- 13' 酒井 宣福
スタジアム | レベルファイブスタジアム | 主審 | 木村 博之 |
入場者数 | 12,301人 | 副審 | 林 可人、大友 一平 |
天候 / 気温 / 湿度 | 曇 / 19℃ / 86% | 第4の審判員 | 福島 孝一郎 |
スターティングメンバー |
メンバー
- 監督
- 井原 正巳
- 監督
- パウロ アウトゥオリ
試合経過
- 90+3'
-
86'
- 82'
-
73'
-
64'
- 63'
- 46*'
- 42'
-
13'
- 10'
データ
今回対戦 | 今季平均 | |||
データ項目 | ||||
SH | 9 | 9 | 8 | 12 |
FK | 16 | 5 | 16 | 15 |
CK | 4 | 4 | 4 | 4 |
PK | 0 | 0 | 0 | 0 |
警告/退場 | 0/0 | 4/0 | 1/0 | 2/0 |
<監督・選手コメント>
セレッソ大阪 パウロ・アウトゥオリ監督アビスパ福岡 井原監督
セレッソ大阪 パブロ選手、山口選手、長谷川選手
アビスパ福岡 酒井選手、中原秀人選手、濱田選手
前節より中3日で迎える11節となるアウェイ福岡戦。2011年以来の対戦となります。
小雨が降る中でのキックオフとなりました。
セレッソのメンバーですが、扇原が出場停止で代わりに安藤、3センターの右に長谷川が入る4-3-3。3トップのスタートポジションは右からフォルラン・パブロ・楠神と前節と同じ。
スカパーの中継も含めて何故か前回はダブルボランチの4-2-3-1だと思い込んでる方も多いですが、前回から関口→長谷川、扇原→安藤となっただけ。なので前回を4-2-3-1だと判断するなら今回も同じはずなのに何故かシステムを変えた事になっていますので不思議なところ。
関口・カカウ・玉田はベンチスタートとなっています。
一方の福岡は3-4-2-1。こちらもメンバーを若干代えていて、中原貴之、鈴木惇はベンチスタート。という事で1トップには酒井、シャドーに城後と金森、ボランチは末吉と中原秀人という形になっていました。
■福岡の狙い
福岡の守備ブロック |
前線が1トップなので最初からCBを追いかける様な事はせずに、CBから中盤にボールが入った時に4の2列目のラインが積極的に喰い付いてボールにプレッシャーをかける。
喰いつく守備 |
喰いつく守備2 |
これも通常ならCBが食いつくという事は最終ラインにスペースを開けてしまう事になるのでそれでいいのか?という状況なんですが、後ろに5枚いるので喰いついて1人減ったとしても通常の4バックと同じ4人が残ってる。なのでWBが中央に絞ってスペースを埋めてきます。
プレビューでも書きましたが福岡は開幕当初どうしても選手が喰いついてしまう事で4-4のブロックにスペースを空けてしまい崩壊していたので、もちろん喰いつかないのが正解なんですがどうしても喰いつくならという事でこの5-4の考え方を取り入れているのでしょう。城福監督がやってた時の甲府もにこれに近い考え方でした。
攻撃の形 |
ただ、5-4-1という形自体も後ろにかける人数が多く、またそこからの攻撃で中心になる1トップ2シャドーは守備面も含めてかなり仕事量が多いのでそんなに数多く得点できるやり方ではありません。という事でゴールを決める為の最大の武器はセットプレーになっています。
という事でこの試合でも13分にその最大の武器で先制。
セレッソはマンツーマン+2でニアにパブロと椋原を置き、パブロはいわゆるストーン役でニアサイドに低くて速いボールが来た時にはね返す役割となっています。マンツーマンだと先に動き出されてそこに速いボールでピンポイントで合されると絶対に防げないのでそのボールを制限する大切な役割です。特にこの日扇原が出場停止で高さのある選手が1枚少ない。なのでパブロがスタメンでなければいけませんでした。少し前の話で、2011年のACLアウェイの山東魯能戦で2点ビハインドのHTに乾から小松に交代という事がありましたが、あの試合では前半は丸橋をストーンに置いてCKから1失点、さらにそれ以外にも狙ってきてたので当時のチームのエース格でもあった乾を下げてまで高さを起用するほど大切なポジションです。
福岡のターゲットになるのは5人、そこにはマンツーマンで酒井には山下、イ・グァンソンには染谷、濱田には長谷川、城後には安藤、金森には山口がつく形になりますが、福岡はキッカーがインスイングのボールを蹴る末吉という事で最初からゴールエリア内に5人の選手を配置。そして福岡としてはパブロに引っかかるのが最悪なのでパブロがヘディングできるエリアを制限する意味でニアに酒井、濱田、イ・グァンソンの3人を配置、マンツーなのでこれでセレッソの選手も合わせて6人、さらにポスト側にゾーンで守るもう1枚の椋原もいますのでパブロも含めると8人もの選手がニアに集まっています。セレッソとしてはパブロで跳ね返したい、福岡としてはパブロのできる事をできるだけ減らしたいという攻防です。
そこから酒井はパブロの前に、後ろにイ・グァンソン、濱田、中央に金森、ファーに城後という形で動きますが、おそらくこのCKで狙う本命は酒井で動かしたストーンの後ろのイ・グァンソンと濱田で、そのバリエーションとして他の3人という形なんだと思います。
しかし今回の末吉のキックは山下を連れてパブロの前に入る酒井にピッタリあって、ニアで合わされそのままゴールに吸い込まれました。
セレッソとしては福岡のセットプレーは警戒してただけにツラいところです。
ただ、この前にも丸橋が何故か味方に当たったボールを流してCKにしてしまうという判断ミスをしたり、この得点シーンの元になったCKも相手のクロスをコントロールしようとした山口が上手くいかずにCKという場面だったのでちょっともったいない部分もありました。
■セレッソの狙い目
3バックの両サイドを狙う |
セレッソは最終ラインのボール回しでSBをよくつかうのでそこに入った時に相手のシャドーが喰いつく、シャドーが食いつけばWBも前に出てくる。なのでその後ろをサイドチェンジで狙おうという意図はあったと思います。
斜めに入ってくる動き |
図ではフォルランと楠神がサイドチェンジしていますが、フォルランが右でも左でもどちらにいてもこの動きは狙っていました。
中盤の数的有利 |
それは中盤の真ん中で相手はダブルボランチですがコチラは3枚。シャドーが降りてきた両サイドはSBを見なきゃいけないしいくら喰いつくとはいえ最終ラインからここまで来ることは無い。なのでセレッソとしてはここでボールを落ち着かせてゲームをコントロールできる形に持っていけるポイントでした。
しかしココを頑張ってみていたのは1トップの酒井。CBがボールを持った時にコースを切りながら、山口にボールが入るとプレスバックをかけて自由にさせないと2人分の仕事をしているかのようでした。
またさらに左シャドーの金森はいきのいいアタッカーだけあってどんどん前に行きたがります。なので金森が戻るべき場所、中原秀人の外側には時々スペースができて怪しさもあったんですが、金森が遅れるとそこでも酒井がポジションを入れ替えて戻ってカバーをしていました。
ミスマッチからサイドでの数的不利 |
前半は福岡が先制した事で喰いつくプレッシャーも早まって5-4-1が強固になり、カウンターで走られる場面も何度もありました。ただ、相手のボランチとセレッソの3センターのところは酒井の頑張りでカバーしているだけで、スペースが出来る場面もありましたし、特に金森が戻れない時にはバイタルエリアで前向きにボールを持つこともできていなのでここを起点にする事ができそうで、またそのためにも狙っているサイドチェンジを入れながらスペースを広げて行く事でチャンスは作れるんじゃないかという部分もありました。
■後半
後半開始〜 |
以前のクルピにしてもそうでしたけどアウトゥオリもそうですがブラジル人監督によくある傾向として、結構人数で解決しようとしますね(笑)。
中盤の状況 |
後半は立ち上がりからこのパブロを使ってサイドに展開して、カカウとパブロも時折ポジションを入れ替えながら、そしてサイドチェンジを交えながらチャンスを作っていきます。
おそらくこの後半頭の時間帯が一番いい形でボールを持てていたんじゃないんでしょうか。
なのでできればこの後半の頭10分ぐらいにゴールをとっておきたかったところでしたが・・・
64分〜 |
ブロックを落とす福岡 |
関口は最初、後半開始早々のパブロがボールを受けていたみたいな福岡のダブルボランチの裏などでボールを受けたかったんだと思います。なので最初は中央、山口とアーリアの近くでボールを受けようとしますが、福岡はブロックを落として中央を閉めてるのでそベンチからしきりにサイドからと指示がでてた事もあって、関口も真ん中からサイドに出て行く形で絡みだします。
ただ、そのブロックを落としてくる相手に対してサイドからでも例えば丸橋からカカウに出した形の様なグラウンダーでマイナスのボールや、その丸橋に渡った人数を集めてサイドに寄せて大外に送るボールなどを使えればいいんですけど、焦りからなのか単純に放り込むだけのボールになってしまう事も多くなってしまいました。
86分〜 |
1-0で福岡が勝利しました。
■その他
難しい試合になってしまいました。
試合の入りはそれほど悪くなかったのですが、連戦の疲れからかミスが続いて福岡を勢いづかせる事になってしまい、そのままセットプレーで失点をしてしまうという最悪の展開でしたね。
またフォルランも連戦の疲れからかキックがどうもフィットしていなかったり、足にボールがつかなかった場面もありました。これまでアタッキングサードではフォルランの能力に頼ってた部分が多かったので、その分チャンスの数自体にも影響がでてしまいましたね。
だからこその後半頭からカカウという判断だったんでしょうけど。
個人的には中盤の数的有利を活かすために後半頭からはパブロに代えて玉田でいいかなと思いましたが、相手のセットプレーの事を考えると難しかったのかもしれません。
2-0になるとかなり厳しくなってしまいますからね。
引いてくる相手を崩せないという形で敗れるのはこれで3度目になりますが、そもそも相手も効果的だからこそ引いて守るわけでそういう相手に先制されると苦労するのはまあ当然といえば当然です。なので第一としては簡単に失点しない事が大切です。そして引いてくる相手を崩すのはサイドだという事も間違いないです。何故か中央だと低いボールでサイドだとハイボールでヘディングというイメージが強いですが、サイドからだとボールとゴールの間に直線的に人数をかけて守備ができなくなるからサイドから攻めたいのであって、横から低いボールを入れればいいんですよ。
ただ、以前にも書いたことがありますが、セレッソの攻撃は少しずつマシになってきているとはいえ、まだちょっと行き当たりばったりで再現性が低いので流れがハマらないとどうしてもこういう展開になってしまうというところなんでしょうね。
福岡についてですが、この戦い方が完全にハマってきましたね。
まだ今の形ではそんなに点を取れる形ではないのでジリジリする様な展開の試合も増えるでしょうし、逆に同じような戦い方をされた時に苦労するとは思いますが、酒井が中原貴之に負けないぐらいのプレーを見せる事ができていたので、この2人が長期離脱さえしなければプレーオフ圏内は狙えそうかなという印象です。
引いた相手には苦労してますね。
返信削除次節、磐田は、そこまて引いてこないと思いますので、セレッソの良さを出して頑張って欲しいものです。
それにしても、草津戦から気になっていたセットプレーからの競り合いに弱いところ。
昔から、セレッソのコーナーキックは相手のカウンターのチャンス!というぐらい下手くそでしたけど、マンツーマンになった今年も相変わらずですね。
監督も選手も替わってるのにどうしてでしょうかね?(笑)
いつもコメントありがとうございます。
削除引いた相手はやっぱり難しいですね。あとこの5-4-1でってのが数年前からJ2では流行ってるのでちょっと厄介ですね。
セットプレーについてはセレッソは伝統的に大きくて強いタイプの選手が少ないってのもあるんでしょうけど・・・
磐田は結構強いですけどプレビューで書いた通り蛍とタカのところにおそらくチャンスがあるので先制したいですね。
アビサポデスが、ホントに良いblogサイトですね
返信削除ありがとうございます。
削除今回は思いっきりやられてしまいましたが、大阪でやる時はこうはいきませんよ!(笑)