スタジアム | ヤンマースタジアム長居 | 主審 | 飯田 淳平 |
入場者数 | 19,910人 | 副審 | 村上 孝治、熊谷 幸剛 |
天候 / 気温 / 湿度 | 晴時々曇一時雨 / 15.7℃ / 32% | 第4の審判員 | 岩田 浩義 |
メンバー
- 監督
- ロティーナ
- 監督
- 片野坂 知宏
<監督・選手コメント>
セレッソ大阪 ロティーナ監督大分トリニータ 片野坂知宏監督
セレッソ大阪 清武選手、レアンドロ・デサバト選手、木本選手
大分トリニータ 松本選手、福森選手(大分トリニータ公式)
ミッドウィークのルヴァンカップから中2日で行われた明治安田生命J1リーグ第9節。セレッソ大阪対大分トリニータとの一戦は0-0の引き分け。セレッソは連敗を止めたものの3試合連続未勝利となった。
■メンバー
セレッソ大阪の先発メンバーは、ルヴァンカップから中2日での試合ながら前節から4人を入れ替え。はずれたのは前節リーグ戦で初先発となったブルーノ・メンデスに加え、柿谷、ソウザ、丸橋という主軸メンバー。そして高木が今季初、都倉、片山が2試合ぶり、奥埜が4試合ぶりに先発となった。ということで先発メンバーには下部組織出身者が0。これはリーグ戦としては8年ぶりとなる。
一方大分トリニータの先発メンバーは前節と全く同じ11人。ルヴァンカップで11人全員を入れ替えていたことを考えるとこれは十分予想できた。
そしてセレッソの先発メンバーは8年ぶりに下部組織出身者が0だとしたが、大分の3バックの左に入る福森はセレッソ大阪U-15出身(杉本健勇と同期)。ということで両チーム合わせた先発メンバーの中にはセレッソの下部組織出身者はいた。
■先にしかけたのはロティーナ
ロティーナ対片野坂の対戦となるこの試合。プレビューでも書いたがこの両者は似ている部分もあり、ロティーナがヴェルディの監督だった2017年から派手さには欠けるかもしれないが、両者が駆け引きを行う興味深い試合を繰り返している。おそらくロティーナは片野坂を高く評価しており、片野坂もロティーナを強く意識しているのだろう。
そしてこの試合ではまずロティーナが先発メンバーで仕掛けた。
先程も書いたように選手が入れ替わっているのは4人だが、ポジション/役割でいうと、変わっているポイントは
1.右シャドゥに高木を起用
2.左WBに松田を起用
3.3バックのサイドに入る山下と木本を左右入れ替え
4.ボランチに奥埜を起用
5.右WBには片山を起用
の5つだろう。
奥埜に関しては試合後の会見でロティーナがいつもよりも少し具体的に語っている部分もあるので、それ以外をメインにこの5つでセレッソが何を狙っていたかを探る。
■高木と松田とセレッソペースと山下
両チームのボール保持時の布陣は同じ3-4-2-1。そしてボール非保持のスタート5-2-3で運ばれると5-4-1というのも同じだった。そしてこの試合立ち上がりにペースを握ったのはセレッソだった。
セレッソのビルドアップ |
前線3人でアプローチをかけ3バックのサイドにボールが出るとボールと逆サイドの選手は中間ポジションを取る。
これに対してセレッソは最初ボランチが下がる形でビルドアップの出口になろうとするが、大分のボランチがここにはついてきていた。
するとセレッソはさらにWBを下げてビルドアップの出口とした。このWBの下がる動きでビルドアップの出口になったのは大分のWBは下がるWBにはついてこず最終ラインで5人のDFラインを作ることを優先していたからなのだが、これはセレッソも共通だったのでこの理由はセレッソのボール非保持の時に。
ボランチの背後を狙うセレッソ |
これはセレッソが従来であればソウザを中心としてこのボランチ左右に大きく展開するという形を得意としているからではないかと思う。
これまでの対戦相手もセレッソのボランチに対して距離を詰めようとするチームは多かった。
しかしこの試合でセレッソが立ち上がりに狙っていたのは相手のボランチの裏でボールを受けること。セレッソの前線はいつものように1トップ2シャドゥなのだが、この試合の立ち位置では清武よりも高木の立ち位置は明らかに前で右にずれた都倉・高木の2トップ+左にずれた清武のトップ下に近い関係になっていた。
ということで大分のボランチがセレッソのボランチに食いついたところで、その背後のスペースで清武がボールを受ける場面。もしくはそのバリエーションとして清武がボランチに近づくことで奥埜を前に出し、ボランチの裏で奥埜がボールを受けるシーンが多く見られた。
この2+1の関係を作ることが高木起用の大きな目的の1つだったのだろう。
高木の狙い |
高木の狙い2 |
バックドアとは相手の背後を抜け出す動きのことで、この動きは非常に捕まえにくい。
そしてこのバックドアで裏を取るために重要なのは当然ながら出し手と受け手のタイミングをあわせること。
まだ理由は書いていないが大分のWBはセレッソのWBに対してアプローチをかけるよりもDFラインのスペースを埋める方を優先する。
なのでセレッソのWBは少し引いた位置だとフリーになりやすい。
そこで狙うのがこのバックドア。松田の左WB起用に対して「左サイドで、両足でセンタリングを上げる選手を置きたかった」と語っているのはこのバックドアを狙いたかったからだろう。
両足でクロスを上げる松田とその受け手としての高木だったのだろう。
ちなみにこの低い位置の松田に対して大分の右WB松本がアプローチをかけに来るとその背後を左シャドゥの清武が狙うことができる。ちょうどルヴァンカップの先制点の形だ。
これらの形で15分ごろまでは完全にセレッソがペースを握っていた。
印象的だったのは大分にほとんどカウンターの機会も与えていなかったことだった。
これはセレッソのボール保持攻撃が機能していたからで、その結果大分はポジションバランスが崩れていたのでセレッソが早いタイミングでボールを奪い返すことができていた。
そしてもう1つは大分のゴールキックをことごとく蹴らせることができていたからだろう。
今季からセレッソもゴールキックで短いボールを繋いで敵陣まで運ぼうとするが、大分も同じような形を取る。これはボールを運ぶ形さえ出来上がればそのほうが確実にボールを保持できるからである。
しかしこの試合ではセレッソが前線3人と2ボランチでアプローチ・ポジショニングを徹底することで大分のゴールキックをことごとく蹴らせることができていた。大分で主にターゲットになるのは藤本とオナイウ。対するセレッソはヨニッチと山下。ハイボールの競り合いでは確実に計算できるマッチアップである。山下と木本のポジションを入れ替えた理由の1つはこれだろう。なので前線も蹴らせれば成功という形でアプローチをかけることができていたし、実際にGKからのロングキックではほぼ競り勝ち、セカンドボールも拾うことができていた。
ただし、この15分間で高木が2度、清武、デサバト、木本、都倉とチャンスを迎えたが残念ながらゴールは決められなかった。
メンバーを含めて最初にしかけたところで先制点を奪いたかったのだが決められなかった。
その結果ここから静かな仕掛けあいが始まることとなる。
■大分のボール保持と奥埜と片山と山下
大分のビルドアップ |
3-4-2-1のセレッソは大分と同様に最初5-2-3だが、ビルドアップで1列目の裏にボールを運ばれると5-4-1になる。
大分がボールを保持できるようになりセレッソがボールを運ばれ5-2-3から5-4-1になったのは島川が下がってミシャシステム風の4-1-5の可変を見せ始めたころからだった。
プレビューでも書いたが片野坂監督はペトロヴィッチ監督、森保監督の下で広島のコーチだったのでこの4-1-5可変も結構行う。
5-4-1の守備ブロック |
そしてこの5-4-1ではこれまで同様に特徴的なのは4の距離がかなり狭いことだが、この試合ではさらにそれが徹底されていた。
徹底した理由はシャドゥへのパスコースを消すため。
大分の4-1-5のパス回しを見ていると特徴的なのが鈴木やDFラインに落ちた島川など1トップ都倉の脇にいる選手のところに必ずボールをつけること。
岩田から島川、福森から鈴木という外から内への1人飛ばしたパスはあるが、鈴木から福森や島川から岩田へという内から外への1人飛ばしたパスはほとんどない。
というのも大分はシャドゥへの縦パスを狙っているから。横にボールを動かすことで守備のスライドが遅れた時はもちろん、この都倉の両脇にいる選手に相手の2列目が食いついてきたら中盤は3枚になりかならずシャドゥへのパスコースができる。そのタイミングを虎視眈々と狙っているからだ。
セレッソがソウザではなく奥埜を起用した理由はおそらくこのあたりだろう。
WBが前に出ると |
ただし実はこれも誘い。例えばここで岩田に対して松田が出てしまうと、その後ろにいる松本には山下が出ていかないといけなくなる。するとオナイウがハーフスペースに飛び出してくる。
大分が最終的に狙っているのは実はここ。ここでヨニッチがオナイウにいけば藤本が空く、これも大分の得点パターンの1つである。
13分に1度松田が岩田に食いついて危ない場面はあったが、基本的にはセレッソも大分同様に両WBは前にでるよりもDFラインでスペースを埋めることを徹底していたのはこれが理由。そして右WBに攻撃面だけ考えると水沼という選択肢があるなか片山を起用したのもこれが理由だろう。また大分の攻撃は右サイドから仕掛けてくることが多い。なので先程のハイボールに加え1対1に強く守備で無理が効く山下を左においたのだろう。
こうしてここからの時間帯はセレッソが5-4-1の形で守って大分がボールを持つという時間が増えることになるのだが、この形が守られている限りセレッソはそれほど怖くない。もちろん大分のボール保持にそこまで制限をかけることができていないし、外からは単純にセレッソが後ろに重いとしか見えないかもしれないが、この形が守られている限り大分ができることといえば大外からクロスを入れるぐらいしかなく、それだと山下、ヨニッチ、木本の3CBで十分跳ね返すことができるのでセレッソにとってはOKなのだ。
大分もそれをわかっているので、岩田、福森のオーバーラップや、左シャドゥの小塚が大外レーンに出てきて何とかセレッソのブロックを動かそうとしていた。
左サイドで見せた大分の崩し |
■ビルドアップの形を変える
セレッソのビルドアップ2 |
そうなると5-2-3から自陣で5-4-1のブロックに変える大分。お互い相手チームを見ながらサッカーをするので変化に対する反応も速い。
■後半の修正と課題
58分〜 |
時間としては後半開始から10分以上経っているが、5分ほどプレーが切れず入れなかったので交代のタイミングとしては後半早々という形だった。
セレッソ、ボール非保持での変化 |
奥埜が前田につく5-1-1-3のような形でアプローチをかける。
この1列目を外されると前半同様に5-4-1に変化するのだが、この立ち位置を取るようになり簡単に5-4-1で押し込まれることは少なくなった。
また交代で投入された柿谷は前半の高木も加えた2トップ+1という形ではなく、大分の2列目と3列目の間にポジションを取る1トップ2シャドゥのポジションをとった。
これによりセレッソは柿谷を経由してボールを保持する時間は増えた。
しかしその反面高木が行っていたような背後を狙う動きはなくなる。
例えば63分、セレッソはボール保持からすばやくサイドに展開をして左サイドの松田が大分守備ブロックの2列目と3列目の間で比較的フリーな状態で内側を向いてボールを持つ。大分のブロックもかなり左サイドに寄せられておりバックドアを狙うには絶好のチャンスである。
しかしそこで柿谷は背後をねらわず松田と同じ高さまで下がってきて足下で横パスを受けることを選択。結局大分の3列目(最終ライン)にひっかかってしまいシュートまでは至らなかった。
間でボールを受けるというのはおそらく指示だったのだろうが、この場面ではバックドアで裏を狙って欲しいところだった。71分に松田がセカンドボールを拾って山下が一気に上がっていったタイミングで清武がボールを受けた時に、足下でもらおうとした柿谷に対して背後に走らせるようなパスを出したことが印象的だった。
シャドゥへつけるパス |
しかしここに対しては激しく山下がアプローチ。予め前に出てしまうとそれでできたDFラインのギャップを使われてしまうので、山下が最初からは前に出ることはできない。
しかしここで受けられると一気にビルドアップの出口になってしまう。なのでキープはさせたくない。ここの攻防は見ごたえがあった。
■どこまで踏み込むのかの攻防
72分〜 |
もともと2シャドゥのオナイウと小塚の関係もオナイウが前で小塚が少し低い位置という高木と清武の関係に近かったのだが、その関係は継続。ただし左右が入れ替わっている。
80分〜 |
これはシャドゥが2人ともライン間でボールを足下で受けるプレーが多いので水沼を入れることで大外が前に出ていける様にという狙いだったのだろう。
そしてその2分後の80分、大分は高山に代えて三竿雄斗を投入。湘南時代は3バックの左が定位置だったが先日のルヴァンカップでは左WBで先発している。
というか手を打ってくるのも速い。
そしてこのあたりの時間帯からは、試合は少しずつオープンにはなっていった。
とはいえオープンというのはあくまでこの試合の中での話。他チームの試合と比べるとまだまだ引き締まっていた。両チームともに相手が出てくるところを裏返そうと狙っているので、逆にどこまで踏み込めばいいのか、どこからが危ないのかという判断基準を持っていたからだろう。
しかし、少しオープンになったことでこのあたりからは個で上回るセレッソのほうが少し攻め込む時間が多くなってはいた。
89分〜 |
■その他
0-0のスコアレスドローで終わり、またゴール前の攻防が少ないからかエンタメ性の低いとの評価もあるようだが、試合としてはゴール前に至るまでに激しい攻防や駆け引きが論理的に繰り広げられる非常に質の高い試合だった。お互いがどこまで踏み込むのかを探りながら、相手を引き出そうという駆け引きが90分間繰り広げられていた。
セレッソとしては最初にしかけた立ち上がりの15分が最大のチャンスであり勝負をかけたポイントだったのでここでゴールを奪うことができていればという試合だったといえるだろう。
その後に関してはチームとしての熟練度が高い大分の方がチャンスに近づきそうな場面が多かったが、セレッソも様々な形で対応しビッグチャンスは作らせず、またチャンスに近づきそうな場面を作っていたのは収穫とも言えるだろう。
ここから先に関して試合後の会見でロティーナは「スピード」という話をしているので、バランスを崩さずチャンスを作るためにはそこがキーワードとなるのではないだろうか。
そしてそのスピードとは、単にパススピードや走るスピードというよりも、チームとしてスピードアップするタイミングを合わせるということになるのだろう。
そして大分について。
この試合もそうだがここまで大分が勝てなかった試合を見ると、基本的に大分は「後の先」のチームなので5バックでレーンを埋め簡単に食いつかないというのが大分対策としては有効だろう。それ以上に効果的なのは、コース取りを徹底して背中でスペース(パスコース)を消しながらプレッシングを行うことだとは思うが、精度が低いと大分の攻撃のスイッチをいれてしまうのでこちらの方が難易度は高い。
ただ少し気になるのは、この試合の終盤や前節ガンバ戦の後半の様に、前への勢いを出された時に素直に受けてしまう部分もあるところ。まだJ1のスピードなどに慣れていないだけなのかもしれないが、もしかすると尹晶煥の対ミシャシステムの様に前半立ち上がりから一気に圧力をかけて45分で一気に試合を決めてしまうような戦い方をするのも現時点では有効かもしれない。
とはいえ、コンセプトはかなり面白く、また戦術の熟練度も高いので個人的には今後も注目したいチームだった。
ただ大分のサッカーの本質は「後の先」。なので相手が無邪気に飛び込んでこないとこの試合のような展開になる可能性が高い。なのでこの試合が「つまらない」と感じた人にはあまりおすすめできないかもしれない(笑)。
※今回も「ロティーナの発言(考え)を読み解こう」はそこで書くべき内容を本文途中にたくさん書いてしまったの今回もお休みです
おつかれさまです。
返信削除現状の得点力不足問題、どう思われます?
中盤で高度な駆け引きをしているのはわかりますし、リトリートに関しては安心してみていられる部分も多いです。(それでもミスでヒヤッとする場面はありますが…。)
逆算式に考える、例えば都倉に合わせるのであれば、クロッサーとのタイミング、都倉がフリーで当てられるよう周りの動きをどうするか とか考えたり、柿谷の裏抜けを狙うのであればライン際の駆け引きと縦パスのタイミング、ソウザのミドルを活かすなら、サイドに振りつつなるべくフリーで受けられる状況を作って、といったところから逆算して、尚且つカットされた場合の守備について考えて…といった考え方もあるかとは思うんですが、現状、舞洲での練習をみていても、試合を観ていても特定の選手を軸にした形で点を取る練習というのはしていないようにおもいます。
だとするとファイナルサードでもポゼッションという形でバトンを回して最後の選手が決める、というのが監督の理想なのかとも思うのですが、では誰が、どういう形になればシュートの形になるのか、というところがイマイチ見えてこない。
相手が闘牛の牛な訳では無いのでポゼッションで前に前に交わしていけばディフェンスが居なくなる、というわけでもなく、ボックス内に密度の高いブロック、通しどころの無い壁がある中で点を取りに行く形になっている、というのが現状のような気もします。
舞洲での練習を見るとバイタルあたりでCBを食いつかせたい、数的優位を作りたい、というのが見えるかなー?という気はしますが、そう簡単に食いつくような状況を作れていない印象。
どうすれば打開できるのでしょうか。
このままでは非常に不味くなりそうな気もします。
コメントありがとうございます。
返信削除得点については確かに明確な課題ですね。
おそらく狙っているのは書かれているような「バイタルあたりでCBを食いつかせたい、数的優位を作りたい」でそれを実現するために、例えばハーフスペースを攻略しようというものなのではないでしょうか。
もちろん選手の質は大きな要素の1つですが、ベースにあるのは誰かをといった属人的なものは無くグループ。その中に個人がいるという考え方なんだと思います。
確率論や偶然に頼らず論理的に必然で試合を進めようというのが理想形なんでしょう。
ただ、ここまで例えばこの試合の前半15分までのようなところで点が取れないというのは少し誤算なんだと思います。
なのでこれからは仕掛けるような時間帯を少しずつ増やしていくかもしれませんね。
お返事ありがとうございます。
返信削除属人的ではなくグループ となると、食いつかせるなり、なんなりで崩し切った結果最後に持つ人が決めることになる、となると最終的にシュートを打つ人物の精度如何にかかる部分も大きくなるということですよね。
ここで出てくる決定機を確実に決めるシュート精度の問題ですが、ここ数年2桁取れた選手がほとんどいないセレッソにおいて、これもまた問題になってきそうな部分でもある気がします。
とりあえずまず打てそうな手は夏の補強でしょうか。
補強でどうにかなるとはあまり思えないですね。セレッソの選手が点を取れないのは組織的なサッカーをしないというのが大きいですから。
削除実際に大熊時代もユン時代も攻撃は個人技頼みで最後まで改善しませんでした。まずセレッソが覚えるべきなのは組織的に崩すという事だと思います。
そうでないといくら補強しても現日本代表の堂安南野のように個々にドリブルをして突っ込んで跳ね返されるだけ、という状況になってしまいます。
それに攻撃より私は失点の多さのほうが気になりますね。毎試合失点していたら多少点が取れるようになったくらいでは勝てなくなります。まず守備をどうにかしないと勝ち点3なんて取れません。
セレッソはここまでリーグで失点8で特別多くはないのでは。
削除リーグ最小のチームで5失点ですし、
あとはセットプレーでの失点を減らすなどすればさらに減らせると思います。
大分戦を見る限りではそちらは順調に改善しているようにも見えます。
組織的に崩す のは勿論ですが、じゃあどう組織的に崩すのか、と言うところを突き詰める必要があって、具体的にどうするのかと問われると中々誰も明確な答えを出せない。
削除現存選手でそれがつくれないので補強が必要なんです。
現時点ではスペースがないところでも点を取れる選手、もしくは周りに繋げられる選手がいなければ、ポストプレイができる選手もいない。現存のFWは相手ブロックが出来上がりスペースがないボックスの中で活きる選手ではなく、スペースがあってより活きる選手だからです。
高木みたいに周りとのコンビネーション皆無、一人で行くような選手であり、尚且つメッシのように突破力と決定力があるような選手がいるなら別ですけど。
ロングボールや楔を打ちたくてもポストプレイヤーがいない以上収まらないので相手にとっては怖くないし、サイドを経由したポゼッションで攻め上がるしか手がない。そうなるとブロックが出来上がった状態での崩しになる。ポゼッションを高めつつ相手を食いつかせてできたスペースを使う。今やっている事です。ただ、相手が簡単に食いつかない。っていう現状。そこで強引にシュートを打っても精度は高くない。となると50-50のボールになる。そこで相手に奪われカウンターを受けるリスクも負う。ポゼッションはカウンターに弱い。ロティーナの守備はブロックができていてのリトリートなら精度は高いがカウンターの場合ブロックが出来上がっていない状態でのフォアチェック守備になりやすい。
攻撃も守備も繋げて考えていくと中々高いハードルだとわかってきます。
皆様たくさんのコメントありがとうございます。
削除多くを書いていただいて僕が何をかけば良いのかという状態になっていますが、失点は決して多くないですね。
あと補強ですが、以前から書いているようにフィットするCFがいないのでほしいのは事実です。
ただやりたいのはポジショナルプレーなんでポストプレーヤーがどうこうとかそういう話でもないんだと思います。
もちろん理想と現実はありますが、ポストプレーヤーに頼る形はそもそもポジショナルプレーとして成立していませんしね。
お疲れ様です
返信削除今回も非常に興味深い内容で耽読致しました。
なかなかゴールが奪えないことに関しては私も憂慮しております。
サッカー解説者の戸田和幸氏と岩政大樹氏のツイートによると「ビルドアップに改善すべき問題がある」とのことですが、これはどの部分が原因となってるんでしょうか?
CBに足元のテクニックに優れた瀬古選手を入れるなど、選手の入れ替えによってビルドアップの質が向上することは可能でしょうか?
Akiさんの見解を是非ともお聞かせ下さい。
コメントありがとうございます。
削除ビルドアップに改善すべき問題があるというのは、ボールを運びたい場所に運びたいスピードで運べていないからです。これが得点を奪えていない原因ですね。
なので瀬古云々はもちろんそれで変化は付きますが直接の解決方法ではありません。
これは新しいトライなのでどうしても時間は必要でしょう。
ただ、ロティーナにしてもそんな中でここまで得点は奪えないのはちょっと計算外だったんじゃないかなと思います。
ビルドアップに時間がかかることは予めわかっていたのでまず守備を整備し、負けにくいチームにしたんだと思います。そのベースの上でセットプレーや単発攻撃ででもいくつか点をとって勝ち点を重ねながらビルドアップを改善していこうと考えていたのではないでしょうか。