2019年10月5日土曜日

明治安田生命J1リーグ 第28節 vs 鹿島アントラーズ プレビュー

2019年10月6日 15時00分:ヤンマースタジアム長居

予想スタメン

明治安田生命J1リーグもこの試合を含めて残り7試合となる第28節。セレッソ大阪は本拠地ヤンマースタジアム長居に鹿島アントラーズを迎える。


■前回の対戦

前回の対戦は6月14日に行われた第15節。県立カシマサッカースタジアムで行われた一戦は2-0でホームの鹿島アントラーズが勝利している。
今季ここまでに色々と勝ち点を取れなかった、取りそこねたゲームはあったが個人的にはこの試合は「勝てる」と思っていたし実際に前半はそれに準ずる内容を見せていただけに最ももったいない、最も勝ち点を取りそこねた試合だと思っている。
第15節対戦時の先発メンバー
鹿島アントラーズ、セレッソ大阪共に4-4-2。
鹿島は右SBに永木、左SBに安西を起用し、ボランチには三竿と名古という組み合わせ。安西はこの試合がラストゲームとなり、この試合で77分に投入された小池がその後を次ぐことに。またその後ボランチで出場を重ねる名古もこの試合がリーグ戦初先発だった。
セレッソの先発メンバーは定番の11人。瀬古がU-20ワールドカップから帰国直後ということでベンチ入りにとどまり、ボランチはデサバトと藤田。また負傷離脱していた柿谷と山下がベンチに戻ったという格好だった。

そして前半だがセレッソはCBとボランチの2-2のビルドアップで前から取りに来ようとする鹿島の2トップそしてSHを動かし、そのスペースを利用する。
主に効果的だったのはSHが中に入りSBが前に出る左サイドで3バック化で右SHを動かすと右SBの永木に対して清武なのか丸橋なのかという2択をつきつけ丸橋に食いつくと清武はSB裏に飛び出す。すると名古は清武に付いていくのかそれともポジションを守るのか。初先発の試合なのにかなりハードな状況になり、最終的にはキム・ジンヒョンからシャドウへのパスも入れられるようになっていた。

しかしセレッソはこれで作った決定機をことごとく決められなかった。
その結果鹿島にチャンスを与えてしまった。

鹿島は後半立ち上がりに前がかりになり一気にセレッソに襲いかかると最初のチャンスで丸橋がレアンドロを倒してしまいPK。これで先制するとあとは4-4-2のブロックを作って前から行かないように我慢する。
その結果セレッソは攻めあぐねるようになりミスからのカウンターで白崎にミドルシュートを決められ2失点。非常にもったいない試合だった。

■現在の鹿島アントラーズ

今シーズン序盤は下位チーム相手に勝ち点を落とすことも多く、どこか乗り切れていないという印象の鹿島だったが、前回対戦以降は8勝4分1敗と安定して勝ち点を積み重ねるようになり、ついに首位東京と勝ち点差1にまで迫っている。
安西、安部、鈴木(鈴木は出場していなかったが)らが海外移籍した中で勝ち点を重ねているのはさすがと言えるだろう。
夏に獲得した選手も小泉(柏から)、上田(法政大学から)、相馬(名古屋から)のわずか3人ながら怪我との情報もある相馬を除く2人はコンスタントに試合に出場している。

また新加入ではないが、前回対戦時も含め今季序盤は2トップの1人としてプレーしていたセルジーニョは、第22節からは右SHで起用されている。
伊藤翔の存在や、すでに来季からの加入が決まっていたがまだ法政大学の選手としてプレーしていた上田が前倒しで正式加入し前線に余裕ができたこともあるが、もともとのプレースタイルが前線で後ろ向きにプレーするよりも前を向いた時に良さがでるタイプであったことからポジションを移したのだろう。
そして右SHで出場するようになった第22節からの6試合でなんと5得点1アシスト、ゴールが無かった試合は23節の大分戦のみと大爆発している。

ただ苦しいのはボランチに故障者が続出していること。
前回対戦時が初出場だった名古、三竿に加えさらにはレオ・シルバまでもが前節負傷交代。
永木や小泉はここまで安西の移籍で層が薄くなった右SBで起用されてきたが、ボランチのポジションに戻っている。

そしてチームとしての戦い方だが、前回も、もしかしたら前々回も書いたかもしれないが、鹿島の最大の特徴は戦い方の幅が広いことである。
ボールを持っても持たなくても、パスを繋いでも繋がなくても、どんな戦い方でもできる。それを試合ごとに変えることができる。この辺りはお見事というしかない。
自分たちがどんなサッカーをするかというよりも、勝つためには自分たちがどんなサッカーをしなければいけないのかという考え方が徹底されているのだろう。
文字にすれば当たり前のことだが、この当たり前のことができるチームはそう多くない。

しかしそんな鹿島にも明確に変わらない部分がある。
それは対人をベースにしているということ。ボール保持でも非保持でも基本的にマッチアップをハッキリとさせ、そこをどう攻略するのか、どう守るのかを組み立てる。
ボール保持でよく見せるSHを中に入れてSBがオーバーラップする形や、2トップの1人をサイドに走らせる形もそう。だからこそフリーマンとして移動する土居が非常に重要なアタッカーとなっている。
なので非保持でも人を捕まえるという意識が非常に高い。
敵陣から捕まえに行く場合はもちろんだが、ハーフウェイラインあたりからミドルゾーンで4-4-2のブロックを作るときにもセレッソの様にゾーンではなく人を捕まえることで対応する。

なのでよりデュエルに特化した浦和ほどではないが、鹿島もデュエル数はセレッソよりも100回以上多いしタックル数も多い。またこうしてデュエル数やタックル数を増やすとピッチ上の様々なエリアで繰り広げられるため、強い場所でしかタックルやデュエルを行おうとしないセレッソに比べると勝率や成功率が下がるのは普通なのだが、ほぼ同じ水準をキープ。どこのポジションでも対人で仕事ができない選手は鹿島では起用されないのだ。

鹿島はこういった確固たるベースがあるからこそ戦い方を変えることができるのだろうし、攻撃でも守備でも誰か1人がスイッチを入れた時に他の10人がついていくことができるのだろう。

■プレビュー

セレッソ大阪の先発メンバーだが、おそらく前節と同じ11人が並ぶだろう。
デサバトの離脱に関するリリースは出ていないが報道を見る限りは難しそうだ。

一方の鹿島アントラーズの先発メンバーだが、名古、三竿に加えて前節レオ・シルバまでもが負傷交代するというスクランブル状態。ボランチは小泉とレオ・シルバ交代後に入った永木が並ぶ可能性が高そうだ。となると右SBは内田か、昨季途中に前十字靭帯損傷の大怪我を負い、8月の天皇杯で復帰した伊東幸敏のどちらかということになるが、内田の可能性が高そうか。
また前線は伊藤翔が入る可能性が高いだろう。

試合のポイントは、セレッソが鹿島のマンツーマンベースをどれだけ動かすことができて、そのスペースをどれだけ使うことができるか。そして圧力をかけてきた時にラインを下げすぎないようにできるか。この2点につきる。
セレッソのボール保持の戦い方と対人をベースにする鹿島の戦い方は、前回対戦時の前半で見せたように本来相性は良い。
ただ、鹿島はその結果を前回対戦時で経験しているので今回は十分準備してくるはずだ。
なのでセレッソはそれを上回れるのか。前回同様セレッソの左サイドからでもいいが、鹿島の左SB小池の背後となる右サイドの奥を上手く使いたい。
ここが攻略できると左SHの柿谷がハーフスペースで前向きでしかけることができるはずだ。

今日の試合でFC東京が鳥栖に敗れたため、もしこの試合に勝利できれば残り6試合で首位まで勝ち点4差に迫ることができる。
一時は14位だったことを考えると思ってもないチャンスだが、どちらかといえば向こうからやってきたという感じ。
なので首位争いに絡めるという状況を楽しみ、自分たちのやりたいこと、やらなければいけないことを見せてほしい。その先に勝ち点3と大きなチャンスがある。

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