2018年5月5日 15時00分:ヤンマースタジアム長居
予想スタメン |
■V・ファーレン長崎
開幕から2分4敗と6試合勝利がなく初めてのJ1はやはり厳しいかと思われた開幕当初のV・ファーレン長崎。しかし第7節の清水戦で今季初勝利を挙げると続くガンバ大阪戦で3-0の快勝。その後も柏、磐田に勝利し4連勝を達成。J1初昇格のチームによる4連勝は快挙と言っても良いだろう。
4連勝の後、直近2試合は広島、鹿島に敗れて2連敗となっているが、他のチームにとって簡単に勝ち点を奪えるようなチームではないことは明確だ。
高木琢也監督が率い6シーズン目となる長崎は、J2で対戦した時と同様3バックがベース。前線は1トップ+2シャドウや2トップ+1トップ下など様々な形を使い分けているが、比較的この3人は流動的で2-1であっても押し込まれた守備の時にはボールと逆サイドのFWが下がって5-4-1にもなる。
守備で特徴的なのはボールサイドのWBが出てきて4バック化すること。
最初は5-2-3でセットする形がメインで、前線の3人はファーストディフェンダーとして中央を締める形を取るのだが、サイドに出たボールに対してはボールサイドWBが前に出てアプローチ。そのタイミングで3CBと逆サイドのWBがスライド、前線3人のうちボールと逆サイドの選手が中盤に落ちる様な形をとり4-4-2の様な形になる。
この形は実はJ2時代からもやってた決まりごとで、5-2-3の場合はWBが前に出た時にその裏にトップが流れて3バックを動かされるというのが1つの崩されるパターンとしてあるのだが、それを組織的な形でカバーしている。
ただ、先程も書いたように押し込まれた時、前3人のファーストディフェンダーがハマらない時は5-4-1で自陣のスペースを埋める形も取る。
前に出てボールを取りに行くときは4-4-2、下がって埋めるときは5-4-1という使い分けになっていると言える。
攻撃に関しては起点となっているのはファンマ。彼は精神的にムラがあってカードを受けたり必要ではないファウルを行うこともあるのだが、デカくて強いので前線でボールを収めることができる。ここからサイドに展開するというのがパターンといえる。
さらに前線のキーマンはここまで唯一12試合全てに先発出場している澤田。シャドウの時だけでなく2トップ+1トップ下のトップ下に入ったときでもサイドでWBにボールが入った時にどちらのサイドでもボールサイドに絡んでサイドを崩しクロスというのが攻撃パターンの1つといえるだろう。
そして4連勝で自信を得たのかボール保持攻撃でも徐々に興味深い崩しのパターンを見せるようになってきた。
その形はサイドの崩しのパターンの1つなのだが、守備でも4バックの形を持っているように、長崎は攻撃時も4バック的な変化を見せ、ボランチの1人が下がって3バックのサイドの選手を押し出し、SB化し前に出てくることがある。
その時に興味深い形を見せるのがWB。CBが出てきた時にWBは高い位置でサイドに張るのではなく、スッと中に入ってハーフスペースにポジションを取る。
そして相手のSBが上がってきたCBに対してアプローチにでると、そこから縦に抜け出しサイドを崩す。これは4バックに対してはかなり効果的な形と言える。
■プレビュー
セレッソ大阪は木本、杉本に加え清武まで離脱。さらにオスマルは戻ってきたがソウザもまだもう少し時間がかかりそうというかなり苦しいメンバー構成になっている。そんな中で前節から2日で行われる今節、前節先発からはずれた柿谷、水沼は先発復帰。また前節も長時間出場することになった山村は休ませる形になりそうなので、ヤン・ドンヒョンと柿谷の2トップ。高木、水沼の両SH。オスマル、山口のダブルボランチという形になりそうか。
また最終ラインに関しては磐田戦で復帰した藤本を起用し、丸橋、藤本、ヨニッチ、松田という組み合わせになるか。
一方のV・ファーレン長崎は、前節ファンマ、飯尾、翁長、中原、徳永の5人を先発から外していたのでこの5人は復帰する見込み。前線に関しては前節ゴールを決めた鈴木武蔵をファンマと並べて2トップ、その下に澤田が入る形になりそうだ。
またボランチには古巣対決となる黒木が昨季ガンバでプレーしていた中原とコンビを組む形だろう。
試合のポイントとしてはやはり先制点。長崎はボールを持ってサイドを崩す形を持ち始めたとはいえ、しっかりとブロックを作られると崩し切るにはまだ少し足りない。なのでボールを持たされるとどうしても難しく、その姿は前々節の広島戦、前節鹿島戦でもみられた。
この試合でこの状態を作るためにも避けたいのは先に失点をすること、そして先制点を奪うことが必須になるだろう。
そして先にゴールを奪うために狙いたいのはサイド攻撃。
長崎はかなり守備の堅いチームだが、広島戦、鹿島戦と同じ形で失点しており、この両チームはあきらかに同じポイントを狙っていた。
そのポイントとはサイドを崩した後、ボールサイドのCBを少し引き出し、3バックの中央に入る選手の手前にマイナスのボールを入れる形で、この2試合を見ても何度もここが空いている。
守備での4バック化を持っているとはいえ移動にかかる時間は必ずあるので、WB裏をSHが狙うこと。また最終ラインを横にボールを動かしている時にボランチのスライドが遅れてハーフスペースに縦パスを入れるタイミングができるので、そこにボランチやSBからクサビを入れること。攻守の切り替えのスピードは長崎もかなり早いがそこを使ってサイドを崩し、まずは先制点。
それができるとかなり優位に試合を運べるはずだ。
厳しい連戦が続いているが、セレッソにとってはこれが最後。
しっかりと勝ち点3を奪いきりたい。
0 件のコメント :
コメントを投稿