2019年2月22日 19時30分: ヤンマースタジアム長居
予想スタメン |
2019年明治安田生命J1リーグがいよいよ開幕。
昨季はJ1開幕節最後の試合として行われたヤンマースタジアム長居でのセレッソ大阪の試合が、今季は最初の試合として前日金曜日に金Jとして開催。対戦相手は山口蛍が移籍し、さらにダビド・ビジャ、西大伍らも加わったヴィッセル神戸となる。
■ヴィッセル神戸
ルーカス・ポドルスキを保有しながらも昨季途中にアンドレス・イニエスタといういわば世界で一番サッカーの上手い選手を獲得し、さらにファン・マヌエル・リージョというスペインの鬼才を監督に就任させたヴィッセル神戸。今季はさらにバレンシア、バルセロナなどで活躍し、スペイン代表の得点源だったダビド・ビジャまで獲得。そして山口蛍、西大伍というJリーグ屈指のプレーヤーまでもを獲得してしまった。
正直なところ今季のヴィッセル神戸のプレシーズンマッチをじっくりと見ることはできなかったのだが、今季はリージョ監督が始動時からチームの指揮をとることができていたため、おそらくリージョ監督がこれまでスペインのチームで見せてきたポジショニングで優位性を作りボールを保持しながら試合をコントロールするサッカーを見せてくるのだろう。
プレシーズンでは3-4-3なども試していたようだが、おそらく現時点での布陣は4-3-3。
GKにはビルドアップ能力を買われ昨季終盤にキム・スンギュからポジションを奪った前川。CBには大﨑と昨季のラスト2試合で起用された左利きの宮。SBは西と初瀬。中盤はアンカーに山口、インサイドハーフにはイニエスタを始め、三田、三原、郷家らがおり、前線にはビジャ、ポドルスキ、古橋、田中順也らがいる。
昨季のやり方を踏襲するならば横幅を作るのはSB。4-3-3からSBが高い位置にでて前線のWGは中に入る。つまり3トップの両サイドがハーフスペースでポジションを取る。このハーフスペースにスペシャルな選手がいることはかなりのメリットになるので、昨季終盤は古橋やウェリントンCFに置き、右WGにポドルスキ、左WGにイニエスタ、中盤には伊野波をアンカーに入れ藤田、三田をインサイドハーフに置くことでイニエスタの守備の負担を減らしながら中盤はバランスを取れる選手を置き、ボールを持っていない時は4-3で守るという形もとっていた。
ボールを保持するにはイニエスタがインサイドハーフにいたほうがスムーズになのは間違いないので、おそらくイニエスタの基本ポジションはインサイドハーフになるのではないか(おそらくそれをやりたいから山口蛍を獲得している)とは思うが、リージョはフォーメーションに選手を当てはめるのではなく、理想のフットボールをするために選手の個性を見て並び方を決める監督なので山口、三原、三田で中盤を組みイニエスタを左WGに置くという形に変化していく可能性もある。
■プレビュー
セレッソ大阪の開幕戦先発メンバーは、布陣はおそらく4-2-3-1。選手に関してはキャンプ中に複数出てしまった怪我人との兼ね合いもあるが、GKにはキム・ジンヒョン、DFラインは右から松田、ヨニッチ、木本、丸橋。ボランチには藤田とソウザ。SHは右に水沼、左に清武。トップ下に奥埜。1トップに柿谷という形になるのではないだろうか。怪我人との兼ね合いといったのは左SHの清武と1トップの柿谷で、清武はプレシーズンマッチ最後の山口戦で復帰したもののプレータイムは20分ほど。それを考えると、先発には田中亜土夢を起用し清武はベンチからということも考えられる。
またこの山口戦では柿谷が左足首の違和感ということでメンバー外となっていた。「山口戦は大事をとって休んだので万全」とのコメントも出ているのでおそらく問題ないとは思うが、もし状態が悪いならブルーノ・メンデスや都倉が起用されることになるだろう。
一方のヴィッセル神戸の先発メンバーだが、ビジャ、イニエスタ、ポドルスキのワールドカップ優勝経験トリオはおそらく問題なく先発入り。また山口、西、初瀬の国内移籍新加入組も共に先発メンバーに名を連ねそうだ。
布陣は4-3-3でGKには前から、DFラインは西、大﨑、宮、初瀬。アンカーに山口でインサイドハーフに三原とイニエスタ。3トップはポドルスキ、ビジャ、三田と並ぶのではないだろうか。
左WGに三田が入るのはイニエスタとのポジションチェンジも考えてのことで、イニエスタと三田がポジションを入れ替えると昨季終盤の4-3で守備をしていた中盤3人の構成に近い形となる。
セレッソの布陣を4-2-3-1としたが、4-2-3-1の布陣で並んでいることはおそらくほとんど無い。
ボールを保持時には丸橋が高い位置に進出し、松田、ヨニッチ、木本の3バック。ボランチにはソウザと藤田。水沼は右に張り出すが、清武は中央に入ってきて、トップ下の奥埜は少し流れる3-4-2-1の布陣となるだろう。
そしてボール非保持時には、敵陣からボールを奪いに行くときには奥埜が前線で柿谷と並ぶ4-4-2。自陣にボールがあるときには奥埜がアンカーを見る形の4-4-1-1の形になると思われる。
ソウザがトップ下で奥埜がボランチという情報も出ているが、個人的にはソウザは前にスペースがあって出ていく状況の方がより能力が活きると思うし、奥埜はボランチもできるが元々はアタッカー。ソウザが出ていったときは奥埜がカバーにも入るという関係も作れるので、そう考えると奥埜がトップ下でソウザがボランチになるのではないかと考えている。
試合のポイントとなるのはセレッソのビルドアップとなるだろう。
今季のサッカーはDFラインからというよりもGKからボールを繋いで攻め込む。
先週の山口戦でもこのときの形自体は既にチームに落とし込まれているのだが、認知という部分でエラーもまだまだ多く失点シーンはビルドアップのミスから生まれている。
しかし一方で高い位置からプレッシングを仕掛けてくる山口の守備を逆手に取るようなボール運びができていた場面も何度かあり、得点こそ無かったが前半途中に山口は守備の陣形を4-3-3から4-4-2に変えざるを得ない状況に持っていくこともできていた。
昨季と全く異なるやり方であることを考えると一朝一夕でできるようになるとは考えにくいので、この試合も含めておそらく今季序盤はトライ・アンド・エラーを繰り返すこととなるだろうが、その中で前線に届けることができたボールを柿谷を始めとする前線が得点を挙げることができるかがポイントとなるだろう。
そして、ロティーナ監督はボールを保持しながらのポジショナルプレーで相手を崩すという理想を持ち、それを実践させながらも、ヨーロッパの監督らしくリードを得た状況で試合終盤を迎えたときには勝利するために試合を殺しにかかることも厭わないという一面も持っている。
この試合でも、ぜひともリードした状況で試合終盤を迎え、現実的に試合を殺しにかかる様を見てみたい。
※今季の選手名鑑を更新しました 選手名鑑2019
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