2015年5月25日月曜日

5/24 明治安田生命J2リーグ第15節 VS ロアッソ熊本 @ うまかな・よかなスタジアム

第15節
2015年5月24日(日)16:03KO うまスタ

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スタジアムうまかな・よかなスタジアム主審山本 雄大
入場者数13,132人副審清野 裕介、正木 篤志
天候 / 気温 / 湿度晴 / 25.1℃ / 42%第4の審判員上田 隆生


スターティングメンバー
ロアッソ熊本熊本
 
セレッソ大阪C大阪
 
  • 監督
  • 小野 剛
 
  • 監督
  • パウロ アウトゥオリ
ロアッソ熊本熊本
C大阪セレッソ大阪
今回対戦今季平均
データ項目ロアッソ熊本セレッソ大阪ロアッソ熊本セレッソ大阪
SH411812
FK12181414
CK7754
PK0000
警告/退場0/01/01/02/0

<監督・選手コメント>

セレッソ大阪 パウロ・アウトゥオリ監督
ロアッソ熊本 小野剛監督

セレッソ大阪 フォルラン選手、山口選手、長谷川選手、玉田選手、吉野選手、沖野選手
ロアッソ熊本 巻選手、園田選手、畑選手

両チームとも前節は厳しい敗戦となり勝ち点3が欲しいゲームとなったアウェイうまかな・よかなスタジアムでのロアッソ熊本戦。2009年以来の対戦となります。

熊本は、巻と齋藤を前線に置いた4-4-2。
ここ何節かは何故かスカパーの表記では4-2-3-1や4-3-3で書かれていましたが今節はついに4-4-2に修正されていました。
プレビューでの予想スタメンからは2人が代わっており、1人は左SBに今シーズン初出場となるキム・ビョンヨン。昨シーズン途中加入した元々はボランチの選手で11試合に出場し1試合だけ左SBとして先発している選手です。
もう1人はGK。今シーズンここまでは広島から加入した原が1試合を除き13試合に先発してきましたが、その1試合に先発し昨シーズンは32試合に出場している畑が先発となっています。

一方のセレッソはプレビューでの予想通り。
けが人が続出し、さらに扇原がカカト痛で練習に出て来ていないという事でボランチは山口と長谷川の2枚でその前にパブロ、そしてフォルラン・カカウ・楠神の3人を前線に並べた形。既に退団が発表されたカカウはCF。カカウの退団発表に際してアウトゥオリ監督が、「状況を考慮した上で決める。結論が出れば、またみなさんにもお伝えできる」と話していたので本人と直接話しをした上の起用で、今シーズン初めてCFに入れたのは下がってきてしまう悪癖を考慮しての事なんでしょう。
またベンチには茂庭が復帰し、阪本・沖野のルーキーが入っています。

■熊本の守備とセレッソのボールの進め方
ボールサイドの選手が前に出てくる
熊本はキックオフ直後のプレーから巻がGKにまでプレッシャーをかけてきました。
FWがGKまで追いかける事によって戦術的に何かがある事は無いのですが、味方に対して今日はプレッシングをかけにいくぞという意思表示だったのでしょう。
という事で熊本は比較的高い位置から追いかけてきます。
そのやり方は至ってシンプル。
ボールサイドのFWがCBにプレッシングをかけてそれを合図にボールサイドのSH、ボランチ、SBも自分の前の選手を捕まえに行く。
2トップはダブルボランチが同時に捕まえに行くことはよほどのチャンスでも無い限りほとんど無く、ボールと逆サイドのポジションの選手は少し下がったカバーリングポジション。
サイドチェンジがあるとスライドし新たにボールサイドになった選手が前に捕まえに出て、逆サイドは下がる。そしてその形にCBは組み込まれない。といった形になっていました。
セレッソのボール保持
それに対してセレッソは後ろでサイドチェンジしながら縦にボールを入れるタイミングを図ろうとしてきます。そうすると熊本は図のように動いてSBにプレッシャーをかけに来ます。
セレッソはここでボールを奪われてショートカウンターを受けるといったところまではありませんでしたが、引っかかってスローインになったり縦にアバウトなボールを蹴ってしまったりするシーンはありました。
8分ごろの展開
セレッソとしては熊本がプレッシャーをかけてくる事はわかっており、サイドを変えてボールを運ぶというのがこの試合でやろうとした事の1つだったんじゃないかと思います。
そんな理想的な形だったのが立ち上がり8分ごろのシーンで、染谷からのサイドチェンジを受けて嶋田が寄せたもののパブロと椋原で外して椋原がカカウとのワンツーで抜けだしてクロス、そのクロスに対してファーの楠神が斜めに飛び込んできた形。
最終的に楠神は合わせられませんでしたが可能性は感じさせるものでした。

この8分頃の形が常にできない理由は明確で、サイドチェンジを受けた時にボールの逃がしどころがあるかどうかです。8分頃のシーンは染谷からのサイドチェンジはたまたまパブロが受けていますがこれを椋原が受けていても同じ事ができたはず、なぜなら相手のプレスがかかり切る前にパブロがサポートに入れる状況にあったからです。
この試合はここ何試合かに比べてこのサイドチェンジからの展開がうまくいっていませんでした。
いつもはこのサポートの役割をインサイドハーフが行っています。SBにボールが入った時にFWが引いてきたりする動きとインサイドハーフがSBとFWの間に出て行く動きを合わせて縦にボールを運ぶ形をつくろうとしてきます。もちろん中盤の形が違うので相手のボランチがインサイドハーフを見る形になったりして全てが上手く行くわけではありませんが、SBがボールを出す選択肢を作っています。
しかしこの日はダブルボランチなのでボランチがその動きをする事は難しい。なのでポジション的にパスコースを作る動きができるのはトップ下の選手。しかしパブロが8分ごろの形以外にほとんどこの動きをやっていませんでした。相手がプレスに来るのではなく自陣に下がってボールを持てる状況の時は時々下がってくる事がありますが、プレスにきてサイドを変えて外したときには出て来ません。
楠神やフォルラン、ポジションを入れ替えたカカウはSBの前に下がってきたりしますがこの時にパブロは前に出て行ったりしてしまいます。
これはわざとやっているのか、それともパブロができていないのかはわかりません。
もしかするとSBと前のFWの関係だけでボールを運ぶ、ダメならやり直す、パブロはサポートにこない分、前線中央に人数を残したいという事なのかもしれません。
しかし、結果的にはサイドチェンジからボールを運ぶ回数は減ってしまいましたし、SBは前にいるFW以外の2人とパブロに向けて長いボールを蹴るしかないという回数が増えていったので失敗だったと思います。
カカウのシュートの起点となった形
この試合最大のチャンスだったのはペナルティエリア付近でカカウがフリーでシュートを打った27分ごろの場面だと思いますが、この時もきっかけになったのは前のFWに合わせてカカウが下がって椋原を前に出した事で、その結果相手に寄せられながらも椋原がボールを運ぶ事に成功しています。

その直後の29分ごろにあったパブロのスルーパスをフォルランが受けるもシュートできずに折り返そうとして相手にブロックされたシーンではパブロが中央から動かない事で山口の縦パスを受けてターンしドリブルする事ができましたが、その山口からの縦パスはそうなんども出せる形では無いと思いますのでそれを中央から動かさないメリットにするには少し厳しすぎるんじゃないかと思います。

■熊本の攻撃
アバウトでも裏へ
熊本の攻撃は、守備で前線から追いかけているのでそこで引っ掛けてショートカウンターをしたいというのが一番なんでしょうけどそこまでいい形でボールを奪えない。なので熊本の攻撃はアバウトでもどんどん裏に蹴って2トップを走らせる形がメイン。
ボールを奪う位置が低く距離が遠いと巻の頭を狙ったり、ボールを奪った時に前にスペースがあると中盤を経由しますがそこから狙うのは裏という形がほとんどでした。
しかしそれではさすがにそうそうチャンスは作れません。
ただそうやって前に、敵陣にボールを送るというのがメインなんでしょう。
そこで次の形は、前にボールを蹴りだしたところからのロングスローも含めたセットプレー。
そのロングスローを含めたセットプレーでスクランブル状態をつくろうという事なんでしょう。
今シーズンのセレッソは安い失点が多いので、この試合でもセーフティーにプレーすることが多く熊本にはロングスローやCKの機会は比較的ありました。
ただ、スクランブル状態をつくろうとしたところで熊本の選手にそこまでの強さや高さはなく、熊本にチャンスらしいチャンスはほとんどありませんでした。
試合後のインタビューなどを見ていると、熊本としては一定の評価ができる試合だった様ですが、これではちょっと厳しいかなあというのが率直な印象です。
サイドで2対1の状況
例えば前半の比較的早い時間に、齋藤は左サイドに開いてプレーをしたがるので逆サイドにボールがある時に椋原とマッチアップする状況になっており、そこからうまく展開できて椋原と齋藤のマッチアップの手前で後ろから出て来た嶋田がボールを受けて2対1の状況を作ったシーンがありましたが、その後のプレーを見ているとこれはおそらくチームとして意図していた形ではなく偶然そうなっただけの様で、その後同じような状況が作れそうな場面でも単に裏を狙ったり、同サイドで縦に出してスローインを獲得しようとした動きばかりを繰り返しやってきました。

■停滞していく試合
セレッソの攻撃はスピードアップするポイントが無い、熊本の攻撃はアバウトなものか事故頼み、という事で前半途中から試合は恐ろしく停滞していきます。
この日は晴天でピッチ上の選手はかなり暑そうだったのも停滞していった要因、もしくはその停滞が早まった要因かもしれません。
カカウが下がってくる
後半も60分を過ぎると熊本は全く前から追えなくなってきます。
そしてセレッソはカカウが下がってくる事が増えていきました。
前半の20分過ぎぐらいまでは我慢して前にはってたり、その後しばらくは下がってきたとしてもポジションチェンジがあって下がっていたのですが、後半途中からはボールが来ないからどんどん下がってきます。
フォルランは下がっても攻撃をスピードアップさせる技を持ってるのでできることは色々あるのですが、カカウにはあまり無い。なのでここでボールに絡んでも前の人数を減らすだけで何も起こりません。まだ熊本が闇雲にプレッシングに来てる状態であればカカウに誰かが喰いつく事でスペースが出来たりしますが、もはやプレスもほとんどできなくなってきた時間帯ですから。特にこの日カカウは今シーズン初めてCFに入っていましたが下がってきました。

熊本がブロックを下げた事でなんとなくボールは運べるようになりますが、スピードアップするタイミングが全くないままなので相手は揃ってしまっています。そこでできるのはサイドからクロスを放り込むか、横にズラして強引にミドルシュートを狙うかぐらい。
それが決まればまた違ってくるんでしょうけど、枠外に飛ぶばかりという展開になっていきます。
71分〜
69分に熊本は巻に代えて平繁を投入。おそらく同じ役割でフレッシュな選手をという事でしょう。
そしてセレッソは71分になんと3枚替え。
パブロ・フォルラン・カカウに代えて吉野・沖野・玉田を投入します。
ポジションはそのまま入れ替え。沖野はデビュー戦。ルーキーとしてこれまで4人がベンチ入りしていましたが、最初にベンチ入りした西本でも無く、次の池田でも無く、2試合続けてベンチ入りとなった阪本でも無く、今節初めてベンチ入りした沖野がルーキーの中で最初に出場することとなりました。
前線にフレッシュな選手が同時に3枚も入った事で一旦攻撃は活性化しますが、よく見れば変化があったのはトップ下の吉野がボランチの近くで運ぶプレーができるようになった事で、ゴール前に関して言えば強引にミドルシュートを打つか横パスを出すかの違いだけでほとんど変化が無く、やはり停滞していきます。
試合終了時の形
熊本は80分に嶋田からSBが本職の藏川、92分に中山からボランチが本職の上村と運動量の多いSHを守備的な選手に代えてそのまま試合終了。
0-0の引き分けとなりました。

■その他
両チーム共にかなり塩っぱい試合でした。
事故以外でやられる感じもありませんでしたが、チームとしてやろうとしていることもハッキリ見えないぼやっとしたまま進んでいくだけの試合でした。
サイドチェンジから縦にスピードアップしてってのをやろうとしてたんじゃないかなあという気はしますが、ほぼ見えてきませんでしたしね。
この試合では最初にやろうとしていた事も見えませんでしたが、これまでの試合でも最初にやろうとした事は見えてもそこから後が・・・って試合が多いですが、どう考えているのかわかんないですけど、色々ありますが現状まず中盤の人数を試合によって代えないほうが良いと思いますけどね。

あと、試合後のアウトゥオリのコメントが話題になっている様です。
冷静に考えると、去年あれだけ使わなかった事もあったので出場確約といったものは考えにくいですし、ほとんど実績のないパブロに付いているのも考えにくい。
なので多分退団が既に決まったカカウの事を言ってるんじゃないかなあという気がします。
それは出場規約ではなく立場の事で。
最初に書いたように退団発表を受けて「状況を考慮した上で決める。結論が出れば、またみなさんにもお伝えできる」と話をしていたのでカカウとどうするかっていう話を個別にしたんじゃないかと思います。
で、カカウはやるって答えたんでしょう。そしてそれなら一番前で得点にこだわってくれという事で今シーズン初めてCFに起用したんじゃないかと思います。
それがフタをあけると下がってきちゃうし、サイドに逃げちゃうし・・・
気持ちが前向きだとかって言ってることも含めてそういうことじゃないかなと。
次の試合に向けてどうするかって事でわかっていきそうですけど。

7 件のコメント :

  1. 解説ありがとうございました。
    熊本からみたら十分面白い試合でしたけどね。
    守備面にフォーカスしたら「停滞」した理由がわかるんじゃないでしょうかね。

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    1. コメントありがとうございます。
      そう言われれば、熊本にとってはベストではせよベターな結果を自分たちのやり方で勝ち取った試合ですから面白い試合だったのかもしれません。

      あと、本文中には一応停滞した理由も含めてるつもりなんですけど(苦笑)。

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  2. いつも楽しく拝見させて頂いております。
    私は素人なので良く分からないのですが、監督はパブロ、フォルラン、カカウの外国人3人をセットで使うことにとてもこだわっているように思うのですが、なぜなのでしょうか?
    個々の能力はそれぞれ高いものを持っているのかもしれませんが、あまり組み合わせがよいとは思えないのです。ほとんどの攻撃の起点になっているフォルランは必要なのは分かりますが、パブロとカカウのパフォーマンスを見ているとなぜここまで使い続けるのか良く分かりません。二人とも足下にボールを欲しがってシュートという形しか見えませんし。それもほとんど枠に飛ばない。
    個人的には危険なエリアにどんどん侵入していける選手の方が良いと思うのですが。もっと若い選手を試してもいいですし、カカウより玉田を使ってもらいたいです。昨年、天皇杯で活躍した阪本選手を使ってみるのも面白いと思うのですけどね。
    フォルランの能力を活かすにしても、玉田、楠神と組ませる方がうまくいくような気がします。アキさんは、そのへんどう思われますか?
    アキさんがベストと思う前線の選手構成などもあれば聞いてみたいです。

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    1. コメントありがとうございます。
      若い選手は、阪本は中盤、西本が中盤と前の両方、沖野、前川が完全にトップという感じですが、スタートから使って彼らで何とかしようというのはちょっと厳しいと思いますよ。

      3人セットはどうなんでしょうね。
      玉田も足下ですしねえ。。
      ただ、パブロだったら玉田でいいやんと思うことは多々・・・(笑)。

      削除
  3. Akiさん、こんにちは。

    観戦していて、負ける気はしませんでしたが、得点の気配もしなかった試合でしたね(-_-;)

    フォルランはいつになく消極的だし、パブロは相変わらず…。3枚替えの後は、パスを細かくつなぐけれど、シュートが遅い。以前の日本代表を見ているみたいでした。

    テレビ番組での玉田と関口のインタビューを見たら、二人はもう少し細かくパスをつなぐことも必要と考えているようで、監督の戦術にやや懐疑的(?)。

    でも、後半のプレイでは説得力がないように思います。
    結果がついてこないと、選手起用、採用システムや戦術への不信感が生まれて、果ては激しい監督批判や中心的な外国人選手への非難が巻き起こり、チームづくりが迷走する。

    これって、まったくのデジャビュじゃないですかね
    ( ̄▽ ̄;)

    セレッソというチームは、そんなに凄いタレント揃いでもないし、J2の戦いを圧勝できるチーム力がある訳でもない。昨年の降格時点ではJ1はもちろん、J2でも上位につけれる状態ではなかったと思うんですよね。

    変な幻想は捨てて現実を直視すると、改善すべき課題は多いけれど、まだまだサポーターがワイワイと声を荒げる状況でも時期でもないと思うんですけどねえ(^_^;)

    Akiさんは、どのように見ていますか?

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  4. 監督が外国人中心にするのも仕方ないと思います。

    玉田や楠神はカカウパブロと比べて得点能力が高いか?と言えばそうでもないです。実際、今回もゴールはありませんでした。

    私が監督ならこれじゃ別に無理して使う必要ないなと考えますね。監督も恐らく同じ考えなんだと思います。

    そもそも他の方が言うようにセレッソは強いチームじゃないんですし、結果に拘りすぎるのはどうかと思います。

    2013年になまじ強かったからなのかサポーターは勘違いしてますが、もっと現実を見るべきではないんでしょうか。

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  5. 初めまして。
    以前から拝見していましたが、コメントは初めてです。

    この試合が終わった瞬間の感想は「タカなにかかと痛めてるねん」でした(笑)
    3センターなら普通に勝ってたんじゃないかと思うのは私だけでしょうか?

    安藤、関口、橋本が長期離脱しているので、実質選択肢が2ボランチしかなかったのは、監督にも同情の余地があるのかなとも思いますが、私でしたら染谷をアンカーにしてでも3センターにしたと思います。


    Akiさんは実質4-2-4的なフォーメーションについてはどう思いますか?
    私は二度とやらなくてもいいんじゃないかと思ってますが(笑)

    水戸戦までに怪我人が間に合わず、蛍が代表に呼ばれたらまた見ることになりそうですが。。。
    まあそんなの関係なしにまたやりそうですが(笑)

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