今回は昨年末に放送された2014シーズン セレッソ大阪全ゴールハイライトから昨シーズンを振り返ってみます。
2014シーズン 36得点48失点
■シーズン通算得点ランキング
1.フォルラン:7得点
2.杉本健勇:5得点
2.カカウ:5得点
4.丸橋祐介:3得点
4.永井龍:3得点
5.南野拓実:2得点
6.山口螢・山下達也・ゴイコカチャル・長谷川アーリアジャスール・柿谷曜一朗・安藤淳・平野甲斐・藤本康太・楠神順平:1得点
他.オウンゴール:2得点
■得点時シュートエリア
PA内29 左:7・中央:13・右・6・PK:1・OG:2
PA外7 左:3(内FK:1)・中央:3(内FK:1)・右:1
■失点時被シュートエリア
PA内42 左:6・中央:17・右:12・PK:6・OG:1
PA外6 左:1・中央:3・右:1・OG:1
2014シーズンは3人もの監督が率いそれぞれ異なる戦い方を選択していたので全体よりもそれぞれの監督ごとを見ていきます。
■ランコ・ポポヴィッチ:13試合(1〜11・13・14節)
16得点(1試合平均1.23得点)
14失点(1試合平均1.08失点)
得点ランキング
フォルラン:6
丸橋祐介:2
杉本健勇:2
山口蛍:1
山下達也:1
ゴイコカチャル:1
長谷川アーリアジャスール:1
オウンゴール:1
得点時シュートエリア
PA内13 左:5・中央:5・右:2・OG:1
PA外3 左:1(内FK:1)・中央:1(内FK:1)・右:1
得点に至る展開
セットプレー:6(二次攻撃含む)
遅攻:6
カウンター:3
得点パターン
クロス:5
こぼれ球:3
FK:2
スルーパス:1
パス:1
オウンゴール:1
得点パターンで最も多いのがセットプレーからの展開でクロスからの得点が最多となっています。ポポヴィッチがやりたかったショートパス(ワンツーやスルーパス等)の形からのゴールは殆ど無く、2013シーズンで猛威を振るった最終ラインの裏を狙った形は4本しかなく、しかもその形からの得点者は杉本2、フォルラン1、丸橋1、とその形で得点を量産していた柿谷が決めていません。
またシュートは左サイドに偏っています。
失点時シュートエリア
PA内12 左:1・中央:5・右:3・PK:3
PA外2 左:1・中央:1・右:0
失点に至る展開で最も多いのがセットプレーで6。
ただ、この6の中にPKが3つも含まれておりこれはかなり多くなっています。
リーグの1試合平均が0.1なので13試合で与PKが3は1試合平均0.23と倍以上の数字です。
ついでカウンター4となっており、相手の攻撃を遅らせしっかり人数をかけて守れば2失点のみと一見守備が堅い様に見えますが、PKを与えているのが押し込まれた状況になっていることが多く実際はブロックを落として守る分PA内でのファールが増えているものと思われます。
■マルコ・ペッツアイオリ:9試合(12・15〜22節)
8得点(1試合平均0.89得点)
13失点(1試合平均1.44失点)
得点ランキング
南野拓実:2
安藤淳:1
平野甲斐:1
杉本健勇:1
丸橋祐介:1
藤本康太:1
フォルラン:1
得点時シュートエリア
PA内7 左:2・中央:3・右:2
PA外1 左:0・中央:1・右:0
得点に至る展開
遅攻:5
カウンター:2
セットプレー:1(二次攻撃含む)
得点パターン
クロス:5
スルーパス:1
ポスト:1
裏:1
ペッツアイオリのゴールのパターンは明らかにクロス。
特に4-3-3を使っていた時に逆サイドのワイドの選手にファーで合わせる形がかなり多くなっています。
一方カウンターからの得点が2とかなり少なくなっており、ペッツアイオリが志向した相手の状況を見てプレッシングからのショートカウンターとポゼッションとの使い分けは、特にショートカウンターという部分で機能していなかったことがわかります。
シュートのエリアは各エリアともバランスよくゴールしており、クロスからの得点が多かった事も踏まえて左右からバランスよくクロスが入っていました。
しかし1試合平均得点が0.89と最も低くなっており、これは先ほど書いたカウンター/ショートカウンターといった縦に速い攻撃ができなかった事が響いていると思われます。
失点時シュートエリア
PA内12 左:1・中央:6・右:2・PK:2・OG:1
PA外1 左:0・中央:0・右:1
失点に至る展開
遅攻:7
CK:2(二次攻撃含む)
PK:2
カウンター:2
失点パターン
スルーパス:3
クロス:2
こぼれ球:2
PK:2
CK:2(二次攻撃含む)
失点パターンで気になるのはここでもPK。9試合で2つは1試合平均0.22とこれも倍以上になっています。
またスルーパスからの失点が増えたのはポポヴィッチの時よりラインをあげようとしたけのだがうまくいかなかったんだろうということが伺えます。
■大熊裕司:12試合(23〜34節)
12得点(1試合平均1.00得点)
21失点(1試合平均1.75失点)
得点ランキング
カカウ:5
永井龍:3
杉本健勇:2
楠神順平:1
オウンゴール:1
得点時シュートエリア
PA内9 左:0・中央:5・右:2・PK:1・OG:1
PA外3 左:2・中央:1・右:0
得点に至る展開
遅攻:6
カウンター:2
ロングパス:1
セットプレー:1(二次攻撃含む)
PK:1
得点パターン
クロス:4
ドリブル:3
こぼれ球:2
ショートパス:1
PK:1
OG:1
得点パターンで変わったのはドリブルからのシュートが増えた事。といってもこれはすべてカカウによるもので彼の個人技なのでチームとしての形とはいえません。またPA外からの3もすべてカカウによるものです。
なのでゴールの形は基本的にクロス。
カウンターからの得点は2しかないので、大熊監督が執拗に繰り返していた芋づる式気持ちプレッシングはリスクの割に損得勘定では完全にマイナスに出てしまっています。
また得点者が少ないのも特徴的で、もしカカウがいなかったらと考えるとゾッとします。
失点時シュートエリア
PA内18 左:4・中央:6・右:7・PK:1
PA外3 左:0・中央:2・右:0・OG:1
失点に至る展開
カウンター:10
遅攻:6
CK:2
FK:1
PK:1
オウンゴール:1
失点パターン
クロス:9
スルーパス:4
こぼれ球:2
ポスト:1
失点はカウンターやボールをとりに行ったところでDFラインの裏を狙われる形が激増しています。またクロスも深い位置からの低いマイナスぼボールからの失点が増えており、SBの裏を取られて後ろ向きに追いかけたところでマイナスのボールで飛び込んできた2列目に決められてしまうという形が増えています。
先ほどの得点のところでプレッシングからのショートカウンターでゴールに至っていないので損得勘定がマイナスだと書きましたが、損の部分はDFラインの裏を取られることでかなり大きくなってしまっていました。
同じような戦い方をしていた元々率いていたU-18で手応えを感じ(最終的には高円宮杯U-18に優勝)、大熊監督はトップチームでそれでやろうとしていたのでしょうが、J1ではU-18の時は相手の力もあって隠れていた弱点が露わにされ狙い撃ちにされてしまった形ですね。
昨シーズンは堅守を誇ったチームでしたが、ラスト4試合で12失点。しかもその内3チームが同じく残留争いをしていたというのが辛いところです。
■その他
毎年恒例となっているスカパーの全ゴールハイライト。
想像どおり番組前半は楽しい感じでしたが終盤はほぼ全失点ハイライトという、録画はしたものの見るまでにかなり時間が必要でした(苦笑)。
あまり楽しくない内容でしたが、目をそらすわけにはいかないので苦行のような時間を経てまとめてみました。
今年の終わりの全ゴールハイライトはもっと楽しいものになることを期待しましょう(笑)。
2014シーズン 36得点48失点
■シーズン通算得点ランキング
1.フォルラン:7得点
2.杉本健勇:5得点
2.カカウ:5得点
4.丸橋祐介:3得点
4.永井龍:3得点
5.南野拓実:2得点
6.山口螢・山下達也・ゴイコカチャル・長谷川アーリアジャスール・柿谷曜一朗・安藤淳・平野甲斐・藤本康太・楠神順平:1得点
他.オウンゴール:2得点
■得点時シュートエリア
PA内29 左:7・中央:13・右・6・PK:1・OG:2
PA外7 左:3(内FK:1)・中央:3(内FK:1)・右:1
■失点時被シュートエリア
PA内42 左:6・中央:17・右:12・PK:6・OG:1
PA外6 左:1・中央:3・右:1・OG:1
2014シーズンは3人もの監督が率いそれぞれ異なる戦い方を選択していたので全体よりもそれぞれの監督ごとを見ていきます。
■ランコ・ポポヴィッチ:13試合(1〜11・13・14節)
16得点(1試合平均1.23得点)
14失点(1試合平均1.08失点)
得点ランキング
フォルラン:6
丸橋祐介:2
杉本健勇:2
山口蛍:1
山下達也:1
ゴイコカチャル:1
長谷川アーリアジャスール:1
オウンゴール:1
得点時シュートエリア
PA内13 左:5・中央:5・右:2・OG:1
PA外3 左:1(内FK:1)・中央:1(内FK:1)・右:1
得点に至る展開
セットプレー:6(二次攻撃含む)
遅攻:6
カウンター:3
得点パターン
クロス:5
こぼれ球:3
FK:2
スルーパス:1
パス:1
オウンゴール:1
得点パターンで最も多いのがセットプレーからの展開でクロスからの得点が最多となっています。ポポヴィッチがやりたかったショートパス(ワンツーやスルーパス等)の形からのゴールは殆ど無く、2013シーズンで猛威を振るった最終ラインの裏を狙った形は4本しかなく、しかもその形からの得点者は杉本2、フォルラン1、丸橋1、とその形で得点を量産していた柿谷が決めていません。
またシュートは左サイドに偏っています。
失点時シュートエリア
PA内12 左:1・中央:5・右:3・PK:3
PA外2 左:1・中央:1・右:0
失点に至る展開で最も多いのがセットプレーで6。
ただ、この6の中にPKが3つも含まれておりこれはかなり多くなっています。
リーグの1試合平均が0.1なので13試合で与PKが3は1試合平均0.23と倍以上の数字です。
ついでカウンター4となっており、相手の攻撃を遅らせしっかり人数をかけて守れば2失点のみと一見守備が堅い様に見えますが、PKを与えているのが押し込まれた状況になっていることが多く実際はブロックを落として守る分PA内でのファールが増えているものと思われます。
■マルコ・ペッツアイオリ:9試合(12・15〜22節)
8得点(1試合平均0.89得点)
13失点(1試合平均1.44失点)
得点ランキング
南野拓実:2
安藤淳:1
平野甲斐:1
杉本健勇:1
丸橋祐介:1
藤本康太:1
フォルラン:1
得点時シュートエリア
PA内7 左:2・中央:3・右:2
PA外1 左:0・中央:1・右:0
得点に至る展開
遅攻:5
カウンター:2
セットプレー:1(二次攻撃含む)
得点パターン
クロス:5
スルーパス:1
ポスト:1
裏:1
ペッツアイオリのゴールのパターンは明らかにクロス。
特に4-3-3を使っていた時に逆サイドのワイドの選手にファーで合わせる形がかなり多くなっています。
一方カウンターからの得点が2とかなり少なくなっており、ペッツアイオリが志向した相手の状況を見てプレッシングからのショートカウンターとポゼッションとの使い分けは、特にショートカウンターという部分で機能していなかったことがわかります。
シュートのエリアは各エリアともバランスよくゴールしており、クロスからの得点が多かった事も踏まえて左右からバランスよくクロスが入っていました。
しかし1試合平均得点が0.89と最も低くなっており、これは先ほど書いたカウンター/ショートカウンターといった縦に速い攻撃ができなかった事が響いていると思われます。
失点時シュートエリア
PA内12 左:1・中央:6・右:2・PK:2・OG:1
PA外1 左:0・中央:0・右:1
失点に至る展開
遅攻:7
CK:2(二次攻撃含む)
PK:2
カウンター:2
失点パターン
スルーパス:3
クロス:2
こぼれ球:2
PK:2
CK:2(二次攻撃含む)
失点パターンで気になるのはここでもPK。9試合で2つは1試合平均0.22とこれも倍以上になっています。
またスルーパスからの失点が増えたのはポポヴィッチの時よりラインをあげようとしたけのだがうまくいかなかったんだろうということが伺えます。
■大熊裕司:12試合(23〜34節)
12得点(1試合平均1.00得点)
21失点(1試合平均1.75失点)
得点ランキング
カカウ:5
永井龍:3
杉本健勇:2
楠神順平:1
オウンゴール:1
得点時シュートエリア
PA内9 左:0・中央:5・右:2・PK:1・OG:1
PA外3 左:2・中央:1・右:0
得点に至る展開
遅攻:6
カウンター:2
ロングパス:1
セットプレー:1(二次攻撃含む)
PK:1
得点パターン
クロス:4
ドリブル:3
こぼれ球:2
ショートパス:1
PK:1
OG:1
得点パターンで変わったのはドリブルからのシュートが増えた事。といってもこれはすべてカカウによるもので彼の個人技なのでチームとしての形とはいえません。またPA外からの3もすべてカカウによるものです。
なのでゴールの形は基本的にクロス。
カウンターからの得点は2しかないので、大熊監督が執拗に繰り返していた芋づる式気持ちプレッシングはリスクの割に損得勘定では完全にマイナスに出てしまっています。
また得点者が少ないのも特徴的で、もしカカウがいなかったらと考えるとゾッとします。
失点時シュートエリア
PA内18 左:4・中央:6・右:7・PK:1
PA外3 左:0・中央:2・右:0・OG:1
失点に至る展開
カウンター:10
遅攻:6
CK:2
FK:1
PK:1
オウンゴール:1
失点パターン
クロス:9
スルーパス:4
こぼれ球:2
ポスト:1
失点はカウンターやボールをとりに行ったところでDFラインの裏を狙われる形が激増しています。またクロスも深い位置からの低いマイナスぼボールからの失点が増えており、SBの裏を取られて後ろ向きに追いかけたところでマイナスのボールで飛び込んできた2列目に決められてしまうという形が増えています。
先ほどの得点のところでプレッシングからのショートカウンターでゴールに至っていないので損得勘定がマイナスだと書きましたが、損の部分はDFラインの裏を取られることでかなり大きくなってしまっていました。
同じような戦い方をしていた元々率いていたU-18で手応えを感じ(最終的には高円宮杯U-18に優勝)、大熊監督はトップチームでそれでやろうとしていたのでしょうが、J1ではU-18の時は相手の力もあって隠れていた弱点が露わにされ狙い撃ちにされてしまった形ですね。
昨シーズンは堅守を誇ったチームでしたが、ラスト4試合で12失点。しかもその内3チームが同じく残留争いをしていたというのが辛いところです。
■その他
毎年恒例となっているスカパーの全ゴールハイライト。
想像どおり番組前半は楽しい感じでしたが終盤はほぼ全失点ハイライトという、録画はしたものの見るまでにかなり時間が必要でした(苦笑)。
あまり楽しくない内容でしたが、目をそらすわけにはいかないので苦行のような時間を経てまとめてみました。
今年の終わりの全ゴールハイライトはもっと楽しいものになることを期待しましょう(笑)。
今期の戦力が揃いつつ有りますね。顔触れを見ると元日本代表経験者のベテランが多いです。若手と言えるのはブラジル人MFのパブロ・フェリペ1人くらいです。昨年の半年だけだけどレアル・マドリード・カスティージャに所属してた選手として話題です。後はDFと中盤選手が主です。今期のこの補強をどう見ますか?
返信削除コメントありがとうございます。
削除新戦力や補強についてはチーム全体の編成の問題でもありますので、全体が決まってからやろうと考えています。
そろそろ決まりそうですしね。