2018年3月18日 16時00分:ノエビアスタジアム神戸
予想スタメン |
■ヴィッセル神戸
昨シーズンは鳴り物入りでポドルスキを獲得したヴィッセル神戸。リーグ戦では9位に終わり、ルヴァンカップも準々決勝でガンバ大阪の前に敗退。天皇杯では準決勝でセレッソ大阪に敗れ悲願の初タイトルはならなかった。今季は田中英雄、高橋秀人、大森、岩波、ニウトンは去ったが、那須、三田、ウェリントン、チョン・ウヨンと計算できる新戦力を獲得。吉田監督は継続となり、コーチに懐かしのゲルト・エンゲルス、フィジカルコーチにドイツ代表でもコーチを務めた咲花氏を加え「バルセロナ化」と大きな目標を掲げている。
とはいえリーグ戦はここまで未勝利。
ボールを保持した清水戦では大敗し、引き分けとなった開幕戦ではウェリントンとハーフナー・マイクへのパワープレーで、同じく引き分けとなった第3節仙台戦では4-4-2の守備ブロックで粘ってと、バルセロナへの道はかなり遠い様だ。
そもそも「バルセロナ化」とは何なのだ?というのがはっきりしないが、吉田監督のコメントを見るかぎりは「ボールを保持して攻撃したい」ということなのだろう。
神戸の今季の3試合は、先に書いたように戦い方もバラバラで、メンバーも結構入れ替わっているのでちょっとハッキリしない部分もかなりある。
「ボールを保持して攻撃する」ということであるなら4-3-3気味の布陣を敷いた第2節の清水戦では、アンカーのチョン・ウヨンがCBの間に落ちて3バック化。橋本と小川のSBを前に出して田中順也と三田の両WGがインサイドに、ポドルスキと松下がセンターに入るという3-4-2-1への可変が、4-4-2の清水に対してポジショニングの優位性を発揮することができていたのだが、2-4で大敗したこともあって止めてしまったようだ。
最終的に後手を踏む事になったのは、昨季終盤も何度かやってて機能してるところを見たことがない田中順也を途中からSBにしたりしたことだとも感じたのだが、吉田監督としてはその前の前半の2失点の方に問題があると考えたのだろう。
そして第3節の仙台戦では、4-4-2にしてポドルスキとハーフナー・マイクの2トップ。中盤の両サイドには田中順也と横浜FCへの期限付き移籍から復帰した増山、ボランチに三原と三田。最終ラインに左からティーラトン、渡部、チョン・ウヨン、伊野波と並べた。
この試合の神戸は、今季初めて先制しそのリードを85分まで保ったのだが、展開的には試合を通じて圧倒的に仙台にボールを持たれ、4-4-2でとにかく守るという戦い方となっている。
この布陣では、ポドルスキを高い位置に置き、三田と三原という本職がセンターにいることで、攻守の切り替え時にファーストディフェンスが決まらないという問題が、清水戦に比べて解消されていたことが「守る」という選択肢を可能にしたといえる。
また、清水戦では何度もビルドアップのミスからピンチを迎えていたのだが、この試合ではシンプルにハーフナー・マイクへ蹴る回数も多かった。その結果ボールポゼッションはかなり低くなったのだが、序盤に失点するということは無くなっていた。
昨季の天皇杯でもリーグ戦とは異なる守備的な形で挑んできたが、もしかすると吉田監督はこういう戦い方が本来なのかもしれない。
■プレビュー
神戸のメンバーは、ミッドウィークのルヴァンカップ鳥栖戦で今季初勝利を挙げているが、そこでは第3節仙台戦から11人全員を入れ替えていることもあり、この試合では仙台戦と全く同じメンバーで来る可能性が高そうだ。布陣は4-4-2で2トップにはハーフナー・マイクとポドルスキ。左SHに田中順也、右SHに増山。ボランチには三原と三田。CBにチョン・ウヨンと渡部。右SBに伊野波、左SBにティーラトン。GKはキム・スンギュとなるだろう。
一方のセレッソは、ミッドウィークのACLでリーグ戦メンバーをフルに起用しながらも勝ち点1に終わったが、来週は国際Aマッチウィークということもあり、おそらく基本的には同じメンバーが起用されることになりそう。
入れ替わるのはこの試合に向けてACLを回避した柿谷。その分柿谷のプレーには期待が集まる。
またもう1つの注目は先週J3で出場していたオスマル。いきなりの先発となる可能性は低いだろうが、メンバー入りはあるかもしれない。
先にも書いたが、神戸は同じ布陣で挑んだ仙台戦ではかなり守備意識を高めた試合を行っていた。しかし4-4-2の強度でいくならセレッソの方が上。ここしばらく続いている序盤の失点に気をつければ十分勝ち点3をつかむ可能性はあるだろう。
ただし、これは仙台戦で見られなかったので想像でしかないのだが、もしかすると神戸はSB方上げの3-4-3可変を狙っているのかもしれない。
そう思わせるのがDFラインの構成。右SB伊野波、右CBチョン・ウヨン、左CB渡部と並ぶDFラインは実は清水戦でアンカーのチョン・ウヨンが最終ラインに落ちた時の並びと同じだからだ。
なので、昨季の天皇杯で大宮が見せたような、時計回りにポジションを少しずつずらしたティーラトンを左WB、増山を右WB、1トップハーフナー・マイク、シャドゥに田中順也とポドルスキという並びに変化する可能性もあるんじゃないかと疑っている。
この試合でやるかどうかはわからないし、もしかすると将来的にということかもしれないが、もしこの試合でこの形を取ってくるなら、4-4-2の守備は注意が必要となる。
ただ、その大宮戦でも破ったように守備から攻撃への切り替え時はポジション移動がある分大きなチャンス。水沼がティーラトンの裏を狙う形で攻撃の形は作れるはずだ。
勝ちきれていないものの試合内容が崩れている訳ではない。
ここでしっかりと勝ちきり、上昇気流に乗っていきたい。
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