2017年10月22日日曜日

10/21 明治安田生命J1リーグ第30節 VS ヴァンフォーレ甲府 @ キンチョウスタジアム

第30節
2017年10月21日(土)14:03KO 金鳥スタ

スタジアムキンチョウスタジアム主審上田 益也
入場者数9,438人副審前之園 晴廣、勝又 弘樹
天候 / 気温 / 湿度雨 / 17.2℃ / 90%第4の審判員小椋 剛
スターティングメンバー
セレッソ大阪C大阪
 
ヴァンフォーレ甲府甲府
 
  • 監督
  • 尹 晶煥
 
  • 監督
  • 吉田 達磨
セレッソ大阪C大阪
甲府ヴァンフォーレ甲府
今回対戦今季平均
データ項目セレッソ大阪ヴァンフォーレ甲府セレッソ大阪ヴァンフォーレ甲府
FK16141215
CK31054
PK1000
シュート119128
警告/退場2/01/01/01/0

<監督・選手コメント>

セレッソ大阪 尹晶煥監督
ヴァンフォーレ甲府 吉田達磨監督

セレッソ大阪 杉本選手、ソウザ選手、丸橋選手、清武選手
ヴァンフォーレ甲府 阿部選手

セレッソ大阪 杉本選手、マテイ・ヨニッチ選手(Jリーグ公式
ヴァンフォーレ甲府 新里選手(Jリーグ公式)

今シーズンもこの試合を含めてラスト5試合となる明治安田生命J1リーグ第30節。セレッソ大阪は本拠地キンチョウスタジアムにヴァンフォーレ甲府を迎えての一戦は、杉本の2ゴールを奪ったセレッソ大阪が6月4日の第14節、アルビレックス新潟戦以来となる無失点での勝利。
通算成績では勝ち越していながらもホームでは何故かこれまで一度も勝利しかことが無かった甲府に対して、ホームでの初勝利となった。

■メンバー

セレッソ大阪のスターティングメンバーは前節と同じ11人。2トップには柿谷と杉本、中盤の両サイドには清武と水沼が入り、CBには木本が起用されている。
またベンチメンバーは前節から1人変更。関口が外れ、リカルド・サントスがベンチ入りとなっている。

一方のヴァンフォーレ甲府のスターティングメンバーは、前節から2人変更。2トップのドゥドゥとリンス、最終ラインの新里、新井、エデル・リマは不動ながら、左のインサイドハーフを田中佑昌からWB/SBが本職の阿部翔平に変更。アンカーに入る島川は前節FKからアシストを決めているように右足の精度の高いキックを持っているが、左のキッカーとしても優秀な阿部をインサイドハーフという新たなポジションで起用してきた形だ。
また左のWBを直近2試合は松橋が務めていたが、今節はこの夏に横浜F・マリノスから期限付きで加入した高野を起用。高野は加入後2試合目の先発出場。高野、小出と今シーズン大学を卒業したばかりのルーキーが両WBを務める形となっている。

■甲府の守備

甲府の守備陣形
甲府の守備は5-3-2でセットする。相手が不利な状況や、切り替えの時には行く事もあるが、2トップは基本的にCBにまでプレッシャーをかけに行くことはなく、ボランチへのパスコースを切っている。自分よりも前にボランチが下がっていったときにも、自分よりの前のポジションにまで出ていく事は基本的にしない。
そしてインサイドハーフの2人は2トップの脇、斜め後ろにポジションを取っている。
CBからサイドにボールが出た時はこのインサイドハーフが一気にアプローチをかける。なので4-4-2でいうところのSH的なタスクも行っている。
これをやるには相当な運動量が必要となるが、逆に言うとそれができる選手をここに起用している。
この布陣だと4-4-2に比べると中盤のセンターにはアンカーの1枚しかいない。
なのでそのアンカー周りは狙われるスペースとなるのだが、ここを使わせないために2トップがきっちりボランチへのパスコースを切る、そしてサイドにでたボールはインサイドハーフが強くアプローチをかけに行く。もちろん逆サイドのインサイドハーフは絞ってくるのだが、SBが斜めのパスを出すだけの時間を与えないためにも、ボールサイドのインサイドハーフはかなり強いアプローチが必要となる。
それでも中央を狙われてパスを出された時には迎撃型をとる。最終ラインの選手が前にでてそこを潰しに行く。最終ラインには5人いる。なので1人が前に食いついたとしても4人が残る事になり守備の人数としては足りているという計算だ。
前へのアプローチがベースとなっている
この甲府に守備に対してセレッソはSHの清武が下がってきてボールを受けようというプレーを見せ始める。この清武の動きに対しては、甲府の2トップよりも低い位置に降りていった場合は、深追いすることは少ないのだが、2トップと同じラインぐらいまでならインサイドハーフの小椋がアプローチをかけに行く。このインサイドハーフが2トップ脇のスペースは迎撃型で埋めようという形だ。
ただ、降りてきた清武に小椋がアプローチにいく形だろ、その外側で丸橋はフリーになれる。
甲府としては外側なのでブロックでスライドして圧縮という考え方が基本にはなっているのだが、ここで丸橋に起点になられると斜めのパスが入ってくる事もあって、小椋はなんども小出に対して前にでてアプローチをかけに行くように指示をだしていた。
サイドをカバーする阿部
一方逆サイド、セレッソにとっての右サイド、甲府にとっての左サイドで見られたのは阿部と高野のポジションチェンジ。
2トップの脇を起点にSBの松田にボールが入った時にWBの高野がアプローチをかけにいくのだが、この時にセレッソの選手に前を向かれると阿部がインサイドハーフから左WBにスッと下がって最終ラインに加わる。
この形があることで高野も積極的にアプローチに出て行けていた様に見えたので、本人自体は立ち上がりあまりボールに絡めていなかったが、阿部をインサイドハーフで起用するにあたってのメリットの1つなのかもしれない。

ただ、この甲府のディフェンスに対してセレッソは立ち上がりから短いパスを少ないタッチ数で回す事で、チャンスを伺う場面をつくっていた。柿谷が小出が出た外側にCBの新里を連れて出ていった形や、山口がボックス内に侵入する場面を作っている。
ただ、これは今シーズンの序盤からずっといい続けている事だが、セレッソはボールを持った時の形は無い。この試合の立ち上がり、セレッソがショートパスを繋いでいた時間帯もそれは感じさせた。
というのも、セレッソのパス交換には、空いているところ、スペースをつかって相手ゴールの方向に行きたいというのはなんとなく感じるのだが、どこにボールを届けようだとか、誰がどこで時間とスペースを手に入れようだとかいった目的地は見当たらない。
逆に言うと、チャンスになればどこでもいいという形でパス交換をしている。
なのでやっている事はパスをつなぎながら相手の隙を伺うという感じで、これはこれで正しいように感じるが、目的地が決まっていないので、なんとなく攻め込んでいるがタイミングやポイントが一致しない事が多く、ミスが起こりやすい。
こういう状況でのミスは、連携が合わないとか、イメージが一致しないとかいわれてて、時間をこなせばなんとなくそれが出来上がるという印象があるかもしれないが、目的地が設定されていないから起こってしまうのだ。
それでも清武が入るとチャンスが作れてしまう事もあるのだけど、ボールを持ってもサッカーが出来るようになるのには、こういった部分の改善が必要だろう。

■セレッソの先制ゴール

そういった、セレッソがボールを持っているが互角の状況ともいえる展開で始まった試合序盤だったが、5分にCKから杉本が決めてセレッソが先制する。
左サイドのCKのキッカーを務めたのは丸橋。普段はこちら側はソウザがキッカーでインスイングのボールを入れているのだが、この日は左利きの丸橋がキッカーでアウトスイングのボールにしていたのは、甲府のCKの守備によるものなのだろう。この後もセレッソはCKでアウトスイングのボールを使い続けていた。甲府のCKの守備は5人がゾーンで5人がマンツーという形だった。
そして丸橋のキックはゾーンに入っている新里の近くに。このキック自体はそこまで狙い通りだったかどうかはわからないが、アウトスイングのゴールから離れてく変化をするボールだったのでGKの河田が深追いして新里と交錯する形になった。
その結果クリアがほとんど飛ばすに柿谷の元へ。柿谷が落としたボールを杉本が豪快に振り抜いて相手ディフェンスにあたりながらもネットを揺らした。
アウトスイングのボールに対して河田が出すぎるというスカウティングがあったのかもしれない。

立ち上がりからボールはもっているものの、それほどチャンスは作れているという感じでもなかった。そんな中でのこのセットプレーからのゴールは、この試合をかなり楽にした。

■甲府の攻撃

先制後、15分頃までは柿谷がボックス内で2度のチャンス迎えたり、また水沼のクロスが入ったりと立ち上がり同様のペースで進んでいたが、その後徐々に甲府がボールを持つ時間を長くし、最終的に前半のポゼッション率が50%となっていた。
甲府のビルドアップ
甲府のシステムは3-1-4-2。なのでそもそもセレッソの4-4-2に対してはWBのところでミスマッチが産まれやすい形になっている。
それを活かすためにはビルドアップの形が必要になってくるのだが、ビルドアップで中心になるのはアンカーの島川と左CBのエデル・リマ。島川は柏レイソルユース黄金世代出身の吉田達磨チルドレンだが、エデル・リマも左利きのCBで守備では高さと1対1の強さもあるが、攻撃ではドリブルでボールを運べるし、パスの起点にもなれる。
3バックのサイドはミスマッチのズレを起こりやすくするためにも、ビルドアップの起点になれる選手を置く手法は昨シーズンのJ2でも良く見た形で、例えば札幌は福森を、松本は喜山をここに起用していた。
で、甲府の場合のエデル・リマだが、甲府はアンカーの島川が最終ラインに落ちる形や、インサイドハーフに起用された阿部が2トップ脇に降りてくる形で起点を作り、エデル・リマを前に出すというプレーを繰り返し見せていた。WB/SBの阿部をインサイドハーフで起用する一番の狙いはこの辺りにあったのだろう。
こうして左サイドは人数をかけてボールを運ぶ一方で、右サイドはシンプル。小出の単騎、もしくはドゥドゥが流れてくるという形になっていた。

甲府はこのビルドアップの形でセレッソの4-4-2をずらしてチャンスをつくるというところまではなかなか至らないのだが、ファールを貰ってセットプレーからというのは一つの狙いとしてあったのだろう。
またもう1つは、この形で攻めきれなかったとしてもきちんと相手を押し込む事ができれば、ボールを失った時に高い位置から守備を始める事が出来る。
甲府にとって最大の武器は、機動力がある2トップによるカウンター/ショートカウンター。なので最初の甲府の守備について書いた部分でもインサイドハーフやWBらで入ってきたボールに対して激しく前にアプローチに出るという事を書いたが、相手に押し込まれてしまうとなかなかこういった形は作れない。
なのでたとえそれだけでフィニッシュまで持ち込めなかったとしても、ボールをもって運ぶ時間帯というのは重要なのだと思う。またボールを持っている時は攻められる事も無いわけだし。

■セレッソの追加点

前半途中からはピッチに水たまりが出来始めていたが、1-0とセレッソリードで迎えた後半立ち上がり。甲府は得意のカウンターからドゥドゥが走りクロスを入れるも合わなかった。
その後柿谷が迎えた決定機はヒットせずシュートを打てなかったが、そこからセカンドボールを拾ってさらに攻める事で得たCK。
このCKでエデル・リマがヨニッチを倒してセレッソがPKを獲得する。左サイドからのCKは先制点の場面と同様にキッカーはアウトスイングの丸橋。甲府も同じように5人のゾーンと5人のマンツーという形になっていた中で、ヨニッチのマーカーだったのはエデル・リマ。そのエデル・リマがヨニッチの動き出しに完全に振り切られてしまったので後ろから引っ張って倒してしまった。
インプレーになる前からヨニッチとエデル・リマは激しいポジション争いをしていたので主審の上田さんも注意して見ていたのだろう。
このPKを杉本が決め52分にセレッソは2-0とリードを広げる。

■攻め手が無い甲府

55分〜
セレッソが追加点を決めた事で、55分に甲府は右WBを小出から松橋へと交代。
小出はディフェンス出身、松橋も今ではすっかりWBやSBの選手となったが、清武と共にプレーしていた大分時代はFW。抜群のスピードが武器の選手なので、甲府にすると攻撃的な交代といえるだろう。

しかしセレッソは2点リードした事で全体を少し下げる。そして攻撃の時のポジションチェンジも前半よりも減らしバランスを崩さない戦い方に。
攻めなければならない甲府が再びボールを持つ時間を長くするも、セレッソの守備ブロックを動かす事はできず、ブロックの中にはほとんどボールを入れる事が出来ない。
サイドからクロスでなんとかするにも、ドゥドゥとリンスの2トップの強みはそこには無く、またドゥドゥがサイドに流れるので、中央に人が足りないという状況になっていた。
71分にセカンドボールを拾ってからのアクシデント的な形から、唯一バイタルエリアにボールを運びリンスが強烈なミドルシュートを放つもキム・ジンヒョンがセーブした。
このあたりが、今の甲府の難しいところなのだろう。

逆にチャンスが多かったのはセレッソ。65分の丸橋のFKから杉本のヘディング、67分の杉本の折り返しから柿谷が左足で合わせた場面は、ゴールが決まってもおかしくない場面だった。
セレッソはバランスを崩さないのでセカンドボールが拾える様になっていた。
77分〜
77分に甲府は阿部に代えて田中佑昌を投入。2トップのサポートに入れる選手を起用するが、それを活かす様な形は作れていないので、試合展開は変わらなかった。
83分〜
83分、セレッソが右SBを松田から田中裕介に交代させると、同時に甲府も島川に代えて黒木を投入。
セレッソの布陣はそのまま4-4-2だったが、甲府は黒木が攻撃的なポジションに入り新井がボランチに上がる。それまでインサイドハーフで並んでいた小椋と田中佑昌は、小椋が少し下がり気味、田中佑昌が高い位置になったのでボックス型の4-4-2ということか。
90+1分〜
90+1分、当初清武と交代の予定だった山下は、直前のプレーで黒木と交錯したところで頭部を打ってしまった木本との交代に変更。
90+3分〜
90+3分に改めて、清武に代えて秋山を投入。山下、ヨニッチ、田中裕介の3バックに水沼と丸橋の両ワイドという5-3-2の布陣にし、5分間のアディショナルタイムを終え試合終了。
2-0でセレッソの勝利に終わった。

■その他

セレッソは、6月4日の第14節アルビレックス新潟戦以来となる無失点での勝利、そしてホームで甲府に対して初勝利を挙げる事に成功した。
戦い方の徹底された甲府は厄介な相手で、ボールを持っての攻撃はまだまだだったが、理想的な時間帯でセットプレーから得点を奪えたことが大きかっただろう。
これで勝ち点54。当初の目標だった9位以上は確定。そして勝ち点で並ぶが得失点差で3上回った事で柏レイソルを抜いて4位に浮上。ACL圏内となる3位横浜F・マリノスとの差も勝ち点1差に迫っている。
残り4試合で首位鹿島とは勝ち点差10、2位川崎とは勝ち点差8なので、ここまで追いつくのはかなり厳しいが、マリノスとは直接対決を残しており、3位の可能性は十分ある。ここからラスト4試合、リーグ戦の目標は3位という事で良いだろう。
また杉本も19得点で得点王も現実的な目標となっている。

一方で残留ラインギリギリの15位、残留争い真っ只中の甲府は、勝ち点を積み重ねられなかったものの、勝ち点1差の広島、4差の大宮も敗れたため15位のままでラスト4試合を迎える事となる。
スペースを与えてしまうと厄介極まりないブラジル人2トップだが、2人とも高さで勝負するタイプではないので、この試合の後半の様な展開になるとちょっと苦しい。
まあでも今のチーム状況、順位、立場を考えると、今の2トップを徹底する形でもいいのだろう。
そういえば、ウィルソンが契約解除となった時に大きいFWを獲ってたと思うんですが、彼はどうしてるんだろう。




3 件のコメント :

  1. Akiさん、こんにちは。
    今年もリーグ戦残りあと4試合ですが、
    攻撃の構築のついてユンさんはどのように考えてるんでしょうかね。。
    ・そもそも攻撃の構築はするつもりがない(自由にやらせたい)
    ・構築しようとしたが上手くいっていない
    ・今年はまだ手を付けない。

    去年はもう途中から改善は無いんだと割り切ってましたが、今年がそこそこいい成績残しているだけに、もっと上を目指したいという欲が出ます。

    返信削除
    返信
    1. こんにちは、コメントありがとうございます。
      攻撃についてですが、基本的にはこのままなんじゃないかと思っています。
      天皇杯の大宮戦でもちょろっと触れていますが、例えばポジションを動かしてとなると、ポジション移動の時間がかかるしそこにリスクが生じてしまう。
      なのでそういうことはやらないんじゃないですかね。
      そんな中で出来ることは、今機能している切り替えの部分の精度を高めるのが1つ。
      そしてボールを持たされるなどの停滞する流れになったらセットプレーで勝負。
      こんな感じで負けにくくしながらって感じになるんじゃないでしょうか。

      削除
  2. サカニシキ2017年11月2日 7:26

    なるほど。ご返答ありがとうございます。
    来季もそのままだとすると、その切り替えが早くできるかでまた夏場が心配です。。

    返信削除

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