホームでの試合となる。
グループリーグでの対戦を思い出してみると、ホームでは相手がメンバーを落としてきたという事で前線はデカい9番と速い15番の組み合わせ。その15番は守備の時には中盤のラインに入って4-5-1の形で2ラインを組んでいた。
アウェーではイ・ドングッを1トップに置いた4-1-4-1。印象に残っているのはトップのイ・ドングッと8番のエニーニョ。特にエニーニョは同サイドでやりあった高橋大輔を圧倒していた。
しかし、ディフェンスの時はイ・ドングッも9番もあまり守備には積極的ではなく、さらに2ラインもかなりいい加減なのでライン間にはスペースがあった。
なのでポゼッションを高めて後ろから作って相手を押し込んでいければ何とかなりそうである。

メンバーは、セレッソは広島戦で開始早々腰を痛めた茂庭と、同じく広島戦で後半から入り逆転勝利の原動力となった播戸とキムボギョンの2人が先発。茂庭以外は広島戦の後半の形。
一方全北はGKが八百長問題で去りホームで出場していた21番、中盤にホームでの試合に後半開始から出てきた18番。あとCBの17番はホームで後半から出てきた選手。中盤の10番のルイス・エンリケは前回出ていなかった選手(17番はベンチにはいた)。2試合共にでていた15番はベンチスタート。

■全北の仕組み
全北の守備
全北は4-1-4-1で自陣で2ラインを作り間に4番を置く形。メンバーが若干代わっているものの守り方はアウェーの時と同じで、ゾーンに入ってくる選手にフィジカルを生かして激しく当たる。長居での試合で中盤を支配されたからとった形でホームでは勝ったので同じ形にしてきたんだろうけど、大きな問題点があったので実はアウェーでの試合も中盤は支配できてた。そして後で書くけど、この日もやっぱり同じだった。

全北の攻撃の仕組み
全北の攻撃の中心はイ・ドングッ、エニーニョ、ルイス・エンリケの3人。
イ・ドングッへの縦パスが攻撃の合図というのは変わらないがそこに絡む選手、絡み方が前回とは違っていた。
前回は8番のエニーニョはサイドに張っていて、イ・ドングッに絡むのはスピードある15番だけという形だったんだけど、今回はサイドのエニーニョ、センターのルイス・エンリケがどんどんポジションチェンジをしてサイドに中央に自由に動きまわってイ・ドングッをサポート。で、空いた左サイドのスペースには左SBが上がってくる。また右サイドは中盤の26番は開きっぱなしなんだけどそこにSBが上がってきて2対1を作るなどかなり前がかりになっており、そのバランスを取るために18番が中盤に残るという形になっていた。

そして失点したのもその形。
イ・ドングッのポストプレーからルイス・エンリケとのワンツーで簡単に抜けられてしまった。
この局面では一旦はボールを奪い返すもののイ・ドングッに2回縦パスが入っておりさらにルイス・エンリケにボールが入ったことでCB2枚ともルイス・エンリケにいってしまった。

■全北の4-1-4-1
全北 スペースをつくってしまう4番
見るのは2回目となる全北の4-1-4-1。きっちりゾーンを作って守備陣形を作るんだけど相変わらず中盤にスペースがポッカリ空いてしまう。
その要因となっていたのは4番の選手のポジショニング。
4番の選手は俗に言うアンカーのポジションのはずなのに、直接関係ない場面でもなぜかどんどん動きまわりゾーンの外まで出てきてしまったり、なんだったら人数が足りているにもかかわらず味方のポジションにまで勝手に行くという、味方の守備なんて全く信用していないのか?と思わせるほどのメチャクチャっぷり。

セレッソが前半に同点に追いついた場面も、4番がなぜか左SBのところまで勝手に遠征し自分の受け持ちゾーンを失った左SBの選手が迷子になる。そこをキム・ボギョンと中央から流れてきた清武のワンツーで突破しグラウンダーのクロス。それを中央で播戸が決めて同点に追いついた。

ただ前半のセレッソは、真ん中にスペースがあるのに最初からサイドにより気味だったり、ファビオロペスも間ではなく裏やDFラインの所を狙うシーンが多く、この同点シーンと清武の決定機以外はそれほどこの4番が勝手に空けてくれるスペースを使えている訳ではなかった。

前半のロスタイムにGKからのロングフィードをイ・ドングッが競り勝ちそのこぼれ球をもう1度イ・ドングッにダイレクトで打たれてしまい丸橋がブロックするもゴールにすいこまれてしまい1-2とビハインドで前半終了となった。

■後半
全北 後半の形
全北は後半から動いてくる。
メンバーは同じだけどさすがに全北の監督もこのまま4番1枚ではヤバいって事で守備ゾーンでは前に入っていた18番をボランチの位置に下げて4番と18番をダブルボランチにおく4-2-3-1に変えてくる。

セレッソ SBを使って組み立てる
ただそうなると図のようにサイドバックの所がフリーになる。こうなれば得意の形。
セレッソは左サイドが最初の基点になることが多いので左サイドで基点を作って右サイドに展開したり、またそのサイドチェンジがを見せながらも左SBの所で人数をかけて数的有利を作ったりして相手を押し込み始める。

そして酒本が得たCKを清武が決めて2-2の同点。
ゾーンで守る全北のCKに前半から繰り返していたアウトスイングボールでゾーンの外側で合わせた得点だった。
それにしても清武は頭も強い。

しかし直後のCKで再び2-3とリードを許す。
同じくゾーンで守るセレッソに対して1人ずつ後ろにつけていた選手をそれぞれ前の選手の前に動くという形でゾーンの2番目にいた扇原の前で合わされてしまった。
ちなみにこの日のゾーンの配置はニアポストに丸橋、並ぶのはニアからファビオロペス、扇原、茂庭、上本、酒本の順番。

しかしSBを使ってボールを運べる運べるようになったセレッソ。そうなると全北は2ボランチにしているにも関わらず相変わらずゾーンは適当なので中央も使えるようになってくる。
で、ファビオロペスが倒されたFKを26番がペナルティエリア内の壁で手でたたき落としてPKを獲得。そのPKをきっちりボギョンが決めて3-3の同点に追いつく。

この前後から選手交代が相次ぎ、全北は右SBの入れ替え、セレッソにとって怖かったエニーニョ、ルイス・エンリケを下げてデカくて強い9番、スピードのある15番とホームでの試合にでていた2人を投入。
一方のセレッソは足をつらせた播戸に変えてセレッソデビューとなる大竹、疲れからか走り負ける場面も見られ始めた丸橋に代えて尾亦を投入。

全北 終盤の形
で、ここから全北は2トップも自陣に戻り守備をして、奪えばイ・ドングッと9番にロングボールねらいになる。

しかしここで酒本のCKからトリックプレーで清武が決めセレッソがついに逆転する。
何度かやってる形だけどなかなか決まらない形で、いかにもやりそうな雰囲気だったんだけどセレッソはきっちりハメたし全北は対応できなかった。

そしてのこり約10分。ロングボール一辺倒の全北を杉本の投入や酒本、扇原のポジションを調整して必ず最終ラインでは1人あまる形にするなどで凌ぎ切り、ホームでの1stレグは乱戦を制した。

■その他
ある種セレッソらしい試合となったホームでの1stレグ。
しかし、イ・ドングッのポストプレーは実に正確でキープ力もあった。茂庭と上本という対人に絶対的な強さを誇る両CBを相手にしても問題なくポストプレーを見せていた。そして、前回出ていたエニーニョは知っていたが、出ていなかったルイス・エンリケも同じようにスピードもテクニックもありボールを持って仕掛けられられる選手で、さらにエニーニョよりも強さもあるよい選手だった。
イ・ドングッのポストが全てのスタートなのは変わりなかったがルイス・エンリケが入る事によってアクセントがついて攻撃面ではグレードアップしていた。
ただ、守備のグダグダ加減は相変わらずなのでアウェーの2ndレグでも十分ゴールは奪えるはず。清武の過密日程は気になる所だけど、必ず勝ち抜いて欲しい。

ここ2試合ベンチには入っていたが展開が悪くつかえなかったのでこの日がセレッソデビューとなった大竹。
テクニックなど光るものを見せていた。
あとはボールの受け方。
セレッソのシャドーで大切なのは裏でもなく足下でもなくその間でボールを受けるプレー。
そこさえ身につけてくれれば十分できるはず。
そしてそれが身につけばきっと大竹自身もセレッソに来て良かったと思えるはず。

0 件のコメント :

コメントを投稿

新着記事

人気の投稿

セレッソ大阪公式Twitter

楽天

楽天トラベル