2018年9月21日金曜日

明治安田生命J1リーグ 第27節 vs 湘南ベルマーレ プレビュー

2018年9月22日 19時00分:Shonan BMW スタジアム平塚

予想スタメン

明治安田生命J1リーグ 第27節、セレッソ大阪は敵地Shonan BMW スタジアム平塚で湘南ベルマーレ今月3度目の対戦となる。


■今季の対戦

今季湘南とは、3月31日の第5節にキンチョウスタジアムで対戦しその試合ではヤン・ドンヒョン、杉本のゴールで2-1で勝利。さらに先日のルヴァンカップ準々決勝でも対戦し、敵地Shonan BMW スタジアム平塚で行われたファーストレグは3-0で敗戦。ヤンマースタジアム長居で行われたセカンドレグは2-2の引き分けと通算3度の対戦で1勝1分1敗となっている。

まず3月31日のリーグ戦ではセレッソは4-4-2で対戦。清武、ソウザ、山村が離脱している中でボランチは山口とリーグ戦2試合目のオスマル。2列目には水沼と高木。2トップはヤン・ドンヒョンと柿谷が入り、山口と共に日本代表のヨーロッパ遠征から戻ってきたばかりの杉本はベンチスタートとなっていた。
一方の湘南は変わらず3-4-2-1。最終ラインのセンターにはアンドレ・バイーア。ダブルボランチには菊地と秋野が入りシャドウには石川と松田天馬、1トップには野田が入っていた。
試合展開は湘南が5-2-3の形でハイプレスには来るのだが、マッチアップが合わない相手でセレッソはロングボールを使うので中に絞るSHのポジショニングに引っ張られるタカチで湘南のダブルボランチがが連動しきれない。その結果セレッソはSBが時間を貰える形になり立ち上がりからセレッソがペースを握っていた。
先制ゴールはそんな試合序盤。キム・ジンヒョンからのロングキックにヤン・ドンヒョンが競り勝ち、セカンドボールを拾った水沼が戻したボールをヤン・ドンヒョンが豪快に決めた。

湘南のプレッシングとショートカウンターを機能させなかったセレッソだったが、ミスマッチを使った両ワイドからの攻撃は捕まえきれず、35分にルーズなファーストディフェンスの隙を疲れる形でWBの外側をさらに上がってきたCB大野のクロスを右WBの岡本が決めて湘南が同点に追いつく。

ここからは湘南が定位置攻撃をしかけ、セレッソが湘南の3バック脇をカウンター気味に狙うという思わぬ展開となるが最後に決めたのは途中出場の杉本。
3バックの外側でボールを受けた杉本がドリブルでボックス内に侵入しアンドレ・バイーアの股を抜くシュートで決勝点を決めセレッソが勝利している。

ルヴァンカップの2試合については、間に磐田戦しか挟んでいないあまりにも近い試合なのでポイントのみ。
この対戦ではでは同じ3-4-2-1でマッチアップがかみ合っている両者。
ファーストレグでは、マッチアップがあっているということは自分と対峙しあう選手が常に近い位置にいるということでもあるので、その分湘南のハイプレスが威力を発揮。WBや3バックのサイドが時間とスペースをもらえずビルドアップが機能不全に陥り、さらに長いボールではヤン・ドンヒョンが全く納められない。
その結果、前残りしている柿谷と清武の両シャドウが強みを発揮できず、オスマルとソウザのボランチ脇を徹底的に使われ3-0の完敗。

一方セカンドレグでは、湘南は同じゲームプランで挑むも大量得点が必要なセレッソはプレッシングを受けても構わずどんどん前にボールを送ることでプレッシング自体を無効化。
しかし、2点を奪うも前がかりになりすぎて2失点を喫するという前半だった。
後半に入り湘南はプレッシングをやめ5-4-1の迎撃型に変更。後半は両者無得点で2-2の引き分けに終わっている。

■現在の湘南ベルマーレ

ルヴァンカップでの特にファーストレグでのインパクトが強いだろう湘南だが、ここまで8勝9分9敗の勝ち点30。入れ替え戦圏の16位柏とは勝ち点差1しかなく、1試合消化が少ないとはいえその試合も川崎戦。決して余裕のある状況ではない。
ルヴァンカップファーストレグとその直前の第25節長崎戦で勝利したが、その直前の第20節から第24節までの5試合を2分3敗と勝利を挙げられず、また前節第26節の鹿島戦でも敗戦。
鹿島戦の内容は悪くなかっただけに一時の状況を取り戻せたとも言えるが、ここからセレッソ戦、川崎戦と続く中でどうなるかというところだろう。

湘南の特徴はハイプレス。5-2-3の形で前線3人が連動してプレッシングをかけ、ボランチ同士、サイドでWB同士で距離を詰めボールを奪う。
ただ高い位置からボールを奪いに行くということは広いエリアを守るということ。なので前線でボールを奪えないと後ろにはスペースがあることになり一気にボールを前進される危険性もある。
また湘南の場合は例えば横浜FMのハイラインや川崎が高い位置からボールを奪いに行くのとは異なり、ボールを保持するためにボールを奪いに行くというよりも奪ったボールで速く攻めたいというのが狙い。
なのでボールを失う回数も多く、またボール保持の形も不十分なので、一気にアタッキングサードにまでボールを運ばれる回数も多く、ディフェンシブサードでの被プレー数、自陣30m以内被プレー数、ペナルティエリア内被プレー数はリーグワースト。WBの裏、3バック脇のスペースにも入られてしまい、自陣ペナルティエリア右脇での被プレー数がリーグワースト2位、ペナルティエリア左脇での被プレー数もリーグワーストとなっており、この両脇にボールを入れられることに繋がる被スルーパスもリーグワースト2位、そしてこの両脇からボールを入れられる被クロス数もリーグワーストとなっている。
このあたりが暑さが厳しい8月に勝利を挙げられなかった要因だろう。

そして湘南の攻撃といえば「縦に速い」というイメージがあるが、その要因になっているのはミドルサード。
湘南はボール保持率が低いのでプレー数自体は全体的に少ないのだが、比率でみるとディフェンシブサードがリーグ2位、ミドルサードがリーグ18位、アタッキングサードがリーグ12位となっている。
つまり低い位置ではボールを持つがそこから一気に前線に。特にミドルサードではほとんど手数をかけていないのである。
しかし前節の鹿島戦。試合自体は湘南が攻撃する時間も長かったので内容は悪くなかったとの見方もできるが、鹿島は湘南にミドルサードでボールをもたせた。これにより湘南は得意にスピードのある攻撃ができずボールを持つものの決定的な形自体はそれほど作れなかったという見方もできる。

■プレビュー

湘南ベルマーレのメンバーだが、選手が入れ替わることの多い前線とボランチのポジションで今節はイ・ジョンヒョプの1トップに梅崎と小川のシャドウ、斎藤と石川のボランチが濃厚とのこと。
その他はWBには岡本と杉岡、3バックは山根、坂、大野、GKには秋元とルヴァンカップセカンドレグのメンバーが入りそうだ。

一方のセレッソ大阪のメンバーだが、負傷で離脱していた杉本と清武が復帰しており、杉本は先発復帰が濃厚とのこと。またシャドウには山村と高木が入る形になり、柿谷、清武はベンチスタートとなりそう。ボランチから後ろはいつものメンバーが並ぶことになるだろう。

この試合で今季4回目の対戦であり、さらに今月だけで3度目の対戦。
湘南はハイプレスからのショートカウンター。セレッソはロングボールを交えながらのボール保持。
お互いの手の内は十分把握しているだろう。
この中でどちらがどういう対策を取るのか。何をして何をさせないのかに注目だろう。
セレッソが予想通りの先発メンバーだと、シャドウには守備面、さらに攻撃時にはボールを納める動きとスプリントを求めていることになる。これは湘南のハイプレスを外し、3バックの脇を狙うというかなりオーソドックスな湘南対策だが、それを機能させないために湘南がどういう手を打ってくるか、またセレッソはその対策を上回るためにどういう形をとるのか。
狙い通りに前線にボールが収まり、3バックの脇に高木がスプリントをしかける場面が見られると勝利にはかなり近づく。

またセレッソは、湘南が相手にCKを与える回数がリーグ最多というデータも持っているだろうから得意のセットプレーも準備していることだろう。

20日弱で3度目の対戦というある種難しい試合にはなるが、きっちりと勝利しACL出場権争いについていきたいところだ。

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