2016年9月25日 19時00分:鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアム
予想スタメン |
両チーム共にミッドウィークに天皇杯3回戦を戦い、中2日での試合となる明治安田生命J2リーグ第33節。セレッソ大阪は敵地、鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアムにて徳島ヴォルティスとの対戦です。
■前回の対戦
前回の対戦は6/19の第19節。本拠地キンチョウスタジアムで行われた試合は、3-2でセレッソが勝利しています。柿谷が負傷し2試合目のセレッソはワントップにリカルド・サントス、トップ下にブルーノ・メネゲウを置く4-2-3-1。それに対して徳島は3-4-2-1。徳島は前半立ち上がりこそ前線の3人が高い位置から積極的に守備をする姿勢を見せますが、時間の経過と共にリトリートに変更。セレッソがボールを持つ時間を増やしますが、徳島の人数をかける守備の前に崩す場面はほとんどない状態になっていきます。
しかし前半25分に押し込まれる事で徳島の最終ラインが下がりすぎてしまい、クロスのこぼれ球をボックス内で拾った杉本が左足で流し込みセレッソが先制。さらに後半立ち上がりにブルーノ・メネゲウがボックス内で倒されPK、それを決めてセレッソが2-0とリードを広げます。
守備を固めワンチャンスを狙う戦い方を選択した徳島にとっては厳しい展開。
なのでそこからは5-2-3にしてリスク承知の前線3人からのプレスを見せます。
この変化に戸惑ったのはセレッソ。今シーズンのセレッソはピッチ内の選手が各自で判断しなければいけない仕様になっている分相手の変化に脆さを見せているのですが、それがまんまとハマってしまい徳島に1点を返される事に。
その後もセレッソにとって厳しい展開が続きますが、ソウザがFKから直接決めた事で楽になり、交代出場の長谷川悠に1点を返されたものの何とか逃げ切ったという試合でした。
■現在の徳島
32節を終え11勝7分14敗の勝ち点40、12位の徳島ヴォルティス。10試合を残してプレーオフ圏内となる6位京都との勝ち点差は11。数字上はまだまだ逆転の可能性を残していますが、シーズン序盤のつまづきがやはり大きく実際はギリギリです。31節に天皇杯と連戦となった北九州で劇的な勝利を飾るも、前節の山形戦で敗れてしまったのでプレーオフ進出のためにはもはや1つも落とせないという方が正しい認識でしょう。そこで徳島はミッドウィークに行われた天皇杯3回戦、湘南ベルマーレ戦で31節に先発した現在のベストメンバーから11人全員を入れ替え。試合はこちらも残留争いに向けてメンバーを大幅に入れ替えて挑んだ湘南に地力の差を見せつけられ徳島は大敗を喫しましたが、徳島はハッキリと今節に照準を合わせている事がわかります。
その徳島のメンバーは1トップに佐藤、シャドゥに大﨑と木村、ボランチにカルリーニョスと岩尾、WBは右に広瀬で左に内田、最終ラインには藤原、福元、石井が並び、ゴールマウスを守るのは長谷川が並ぶのがベストメンバー。システムは前回対戦時と同じく3-4-2-1です。
攻撃の組み立ては身体をぶつけてプレーすることを厭わない佐藤へのロングボールが中心。DFラインから直接最前線をめがけてロングボールを蹴る事も多くなっています。そしてシャドゥに起用されている木村と大﨑はそのセカンドボール回収部隊。両者共に運動量が多く幅広く動くことができる選手で、佐藤へのロングボールをこの2シャドゥがセカンドボールを拾えるかどうかが大きなポイントになっています。
そしてチームの躍動に欠かせないのがボランチに入るカルリーニョス。カルリーニョスの左足から前線の3人や左右のWBに展開。今や大きな武器となっている広瀬・内田の元U-19日本代表コンビからのサイドアタックを支えています。
そしてそのカルリーニョスを支えているのが岩尾という構成です。
ただ、それもこれもベースになっているのは実はロングボールのターゲットとなる佐藤と木村・大﨑のセカンドボール回収部隊。カルリーニョスはボールを持った時のキックは別格ですが、ボールを受ける前の動きがそれほどある選手ではありません。なので最終ラインからロングボールを蹴りセカンドボールを拾う事で相手守備の2列目と3列目を下げる。この結果ボランチであるカルリーニョスにスペースが空き自由を得る事ができるという形になっているようです。
またここでボールを持てるようになると木村がボランチに降りてというパターンもあります。
またこの考え方から基本的には守備はリトリート。もちろん前回対戦時の後半の様に高い位置から奪いに来る事もありますが、ベースとなる展開では敵陣にスペースがある状態を好み、そこから如何にしてボランチを空けるかという組み立てがされているようです。
■プレビュー
セレッソのメンバーですが、天皇杯から中2日というハードスケジュールなので情報としてはほとんど何もありません。ただ天皇杯で、玉田、ソウザ、酒本、松田、藤本を休ませており、この試合では山下が出場停止となる事から、最終ラインは、田中と天皇杯を休んだ藤本、普段は山下が勤める3バックの左で58分までプレーした茂庭の3人で組む事になる事が予想され、左右のWBには松田と丸橋。またこの試合では攻撃面での貢献も必要とされる事からボランチには山口とソウザ、1トップには玉田が入るのではないでしょうか。またシャドゥのポジションですが、一応杉本としましたが故障明けなので酒本になる可能性もありそうか。
一方の徳島ですが、ベースとなるのは天皇杯で休ませたベストメンバーの11人でしょう。ただ、カルリーニョスが前日練習を別メニューで調整したとの情報もあり、もしダメだという事になれば徳島にとっては大きな痛手です。
この試合はのポイントとなるのはロングボールと徳島のボランチの位置をどう防ぐかという所。しかしボランチの所はシャドゥが絞るという形をセレッソが持っているので十分対応できるはず、またそうなったときにWBが喰い付いた裏を狙われてしまう事もこれまでの試合は何度もありましたが、この試合では両チーム3-4-2-1のミラーゲームになるため両チームともサイドには1人ずつしかいないのでその心配も無い。なので普段の形で十分対応できるはずです。
となると、この試合はセレッソがボールを持つもののしっかりと人数をかけて守る徳島の守備を崩せないというロースコアゲームになる可能性も高そう。ロースコアの展開になったときは絶対に先制点を与えない事が重要。守備を固める相手に対して効果的な攻撃が出来ない時間も続くでしょうが、北九州戦でもそうであったように1度はチャンスが来るはずです。
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