2016年4月29日 16時00分:キンチョウスタジアム
予想スタメン |
前節ついに札幌に敗れ開幕からの無敗記録を止められてしまったセレッソ。今節はホームキンチョウスタジアムで京都サンガとの対戦となります。
■京都サンガFC
ジェフ千葉のあまりの大胆な選手の入れ替えに目立たなかったが、今シーズンを迎えるにあたってチームの約半数、18人もの選手を放出し、17人もの新加入選手を迎え入れた京都サンガ。柏から菅野や名古屋から本多と牟田というJ1の主力級の選手や、イ・ヨンジェ、染谷、エスクデロ、堀米、佐藤健太郎等数多くの即戦力を獲得し今年こそはと期待された今シーズンの開幕でしたが、開幕から4試合連続で引き分けに終わり、次の5節で札幌に完敗とスタートが上手く行かず、現在は2勝4分2敗の14位となっています。
今シーズンの京都で大きなポイントとなっているのはその5節の札幌戦。
立ち上がりに失点し、前がかりになった所で5-2-3でカウンターを狙う札幌の術中にまんまとハマってしまった試合でした。
コンディションの関係もありましたが、この札幌戦の敗戦をきっかけに、6節から京都はメンバーを大きく入れ替え。
フォーメーションは4-4-2で継続という形ですが、2トップはイ・ヨンジェとダニエル・ロビーニョの組み合わせとなり、中盤はセンターの佐藤健太郎とアンドレイの組み合わせは変わらないものの、右に堀米左に山瀬。最終ラインではCBが染谷から高橋祐治に代わり、左SBは本多勇喜から下畠に代わっています。
その後の6節に勝利した事でメンバーは固定。7節に高橋祐治が試合終盤に激しい衝突から脳震盪を起こし、震災の影響で中止となった8節を挟んで、前節の9節はプレーできない高橋に代わって染谷が先発となりましたが、その他は同じメンバーで戦っています。
2トップに入るイ・ヨンジェとダニエル・ロビーニョですが、イ・ヨンジェは去年も長崎で活躍し韓国代表にも選出されたのでよく知られる事となりましたが、前線にスペースがあると1人でどんどん行ける突進系の選手。ダニエル・ロビーニョは昨シーズン肺の病気で苦しみましたが、こちらは小柄な南米のFWらしい選手で、スピードがあり前を向かせるとドリブルなどの個人技で勝負できる選手でもあります。
右SHに入る堀米は甲府から加入した左利きのアタッカー。2012年は4-4-2を採用していた甲府で現在広島に所属する柏と両SHを組んでおり、その後甲府が3バックになった事で出場機会を減らし期限付きで熊本、愛媛でプレーしましたが、右サイドからカットインしてのプレーに特徴があります。またキックの精度も高くキッカーとしても優秀です。愛媛時代に石丸監督の下でプレーしています。
この堀米が入る右サイドが現在の京都のストロングサイドになっており、堀米が中に入って後ろから石櫃が上がってくる。そして前線から少し降りてダニエル・ロビーニョが絡むという形が攻撃の中心となっています。
一方の左サイドは山瀬が入っていますが、こちらはあまり機能しているとは言えない状態。
左SBの下畠も前に出て仕事が出来るタイプでもなさそうなので攻撃は右サイドに偏っているともいえます。
ボランチに入るアンドレイと佐藤健太郎は、佐藤健太郎が後ろ、アンドレイが前という関係。
アンドレイはかなりシュッとしたイケメンです。身長もありパンチ力のあるシュートもあるのでソウザと似たタイプと言えるかもしれません。
またエスクデロと開幕直後は先発出場を続けていた有田は現在スーパーサブ的な立ち位置になっている様です。
■プレビュー
セレッソは前節の敗戦を受けてメンバーの入れ替えがありそう。変わるのは杉本かリカルド・サントスかでそこに澤上が入る形になろうかと思われますが、右SHには澤上が入り杉本はスーパーサブ的な使われ方となる可能性もあるのではないでしょうか。そうなった場合、前節の様にリカルド・サントスを下げる事になった時に前線に杉本を投入。例えば澤上との2トップや柿谷との2トップにするという事になるのではないかと思われます。
またCBには茂庭の復帰もありそうです。
という事は、基本的な戦い方は変わらないという事ですね。
一方の京都は、前節は敗れたとはいえ引き続き同じメンバーで来るかと思われましたが、前日の練習で染谷が怪我をしたとの情報。
代わりに入ったのが本多だとの事で、どちらもCBとSBの両方ができる選手なのですが、下畠がCBにずれて本多が左SBに入りそうです。
京都の試合をいくつか見て感じるのはチームの立ち位置がなかなか難しいなあという所。
予算規模的にもそうなのですが、ここ数年のJ2ではトップクラスではないものの決して少ない訳では無い。この状況が戦力や戦い方にも影響しているんじゃないかと思われます。
もう少し具体的にいえば、例えば今の戦力。2トップのイ・ヨンジェとダニエル・ロビーニョはきっと縦に速い攻撃でハマるタイプの選手。ただ、京都よりももっと割りきって戦うチームは沢山あるのでそういう戦い方をなかなかさせてもらえない。前節は守備的に戦う徳島に対し前半からアンドレイをこれまでよりも高い位置にポジションを取らせるようにし、また後半はかなり迫力のある怒涛の攻めを繰り出す事ができていましたが、最後までゴールを奪う事ができず、徳島に敗れてしまいました。
しかし、とはいえ京都よりももっと予算規模が大きくボールを持てるチームもあるので上を狙う為にはボールを持つサッカーも現実的とはいえない。ちょうどそんな状態なのかなあと思わせます。
ただ、そう考えると今節のセレッソ戦は京都にとってはやりやすいかもしれません。
なのでセレッソとしてはカウンターを受けるような状況をあまり作らせたくない所。
特にスペースを得た状態で前を向いた時のイ・ヨンジェはかなり厄介な選手なので、茂庭がイ・ヨンジェをしっかり抑えることが出来るかがポイントとなるのではないでしょうか。
また京都のストロングポイントである右サイドにも当然注意が必要で、丸橋と山下の所で堀米だけでなく出てきた石櫃を自由にプレーさせない事がポイントとなってくるかと思われますので、リードした状態で終盤を迎えた場合はブルーノ・メネゲウに代わって入る関口の役割も重要となってきます。
京都はDFラインがあまり高くないのでチャンスをそれほど数多く作る事ができないかもしれませんが、ラインコントロールの精度はあまり高くないので出来たギャップを上手く使ってチャンスをものにしたい。
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