2017年8月26日 19時00分:ヤンマースタジアム長居
予想スタメン |
8月最後のリーグ戦となる明治安田生命J1リーグ第24節。2位セレッソ大阪はホームヤンマースタジアム長居に勝ち点4差で首位を走る鹿島アントラーズと対戦となる。
■前回の対戦
前回の対戦は4月8日に開催された第6節。カシマスタジアムで行われた試合は後半開始早々の山村のゴールを守りきったセレッソが0-1で勝利している。この試合は直後のミッドウィークにオーストラリアでの試合が控えているということで鹿島は中盤のメンバーを入れ替え。この試合の前は左サイドに土居、右サイドに遠藤、ボランチに小笠原とレオ・シルバという構成でこれが当時のベストメンバーといえる布陣だったが、この試合では左サイドに中村充孝、右サイドにレアンドロ、ボランチに三竿健斗と永木亮太を起用。その結果敗れたことで、当時はメンバーを入れ替えたことが敗戦の原因だと言われた。
一方、セレッソのメンバーは、清武が離脱中、水沼と山下は復帰直後ということでベンチスタートとなり、右SHに起用されたのは関口、センターバックには木本が入っている。その他のメンバーは杉本と山村の前線。左SHの柿谷、ボランチのソウザと山口。SBは松田と丸橋でCBにはヨニッチ。GKはキム・ジンヒョンといつものメンバーが並んでいる。
この試合で立ち上がりからボールを持ったのは鹿島だったが、ペースを握っていたのはセレッソ。
鹿島はセレッソの守備ブロックに手を焼き、ポゼッションは高いもののそのほとんどがブロックの外。ブロックの中に入れようとすると、セレッソにボールを引っ掛けられ、タックル数は鹿島の18に対してセレッソは25。インターセプトに至っては鹿島の4に対してセレッソは8と大きな差がつくこととなった。
先制点はセレッソが自陣のブロックでボールを奪ったところからのカウンター。奪ったボールを杉本が中央で収めソウザに落とすと、飛び出す関口にスルーパスという縦につけたボールで3人めが動くというセレッソの得意な形。
そしてその関口からのクロスを植田のマークを外した山村が頭で決めた形だった。
先制を許したことで鹿島は、57分に2枚替えで土居と遠藤という当時のレギュラー各を投入し、さらに76分にはレオ・シルバも投入。
レオ・シルバが入った後は押し込まれる展開となったが、セレッソは山下を投入し5-4-1に。また前線は杉本に代えてリカルド・サントス、右SHには関口に代えて丸岡を投入し、逃げ切りに成功している。
■現在の鹿島アントラーズ
前回対戦時は石井正忠氏が指揮をとっていたが、5月31日に電撃解任。コーチだった大岩剛氏が監督に昇格し現在に至っている。大岩監督就任後は5連勝し、その後1つの引き分けを挟んで3連勝。前々節の川崎戦でついに初黒星を喫したが、前節の清水戦は2-0で完勝。就任後は9勝1分1敗で現在首位。この間にメンバー構成も変化が起こっている。
前回対戦時に中心となっていたのは、レオ・シルバと小笠原のボランチコンビに、左に土居、右に遠藤という中盤。ここから現在の中心はボランチが三竿、アタッカーはレアンドロと中村充孝となっている。この3人は前回対戦時先発した選手達だ。
この3人を中心にボランチにはレオ・シルバ、右SHに遠藤を入れて中村充孝を前線に入れた形で川崎フロンターレ戦に臨んだが、ビルドアップが機能せず前線に起点を作ることができないまま。途中から三竿がCBの間に入って3バック的なポジショニングをとるが、そのまま川崎に完敗した。
そして迎えた前節の清水戦では、ボランチで三竿とコンビをくんだのは小笠原。中村充孝を中盤に戻し、前線には土居を起用。
序盤こそ清水が挑んだハイテンポにバタバタしてしまうが、ボールを握って試合のテンポをコントロールし始めると狭い中央をレアンドロが割って先制。そして試合終盤に中盤でボールを奪った三竿がそのままカウンターで攻め込み、最後は金崎が決めて追加点。試合の状況と相手を見て戦い方を組み立てた鹿島が清水を下している。
現在のチームで中心となっている、幅広いエリアでアプローチに出ることができ、さらにそこから前にも飛び出せる三竿と、SBとCBの間を使うのが上手く、パスも出せる技術が高いレアンドロと中村充孝の3人。ここに金崎もコンディションを戻したことで調子を取り戻している鹿島だが、これまでと変わっていない部分もある。
それはベーシックな部分で、例えば前線からのアプローチや縦パスに対する守備の強さ、そして基本的な考え方は人に対して強く行く、ゾーンというよりも属人的な守備もそうだ。
■プレビュー
セレッソのメンバーは、おそらく前節と同じ。前線にはリカルド・サントスが入る形になりそう。前節も先発の可能性があった福満も考えられるが、先発はリカルド・サントスでそこから展開によって、福満に代えるかディフェンダーを入れるかという選択になるだろう。一方の鹿島アントラーズもおそらく前節と同じ。前節の完勝からの流れは変えてこないだろう。
またペドロ・ジュニオールが長期離脱中、永木もコンディションを落としている中、クォン・スンテはベンチ入りの可能性もある。またここ途中出場で最近素晴らしいプレーを見せていた安部裕葵は先週の練習試合でかかとを痛めたとの情報がある。
試合は立ち上がりに鹿島は高い位置からアプローチを欠けてくる可能性が高い。
セレッソとしてはまずはここをいかにして外すかがポイントとなるだろう。
ここでは、ロングボールを上手く使いながら、また背後に走るリカルド・サントスも上手く活用したい。
ここが落ち着いてからもセレッソは杉本が前線で起点を作れるかどうか。
リカルド・サントスとのコンビの場合、リカルド・サントスが前、杉本が後ろという関係になることが多いので縦関係を上手く活かしてボールを収め、ここからSHのスプリントでチャンスを作っていきたい。
またチャンスとなるのは、前回対戦時にも書いたがやはりクロスからだろう。
鹿島の守備はマンツーマンに近いところがあるので、CBの関係が崩れる事も多い。特に昌子を動かすことができればチャンスにつながるだろうから、前回対戦時同様、右サイドからのクロスを得点につなげたいところだ。
セレッソにとってこの試合は非常に重要な試合。ここで勝利し、勝ち点差1にまで持っていきたい。その為には背後のスペースを狙うこととクロスがポイントとなるだろう。
ちなみに尹晶煥監督は鳥栖時代も含め、鹿島とのリーグ戦通算成績で3勝2分1敗と鹿島に1度しか負けたことが無い。
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