Ｊ１昇格プレーオフ 決勝 vs アビスパ福岡 プレビュー

2015年12月6日 15時35分：ヤンマースタジアム長居

予想スタメン

昇格への残り1枠をかけたプレーオフもいよいよ決勝。リーグ戦3位のアビスパ福岡とヤンマースタジアム長居での対戦です。
延長なしの90分間のみで勝敗を決し、引き分けの場合は年間順位の上位チームつまりアビスパ福岡の昇格決定となります。
この試合が行われる12月6日のちょうど1年前は昨シーズンのJ1最終節が行われた日です。


■今シーズンの対戦
今シーズンのアビスパ福岡との対戦は2戦2敗。いずれも0-1で敗戦しています。
最初の対戦となったのは5月3日第11節のレベルファイブスタジアム。前半にこの試合ではワントップの位置に入った酒井がCKから先制するとセレッソは福岡の5-4-1を崩せず、また後半の交代策がブロックの外からひたすら殴るだけの形だったので崩し切れずに敗れてしまいました。
2度目の対戦は10月4日第35節のヤンマースタジアム長居。この時は福岡が夏に獲得したウェリントンが既にフィットしており猛威を振るい始めた頃で、関口がメンバーから外されたタイミング。5-4-1の迎撃プレスとウェリントンへのロングボールで攻めてくる福岡に対して、対ウェリントンはボランチとCBが挟み込む事で対応しほとんどの時間で仕事をさせませんでしたが、後半に染谷と扇原が隙を突かれてその対応を怠った場面でやられてしまい、攻撃では何度かブロックの中に侵入しチャンスを作るものの中村航輔の好守に防がれそのまま敗れています。

■プレビュー
福岡のシステムは3-4-2-1ですが、こちらも愛媛同様3バックというよりも5バックです。また攻撃に関しては当の選手が言っているようにウェリントンサッカー。ウェリントンの強さと高さを前面に出し、それ以外はセットプレーというのがほとんどです。
なので対福岡で考えなければいけないのはこのウェリントンサッカーにどのように対応するか。
福岡は後ろでボールを回しながらサイドにボールを出してできるだけ高い位置にボールを運んでウェリントンに入れてきます。この時サイドの高い位置というのはあくまで「できるだけ」なのでそれほど無理はしない。ダメなら結構手前からも入れてきます。なのでサイドを防がれるとCBからもロングボールが入ります。ユン・ジョンファン監督時代の鳥栖は豊田へのロングボールの供給元がSBだったのと同じような感じですね。真後ろよりも角度がついたほうが攻撃側とすると有利になりやすいのでという事です。
このロングボールに関しては前回対戦時に失点シーンを除いてはほぼ仕事をさせていませんので、全く同じ対応をするかどうかはわかりませんが、セレッソは一応の答えは持っているはずです。
なのでサイドをケアをしながらCBからロングボールを蹴るような展開になれば比較的対応しやすくなってくるでしょう。
さらにその福岡のCBはいずれもビルドアップ能力に長けているとは言いがたいので、毎回はできないでしょうしあくまで状況によってはになってきますが、CBとサイドのパスのやり取りからプレッシャーをかけてボールを奪いに行く形を狙ってもいいかも知れません。

そして守備に関しては5-4-1です。1トップに入るウェリントンも湘南で鍛えられたのか献身的に守備をしてきますが、愛媛の様に1トップ2シャドーが中に絞ってパスコースを云々という形はほぼありません。またおそらく末吉と中原が組む事になると思われるボランチが結構動きます。良い言い方をすれば運動量豊富で献身的かもしれませんが、喰い付いてスペースを作ります。
ボランチがウェリントンの横ぐらいまで喰い付いて出てくる事もわりと多い。
なので愛媛戦の後半の様なボールの動かし方でボランチの裏はチャンスがあるかと思います。
そして5-4-1という事はシャドーが両サイドの守備に入る事になりますが、ここは攻守の切替時の移動距離が多いのでどうしても空いて来やすい場所です。
立ち上がりはセレッソもロングボールを多用する展開になるとは思いますので、一旦相手がセットしてしまう事が多くなるでしょうが、試合の中盤以降は使っていけるスペースになるのではないかと思われます。
また福岡はサイドを攻められるとWBのカバーに3バックの内の1枚がヘルプに出てくるのですが、この時に中に残っている2CBのポジションがおかしい事が頻繁にあります。
なので5バックを敷いているにも関わらずクロスからの失点が比較的多くなっていますので、サイドからの攻撃は多く狙っていきたい所です。

福岡はフィジカルな戦いを得意とし、セットプレーで得点でき、また人数をかけて守ってくるチームです。その結果今シーズンは2戦2敗となっています。しかし狙えるところも比較的多いので十分勝てるんじゃないかと思っています。

ちょうど1年となるキリの良い日にJ1に復帰を決めましょう。