2019年4月19日金曜日

明治安田生命J1リーグ 第8節 vs 清水エスパルス プレビュー

2019年4月20日 15時00分: IAIスタジアム日本平

予想スタメン

明治安田生命J1リーグ 第8節、セレッソ大阪は敵地IAIスタジアム日本平で清水エスパルスと対戦する。


■清水エスパルス

昨季は最後の7試合を4勝3分と無敗で乗り切りセレッソのすぐ下となる8位でシーズンを終えた清水エスパルス。リーグ2位となる56得点を記録した。
そして今季開幕前には、白崎、フレイレらは移籍したものの、パルメイラスからボランチのヘナト・アウグスト、アトレチコ-PRからCBのヴァンデルソンとセンターラインを補強。さらに川崎からエウシーニョ、長崎から中村慶太も獲得しており、戦力的には上積みができていた。

そんな中で迎えた今シーズンだったが、始まってみるとリーグ戦では開幕から6節まで2分4敗。
ようやく前節の静岡ダービーで今季初勝利を挙げたが第6節終了時点ではJ1唯一の未勝利クラブとして最下位。またルヴァンカップでも第2節で磐田に勝利した1勝のみ。と苦しいシーズン序盤となった。(ということで今季ここまでで清水が勝利したチームは磐田のみ)

苦しんでいる要因としては、まず最初に思い浮かぶのは昨季シーズン途中に加入するとたちまちエースとなったドウグラスが病気で出遅れたことだろうか。
しかしここまでの7試合で10得点、ルヴァンカップを含めての公式戦全試合で得点を奪っているように実は得点は奪えている。
その一方で、失点数はリーグワーストとなる17失点。1試合平均2.4失点はさすがに多すぎる。

ヨンソン率いる清水エスパルスの特徴は4-4-2の布陣でハイプレスからのショートカウンター。またボールを奪う位置が低くなったとしても手数をかけずに相手ゴールに向かって直線的に攻めるダイレクトサッカーを志向していることだろう。
今季の清水も開幕直後こそ3バックで挑む試合もあったが第3節以降は4-4-2で固定。また開幕直後は前線からのプレッシングがはまらない試合もあったが、2トップが鄭大世と北川に固定されたことでハイプレスを取り戻しはじめた。

しかしそんな中でも失点を重ねてしまうのは、簡単にアタッキングサードまでボールを運ばれてしまうことが多いからだろう。
その結果がリーグワースト2位となる被シュート数16.3本/試合。つまり相手の攻撃に対して制限をかけられていない場面が多いのだ。
第5節の湘南戦であった、中盤の低い位置から松田天馬にドリブルでするするとボールを運ばれる場面や、試合を通じて何度も見られたボランチの間に縦パスを入れられる場面はその象徴的なシーンだろう。
また前半からペースを握りさらに先制したことでこのまま勝利するのではないかと思われた第6節のFC東京戦でも決勝点となったディエゴ・オリヴェイラの得点シーンは2トップのコンビネーションやシュートの上手さに目が行くが、そもそもはボランチの間を縦パスで通されたところから始まっている。

昨季も決して失点が少ないチームではなかったが、ハイプレスと自陣でブロックを作る守備の使い分けが今季はさらに悪化しており、中途半端にボールを奪いに行ったところでパスを通され、さらにリトリートしたときは下がりすぎてしまうという場面が目立っている。

そんな中で迎えた前節の静岡ダービー。この試合ではまず2トップ+両SHによる4人でのプレッシングが機能。前半から磐田にボール前進を許さず、大久保と山田のシャドウがボールを欲しがって下がるという形に持っていった。そしてボランチ2人とCB2人の4人が中央を締めたことでアダイウトンへのパスコースを消す。その結果、磐田は低い位置に人数がいる分ボールを持っているとも言える状態にはなっていたが、1トップのアダイウトンは孤立しており磐田の攻撃は完全に停滞していた。

そして得点シーンも、鄭大世の1点目は六反のゴールキックからで、北川が決めた2点目は前線でボールを奪ってのショートカウンター。
いわゆるダービー効果と呼ばれるものの影響かもしれないが、2点をリードしたところまでは清水がやりたいことをできている試合だった。

しかし、この後に磐田が選手交代で縦への推進力がある選手を相次いで投入すると流れは一変。何とか逃げ切りに成功したものの1点を返され、終盤はかなりギリギリの状態だった。
それでも初勝利を挙げたことは改善されたとも言えるが、1試合を通じての内容を見るとまだまだかなり不安定だったとも言える。

■プレビュー

清水エスパルスの先発メンバーだが、今季初勝利を挙げた前節のメンバーがベースとなるのは間違いない。がしかし、前節左SHで先発していた中村慶太に内転筋の違和感があるとの報道もあり、ここは入れ替わりの可能性がある。
もし中村が欠場となった場合、ファーストチョイスとなるのは今季第5節、第6節と左SHで先発していた石毛だったのだが、先週のトレーニングマッチで前十字靭帯損傷の大怪我。なので中村が出られない場合は、左SHに六平が入ることになりそうだ。

一方のセレッソ大阪の先発メンバーだがこちらはおそらく前節と同じ11人となるだろう。
がしかし、今季のセレッソの場合同じ先発メンバーだからといって同じ布陣とは限らない。
ボール非保持時は前節と同じく4バックの可能性もあるが、清水の戦い方を考えると少なくともボール保持の時は3-4-2-1にする可能性が高いだろう。キックオフのときの柿谷と清武のポジションに注目したい。

そしてこの試合ではセレッソのボール保持が大きなポイントとなるだろう。
それはボール保持率では無く質。清水のプレッシングに対して適切な立ち位置を取ってボールを前進できるかどうか。そしてサイドを使いながら、清武、柿谷、都倉の1トップ2シャドウが5レーンでいうところの中央3レーンにとどまって、周りの選手がここにボールを入れることができるかどうか。
セレッソがボールを保持する時間が長くなるとサイドを使う場面も増えるだろうが、そんな中でも前線3人が中央の3レーンにポジションをとり、ここで仕事ができるかどうかが得点が奪えるかどうかに直結するだろう。

清武がSNSでチームの約束事ともう少し自由に動いたほうが良いのではないかという思いとの間に葛藤があるといった主旨の投稿をしていたが、おそらくロティーナからは中央3レーンから動かないようにと言われているのだろう。ただ清武本人はもちろんその指示を守りながらも、もう少しサイドに流れたり下がったりしてボールを引き出したほうがチームを助け攻撃を組み立てることができるのではないかと感じている部分があるのだろう。
がしかし、今季のセレッソが挑戦している戦い方だと必要なのは間違いなくロティーナが指示している方。
現状では中央レーンにいるだけでは自分が思っているよりもボールが入ってくる回数は少ないかもしれない。がしかし、全体で徐々に良くなっていることは間違いない。なので清武には我慢が必要かもしれないが、仲間を信じて中央でポジションを取り続けて欲しいところ。下がったりサイドに流れたりしなくても清武のところにボールが入るようになると間違いなく清武の能力はさらに活かされるはずだから。

1 件のコメント :

  1. 柿谷と清武がうまくお互いをフォローできるようになればかなり心強いんですけどね。でも何気に今季まで海外移籍や怪我なんかで二人がそろった布陣ってほとんど無かったですもんね。

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