2016年8月22日月曜日

8/21 明治安田生命J2リーグ第30節 VS ツエーゲン金沢 @ 石川県西部緑地公園陸上競技場

第30節
2016年8月21日(日)18:00KO 石川西部

スタジアム石川県西部緑地公園陸上競技場主審野田 祐樹
入場者数9,316人副審村井 良輔、高寺 恒如
天候 / 気温 / 湿度晴 / 29.4℃ / 74%第4の審判員竹長 泰彦
スターティングメンバー
ツエーゲン金沢金沢
 
セレッソ大阪C大阪
 
  • 監督
  • 森下 仁之
 
  • 監督
  • 大熊 清
ツエーゲン金沢金沢
C大阪セレッソ大阪
今回対戦今季平均
データ項目ツエーゲン金沢セレッソ大阪ツエーゲン金沢セレッソ大阪
FK10171514
CK4145
PK0000
シュート1111813
警告/退場2/01/01/01/0

<監督・選手コメント>

セレッソ大阪 大熊清監督
ツエーゲン金沢 森下仁之監督

セレッソ大阪 酒本選手、丸橋選手、山口選手、関口選手、杉本選手
ツエーゲン金沢 中美選手、太田選手

今節で2016シーズンの明治安田生命J2リーグ第30節となる敵地石川県西部緑地公園陸上競技場でのツエーゲン金沢戦。順位はセレッソが4位、金沢が21位ながらここ6試合で1勝しか出来ていない同士の対戦となりましたが、丸橋のゴールで先制したセレッソが終盤1点を返されますがアディショナルタイムに杉本のゴールで突き放し1-3で勝利となりました。

■メンバー

開幕からチームを作りこむ事なく負ければシステムをイジるかメンバーを入れ替える戦いを繰り返すセレッソは前節松本山雅FCに敗れたということで今週はかなりメンバーを入れ替えて準備をしてきましたが、先発に選ばれたのは酒本と山村。3バックは継続し、ボランチには山村と山口、そして酒本がシャドゥに入る3-4-2-1としてきました。
一方の金沢は前回対戦時には3-1-4-2の布陣にして驚かしてきましたが今節はいつもの4-4-2。前線では夏に加入のダビと出場停止明けの山﨑が2トップを組み、中盤は右から、こちらも夏に加入した昨シーズン栃木でブレイクした中美、岐阜から加入というよりも昨シーズンのチームの中心で復帰という表現の方が近い秋葉、山藤、熊谷。最終ラインには前節久々の先発出場だった小柳、太田、作田、野田と前節から出場停止明けの山﨑のみが入れ替わった形となっています。

■序盤は金沢に攻めこませる場面が続く

試合の立ち上がりにペースを握ったのは金沢。そしてそうなった理由はこれまで何度も書いてきた事同様、セレッソの守備がどこから誰が守備をするのかが曖昧で個人の判断に任されているからです。
5-4-1で守る
セレッソの守備は相手を敵陣深くまで押し込んだ後に高い位置からプレッシャーをかけにいく事はありますが、基本的にはWBが3バックの両脇、最終ラインに戻って、シャドゥは中盤の両サイドに戻って5-4-1になります。ただ、この形も最初から狙っているというよりも、守備のスタートがハッキリしないのでズルズル下がってこの形になるというのが実際のところなので、簡単に自陣までボールを運ばれてしまう事がほとんどです。
ボランチが喰いつく
ズルズル下がってしまうと自陣近くでボランチに自由にボールを持たれてしまう事が増えていきます。となるとこれまでも何度もその形で失点してきたように、ボールホルダーがフリーだと自由なタイミングでパスを出されるので人数がそろっていても対応しきれない場面が出てくる。今はもしそうなったとしても人数が多い分まだ対応できる可能性が高いという消極的な理由で3バックを採用していますが、ここでフリーで出される危険性は後ろに人数が多いからマシというだけで解決はしておらず危険であることは変わりない。なので一番近い選手ボランチが相手のボランチに対して喰いつくような形になります。
そしてこの時に最終ラインも連動して例えばラインを上げるとかできれば良いんですけど、タイミングは個人の判断に任されており、またそれまでがフリーなので入れ替わる様にパスを出される可能性もあるから上げきれない。なので3バックとボランチの間にスペースができる事になる。これは開幕戦からここまで全30試合で見られる状況で、一切改善されていない状況です。これまで、例えばソウザが喰いつきグセがあるからバイタルを空けてしまう的な意見を見る事も多く、ソウザもアプローチをかけにいくのが速いという面はたしかにありますが、この問題はそれ以前の問題。どこで誰が行って、回りがどう動くかが決まっていないから起こっている問題で、それが開幕戦から30試合何の改善もされず放置されているという事です。
あ、何の改善もというと少し語弊がありました。3バックにした理由の1つはおそらくここの改善で、トップの選手がスペースができたバイタルエリアに引いてボールを受けようとした時に4バックだとCBが付いて行くと最終ラインにギャップができてしまうのでついていけない場面もありますが、3バックにすると1人が出て行った所で後残り4人いるので出来たギャップをカバーできるので、トップが引いてボールを受けようとした時には付いて行く事が出来るようになりました。3バックにしてからのここ数試合で山下や田中が付いていき潰しに行く場面が増えたのはこれが理由です。
しかしこの日は3バックにしていても対応出来ない場面が続いたので序盤は金沢にペースを握られる場面が続く事になります。そうなったのは熊谷アンドリューのポジショニング。
熊谷は左SHがオリジナルポジションですがそこから中央に入ってきます。
元々熊谷の対面は右SBの松田ですが、松田がここまで付いて行く事は不可能。なので2トップの下に熊谷がいて、セレッソにとっては3バックとボランチの間にポジションを取られる形になるのでかなり手を焼くことになっていました。
シャドゥがボランチに
そこでセレッソはシャドゥにボランチにアプローチをかけられる距離にポジションを絞らせて早めに対応するように指示が出ます。しかしこの形もここまでのセレッソを見ていれば十分知っているであろう形。SBを経由し、SBにセレッソのSB主に丸橋を喰いつかせて丸橋の裏、3バックの横のスペースにSHや2トップの1枚を出ていかせる。
この形を取ると5バックでスペースを埋めていたとしても芋づる式にCBの中で最も厄介な山下がサイドに出てきてくれる。また金沢にはここを崩す形として左SHの熊谷が右サイドにまで出てきて数的有利を作るという形を持っているので数的有利で右サイドを崩し中央への折り返しを狙う。
これが11分の秋葉に放たれた決定的なシュートに至るまでの流れでした。

■攻撃も形が作れない

立ち上がりからしばらくの時間帯はセレッソがボールを持ってもほとんど効果的な攻撃もできませんでした。
金沢の守備
金沢の守備もセレッソ同様押し込んだ時に高い位置からプレッシャーをかけにいく事はありますが、基本的にはセレッソがボールを持つと金沢も自陣でブロックを作る形を選択していました。
しかし一見同じ状況に見えるその形もセレッソの守備ブロックとは全く異なります。それはセレッソが5-4-1なのに対して金沢が4-4-2という事ではなく、それぞれがそれぞれにハッキリとした役割を持っている事。セレッソのボランチが低い位置でボールを保持するとその前で2トップがしっかりとポジションをとって縦パスのコースを切る。そしてボールを横に動かすとその2トップがスライドし、3バックが開いてボールを受けるとSHが出てきて2トップのボールに遠い方の選手がポジションを下げる。この動きが徹底されていました。
そしてされにセレッソの3バックとボランチは守備に不安を抱えている事は自覚しているのでカウンターを恐れてどうしても相手ブロックの外側に3バックとダブルボランチの5人もいる状態が続く。となると4-4の中にボールを入れる事は流石に困難で、選手個々では中間ポジションをとるシャドーに縦パスを入れたいという姿勢は感じさせますが、そこまでのルートが出来ておらず攻撃の形をなかなか作ることができない時間が続きます。
途中から「運べ」という大声が聞こえてきて確かに低い位置から運んでブロックを動かすのは正しい方法なのですが、準備していない今思いついたプレーを複数人が絡んで準備してきた相手に実践することはなかなか難しく、ようやく田中が運んで中間ポジションを取る酒本に当てて楔の出し入れから山村が抜け出しシュートを放つ場面をつくれたのは19分でした。

■個人技爆発の先制点

ここまで書いた様に立ち上がりからセレッソにとって少し難しい状況が続いていましたが、24分セレッソは突然これまでの流れに関係なく個人技から先制ゴールを奪います。
セレッソが低い位置からボールを繋ぎ右サイドに展開すると酒本がキープして基点を作り、その内側を松田が走って強引な形でクロスボールを入れると杉本が圧倒的な高さでスラし、それを丸橋が左足でミドルシュート。
これがサイドネットに突き刺さりセレッソが先制します。
金沢にとってはおそらくどの対応も間違えてはいないのですが、酒本に基点を作られると松田が走ってくるし、松田は少々無理な体制でもゴール中央にボールを入れてくるし、中にいた金沢の選手が無理だと思ったボールでも杉本は頭で触れるし、ペナルティエリアの外でもしっかり距離を詰めなければGKが触れないほどのシュートを丸橋が打てるという、個の力を見せつけるような得点シーンでした。

個人技というとどうしてもドリブルで何人も抜いていくとかというのを思い浮かべると思いますが、例えば26分に酒本が裏に抜ける玉田に出したロングパスも、体勢も悪い中あのタイミングであそこにボールを出せるという事が個人技の範疇で、ボールはGKにクリアされてしまいましたが、金沢の選手はおそらくまったく予想できていなかったタイミングでのパスで、直後に映った玉田が笑顔だったのが象徴的でした。

■先制点の重み

セレッソは先制した事で無理にボールを奪いに行く必要がなくなり、また攻撃でもダメなら何度もやり直すことができる、しかし一方で金沢はボールを奪いに行かなければならないし攻撃に人数もかけなければいけない。ましてやセレッソの先制点は金沢にとってミスでも崩されたわけでもないので、そのプレッシャーはかなり大きなものです。
シャドゥがボランチに行った後の形が整理でき始める
セレッソの守備は相変わらず不安定な面もあって37分にはプレッシャーをかけきれないSBに中央に入ってこられ山﨑に決定的なシュートを放たれる場面を作られてしまいますが、思いつきで始まったシャドゥが絞ってボランチにプレッシャーをかけにいく時の形が、徐々に選手間で整備されていき、WBが前にでてSBにアプローチをかけに行っても、3バックがズレて逆サイドのWBが最終ラインに落ちる4バックに近い形で対応出来るようになっていき、最初のアプローチさえ間違えなければ立ち上がりから続いた金沢の攻撃に対応できるようになっていきます。
また、それは逆に攻撃の時に玉田が降りてきてボールを保持し、無理に縦に入れなくても良くなったり、またファールをもらう事でFKが増えたことで攻守の切り替えの回数が減り、金沢の攻撃を受ける回数が減った事も関係しています。

■後半の展開

後半の立ち上がりに玉田が得たFKから田中が折り返し中央でフリーになった茂庭がシュートを放つというセットプレーをゾーンで守る金沢の弱点を突いたチャンスを作りましたが、このシュートは惜しくも枠外となると、後半に入ると金沢は攻撃で縦に速いプレーを見せ始めます。
60分〜
59分には熊谷のフリックから山﨑に抜け出しかける場面や、60分の小柳から辻尾への交代を挟んで61分にはダビにカウンターからシュートに持ち込まれる場面を作られ始めます。
68分〜
その直後の62分にセレッソは山村に代えて藤本を投入。
山村よりも守備的な強さとスピードを持つ藤本を3バックの前に置きたかったのかもしれませんがよくわかりません。この前に金沢が辻尾を投入し、セレッソの左サイドを積極的に上がってくるプレーを見せており藤本は何度か山口と左右どちらに入るかを確認していましたが藤本はそのまま山村と同じ右ボランチに入っています。
ただ、金沢が縦に速くなった分セレッソも逆にカウンターのチャンスも作れるようになっていき、68分には玉田に代えて関口を投入。杉本が前に入ります。
しかし徐々に前がかりになる金沢の逆をつくような形で72分にセレッソが追加点。
松田のクロスに関口が飛び込み当たりそこねのボールがネットを揺らします。
このゴールの際には副審がフラッグを上げていましたが主審の野田さんが確認した結果ゴールと認められました。
中継の映像ではかなり斜めなのでハッキリわかりませんが、この時間で追加点を奪えた事はこの後の展開がかなり楽になりました。

■SBに誰がいくのか

85分〜
その後79分にセレッソは酒本に代えて澤上をそのままのポジションで、金沢はダビに代えて金子をこちらもそのままのポジションに投入。
さらに85分に金沢は山﨑に代えて水永を投入します。
ここから金沢がリスクを承知でかなり前がかりになってきたので攻め込まれる場面も見られるようになりますが、この時実は微妙に問題になっていたのが金沢のSBを誰が見るのかという問題。
セレッソのベンチからよく聞こえる様にCBからシンプルにハッキリと最初からSBにパスを出してくれたら守るほうがそれほど難しくなく、SHがSBに直接いけますが、一旦中央を使う形を見せられるとこの試合のセレッソは途中からボランチにはシャドゥが行ってボールサイドのSBにはWBが前に出て対応する事に調整していたので、中央を見せられてSBに展開する形が頻繁に攻撃に絡んでくると最終ラインに下がったWBが前に出るまでの間にどうしてもタイムラグができてしまいます。
セレッソの右サイドでは野田の攻撃参加の回数がそこまで多くなかった事と、後で入った澤上がひたすら追い続けてくれたのでまだ大きなもんだにはなりませんでしたが、セレッソの左サイドでは途中から入った辻尾が上がることを求められている分積極的に何度も上がってくるので辻尾にプレッシャーをかけきれないタイミングがどうしてもできてしまい、その結果起こったのが93分の金沢のゴール。ボランチを経由して辻尾に渡ったボールに対して丸橋が寄せきれずアーリークロスを入れられ身体の強い水永に頭でねじ込まれてしまいました。

アディショナルタイムが5分で1点差に迫られるこのゴールが93分。
ちょっと嫌な流れになりかけますがそれを救ったのが杉本のゴール。一旦澤上が右サイドでボールを運びかけてキープし、再び最終ラインに戻したボールからでしたが、このタイミングで金沢のディフェンスラインは全く揃っておらずそれを突いた杉本が裏へ飛び出した所に山下からロングフィード。さらにこのボールに対してなんと金沢のGK原田欽庸は全くノーチャンスだったのに飛び出してしまい、さらに飛び出した所で外されるという大失態。杉本はドリブルで中央に運び無人のゴールに追加点を突き刺し95分にセレッソが3-1とリードを広げゲームを決めました。

■その他

内容は相変わらずでしたがゴールを決めたタイミングもよく勝利することができました。
また金沢が勝負をかけたいタイミングで取った手が単にそのままの形で攻撃的にするという事だけだったのもセレッソにとってはありがたい所だったかもしれません。
金沢が変化の手が無かったのか、それとも手を打ちたいタイミングで失点してしまったからできなかったのか、どちらなのかはわかりませんが。
例えば、この試合でセレッソはシャドゥが絞る形をピッチ内で選手達が何とか最適化していたので、その結果後半終盤に起こりかけていたSBをどうするか問題を金沢が仕組みとしてもっと突きつけるような策があればヤバかったかもしれませんし。

ただこの試合に勝ったことで順位も3位に戻し2位松本との勝ち点差は3とすることができました。ここから2週間は天皇杯の期間となりリーグ戦は3週間後となります。残念ながらこの期間にセレッソの問題点が組織として改善される事は無いでしょうから問題点とはこのまま付き合っていく事になりますが、この期間で連戦によるコンディションを戻す事や離脱している清原が復帰できるでしょうから、何とか問題点をごまかせればいいなという所でしょうか。





4 件のコメント :

  1. Akiさん、レビューありがとうございます。
    誰か拓実みたいに大熊の大声指示にうっさいんじゃボ◯と言ってほしいですw
    後、パルマ戦で初めてシャケを見たときは二列目の選手で大成すると思いました(現実逃避)

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    1. コメントありがとうございます。
      パルマの時も2列目とはいえサイドの選手でしたからねえ。
      困ったものです・・

      削除
  2. いつもブログ拝見させてもらってます。
    以前からツェーゲンのディフェンスはなんかまとまった印象ありました。あれはいわゆるゾーンディフェンスと解釈してもいいのでしょうか?

    返信削除
    返信
    1. コメントありがとうございます。
      金沢の守備は基本的にゾーンディフェンスです。
      昨年のシーズン前半よりも人への意識が強くなり、ミックス的な要素も増えていますが。

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