2015年11月25日水曜日

11/23 明治安田生命J2リーグ第42節 VS 東京ヴェルディ @ キンチョウスタジアム

第42節
2015年11月23日(月)14:00KO 金鳥スタ

スタジアムキンチョウスタジアム主審家本 政明
入場者数12,013人副審相樂 亨、三原 純
天候 / 気温 / 湿度雨 / 18.1℃ / 90%第4の審判員岡 宏道
スターティングメンバー
セレッソ大阪C大阪
 
東京ヴェルディ東京V
 
  • 監督
  • 大熊 清
 
  • 監督
  • 冨樫 剛一
セレッソ大阪C大阪
東京V東京ヴェルディ
今回対戦今季平均
データ項目セレッソ大阪東京ヴェルディセレッソ大阪東京ヴェルディ
FK22141515
CK6765
PK0000
シュート13121111
警告/退場3/02/01/02/0

<監督・選手コメント>

セレッソ大阪 大熊清監督
東京ヴェルディ 冨樫剛一監督

セレッソ大阪 茂庭選手、山下選手、中澤選手、楠神選手
東京ヴェルディ 中後選手
東京ヴェルディ 井林選手、平本選手、永井選手


いよいよ2015年明治安田生命J2リーグも最終節となった東京ヴェルディ戦は、プレーオフを見越して最終節直前というタイミングで監督交代に踏み切ったセレッソが2-0で勝利。セレッソは4位でプレーオフ突入となり、勝利でのみプレーオフ進出の可能性があった東京ヴェルディは8位となりシーズン終了となった。

■メンバー
セレッソは山口蛍が日本代表から戻り2試合休んでいた丸橋も復帰、しかし扇原が出場停止でパブロとマグノクルスがコンディションに問題を抱えているという状況のため、右SBには田中、ダブルボランチには山口と橋本、2列目には関口と楠神、前線には田代と玉田の2トップとなる4-4-2を採用。パブロ、エジミウソンはベンチスタートとなっています。

一方のヴェルディは高木善朗が出場停止という事で、前線を杉本と平本の2トップ、2列目にはアラン・ピニェイロと南が入る4-4-2。
前節終盤にはパワープレー要員として前線で投入されたウェズレイ、高木大輔、永井秀樹、ブルーノ・コウチーニョはベンチスタートとなっています。

■試合の流れ
今回はいつもと少し違う形で書きます。
立ち上がりは長いボールを使う攻撃と、高い位置からの守備が両チーム共通。セレッソとしてはシーズン最低の内容だった過去2試合に比べると攻守の切り替えのスピードが早くなっていて、1つのアクションに対して連動する人数も増えていました。
前半にも関わらずお互いゴール近くまでボールを運ぶ事が多い立ち上がりでしたが、決定的なシーンはほとんど無し。決定機の一歩手前がいくつかという状況でしょうか。ただセレッソの方が相手ゴール近くにまでボールを運んでいました。
そんな中で前半30分に玉田のCKから茂庭が頭で合わせて先制。茂庭はFC東京の選手だった2004年6月19日の名古屋グランパス戦以来11年5ヶ月ぶりのJリーグ通算2点目。ちなみにこの1点目の時は相手GKが川島、右足で押し込む様な形で決めています。

【J過去動画】茂庭照幸、右足を伸ばして初ゴール
http://sports.yahoo.co.jp/video/player/18119

この先制ゴールの後はカウンターのかけあいの様な形になり、ヴェルディはアラン・ピニェイロと杉本のポジションを前半38分頃に入れ替えました。
38分頃〜
前半は1-0でセレッソがリードで終了。
後半も交代無しでスタートします。

後半もカウンターのかけあいの様な状況は続き、53分にアラン・ピニェイロがCKから山下のマークを外してフリーでヘディングするもポストに跳ね返されると、そのボールを拾ったセレッソはカウンターから楠神がシュート。
さらにインターセプトの連続など後半終了間際かの様なオープンな展開になっていきます。

追加点も再びセレッソ茂庭。69分今度は左サイドからの関口のCKをニアで合わせて2点目。
1点目をとってから2点目までは11年5ヶ月かかりましたが、2点目から3点目はわずか31分で達成します。
最終メンバー
その後ヴェルディは70分に南に代えて永井、76分にアラン・ピニェイロに代えて高木大輔、85分に安在に代えてウェズレイを投入。
セレッソは75分に茂庭に代えて中澤、79分に楠神に代えてパブロ、83分に玉田に代えてエジミウソンを投入。
関口の所からカウンターを浴びまくっていたからかヴェルディのウェズレイは投入時にはCBで田村が左SBに入りましたが、90分を過ぎると前線に。
しかしそこまでパワープレーというわけでもなく、しかも安在を下げた後もカウンターから関口にGKと1対1の場面を作られ、最後は杉本がゴール前でシュートを放つもキム・ジンヒョンがセーブし試合終了。
2-0でセレッソが勝利となりました。

■変わった所・変わっていない所
監督が代わりセレッソは、攻守の切り替えのスピードと、1つのアクションに対して連動する人数も増え、サポートの人数も増えていました。
停滞の原因1
しかしポジショニングやどこに走るかの精度は変わらず。両SHは中に入り、中へ中へと入り込むシーンがほとんどです。
ヴェルディの守備
ヴェルディは守備ブロックを作った時に人についていくので、両SBが上がると6-2みたいな形になるんですが、それでも中央にいってしまう、またSBは相手の前からアーリークロスを上げるばかりなのでなかなか崩せない状況でした。
サイドを崩しにかかる形
前半24分の関口のクロスからこぼれ球を楠神が詰めるもポストに当たったシーン。
これがおそらくカウンター以外でこの試合唯一の相手を崩した形ですが、この時はアーリークロスの跳ね返りからの展開でアラン・ピニェイロが前に喰い付いて入れ替わる形になったというラッキーな形でしたがサイドを攻略出来ています。
クロスを上げる時の状況
サイドを崩した結果、クロスを上げる状況がこの形になったのですが、最終ラインの真ん中にいくら人数をかけようともサイドを崩す事ができればこのような形を作ることが出来るので、ここは意図的に出来るようになってほしい所です。人数をかけてブロックを落として守られた時もここに進出できるとチャンスを作る事ができます。
また、このシーンは関口は相手DFとGKの間に速いボールを入れますが、田代は反応出来ていませんでした。クロスの時のニアもそうですが、この状況では前に入って欲しい所です。

他にも、例えば前半や後半の早い時間からオープンな展開になった所はヴェルディの攻撃に助けられた部分も大きいですし、チームのクオリティが上がったかと言われると微妙なんですが、そんな事は十分承知の上。
ただ、できればこの24分のシーンの様ないい形を作る事ができて、田代がニアに入れる様になれば、得点のチャンスも増えますから、こういった形を数多く見れるようになれればいいかなと思います。

■その他
この試合は「監督解任ブースト」かどうかはわかりませんが、サッカーの質的な内容は別にして、このタイミングで大熊監督に代えることで期待していたものは上手く出せたんじゃないかと思います。
これでシーズンを戦うとなると質的な面で不安でいっぱいになりますが、ここからは最大2試合。また対戦相手も愛媛・長崎・福岡なので、タイプ的にも十分勝負はできるんじゃないかと思います。
福岡以外に可能性があったのは磐田でしたが、対戦結果じゃなくやり方として福岡よりも磐田の方がキツいかなと思っていました。

今回はあえて書き方も代え、図もほとんど使いませんでした。
来シーズンの事とかは全て置いておいてまずはプレーオフの愛媛戦。
この試合はそこに向けた一歩目として上々だったと思います。




8 件のコメント :

  1. 分析ありがとうございます。

    磐田より福岡の方がいいかな、というのは私も同感ですね。
    このやり方だと正直、川辺や小林あたりにチンチンにされそうです(笑)

    しかしこの試合に関しては、被るわ、球離れ悪いわ、合わないわで、今まで以上に田代にイライラしてしまいました。
    今に始まったことではないんですけどね、、、

    こんなことなら、プレーに全く絡めなくても、前で張っといてくれるだけエジミウソンの方が見たかったです。

    そういえば、今年玉田とエジミウソンの2トップでスタートした試合ってありましたっけ?
    玉田の怪我のタイミングとかもあると思いますが、少なくともほとんどやってないですよね?

    個人的にはベストの組み合わせだと思ってるので、是非やってほしいんですが、大熊さんはこの組み合わせも選択肢にあるんでしょうかね?

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    1. エジミウソン玉田の2トップスタメンはありましたけど、うまく行きませんでしたね。
      エジミウソンは相手DFがいなければ良い位置にいるかもしれませんが、下がった玉田やサイドからFWがパスが出せるスペースに走り込むのは間に合わない、スピードと高さがJ2でもしんどい感じです。1ゴールすごいの決めましたけど、アベレージが低すぎて、リスク比較でもはや出してもらえてないというのも増えて悪循環です。ここでエジミウソンに戻すのは監督を変えた意味が無いです。
      たしかにこの試合の田代は考え過ぎなのかいつにも増してひどかったですが、それでもルーズボールへの高さで競り合いで効いてましたから勝利に近いのは構造理論ではなく統計理論によって田代玉田でしょう。
      エジミウソンは試合終盤に相手ゴールの近くに歩を打つ感覚で使うのは良いと思います。

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    2. お2人方ともコメントありがとうございます。
      玉田とエジミウソンは岐阜戦でやりましたけどダメでしたね。
      エジミウソンは多分もっと動き出しのタイミングで上手く使ってあげれば活きると思いますが、詰まってから使おうとするのでノッキングを起こしてモッサリ感が出てしまっていますね。
      とはいえ2トップはどっちでも良いと思いますよ。
      大熊さんも選択肢にはあるようですし。

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  2. いつも丁寧な分析ありがとうございます。

    勝っていいムードでプレーオフに入れるんで良かったです。

    ご指摘のあったSHのポジショニング、心配です。
    特に楠神が自由に動き回りすぎだったように思います。
    ボランチがサイドをカバーして中が薄くなると、そこを狙われるんじゃあないでしょうか。

    愛媛戦では全体のバランスを考えて、攻守の切り替えを早くして、勝ちきって欲しいと思います。


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    1. 同感です。
      パブロのコンディション次第ですがパブロスタメン、楠神がサブというのが効果的だと思います。終盤の楠神の入れどころとしては、前線の4人のところのどれでもスイッチが変わりますしこの時期にしていまだ良くも悪くも浮く選手なのでバンド的なスーパーサブがPOで生きるんじゃないかと。この試合の途中出場のパブロはなんだか分からないことづくしだったのでそれはそれで心配なので見極めてスタメン決めてほしいですが。いずれにせよこの試合中に合わなかった部分を合わせていくだけで、趣旨や方向は変えることはないと思います。

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    2. お2人方ともコメントありがとうございます。
      しかも楠神は一番サボりがちですからね(苦笑)。
      この試合でも副音声にしてみると途中で戻ってこない楠神を大熊さんが大声で「順平!順平!」って何度も呼んでいます(笑)。
      この試合のパブロは明らかにコンディションが悪そうでしたけど、今はかなり戻っているので次はパブロでもいいかもしれませんね。

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  3. 今回は、決勝の90分+アディショナルまでのチーム内外の雰囲気を考慮されたドラマ仕立ての書き方になっていてこれはこれで分析というより実況解説のようですが、プレイオフが終わってから詳しく聞ければ良いかなとこちらも思ってしまいます。

    ただ、プレビューでは、
    >セレッソにとってこの試合のポイントは距離感・決定力・連携・我慢・意識・球際です
    とおっしゃっていましたが、それぞれいかがだったでしょう?

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    1. コメントありがとうございます。

      プレビューで書いた「距離感・決定力・連携・我慢・意識・球際」
      ってのは実はちょっと意地悪な意味で使っています(笑)。
      この「距離感・決定力・連携・我慢・意識・球際」って言葉は、何年もかけてかなり戦術的に詰められた中で使うならそれぞれの言葉に意味を持ちますが、そうではない通常の状態で使うと、実は具体的ではないから何を言ってるのかよくわからないけど何か言ってる気になるいわゆる「マジックワード」です。
      なのであえてそれを使うことで「気合だ!」って意味で使いました(笑)。

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