2016年4月18日月曜日

4/17 明治安田生命J2リーグ第8節 VS ギラヴァンツ北九州 @ ヤンマースタジアム長居

第8節
2016年4月17日(日)16:00KO ヤンマー

スタジアムヤンマースタジアム長居主審柿沼 亨
入場者数18,809人副審関谷 宣貴、森川 浩次
天候 / 気温 / 湿度晴 / 22℃ / 42%第4の審判員浜本 祐介
スターティングメンバー
セレッソ大阪C大阪
 
ギラヴァンツ北九州北九州
 
  • 監督
  • 大熊 清
 
  • 監督
  • 柱谷 幸一
セレッソ大阪C大阪
北九州ギラヴァンツ北九州
今回対戦今季平均
データ項目セレッソ大阪ギラヴァンツ北九州セレッソ大阪ギラヴァンツ北九州
FK10111215
CK5656
PK0000
シュート204137
警告/退場0/01/01/01/0

<監督・選手コメント>

セレッソ大阪 大熊清監督
ギラヴァンツ北九州 柱谷幸一監督

セレッソ大阪 柿谷選手、ソウザ選手、キム・ジンヒョン選手、関口選手
セレッソ大阪 松田選手、田中選手、リカルド・サントス選手
ギラヴァンツ北九州 井上選手、石神選手
ギラヴァンツ北九州 原選手、池元選手、鈴木選手、石神選手

セレッソ大阪の今シーズン初ヤンマースタジアム長居となる第8節ギラヴァンツ北九州戦は、守備的な戦い方をする北九州にセットプレーから先制される厳しい展開となったがアディショナルタイムに追いつき1-1の引き分け。開幕からの無敗記録を8に延ばした。

■メンバー

セレッソのメンバーは先発・ベンチを含めて全員同じ。CBの右には田中裕介が入っている。
一方のギラヴァンツ北九州は先発メンバーを前節から3人変更。
大量失点が続いていた為GKは阿部から鈴木に、前節は大島の1トップに井上がトップ下に入る4-2-3-1としていたが今節は井上がいつもの左サイドに戻り前線は原一樹と池元の2トップとなる4-4-2に戻してきた。
また星原、小松はまだメンバー入り出来ていないが、本山はベンチに戻っている。

試合開始前には今回の熊本県・大分県で起こった地震の被災者に向け、両チームの選手が入り混じって「がんばろう九州!」のバナーを掲げ撮影を行い、犠牲者に向け黙祷が捧げられました。

■北九州の狙い

普段はタックルラインも高く無く、またボールを大切にしてつなぐ戦い方をすることの多い北九州ですが、この日の立ち上がりは機動力のある原一樹と池元の2トップを高い位置からセレッソの最終ラインに向けてプレッシャーに走らせ、中盤以降も高い位置に置いた前線からの守備と、前半4分の原一樹のシュートや5分の井上翔太のシュートの場面の様に奪ったボールも縦に速く付ける攻撃を見せてきます。
この北九州の立ち上がりに対して、特に今シーズンは相手チームのプレッシャーに対してチーム全体でどこにフリーを作るか、どこから起点に攻めていくかという意思統一に乏しいセレッソは中盤でボールを引っ掛けてしまう場面が続出。出鼻をくじかれてしまう様な試合の立ち上がりとなってしまいました。
しかし徐々にその北九州の守備に対して慣れてきたセレッソは10分に左サイドに開いて裏に抜けだそうとする柿谷に自陣深い位置のソウザから縦パスを入れ北九州を押し込むと、このプレーをきっかけに北九州はそれまでの高い位置からの守備を止め自陣にリトリートしてブロックを作る守備に変更してきます。
北九州の前線からプレッシャーをかけにいく守備は10分間と時間を決めていたのかもしれませんし、一本裏をとられるまでと決めていたのかもしれませんが、なんしかここで守備の方法を代えます。
4-4-2でブロックを作る北九州
北九州の守備は自陣で4-4-2のブロックを作る形。スタート地点は自陣なのでセレッソのCBは放置して、2トップはほとんどの状況でセレッソのボランチの前に位置。
という事はセレッソの最終ラインではほとんど制限無く自由にボールを持てる状況なので、CB間やSBなど横のボール移動は楽にできますが、そのボールの動かし方に対して北九州は2トップ以下4-4-2のブロックがしっかりとスライドして簡単に立てにはボールを入れさせず、また入ったボールに対してはしっかりと寄せ時間とスペースを消してきます。
逆サイドのSHのポジショニング
北九州のブロックを落とす守備に対して、セレッソはビルドアップの形が良い言い方をすれば選手の自主性に任されている、悪い言い方をすればその場その場で個々が判断している行き当たりばったりなのでなかなか縦にボールを入れられない状況となっていきますが、その中でも前節も見せていたサイドチェンジは多用する様になっている。
という事でボランチが2トップ脇のスペースに入ってやSBからサイドチェンジの形を狙っていきますが、北九州はボールと逆サイドのSHを自陣にしっかり戻して対応。
通常4-4-2のブロックを作る場合、逆サイドのSHも低い位置を取ってしまうとボールを奪っても攻撃の時に前に出て行くのに時間がかかりカウンターができなくなるので、戻し過ぎない事を良しとされており、ボールホルダーへのプレッシャーのかけ方としてサイドチェンジをされない様にする、また仮にサイドチェンジをされた場合でもそこで初めて戻ってからリセットしてまたブロックを作りなおす形がスタンダードで、戻しすぎると相手選手に引っ張られていると表現する事が多いのですが、北九州はボールサイドと逆サイドのSHもしっかりと戻してサイドチェンジに対応するポジションをとっていました。
案の定北九州は逆サイドのSHがこのポジションをとる事で10分以降は、ブロックを作って守る形を取る場合の攻撃の最大の狙いであるカウンターを繰り出すことができず、シュート数も前半立ち上がりに放った2本のままで満足に攻撃の形を作る事ができず前半終了間際まで進む事となりますが、前半はまずしっかりと守る事を狙いとしていたのでしょう。
セレッソも柿谷やブルーノ・メネゲウが頻繁に下がってボールを受けますが、同サイドでボールを運ぼうとしても北九州の守備ブロックに引っかかり、サイドチェンジしても逆サイドのSHがしっかり対応してくるので良い形でボールをゴール前に送ることができませんでした。

セレッソは北九州のブロックの前にボールを運べない、北九州もセレッソの攻撃を止めるためにSHを落としているので攻撃できない、という状況なので前半は停滞ムードが漂っていました。

しかし前半終了間際のロングボールの競り合いで山下が原にファールをしてしまったという事で自陣ゴール前でFKを与えてしまいます。
山下としては反則をしたつもりの無い競り合いだと思いますが、競り合いに対して腕を回す形になってしまったのでホールディングを取られてしまいます。
そしてそのFKを原が直接決めて44分に北九州が先制。
このFKは北九州にとって3本目のシュートでしたが、原はFKで速くて強いボールを蹴れる選手なので見事に決められてしまいました。

■セレッソの後半の変化

両SBを上げる形も
0-1と北九州リードで迎えた後半は両チームとも交代なし。
そして両チームの戦い方も基本的には前半と変化はありませんでしたが、1点ビハインドのセレッソは前半よりも少しリスクを負う様な形に。北九州が逆SHも落としているという事で今シーズンはほとんど無かった両SBが同時に上がる形も見られます。
また単純なSBへのサイドチェンジもボールを運べないという事で、杉本などを逆サイドの前に立ててそこへ長いボールで対角に入れるという形も取り始めます。
リスクを負ってでも縦にボールを付ける事で前半よりも相手ゴールに迫る場面は増えていき、57分には柿谷の個人技から折り返し、さらにそのこぼれ球を丸橋が右足でシュートを放つ場面なども作りますが、当然カウンターで北九州にボールを運ばれる場面も増えます。
引いて守る相手に1点ビハインドという状況なのでリスクを負ってでも攻めないといけない事は当然なのですが、まだ時間は半分あって、さらにハーフタイムを使って意思統一できる状況でありながらでも、後半開始からこうなのかというのはちょっと厳しい所でもあります。

■前に人数を増やすセレッソと後ろに人数を増やす北九州

58分〜
セレッソは58分にブルーノ・メネゲウに代えて関口を投入。
右サイドに投入し杉本を左に回したので、おそらくサイドから攻撃したいという事なのでしょう。
アーリークロスも交えて押しこむセレッソですが、北九州もしっかりブロックを落としてゴール前に人数をかけてはっきりと守る。
64分には柿谷とソウザで強引に中央に割ってはいろうとしたこぼれ球を杉本がシュートしますがGK鈴木の正面に飛びキャッチされてしまいます。

おそらくピッチサイドから大熊監督はサイドから攻撃しようとの指示を出していたんだと思いますが、セレッソは65分過ぎからはどんどんサイドからクロスを入れるようになっていきます。
◯の場所がハーフスペース(ニアゾーン)
ただ、以前から書いているようにセレッソのサイド攻撃は相手ディフェンスを動かす事をほとんど考えずにとにかくクロスボールを入れるものばかり。
71分のこぼれ球を丸橋が左足でシュートを放つ場面などもありましたが、セレッソはサイド攻撃でいわゆるハーフスペースやニアゾーンと呼ばれるサイドと中央の間のスペースを使う事はほぼ全く無いので、中央の相手守備選手を動かす事が全くなく、これだとよほど中の動きに約束事があって共通理解があるか、またはピンポイントでクロスが合うかしないと、なかなかゴールに直結する形をつくる事ができません。
73分〜
73分に北九州は原に代えて大島を投入。原はこの試合が復帰戦で90分間は難しかったとの事なので、ある程度は予定通りの交代という事でしょう。
しかし直後の北九州のCKをニアで跳ね返すと、そのタイミングでセレッソはそれまでと前に残ってた柿谷と関口の位置を入れ替えており、関口が石神とのセカンドボールの競り合いに勝ち前線の柿谷にボールを出してカウンターを発動。
柿谷が運んだボールは戻った北九州ディフェンス2人にカバーされますが、柿谷はトップスピードで中央に駆け上がった関口に折り返す。しかし関口は前に入りすぎてしまい絶好のチャンスを逃してしまった。
この場面は柿谷にシュートを打って欲しいという声もあるようですが、北九州ディフェンスは2枚戻ってきていたので強引に確実な関口に折り返した選択は間違っていないと思います。
関口も全速力で上がってきていたのでしょうがないのかもしれませんが、アレだけ突っ込むとボールを受ける場所なんて無くなるので、柿谷がスピードを緩めた時点でボールを受けれるポジションに入って欲しいなあという所です。
75分〜
75分にセレッソは山村に代えて玉田を投入。一応は玉田が右サイドで関口がボランチとなっていましたが要はどんどん前線の人数を増やしにかかります。
直後には玉田のFK、そして79分には松田のクロスにリカルド・サントスが頭で合わせますがGK鈴木がどちらもセーブ。特にリカルド・サントスのシュートは叩きつける良い軌道のシュートでしたが、クロスに対しての中がどうしてもスタンディングジャンプになっており少し距離があった分鈴木がスーパーセーブを見せました。
最終メンバー
セレッソは85分に田中に代えて澤上を投入。
その直前には山下を前線に上げていたのでフォーメーションも何もない状態ですが、山下を上げるよりは本職の澤上を入れたほうがという判断なのでしょう。
一方強引にクロスを放り込んでくるセレッソに対して北九州は85分に池元に代えて多田、88分に井上に代えて市川を投入します。
多田は現在FW登録ですが、去年までは左SBとして出ていた選手。井上に代わって入った市川は左利きのCBです。
この交代で多田が前線に入り市川はほぼ左SBの位置に。そしてチームで最も高さのある大島はFWですが最終ラインに入る形に。関口と松田でクロスを上げてくるセレッソの右サイドに人を当てる事と、クロスに対して何が何でも跳ね返そうという狙いです。

しかしアディショナルタイムの92分。
右サイドで関口がボールを運ぶと、山下も上がって後ろは丸橋1人。最初のクロスは最終ラインに入った大島が跳ね返しますが、セカンドボールをサイド拾って再び右サイドの関口にボールを渡すと、後ろには丸橋1人、ペナルティエリアの外に松田と柿谷、中にリカルド・サントス、澤上、杉本、ソウザ、山下、玉田と6人が入り北九州ディフェンスも関口に対して市川がついてペナルティエリアのスグ外に多田がいる他8人がペナルティエリア内にいるというまるでセットプレーの様な状況を作り、関口のクロスが中央を通過してきた所をファーサイドでソウザが合わせてゴール。
セレッソが同点に追いつきます。
北九州としては最終ラインに人数をかけすぎた事が裏目に出てしまいました。
ニアや中央で跳ね返す事ができれば、最終ラインに人数をかけすぎた事も人数をかけて守り切ったとなる所でしたが。

その後もセレッソは逆転ゴールを狙いますが試合はそのまま終了。1-1の引き分けでセレッソの開幕からの無敗記録は8に延ばした。

■その他

北九州にとって狙い通りの展開となりかなり厳しい試合でしたが最後の最後に同点に追いつくという劇的な試合となりました。
が、やっぱりここまでの試合と同じように問題が出ており一向に解決されない様は何ともいえない気持ちにもなります。

またこの日は北九州の守備の前に攻撃が上手くいかず中盤でのパスを引っ掛けられたりボールを奪われたりする事も目立ちましたが、それは特に今シーズン多く書いている様に、単純に選手のミス、今日は◯◯の調子が悪いという事だけではなく、チームとして手順に対する意思統一が乏しいからこそ、その場その場でやっているからこそ起こる状況です。
終盤にクロスを入れまくっていた時にSBがディフェンスに当てまくっていたのも、キックの種類やアングル、ボールの置く位置を変化させる必要もあるかと思いますが、サイドをどうやって崩すか、いい形でクロスを入れる為にどうするかの意思統一が無く、途中にも書いたハーフスペースを使う事も無いので守備側が主導権を握っておりミスに見えるプレーが続いてしまう事につながっているのですが。



この度の熊本地震により亡くなられた方のご冥福をお祈りすると共に、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。

http://www.jleague.jp/news/article/5570/




10 件のコメント :

  1. 分析ありがとうございます。

    ご指摘の点は開幕から全く改善が見られませんね。
    しかし、大熊監督自身はこれを改善する気は全く無いのでしょうか?(ていうか方法を知らない?)
    それとも単純に今は結果だけはついてきているので、後回しにしているだけなのでしょうか?

    後者だと信じたいのですが、これまでの彼のチームを見ていると、前者な気がしてならないのですが。。。

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    1. コメントありがとうございます。
      そうなんですよね・・・
      改善する気は無いというか、形を作ることで改善しようとは考えていないのかもしれません。
      改善するには選手個々の成長が必要だ、それには自主性だという感じで・・・
      なのでそういう意味では方法をしらないって事なのかもしれません・・・

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  2. ブログを読ませて頂きました!去年からのモヤモヤが拭いきれないのは、ビルドアップや崩しの場面でこれといった型がないからなんですかね…。
    負けなしは良いことだとは思いますが、内容に希望が持てないのが悲しいです。

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    1. コメントありがとうございます。
      モヤモヤしてしまうのは試合の流れを自分たちで作ることが出来ていないからでしょうね。
      どういう形でも良いので、その部分に手を加えて欲しい所ですね。

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  3. Akiさん、こんにちは。今年もよろしくお願いします。
    今年のセレッソの試合をみていると、ノーガードの打ち合いになったら強さをみせる正統なテクニックはないけれど勝負強いボクサーを思わせますね。

    一試合の中で、こうしたオープンな展開になる場面が後半にやって来ることが多いので、勝ち負けで言えばそれなりに勝ち点は増やせそうです(^-^ゞ

    問題は、それでいいのかということですよね。

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    1. コメントありがとうございます。
      別に勝負強さを自分たちで作ることができるならそれで十分なんですが、
      ここまではそれを自分たちでコントロールしようとしていないのが不安というか不満というかという感じです。。。

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  4. 負け試合をドローに持ち込んだということで
    昨年とは勝負強さが違います。
    でもフィジカルだけでなく頭も鍛えて欲しいところですが、贅沢は言いません。
    とあにかくJ1へ上がることが先決ですから。

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    1. コメントありがとうございます。
      僕はJ1に上がるために質を高めるべきだと思うんですよね。
      質とは、「誰かが美しいと感じる」とか「攻撃的」とか「誰かが見てて楽しい」とかっていうことじゃなくって「効果的な」という意味でです。

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  5. Akiさん、分析ありがとうございます。
    ニアゾーンを使えないのは昨年からの課題ですよね。ファーサイドに田代だけという光景を随分見た記憶があります。
    曜一朗にスピードを活かして飛び込んでもらったら効果的な気もするんですが、そこは本人のアイディア待ちといったとこでしょうか(笑)。

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    1. コメントありがとうございます。
      ニアゾーンは去年もそうですが、もっと前からかもしれません(苦笑)。
      クロスの入り方とかしか言っていないのでアイデア待ちですね(苦笑)。

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