2013年5月5日日曜日

5/3 Jリーグ第9節 VS 湘南ベルマーレ @ Shonan BMWスタジアム平塚

湘南ベルマーレ00前半03セレッソ大阪
0後半3
延長前半
延長後半
PK戦
フォーメーション
湘南ベルマーレセレッソ大阪
選手名番号位置シュートシュート位置番号選手名
阿部 伸行1GK00GK21キム ジンヒョン
鎌田 翔雅2DF00DF3茂庭 照幸
宇佐美 宏和4DF00DF14丸橋 祐介
大野 和成22DF01DF17酒本 憲幸
古林 将太5MF11DF23山下 達也
ハン グギョン7MF33MF2扇原 貴宏
永木 亮太6MF23MF6山口 螢
高山 薫8MF12MF16枝村 匠馬
梶川 諒太23FW11MF30シンプリシオ
大槻 周平19FW15FW8柿谷 曜一朗
菊池 大介10FW24FW20杉本 健勇
安藤 駿介21GKGK22多田 大介
島村 毅30DF0DF33椋原 健太
亀川 諒史26MF01MF10楠神 順平
猪狩 佑貴20MFMF18横山 知伸
中川 寛斗34MF0MF29小暮 大器
馬場 賢治17FWFW9エジノ
武富 孝介28FW00FW13南野 拓実
11シュート21
13GK5
4CK7
8直接FK5
3間接FK1
3オフサイド1
0PK0
湘南ベルマーレセレッソ大阪
得点山口(47')
柿谷(79')
柿谷(88')
菊池→中川(62')
高山→亀川(69')
大槻→武富(74')
交代酒本→椋原(70')
シンプリシオ→楠神(72')
枝村→南野(89')
警告
退場

ゴールデンウィークで金曜日の開催となったアウェイ湘南戦。
内容は低調だった3月は3勝1分と負けなしだったが、内容は上向きながらもが4月はナビスコカップ東京戦に勝利したのみでリーグ戦は2分2敗と勝ちなしとなってしまったセレッソと、7節の大分戦でようやくリーグ戦初勝利を上げたが前節の磐田戦では大敗し、ナビスコカップを含めても今シーズン勝ったのはリーグの大分戦とナビスコカップの甲府戦の昇格チームのみの湘南という状況での対戦。

セレッソは、大分戦で退場になった藤本と、その試合でおそらく左足のモモ裏を痛めた新井場が欠場となり、CBには山下、左SBには丸橋が入る。
またベンチからブランコが外れ、練習で良いプレーを見せている楠神と椋原が入る。
椋原に関しては、継続してベンチ入りしている横山はCBでの出場の可能性があるのでボランチとして黒木が入る事も考えられたが、ここ4試合継続してベンチ入りしている小暮はルーキーなので厳しい状況でデビューさせるわけにもいかないという事でベンチ入りになったのでは無いかと思われます。

一方の湘南は磐田戦の大敗を受けてメンバーを若干変更。
1トップに大槻でシャドーに梶川と菊池とし武富はベンチ、また磐田戦はシャドーだった永木をボランチにもどしてきた。

■マッチアップ
マッチアップ
大分戦に引き続き3バックのチームとの対戦となる湘南戦。
FWの枚数、中盤の形が違うものの、やはり例によってマッチアップが噛み合ってない所があります。
ただ、前節の大分と今節の湘南は同じ3バックとはいえ、噛み合っている所、噛み合っていないところの活かし方が異なるチームでした。

■前で守るか、後ろで守るか
湘南は攻守に前へのスピードに特徴があるチーム。
前線の1トップ2シャドーから積極的に前に出て守備をし、そこで奪ったボールをWBやボランチも前に飛び出してくるショートカウンターで攻めてこようとしてくる。
セレッソのファーストプレー
その湘南に対して、セレッソのキックオフ直後に見せたファーストプレーはロングボール。
セレッソはキックオフのボールを扇原に戻す。さすがにそこにはシャドーがプレッシャーをかけにくるので扇原自身は蹴る事ができなかったが、この試合ではその隣には丸橋がいるのでそこに簡単にはたき、丸橋が一気に前線の杉本めがけてロングボールを入れる所からゲームが始まる。
セレッソの後ろをフリーにする動き
そしてもう1つ用意されてたのが扇原がDFラインに降りるプレー。
まずセレッソは2CBを右にスライドさせて扇原がCBの左に下り、両SBをあげる事で1トップ2シャドーの守備をボカシにかかる。
通常の4バックに対する湘南のプレッシング
1トップ2シャドーの守備がはまらない場合、通常は5-4-1の形で守る事になるが湘南としてはできるだけ前でボールを奪いその勢いでショートカウンターをしたい。
その場合相手が4バックのままの形だと1トップがCB、シャドーがSB、ボランチがボランチを捕まえる事で前でハメる様にできるのだけど、
3バック化する事で捕まえる相手を入れ替えてしまう
セレッソは3バックの形に変形してビルドアップを始めるので、この時のマッチアップ的に茂庭と扇原をシャドーが、SBはWBが見る形になってしまう。
3バックの横、WBの後ろのスペース
となると湘南のWBの裏、3バックの横にスペースができてしまいます。
ここにセレッソのSHを見るべきだった湘南WBが前に出てしまい、セレッソのSHも中央よりのポジショニングを取るのでボランチが気にしないといけなくなった事で、低い位置では比較的自由にボールを持てるシンプリシオや、そのシンプリシオを見るためにシャドーが絞れば比較的フリーでボールを受ける事ができる扇原や酒本・丸橋の両SBからロングボールを入れ始める。
WBがSBを押さえる形になってしまっている以上、このスペースは3バックが出て行って対応することになるんだけど、そうなれば今度は3バックの間も空いてきてしまう事になり、この裏を狙ったロングボールで序盤はセレッソがペースを握る事になる。
5-4のブロックでの守備
そこで湘南は前で捕まえるのを止めハッキリ5-4のブロックを作って人数をかけて守ることにする。
こうなるとスペースを消されてしまったセレッソは時間の経過と共にボールは持てるがなかなかフィニッシュの形を作れない・攻め切れないという状況になっていく。

■湘南の攻撃
カウンターでサイドのスペースを狙う
湘南の攻撃はカウンターがメイン。
前で捕まえられなくなった事で攻撃の開始位置は低くなるがその分スペースはあるよね、という事でワントップの大槻がサイドに流れてボールを受け、そこにシャドーやWBが上がって来るという形を取る。
同サイドに人数をかける攻撃
スペースがあるとはいえセレッソのCBは対人に強く、また湘南のFWも大分の森島や高松の様な強さも無いのでJ1でそう簡単には起点を作ることはできない。
ただ湘南はシャドーが同サイドに流れてくるなど、WB、シャドー、ボランチの1枚とボールサイドに人数をかける事でなんとかカバーしようとしてくる。
前半14分には左サイドで人数をかけて高山に抜け出される事で少し危ないシーンも作られてしまっていた。
また湘南が5-4のブロックで人数をかけるようになってからは、前が詰まってしまっているのでセレッソは効果的な攻撃ができなくなりミスからカウンターを受けるシーンもしばしば見られた。
ただ、湘南の攻撃は同サイドで人数をかけるものの詰まった時にサイドチェンジをするということがほとんどないので、その攻撃にセレッソが慣れてしまうとセレッソの4-4で十分対応できる様になっていった。

■セレッソの1点目
1点目の起点
という事で試合が膠着してしまうかも…という状況だったが、後半の立ち上がり47分にセレッソが先制する。
湘南が左サイドで人数をかけたいた中、高山が自分のミスをカバーした事でポジションが入れ替わっていた状態で始まった湘南の攻撃。
クサビのパスを菊池がフリックしワントップの大槻へというボールを茂庭が前でインターセプトしセレッソボールに。
そのボールを扇原〜山下〜丸橋と低い位置でゆっくりボールを繋いだので、人数をかけて攻撃していた事や後半の立ち上がりという事もあって、湘南の守備が前にでる素振りを見せた。
そこを、この試合のロングパスの出どころは扇原だけでは無いよって事で前線で2対2になってるのに気がついた丸橋がDFラインの裏へ一気にロングパス。
それを収めた柿谷が杉本につなぎ、杉本は後ろから飛び出してきた山口に冷静にパス。フリーの山口が落ち着いて決めた。
セレッソが大分戦にはいなかった扇原以外の起点、丸橋がそこにいる意味を出せたシーンなんですが、湘南も入れ替わって最終ライン近くの中央にいた高山は自分の後ろが2対2になってるなら本職じゃなくてもせめてカバーには走らないと。というか、自分より後ろから出てきた山口は本来のポジションでもマッチアップ相手だった訳なんだから、CBのカバーは無理だったとしてもせめてそこは付いておいて欲しい所でしたがゆるい対応をしてしまい、柿谷の技術・杉本のタメ・山口の飛び出しとセレッソの良さが出て先制点となる。

■前に出ざるを得なくなった湘南
この失点で湘南は5-4で後ろで守ってるだけという訳にはいかなくなる。
3バックの横のスペースの使い方2
という事で湘南は再び前から捕まえようとしてくるんだけど、そうなればまた前半立ち上がりに狙われた3バックの横のスペースが空いてしまう。
という事でセレッソはSBから縦に食いついてくるWBの裏、3バックのサイドのスペースに2列目や2トップの1が流れてボールを受けるという形が増えてくる。
この時この3バックの横に出しているのが酒本と丸橋で、この2人がクロスだけでなくこういうスペースへの縦パスを簡単にだせるのは大きい。
62分〜
湘南は62分に菊池に代えて中川をそのままのポジションに投入。
前節の磐田戦で出場し直後は戸惑っていた様だが、時間の経過と共になかなかいい動きを見せていたので2試合連続でチャンスをもらえたという形。
しかし状況は変わらずセレッソ中から外への展開を見せるなどセレッソペースのまま。
74分〜
69分に湘南が高山に代えて亀川、セレッソも70分に酒本に代えて椋原、72分にシンプリシオに代えて楠神、74分に再び湘南が大槻に代えて武富と湘南は流れを変えようと、セレッソは追加点をあげようと両チームが一気に動き出す。
高山は失点に絡んでいたところもあるが、ほとんど特徴は出せていませんでした。。
酒本は急遽交代だったのでもしかしたら足をつらせたか、またシンプリシオも当初楠神は枝村との交代を予定したので、柿谷が足を痛めてゲームが止まった時に何かコミュニケーションがあったのかも知れません。
大槻は前半から飛ばしていたので運動量の関係があるかもしれません。またこの武富投入のタイミングで中川がボランチに下りて永木がシャドーに入っている。

そして79分。
スローインからの展開で、杉本が中央に戻したボールを自分よりも後ろに楠神がフリーでいる事を確認した上で扇原がスルーして飛び出す。そのボールを楠神がワンタッチの浮き球パスで出し、それをさらに扇原が左足のアウトでダイレクトで戻したボールを柿谷が決めるという美しいゴールで2点目。
さらに88分には相手ボールを奪った杉本から柿谷へ出して山口とのワンツーから決めて3点目と終盤に一気に2ゴールを決めて3-0。
最後に小暮のデビューも期待されたが、酒本が早い段階で下がってる事もありセレッソの3枚目の交代は当初楠神が変わる予定だった枝村に代えて南野となりそのまま試合終了。
今シーズン初めて3点を取っての快勝となった。

■湘南が作る危険な形
シャドーの動きに引っ張られるボランチ
後半の両チームが選手を入れ替えていた72分にセレッソにとって嫌な攻撃をされていた。
形としてはまずWBに入った亀川がCBからのボールを引き出す為に引いてきて、そして同時にシャドーの梶川が左サイドに飛び出していく。
バイタルエリアでスペースを作られてしまう
そうなると右SBの椋原が亀川に付いて出て行き、ボランチの山口が梶川についていく。
こうなるとCBの前が扇原だけになってしまってスペースを作ってしまい、このスペースをボランチに使われてしまいます。
プレビューでも書きましたが、このボランチを動かされて中央を空けてしまう形が一番イヤでした。ヤラれるとしたらこの形からじゃないかな?と思っていました。
この時は結果的に少し押しこまれながらも最終ラインでなんとか防ぎ、またその直後に2点目が入った事で楽になりましたし、湘南はカウンター気味に人数をかけてプレーする事が多かったのでこういう形をあまりつくられる事も無くって良かったです。

湘南は同サイドで人数をかけて縦へという形だけじゃなく、落ち着いてボランチを動かす形や、途中で書いた様なシンプルに外から外へのサイドチェンジを使って来られたほうが嫌だったかなあと思いました。
教えていただいたところによるとサイドチェンジは去年からあまりやっていなかったとの事ですので、精度の問題なのでしょうか。湘南としては、中途半端にサイドチェンジしてそこを引っ掛けられてカウンターを受けるとかなり危険なんで、それなら詰まってる所で失ったほうがまだマシだろって事なのかもしれません。

■その他
1点目のシーンは、大分戦の時に感じた「丸橋がいたらこういう攻撃ができるのに」という形そのものでした。
扇原の前や横に同じように左足で長いボールを蹴ることができる選手がいれば本当に大きいです。
まあそれがあればというのも前線に柿谷というスペシャルな選手がいるからなんですけど(笑)。
柿谷は本当にすごい選手になってきました。

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