2018年11月23日金曜日

明治安田生命J1リーグ 第33節 vs 柏レイソル プレビュー

2018年11月24日 14時00分:ヤンマースタジアム長居

予想スタメン

明治安田生命J1リーグ第33節。セレッソ大阪にとって今シーズンのホームラストゲームとなる柏レイソルとの一戦がヤンマースタジアム長居で行われる。
またこの試合で現在17位の柏レイソルは、勝ち点差4で並ぶ14位湘南(H浦和戦)、15位鳥栖(H横浜FM戦)、16位名古屋(A広島戦)との勝ち点差を詰めることが出来ない場合に降格が決定。
つまりこの試合でセレッソ大阪が勝利した場合(柏レイソルが敗れた場合)は自動的に柏レイソルの降格が決定。引き分けとなった場合でも、湘南、鳥栖、名古屋の3チームの全てが引き分け以上で、万が一セレッソが柏に敗れた場合(柏が勝利した場合)でも湘南、鳥栖、名古屋の3チームの全てが勝利した場合、柏レイソルの降格が決定する。


■前回の対戦

前回の対戦は3月10日に行われた第3節。
昨季3位のセレッソが天皇杯で優勝したことで4位の柏も出場していたACLグループステージの第3節と第4節の間。ACLの3節と4節はちょうど折り返しで同じ対戦相手と連戦となるタイミングとなるため、セレッソではブリーラム戦のアウェイ・ホームと続く連戦の間。柏ではフォルランの所属する傑志とホーム・アウェイと続いた連戦の間に行われ、1-1の引き分け。
ソウザが中村航輔から圧巻のミドルシュートを決めた試合である。

第3節ということで柏は下平監督。先発メンバーは中村航輔、パク・ジョンス、中山、ユン・ソギョン、細貝、小泉、伊東純也、キム・ボギョン、クリスティアーノ、江坂の11人。
直前のACLからは中村航輔、小泉、キム・ボギョンの3人を除く8人を入替えているが、リーグ戦前節の横浜FM戦からはCBの鎌田から中山へと1人が代わったのみ。その鎌田もこの横浜FM戦で前半に負傷交代しているので実質変更は無い。
セレッソの先発メンバーも、キム・ジンヒョン、松田、ヨニッチ、木本、丸橋、山口、ソウザ、水沼、高木、杉本、柿谷と並ぶリーグ戦前節と全く同じ11人。
セレッソは直前のACLがアウェイでのブリーラム戦だったためチームを2つに分ける形で対応。この11人はタイには行かず、アウェイ・ブリーラム戦は全く違う11人で戦っていた。

前節横浜FM戦と実質同じメンバーとなった柏の先発11人だが、実は前節は横浜FM対策として小泉、細貝、キム・ボギョンで3ボランチを採用。トップ下に江坂、伊東純也とクリスティアーノの2トップという4-3-1-2だった。しかしこの試合では同じメンバーで普段の4-2-3-1を採用。小泉と細貝がボランチ、キム・ボギョンがトップ下。右SHに伊東純也、左SHにクリスティアーノ、1トップに江坂が入っていた。
この形で柏が狙ったのはサイドのスピードと中盤の強さ。伊東純也とクリスティアーノはワイドに開いたポジションを取り、セレッソのコンパクトなブロックを避けるようにCBからワイドに長いボールを入れる。そこに機動力が高く守備力も高いダブルボランチを加えることで、ボールを持つというよりも縦に速い攻撃を志向。
そして狙い通りセレッソ陣内でボールを奪い、伊東純也のクロスからクリスティアーノが決め4分に柏が先制した。

しかし柏に誤算があったのはここから。先制のタイミングがかなり早かったこともあり守備が下がりすぎてしまう。その結果セレッソは前半から柏を押し込む時間が続いていた。
しかしセレッソも柿谷が負傷を抱えていた影響もあり得点は奪えず。後半開始から柿谷に代えてヤン・ドンヒョンを投入するも効果的なプレーが全く出来ず攻めあぐねることになる。

柏は後半に入るとキム・ボギョンが左SHへクリスティアーノがFWへとポジションを代えカウンター狙いを明確にするが中盤が下がりすぎてしまう問題を改善できずにいたため大谷を準備。
しかしそのタイミングでソウザが伊東純也から江坂へのパスをスライディングでカットすると、すぐさま立ち上がってミドルシュート。最初左に向かって飛んでいったかと思ったボールが急激に右へと方向を変え、中村航輔が守るゴールをぶち破る衝撃のゴールだった。

試合はその後オープンになるも1-1で引き分けで終了。
試合は一進一退の好ゲームだった。

■現在の柏レイソル

残り2試合で入れ替え戦出場となる16位と勝ち点差4という、J1残留に首の皮一枚繋がっている状態の柏レイソル。
冒頭にも書いたが、この試合で勝ち点37の14位湘南(H浦和戦)、15位鳥栖(H横浜FM戦)、16位名古屋(A広島戦)の3チームとの勝ち点差を詰めることが出来ないとJ2降格が決定する。

昨季4位で今季のACLにも出場していた柏がこれだけ厳しい状況に追い込まれてしまったのは監督交代による混乱の影響が大きかったのではないだろうか。
柏は第14節で川崎に敗れ5勝2分7敗の11位となったところで下平監督を解任。コーチだった加藤望氏が後任の監督に就任する。
確かに昨季の結果からすると不甲斐ない結果であり、特に敗数が多いということで巻き返しを狙って大なたを振るったのだろうがこれが大誤算。
加藤監督就任初戦の当時最下位だった名古屋戦には勝利しワールドカップの中断期間に入ったものの中断あけから4連敗。下位に沈んでいたチームが次々と巻き返しを見せる中でいつしか順位も追い越され降格圏に沈んでしまった。

しかしそんな中、ACL決勝の関係で1試合だけ先に行った前節鹿島戦終了後についに加藤監督を解任。後任にはコーチだった岩瀬健氏が就任した。

ということでこの試合が岩瀬監督の初戦。トレーニングも非公開が続いておりどういったサッカーになるのか全くわからない。

下平監督から加藤監督になり、被シュート数が8位から14位へと低下しただけでなく、タックル数も低下。
攻撃面では、ディフェンシブサードでのプレー数だけが増加し、ミドルサード、アタッキングサードでのプレー数は減少。さらにペナルティエリア脇でのプレー数も、下平監督時代はストロングポイントである右サイドはリーグ1位であるだけでなく左サイドもリーグ5位だったのだが、加藤監督になると右サイドは4位、左サイドは14位と大きく低下。
パス数は大きく減らしているがドリブル数はほとんど変化が無いためドリブル成功率も低下。
とほとんどのスタッツが軒並み低下していた。

選手のコメントからは「下平時代の様な」という声が聞こえてくる。昨季の様なファーストディフェンスが決まるスピードがかなり速く、プレッシングとボール保持が両立したサッカーを取り戻すことができるかどうかというところだろうか。

■プレビュー

セレッソ大阪の先発メンバーは、前節のアップ中に負傷し急遽ベンチ外となった高木は今節も厳しいようだが、負傷離脱していた清武が復帰する可能性がでてきた。
清武が戻ってこれるようであれば前節田中亜土夢が入っていた左SHに清武が入る形になるだろう。

一方の柏レイソルの先発メンバーは全くわからない。
鹿島戦で久々の先発となった手塚が大谷とボランチでコンビを組む可能性は高そうだが前線は不明。調子が上がらないクリスティアーノはベンチにまわり、日本代表から戻ってきた伊東純也。加藤体制では23節以降起用されなくなったキム・ボギョン。チームが低迷する中で1人ゴールを決めている瀬川らが先発となりそうか。

ただ、セレッソにしても前節の川崎戦で見せたような従来の戦いを自分たちができるかどうかがポイントになるだろう。
特に4バックに戻した東京戦以降自分たちの敵は自分たちだった。
しかし前節川崎戦は「強い川崎」というはっきりとした相手がいたことでようやく従来の戦い方を取り戻しはじめた。
相手が変わっても同じ様に戦わなければいけない。

尹晶煥監督の今季限りでの退任がついに発表され、この試合がホームでのラストマッチとなる。
無意味な綱引きなどする必要は無い。

同時にJリーグに昇格した柏にとって降格の可能性もあるかなり重要な試合であることを考えると、この試合への意気込みは相当なものだろう。そしてようやく「zutto friend」がピッチで再会することになりそうだ。
しかし尹晶煥の2年間を無駄にしないためにも、セレッソも川崎戦の前の様な無様な試合は見せられない。

0 件のコメント :

コメントを投稿

新着記事

人気の投稿

セレッソ大阪公式Twitter

楽天

楽天トラベル