2012年8月20日月曜日

8/18 Jリーグ第22節 VSジュビロ磐田 @ヤマハスタジアム

ジュビロ磐田42前半23セレッソ大阪
2後半1
延長前半
延長後半
PK戦

フォーメーション
ジュビロ磐田セレッソ大阪
選手名番号位置シュートシュート位置番号選手名
八田 直樹21GK00GK21キム ジンヒョン
駒野 友一5DF00DF3茂庭 照幸
宮崎 智彦13DF00DF4藤本 康太
菅沼 駿哉22DF10DF14丸橋 祐介
藤田 義明33DF10DF17酒本 憲幸
ロドリゴ ソウト6MF02MF2扇原 貴宏
小林 裕紀7MF01MF6山口 螢
ペク ソンドン8MF01MF7シンプリシオ
山田 大記10MF00MF16枝村 匠馬
松浦 拓弥11MF22FW9ケンペス
前田 遼一18FW52FW13柿谷 曜一朗
竹重 安希彦31GKGK1松井 謙弥
千代反田 充4DFDF20高橋 大輔
山本 脩斗20DFDF23山下 達也
菅沼 実15MF0MF18横山 知伸
小林 祐希50MF01MF37ヘベルチ
山崎 亮平9FW0FW11播戸 竜二
阿部 吉朗30FW00FW41杉本 健勇
9シュート9
10GK9
5CK2
17直接FK12
2間接FK2
1オフサイド2
0PK0
ジュビロ磐田セレッソ大阪
藤田(9')
菅沼(16')
前田(82')
前田(85')
得点山口(13')
扇原(26')
ケンペス(68')
ペク ソンドン→阿部(74')
松浦→山崎(74')
小林裕紀→小林祐希(79')
交代ケンペス→杉本(75')
シンプリシオ→横山(78')
扇原→ヘベルチ(87')
菅沼(77')警告枝村(55')
扇原(63')
茂庭(87')
退場
アウェー磐田戦は、この試合からついに夏の補強組と不在にしていたオリンピック組が合流となる。
セレッソは、水曜日の練習からオリンピック組の山口、扇原と補強組の枝村とシンプリシオを同じグループにし、木曜日にはシンプリシオをアンカーにし、右に山口、左に扇原、トップ下に枝村の3ボランチ気味のダイヤモンド型の中盤も試していたので前日の報道ではさかんに3ボランチと出ていたが、磐田が4-2-3-1でトップ下がいるのでアンカーを置いた所でマッチアップの旨みが出にくいからか、結局は扇原、シンプリシオのダブルボランチで左に枝村、右に山口を置いたいつも通りのボックス型の中盤にしてきた。
一方の磐田は韓国代表としてオリンピックに行っていたペク・ソンドンがベンチスタートとの報道もあったが右サイドでスタメン。
今シーズン磐田とは、ヤマハでのナビスコは1-2で敗れ、ホームでのリーグ戦は3-2で勝利といずれも1点差となっている。

■セレッソの守備
セレッソの守備
セレッソはダイヤモンドじゃなくっていつものボックス型の中盤なので守備もいつもの4-4のブロック+2トップという形。
さらに磐田はSBのオーバーラップを絡めたサイド攻撃に特徴があるので、SBにボールが入れば早めにSHが捕まえ、その後オーバーラップを仕掛けた時はマンツー気味にずっとついていくという形だった。
ナビスコで一度ダイヤモンドの右はやったけど、ボックスの右SHは初めてになる山口も普段はボランチでやってるので混乱も無く普通にできていた。
ただ、相手のボランチはいつ誰が見るのかというのはちょっとあやふやで、2トップでCBに行った時にMFのラインをあげて捕まえる動きはあまりなかったし、かと言って2トップがボランチを見るという事が決まっている風でもなかった。

しかし磐田の攻撃も時折サイドでらしいコンビネーションの崩しを見せようかという場面はあるものの左サイドは山田がサイドに張り気味のポジションをとっているのでボランチで自由になりそうな有利を活かしきれず、右サイドもペク・ソンドンがファールをもらいに来るぐらいしか無かった。


■磐田の守備
磐田の守備
磐田は守備の時に4-4-1-1になる。で、比較的前から捕まえに来ようとする。
前から捕まえに来ようとするきっかけはトップ下の松浦で、そこでボランチにプレッシャーをかける事ができると中盤の4人がそれぞれ前に捕まえに行き、逆にダメだと4-4でセットする形になる。
ただ、松浦が2人に1人でプレッシャーをかけ続けるのは無理なんで、磐田も狙っている様な前から捕まえにいける様な形にはあまりなっておらず、4-4で守る場面が目立っていた。
さっき書いた磐田の山田のポジショニングもそうなんだけど、もしかしたら磐田もウチはダイヤモンドで来ると思って準備してたのかも。

しかしセレッソの攻撃も時折枝村の個人技や山口の運動量、飛び出しでチャンスになりそうな場面はあるもののケンペスが前線で起点になれていなかったので相手を崩すところまでは持って行けないままだった。

■試合展開
9分に磐田が初めてのCKで先制。
その直後13分にセレッソもCKのこぼれ球を山口が決めて同点。
さらに16分、磐田がサイドから駒野FKのこぼれ球を再び駒野が上げ、それを菅沼が決めて2-1。
再び26分に中で合わせようとした扇原のFKが直接決まり2-2の同点となる。

ゲームの内容としてはここまで書いたようにお互い相手を崩せていたわけでもなく、それほど良い内容では無かったんだけど、全て流れとはあまり関係ない形で2点ずつ取り合うというちょっと変なゲームだった。

ちなみに磐田のゴールですが、1点目はちょっと興味深い形だったので後に書きますが、2点目はクロス自体は完全にキーパーボールだったんだけど、磐田サイドで声が届かなかったのかキム・ジンヒョンの目の前で扇原が頭にあててクロスのコースを変えてしまったというもったいない形だった。
まあけど、この失点の元となった丸橋がペク・ソンドンを倒したというファールは自分から倒れにいってて完全にファールじゃ無かったけどね。

■磐田の先制点
磐田は9分に先制。
1本目のCKなんだけど、これは対セレッソ用に準備されていたプレーだったので説明を。
磐田の先制点
セレッソはCKの時に、インスイングのボールの時はゴールエリアのライン上に4人並び、ニアポストに1人、4人の前にPKスポットを挟むように2人、さらにペナルティエリアのライン上あたりにこぼれ球担当の1人を置く、GKを入れて9人のゾーンで守る。(マンツーで1人つける事もあるが原則はこの形)
このCKのゾーンは念入りに練習をしている事もあってなかなか良く出来ていて、CKからヤラれる事はあまり無く、さらに前線に置いている2人を使って強烈なカウンターが用意されている。
今シーズンの序盤はこのゾーンを動かそうとショートコーナーを使うチームもあったけど、ショートコーナーの時は4人のラインの前にいる2人のウチのボールサイドの選手が行ってこぼれ球担当の1人が出ていった選手のポジションに入る事が準備されているので、あまりショートコーナーをやるチームは少なくなってきていた。

そこで磐田がやってきたのは、GKの前にペク・ソンドンを立ててこの選手がゴールエリアのライン上に並んでいる4人よりもゴール寄りの位置をのキッカーの方に走っていく。
このゴール寄りの位置というのが曲者で、普通のショートコーナーだとさっき書いたように4人の前にいるボールサイドの選手(この場合だと酒本)が寄せるんだけど、走るコースが自分よりも遠い場所なので反応が遅れてしまう。って事で4人の一番ニアサイドの藤本が対応する。
が、実はこれは罠だったんですね。ペク・ソンドンの役割はこのニアの藤本を動かす事。本当の狙いは藤本が元々いた場所だったんですね。ペク・ソンドンが動くと同時に藤田が藤本の元いたスペースめがけて入っていき、そこに駒野がピンポイントのキックで合わせたという形でした。
前日が非公開練習だったようなのできっとこのプレーを準備してたんでしょうね。
2本目のCKの時もペクドンソンは同じような動きをしてこようとしたけど、きっちり対応できていたし、さらにいえばカウンターになった様に、1回やってしまうともうバレてしまうので対応は可能ですが、最初のプレーで決めてきたとことはさすがでした。

■セレッソ後半の修正
セレッソは後半守備も攻撃も修正される。
セレッソ守備の修正
まず守備は曖昧になっていた磐田のボランチの所。
前半は最初に書いたように磐田のボランチを誰が見るのかというのが曖昧で2トップが行ったり行かなかったりという状況だったんだけど、後半になって2トップがCBに行った時はMFのラインがプッシュアップする事、行けない時は2トップがボランチの所まで下がって守備をするというのが徹底されるようになる。
セレッソ攻撃の修正
またボールを持っている場面では、扇原がCBの横、つまり去年のマルチネスがいた辺りのポジションに下がる。そしてその時にSBが上がり山口が降りてくるので、松浦も扇原のところにプレッシャーをかけに行きにくくなり、後半の立ち上がりからはセレッソのペースでゲームを進められる様になる。

そしてその時間帯に酒本のクロスをケンペスが頭で合わせ、ついにセレッソが逆転する。

■磐田の反撃
75分〜
そこで磐田は松浦とペク・ソンドンに代えて阿部と山崎を投入。
山田を右にまわして阿部をトップ下、山崎は左と2列目を入れ替える。
セレッソはケンペスに代えてオリンピック帰りでヴェルディ帰りの杉本を投入。
この交代からゲームが動く。
磐田サイドでのコンビネーション
ここまでは左サイドの山田が張り気味のポジションを取っていた事もあり磐田のサイドアタックはSBとSHだけの縦関係のコンビネーションが多かったんだけど、この交代から阿部がセレッソのCBとSBの間に飛び出し、山崎が中央に入って、宮崎がオーバーラップを仕掛けるという横や斜めの動きの合わさったコンビネーションを見せ始める。
79分〜
そこでセレッソは疲れの見えていたシンプリシオに代えて横山を投入。
磐田は小林裕紀に代えてヴェルディから期限付き移籍中の小林祐希を投入する。
またここで山田と山崎のポジションも入れ替えている。
磐田のコンビネーション2
磐田は小林祐希が入る事でさらにボランチからの飛び出しが見られるようになり、82分山田からオーバーラップした宮崎に渡りそのクロスを前田が合わせて3-3の同点となった。
このシーンは茂庭が前田を空けてしまった形にはなるんだけど、とにかく宮崎のクロスが本当に素晴らしいボールだった。

こうなれば磐田が勢いづく。
同点からすぐ3分後の85分に、右サイドの山崎が最初左サイドでやったように中央に入っていってSBとのコンビネーションで右サイドを崩してクロスに中央で阿部が潰れる事でボールがファーサイドまで流れてしまい、そこをフリーの前田に再び決められて4-3とサイド逆転されてしまった。
山崎のクロスはそんなに良いボールでは無かったんだけどね。

もしかしたらSBの方が勝てるという判断だったのかも知れないけど、杉本はケンペスよりも技術はあるんだけど、体を張るプレーが得意なわけでもないのでサイドに流れる事が多く、セレッソは何とか攻めようとするもあまりいい形は作れない。
87分〜
セレッソは最後扇原に代えてヘベルチを入れるもそのまま試合終了となってしまった。

■その他
後半は先にペースを掴む事が出来て3-2まで持っていけただけに実に残念な敗戦となってしまいました。
しかも内容はそんなに悪くなかっただけにね。
柏戦や鹿島戦の様な閉塞感は無く、余裕があればまあ仕方ないといえるゲームなんだろうけど、あの試合よりも時間は過ぎてしまっている今はそうも言ってられない状況なので…

あと久しぶりにセレッソでのプレーとなった杉本健勇ですが、ヴェルディで成長したという評判もありましたが、基本的にあまり変わってなかったです。

また、試合終了後にツイッターで守備的な交代策や中盤のプレッシャー云々って意見がいっぱい出ていたので「?」って思ってたんですが、解説者がそんな事を言ってたんですね。
横山の投入は別にボランチ同士の交代なんで守備的な交代では無いです。
シンプリシオはあの少し前から戻りが遅くなる場面やプレスに行けない場面もあったのであの入れ替えは妥当じゃないかと思います。
さらに、ボランチにプレッシャーをかけられなくなったのは横山が入ったからでは無く、2トップが行けなくなったからです。2トップが行けない状況でMFのラインを上げるなんて事は不可能です。

最後に、一部報道では次のマリノス戦次第でソアレスの解任もという報道が出ているようなのでその事について。
個人的には解任はアリだとは思っています。
以前にも書いたとおもいますけど、梶野さんというかクラブがやりたいサッカーができる監督では無かったというのは間違いないと思うんです。
しかも結果が出ていない。
ならば金銭面以外に続ける意味はあまりないですからね。

2 件のコメント :

  1. 久しぶりにコメントさせて頂きます。
    シーズン開幕からしばらくの「あれ?好調?もしかして?」から
    「うーん、1点差ばかりで負けてもやもや…」に変わり
    「おいおい、このままじゃ…」そして遂にどっぷり。
    このままでは大宮さんとの綱引きに勝てるのか?
    札幌さん相手の大勝で「よっしゃー!五輪組も帰ってくるし、こっからのけぞるくらい急上昇!」と右肩上がりを期待していたら、
    のけぞり過ぎて元に戻ってしまいました(ToT)
    試合見ていて思ったのが、シンプリシオと山口選手の位置は逆じゃないの?です。
    って言うか、4-4-2で失点増えるなら、杉本選手も帰ってきたことですし、
    4-2-3-1で杉本選手1トップ試して欲しいです。
    管理人さんにはケンペス1トップだった頃、「柿谷選手に替えて欲しい」なんて
    コメントさせて頂きましたが、杉本選手なら無謀でもないですよね!
    左枝村or吉野選手、中柿谷選手、右シンプリシオ、試してみる価値ないですかね?!
    色んなオプション持ってた方が良いでしょうし。
    それとも練習で試したりした上での今の形なのでしょうか。
    あと山口選手、攻撃好きなの知ってます。
    セレッソではなかなか飛び出しに感じてもらえず、
    五輪でのシュートシーンには入らなかったけれど
    「シュート打てた!」と変な感動もしました。
    扇原選手が五輪前から「螢君が攻撃参加し易いように、守備頑張ります」って
    テレビや雑誌でもコメントしていましたし、最終ラインが信頼出来ることもあって
    アジア予選よりずっと攻撃参加出来ていました。
    しかし!しかし!補強も出来ない今、山口選手にはその攻撃に行きたい気持ちを
    ぐっと抑えてもらって、守備重視で残りのシーズン頑張って欲しいと思うのです。
    本意では無いかもしれません。
    でも五輪で見せた豊富な運動量や、奪う、遅らせるは特筆もので、
    最終ラインに落ち着きをもたらすはず…。
    なんて事を日々考えています。
    きっと今はサポーター全員が、どうすれば勝てるか
    私のように考えているのですよね。

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    返信
    1. コメントありがとうございます。

      螢のポジションですが、まあ一般的には逆でしょうね。
      ただ、今のセレッソでいえばボランチよりもSHの方が運動量が多くなってしまうので、現状シンプリシオで前はキツいかもというのはわからなくもないです。(コンディションの問題もあるとおもいますけど)
      今年のSHはかなり大変ですからね。

      あと4-2-3-1に変えても問題は変わんないと思いますよ。
      4-2-3-1だと守備の時に4-4-1-1になるだけなので・・・

      マリノス戦は右SBに高橋が入りそうですが、どうなる事やら・・・

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