2015年1月26日月曜日

登録メンバーから考える2015シーズン展望

2015年シーズンを戦うメンバーリスト及び背番号が発表されました。
扇原、長谷川、山口、フォルラン等まだ移籍の可能性を残す選手が何名かいますが、このメンバーで戦うものとして考えていきます。
まず目につくのが35名という大所帯になったということ。
15名もの新加入選手がいます。
これはクラブが2ndチーム構想を持っているからで、2ndチームとしてリーグ戦参入はしないもののトレーニングマッチを年間50試合行う予定だそうで、新人選手を含めた特に22歳以下の選手はその中で経験を積んでいくものと思われます。
35人も選手がいるのにGKが3人というのは少ないのでもしかすると2種登録選手をあげるかもしれませんが、韓国代表でも正GKの座を掴みつつあるキムジンヒョンが絶対的な立場を築いているので、J2では正GKとして1シーズンを戦い抜いた実績のある選手でありながらもどうしても出番が少なくなってしまうであろう武田・丹野のプレー時間をできるだけ増やしたいという狙いなのかもしれません。



■2015年メンバーリスト
Pos.No.名前加入年度在籍年数
GK1武田博行2014年2年目
21キム・ジンヒョン2009年7年目
27丹野研太2014年2年目

DF
2扇原貴宏2010年6年目
3染谷悠太2014年2年目
4藤本康太2005年11年目
16安藤 淳2014年2年目
19小谷祐喜2014年2年目
22中澤聡太2015年川崎Fより期限付き加入
23山下達也2012年4年目
28温井駿斗2015年C大阪U-18より新加入
30椋原健太2015年FC東京より新加入
33茂庭照幸2015年バンコクグラスより新加入
37池田樹雷人2015年三菱養和SCユースより新加入
MF 5長谷川アーリアジャスール2014年2年目
6山口 蛍2009年7年目
7パブロ・フェリペ2015年アトレチコPRより期限付き加入
11楠神順平2013年3年目
14丸橋祐介2009年6年目
15吉野峻光2012年4年目
17酒本憲幸2003年13年目
24岡田武瑠2013年3年目
25小暮大器2013年徳島より期限付き復帰
26秋山大地2013年3年目
29前川大河2015年C大阪U-18より新加入
31橋本英郎2015年神戸より新加入
32関口訓充2015年浦和より新加入
34阪本将基2015年C大阪U-18より新加入
35沖野将基2015年C大阪U-18より新加入
36米澤令衣2015年神戸U-18より新加入
38西本雅崇2015年C大阪U-18より新加入
FW9永井 龍2010年6年目
10フォルラン2014年2年目
18カカウ2014年2年目
20玉田圭司2015年名古屋より新加入
■OUT
種別Pos.名前加入年度移籍先
移籍DFク・ソンユン2013年コンサドーレ札幌
引退DF新井場徹2013年引退
退団DFコ・ジョンデ2014年未定
復帰MFキム・ソンジュン2014年城南FC
期限付MF平野甲斐2014年アーミー・ユナイテッドFC
移籍MF黒木聖仁2008年V・ファーレン長崎
移籍FW南野拓実2013年レッドブル・ザルツブルグFC
移籍FW杉本健勇2011年川崎フロンターレ
■IN
種別Pos.名前キャリア前所属
完全DF椋原健太8年目FC東京
完全DF茂庭照幸16年目バンコクグラスFC
期限付DF中澤聡太15年目川崎フロンターレ
完全MF関口訓充12年目浦和レッズ
完全MF橋本英郎17年目ヴィッセル神戸
期限付MFパブロ・フェリペ5年目アトレチコ・パラナエンセ
完全FW玉田圭司17年目名古屋グランパス
復帰MF小暮大器3年目徳島ヴォルティス
新人DF温井駿斗新人セレッソ大阪U-18
新人DF池田樹雷人新人三菱養和SCユース
新人MF沖野将基新人セレッソ大阪U-18
新人MF阪本将基新人セレッソ大阪U-18
新人MF西本雅崇新人セレッソ大阪U-18
新人MF前川大河新人セレッソ大阪U-18
新人MF米澤令衣新人ヴィッセル神戸U-18

ポジション別展望

■GK
武田、キム・ジンヒョン、丹野
OUT:ク・ソンユン
IN:なし
先程も書いたようにキムジンヒョンが絶対的な1stチョイスで2ndを武田、丹野で争う形になるでしょう。
ク・ソンユンが札幌に移籍し昨シーズンよりGKが1人少なくなってしまいましたので、もしかするとシーズン中にU-18の選手を2種登録選手として登録はあるかもしれません。
GK3人体制は2013シーズン開始時と同じで、その時は2ndキーパーの武田洋平が怪我をするとシーズン途中に多田を加入させることとなりましたが、今シーズンは前回とは異なり昨シーズン同様日本人で実績のあるGKが2人いますし昨シーズンは4thキーパーのク・ソンユンがベンチ入りする試合は1試合もなかったのでそこまで心配をする事はないでしょうか。

■右SB
酒本、安藤、椋原、小暮、(小谷)
OUT:新井場、(コ・ジョンデ)
IN:椋原、小暮
昨シーズンもリーグ戦で24試合とほとんどの試合で先発した酒本が中心となり、8試合に先発した安藤、2013年にも期限付きで加入し2試合に先発した椋原、徳島で4試合U-22で2試合に先発した小暮という順になりそうです。
このポジションで昨シーズン2試合に先発した新井場が引退しましたが、椋原の獲得と小暮の復帰で十分カバーできているのではないでしょうか。
ただ、安藤は今シーズンボランチとしての起用もあるかもしれません。
※椋原健太
昨シーズンFC東京に復帰したものの、徳永と太田の両SBが共にリーグ戦全試合出場、また両SBをこなせる松田陸の加入の影響で、ついにリーグ戦出場0(ベンチ入り6試合)、ナビスコカップ、天皇杯で1試合ずつ先発という厳しいシーズンとなりました。
セレッソのSBも酒本と丸橋がいますので先発からというのは難しいかもしれませんが、両サイドをこなせる新井場がいなくなった事で計算できるバックアッパーとしては貴重な存在になるのではないでしょうか。
※小暮大器
昨シーズンは徳島に期限付き移籍をし右SBとして開幕スタメンを勝ち取りフル出場しましたが、チーム力の差は如何ともしがたく大敗。そして2節のセレッソ戦でマッチアップした丸橋にチンチンにやられてハーフタイムで下げられてしまうと、その後はチームが戦い方をかなり守備的にシフトした事もあって途中交代での起用がほとんどという状況でした。
ただ、そんな中でもJ3のU-22選抜にも登録し、こちらは5試合全てにフル出場と貴重な経験を積むことができたかと思います。

■左SB
丸橋、温井、(小暮)、(橋本)、(椋原)
OUT:新井場
IN:温井、(小暮)、(橋本)、(椋原)
山下と並んで昨シーズンはチームで最多の33試合に出場した丸橋が中心なのは間違いありませんが、その次は今シーズンU-18から昇格してきた温井と新井場の引退により本職はこの2人だけとここは少し不安のあるポジションです。
一応、橋本が昨シーズンの神戸で相馬の怪我により左SBとして8試合に出場(22節ホームで敗れた試合も左SBに入っていました)しており、小暮もU-22の試合で左SBで3試合に先発、椋原も2012シーズンはFC東京で9試合努めていますがのでなんとかカバーはできない事もなさそうですが、鹿島からのオファーを断りチームに残る決断をした今シーズンの丸橋にはこれまでの様に波のあるプレーではなくどうしても一皮むけてもらわないといけません。
※温井駿斗
U-18から上がってくる温井はまだ新人なのに酷かもしれませんが、本職の左SBとして2番手でという立ち位置なので2ndチーム云々よりも少なくとも1stチームのバックアッパーとして確実に計算できるだけの戦力になってほしいところです。
プレーヤーとしてはサイズもあるし、丸橋同様に左足で低くて強い質の高いボールを蹴れる選手なので期待しています。

■CB
染谷、藤本、小谷、中澤、山下、茂庭、(池田)
OUT:なし
IN:中澤、茂庭、(池田)
CBは7人と最も層が厚いといっても良さそうなポジションとなりました。
ここは、丸橋と並んでチーム最多の33試合出場、出場時間はチーム1位だった山下は確定でもう1人を昨シーズンもそこを争った染谷と藤本に2012シーズンまでセレッソの大黒柱だった茂庭と川崎から加入の中澤聡太で争う形になり、小谷と新人の池田はまずは2ndチームで経験をという形になるでしょう。まずは高さのある中澤が第一候補になるか。
※中澤聡太
2012年のガンバが降格したシーズンは怪我での離脱、川崎に移籍した2013シーズンは開幕こそ先発したものの鳥栖戦の5失点でポジションを失いその後はジェシのバックアップという形になり、2014シーズンは先発5試合とかなり試合数を減らしました。
プレーの特徴としては高さにはかなり強くボールを奪う能力は高い、ただスピードが無いのとプレーが軽いところがあるのが難点ですが、実績から考えると山下とコンビを組む第一候補かと。あと得点能力が高いのでセットプレーからの得点も見込めそうです。
※茂庭照幸
バンコクグラスから戻ってきた茂庭。昨シーズンはタイでかなりの人数の日本人選手がプレーしていましたが岡山に加入した岩政と並んでその中でも最も成功した内の1人と言ってもいいでしょう。
ご存知の様にセレッソでの実績は文句なしですが、心配なのは2013シーズンに苦しんでいた股関節の状態ぐらいですね。

■DH
扇原、長谷川、山口、秋山、橋本、阪本、(安藤)
OUT:キム・ソンジュン、(黒木)
IN:橋本、阪本
扇原、長谷川、山口の3人は移籍の可能性を残していますが、このままいくとシーズン開幕はセレッソの選手として迎える可能性が高そう。
日本代表と日本代表候補の選手なのでこの3人が残ればこのポジションは盤石と言ってもいいかと思いますが、特に山口は夏以降には海外移籍の可能性が高いかもしれません。
ただ、山口はマイペースな選手なので妥協して慌てて移籍したりはいないと思いますので、本人が納得できるオファーでなければシーズンを通してプレーするのではないでしょうか。
今シーズンはどういう形でプレーするかはまだわかりませんが、おそらく4-4-2や4-2-3-1など4-4-2系の形になるかと思いますので、ここは昨シーズンの序盤同様山口の相方を扇原と長谷川で争うという形になりそうです。
※橋本英郎
ガンバユース出身の橋本が神戸からセレッソに移籍してきました。
もはや説明は不要かと思いますが後ろから飛び出したりもできる気の利く非常に頭のいい選手です。
昨シーズンの神戸ではプレー機会の約半分は左SBでプレーしていたので、もし丸橋に何かあった場合は左SBとしてのプレーも可能です。

■OH/SH
長谷川、楠神、パブロ・フェリペ、吉野、岡田、前川、関口、沖野、米澤、西本、(小暮)、(阪本)
OUT:南野、杉本、平野、(キム・ソンジュン)
IN:パブロ・フェリペ、関口、前川、沖野、米澤、西本、(阪本)
昨シーズン32試合に出場した杉本は川崎に、30試合に出場した南野はレッドブル・ザルツブルグにと攻撃の中核を担っていた2人と、シーズン終盤は体調不良で出場はありませんでしたが、夏の加入直後は豊富な運動量でチームを助けた平野が移籍してしまいましたのでここが最も選手の入れ替わりが出てくるポジションです。
ですがそこに浦和からサイドアタッカー関口とレアル・マドリーカスティージャでもプレーしたパブロ・フェリペを獲得、さらに昨シーズン終盤は機能しない戦術の中で個人の力でチャンスを作る事も多かった楠神と吉野と新人選手も加え、十分戦えるメンバーになったかと思います。
特にパブロ・フェリペは若いながらも可能性のある選手ですので、ぜひここでブレイクしてもらいたいものです。
※関口訓充
浦和から加入した快速アタッカーは僕達にとっては浦和というよりも仙台でのイメージの方が強いかもしれません。J1に残留したとはいえ、太田・武藤が抜け佐々木が退団したので仙台に復帰するのかな?と思っていましたがセレッソに加入となりました。
ミシャシステムを敷く浦和では最後までハマるポジションがなく苦労していましたが、4バックのサイドアタッカーだとそのスピードを存分に活かすことができると思いますので楠神とはまた違ったタイプのアタッカーとしてチャンスメイクに期待したいところです。
※前川大河
天皇杯でゴールを決めた阪本に続き昨シーズンの最終戦で2種登録選手としてベンチ入りした前川は、もう1つ前のポジションの可能性もありますが、小柄ながらテクニックがある「セレッソらしい」面白いアタッカーなのでどこかでチャンスがあるんじゃないかなと期待しています。

■FW
永井、フォルラン、カカウ、玉田、(パブロ・フェリペ)、(前川)、(米澤)
OUT:(杉本)、(南野)、(平野)
IN:玉田、(前川)、(米澤)
ボランチの3人以上に去就が未確定なフォルランは、ローンででも出すかと思いましたが残る可能性もでてきました。
FWは昨シーズンの負のサイクルの影響を最も受け、某有名ブロガーさんに「伝説の剣を持ってるにもかかわらず重いからという理由で使わない」と評されたポジション。
シーズン後半戦のチームの核だった杉本は抜けましたが、動き出しで勝負するタイプのフォルランをおきながらワンツーでお茶を濁したり、出場すればかなりの確率でゴールを決めるカカウをベンチに座らせてまでやっていた「芋づる式気持ちサッカー」の様な事さえしなければフォルランとカカウだけで十分看板になるところに、元日本代表の玉田が加入しましたのでこの3人+永井である程度は計算できます。
不安点は高年齢の選手が多い事ですが、パブロ・フェリペもこれまではおそらくFWとしてプレーした時間の方が長いかと思いますし、そういった時に前川にチャンスが来れば面白いかなあと思っています。
※玉田圭司
元日本代表でワールドカップゴーラーの玉田は近年ケガでシーズン通じてプレーする事ができておらず、名古屋が永井を復帰させ川又を獲得した事でセレッソへの移籍となりました。
とはいえ昨シーズンもシーズン序盤はずっと先発しており、前線から動いてパスを受けてチャンスを作る能力、左足のシュートは健在です。
カカウやフォルランの様なシュートができる選手の近くでプレーさせると面白いんじゃないかなあと思います。

■展望
加入メンバーは全体的にかなりベテランが多くなっていますが、昨シーズンのメンバーからは南野と杉本が抜けたのみと戦力を残すことにほぼ成功しており、単純にベテランに入れ替わったって事ではなく昨シーズンまでJ1で主力として戦っていた若手戦力とベテランを競わせる形になっているのでオフシーズンの補強としては成功と言ってもいいんじゃないでしょうか。
去就未定の選手の内同じボランチのレギュラー候補である扇原、長谷川、山口の3人は、もしかすると夏に移籍してしまう可能性はありますが、おそらく3人同時は無いと思いますし、扇原・山口に関してはそれ相当の移籍金も入ってくるでしょうからそこでの戦力補強も可能なのでそれほど心配しなくてもいいかなとポジティブに考えています。
このメンバーに今シーズンU-18から上がってきた選手が1人でもトップチームに絡む事ができれば面白いんじゃないでしょうか。

1 件のコメント :

  1. 或る記事で読んだのですが玉田を獲得した理由は経験が有ってカカウやフォルランに合わせられるプレイヤーが必須との事で、移籍金0円で獲得出来る彼に白羽の矢を立てたみたいです。最近の練習で、メンバーのプレイの特徴が解ってきたと玉田が自身のブログで綴ってました。それからジンヒョンですがアジアカップで一皮剥けましたか?メインの選手が怪我で出られなくての代役だったみたいだけど、凄い活躍を見せてます。韓国代表の監督も絶賛してますし。あれをJ2でも見せてくれると良いのですが。

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