2014年5月26日月曜日

2014シーズンを昨シーズンまでのデータと比較する

J1が中断期間という事なので、リーグ戦のみの数字となりますが今回はここまでをデータから振り返ってみようと思います。
ここまでで14節を消化していますが、12節が中断あけに延期になっている関係で消化しているのは13試合。ちなみにこの13試合消化時点というのは2013シーズンでいうと、コンフェデ・東アジアカップの中断期間までと同じタイミングで、ちょうど柿谷とエジノが2トップを組んで4-4-2で戦っていた期間と同じです。
この中断あけのナビスコカップ1stレグで浦和にミスマッチでチンチンにやられたので2ndレグからシンプリシオがトップ下の4-2-3-1に変更。リーグ戦でその形になったのは中断あけの14節7/6のアウェイ磐田戦からです。

現時点の成績は
2014シーズン:4勝4分5敗 勝点16 得点16 失点14
昨シーズンの13試合終了時点では
2013シーズン:6勝5分2敗 勝点23 得点19 失点12
となっていました。

※昨シーズン・一昨シーズンの数字はシーズン終了時点での1試合平均です。

■総合データ(1試合平均)
2014シーズン 2013シーズン 2012シーズン FC東京2013 FC東京2012
ゴール 1.2 1.6 1.4 1.8 1.4
シュート 14.6 15.9 15.4 16.2 14.7
枠内シュート 5.3 5.6 4.6 5.4 4.3
PKによるシュート 0 0 0.1 0.1 0
パス 513 475.3 444.8 496.2 535.8
クロス 11.9 14.4 15.6 16.1 12.7
直接フリーキック 10.8 10.9 13.3 13.2 13.1
間接フリーキック 2 2.2 3 2.3 4.3
コーナーキック 5 4.6 5.2 4.4 4.9
スローイン 22.9 20.6 24.3 22.2 23.6
ドリブル 12.2 15.9 16.8 11.2 14.1
タックル 24.2 17.9 19.4 19.2 22.2
クリア 19.6 23.4 24.3 21.6 24.2
インターセプト 3.5 3.5 3.1 2.7 2.6
オフサイド 2.2 2.5 2.7 3.1 3.4
警告 1.8 1.4 1.9 1.6 1.4
退場 0.1 0 0.1 0 0.1
30mライン進入回数 43.2 41.7 39.3 45.5 46.4
攻撃回数 136.3 127.4 135.9 129.7 136.4
ボール支配率 50.90% 49.30% 49.70% 50.50% 54.20%
今シーズンの苦戦が象徴している様に1試合平均のゴール・シュート数が減っています。
シュート数が1本/1試合以上減っているにも関わらず枠内シュート数が減っていないのはフォルランのシュート精度が影響しているのでしょうか。(フォルランの枠内シュート率は50%を超えている)。

それ以上に気になるのがパスが40本ほど増えているがドリブルが4回近く少なくなっている事。
Jリーグラボで名波氏が山口蛍のドリブル数が昨シーズンの12から今シーズンは1に減っていると話していましたが、チーム全体としてもドリブルの数が減っています。

またポゼッション率ですが、ポポヴィッチはポゼッションサッカーを指向している様に見えて実は50.9%なので平均よりも少し高いだけの数字でしかありません。
ちなみにFC東京時代も就任した2012シーズンこそ54.2%でリーグ2位の数字でしたが昨シーズンは50.5%でリーグ8位。
ここには出てませんがエルゴラの2013シーズンレビューによると、高い位置からのプレスとボールポゼッションを目指したものの、守備のタックルラインだけが60mと高い位置になっているものの、MFとDFは43.3mと31.2mとセレッソの2013シーズンの44.3mと30.8mとほぼ変わらない数字になっており、その分タックルライン間がセレッソの24.1mに比べ28.8mと間が広がって閉まっていた様です。
またシュートまでの平均時間もセレッソ2013の18.4秒に比べFC東京2013は16.8秒と2秒近く速くなっていたようです。

■距離別パスデータ(1試合平均)
2014シーズン 2013シーズン 2012シーズン FC東京2013 FC東京2012
パスAtt 513 475.3 444.8 496.2 535.8
パスComp 394 370 337 385 420
パス成功率 76.80% 77.85% 75.76% 77.59% 78.39%
ロングAtt 66 58 60 61 60
ロングComp     34 29 32 32 32
ロング成功率 51.52% 50.00% 53.33% 52.46% 53.33%
ミドルAtt 166 143 146 173 179
ミドルComp     131 115 117 143 146
ミドル成功率 78.92% 80.42% 80.14% 82.66% 81.56%
ショートAtt     281 275 239 262 297
ショートComp     229 226 188 210 242
ショート成功率 81.49% 82.18% 78.66% 80.15% 81.48%
Att=パスチャレンジ数・Comp=パス成功数

パスの本数が増えた事によってそれぞれの本数が増えていますが、それぞれについてここでは大きな変化はみられません。

■エリア別パスデータ(1試合平均)
エリア定義
2014シーズン 2013シーズン 2012シーズン FC東京2013 FC東京2012
総パスAtt 513 475.3 444.8 496.2 535.8
6エリアAtt     38 36 33 31 32
6エリアComp     25 24 23 21 22
6エリア成功率 65.79% 66.67% 69.70% 67.74% 68.75%
6エリアAtt率 7.41% 7.57% 7.42% 6.25% 5.97%
5エリアAtt 88 78 84 75 83
5エリアComp     69 62 67 58 67
5エリア成功率 78.41% 79.49% 79.76% 77.33% 80.72%
5エリアAtt率 17.15% 16.41% 18.88% 15.11% 15.49%
4エリアAtt 146 131 135 142 160
4エリアComp 119 109 109 118 133
4エリア成功率 81.51% 83.21% 80.74% 83.10% 83.13%
4エリアAtt率 28.46% 27.56% 30.35% 28.62% 29.86%
3エリアAtt 131 129 106 138 147
3エリアComp     103 106 82 112 119
3エリア成功率 78.63% 82.17% 77.36% 81.16% 80.95%
3エリアAtt率 25.54% 27.14% 23.83% 27.81% 27.44%
2エリアAtt 88 80 67 84 89
2エリアComp     65 59 47 63 66
2エリア成功率 73.86% 73.75% 70.15% 75.00% 74.16%
2エリアAtt率 17.15% 16.83% 15.06% 16.93% 16.61%
1エリアAtt 22 22 19 25 25
1エリアComp     13 11 8 13 13
1エリア成功率 59.09% 50.00% 42.11% 52.00% 52.00%
1エリアAtt率 4.29% 4.63% 4.27% 5.04% 4.67%
Att=パスチャレンジ数・Comp=パス成功数・Att率=各エリアAtt/総パスAtt

FC東京時代と比較して6エリアでのパスが増えていますが、これはキムジンヒョンと権田のキャラクターの違いかと思われます。

■パス方向比較(1試合平均)
2014シーズン 2013シーズン 2012シーズン FC東京2013 FC東京2012
総パスAtt 513 475.3 444.8 496.2 535.8
総パスComp     394 370 337 385 420
総パス成功率 76.80% 77.85% 75.76% 77.59% 78.39%
前パスAtt 182 167 164 172 185
前パスComp     107 100 96 103 113
前パス成功率 58.79% 59.88% 58.54% 59.88% 61.08%
前パスAtt率 35.48% 35.14% 36.87% 34.66% 34.53%
左パスAtt 131 127 116 133 140
左パスComp     111 110 98 114 120
左パス成功率 84.73% 86.61% 84.48% 85.71% 85.71%
左パスATT率 25.54% 26.72% 26.08% 26.80% 26.13%
右パスAtt 126 123 110 125 139
右パスComp     107 104 91 105 119
右パス成功率 84.92% 84.55% 82.73% 84.00% 85.61%
右パスAtt率 24.56% 25.88% 24.73% 25.19% 25.94%
後パスAtt 74 59 55 67 72
後パスComp     69 55 51 63 67
後パス成功率 93.24% 93.22% 92.73% 94.03% 93.06%
後パスAtt率 14.42% 12.41% 12.37% 13.50% 13.44%
Att=パスチャレンジ数・Comp=パス成功数・Att率=各方向Att/総パスAtt

それほど大きな違いは見られませんが、左右へのパスが減って後方へのパスを選択する事が増えています。

■攻撃・シュート・得点/被攻撃・被シュート・失点(1試合平均)
2014シーズン 2013シーズン 2012シーズン FC東京2013 FC東京2012
攻撃回数 136.3 127.4 135.9 129.7 136.4
シュート 14.6 15.9 15.4 16.2 14.7
シュート/攻撃 10.70% 12.50% 11.30% 12.50% 10.80%
ゴール 1.2 1.6 1.4 1.8 1.4
ゴール/シュート 7.90% 9.80% 8.80% 11.10% 9.40%
2014シーズン 2013シーズン 2012シーズン FC東京2013 FC東京2012
被攻撃回数 135.8 130.9 133.7 128.7 135.5
被シュート 12.9 15.4 13.6 12.1 12.9
被シュート/被攻撃 9.50% 11.70% 10.10% 9.40% 9.50%
被ゴール 1.1 0.9 1.6 1.4 1.3
被ゴール/被シュート 8.30% 5.90% 11.50% 11.20% 10.00%
攻撃の回数が増え、シュートの回数が減っています。
また守備でも相手の攻撃の回数は増えていますがシュートの回数は減っています。
それぞれの回数が増えているという事は1回の攻撃にかける時間が少なくなっているのかもしれません。(今シーズンのこのデータはありません。)
また攻撃の途中でボールを失う数も増えているのでしょう。

■得点内訳
2014シーズン 2013シーズン 2012シーズン FC東京2013 FC東京2012
総得点 16 53 47 61 47
セットプレー 2 4 5 13 5
割合 12.5% 7.5% 10.6% 21.3% 10.6%
クロス 3 3 8 12 9
割合 18.8% 5.7% 17.0% 19.7% 19.1%
スルーパス 1 9 6 4 3
割合 6.3% 17.0% 12.8% 6.6% 6.4%
30m未満 2 13 6 14 10
割合 12.5% 24.5% 12.8% 23.0% 21.3%
30m以上 3 4 0 3 2
割合 18.8% 7.5% 0.0% 4.9% 4.3%
ドリブル 1 5 4 8 7
割合 6.3% 9.4% 8.5% 13.1% 14.9%
その他 4 15 18 7 11
割合 25.0% 28.3% 38.3% 11.5% 23.4%
セットプレー、クロスからの得点は増えていますが、スルーパス・ドリブルからの得点はあきらかに減っています。スルーパスに関してはFC東京時代とはそれほど違いがないので、ポポヴィッチのやり方ではスルーパスからのゴールという形はあまりないのかもしれません。

■失点内訳
2014シーズン 2013シーズン 2012シーズン FC東京2013 FC東京2012
総失点 14 32 53 47 44
セットプレー 4 5 10 11 6
割合 28.6% 15.6% 18.9% 23.4% 13.6%
クロス 3 2 11 10 11
割合 21.4% 6.3% 20.8% 21.3% 25.0%
スルーパス 0 3 8 4 5
割合 0.0% 9.4% 15.1% 8.5% 11.4%
30m未満 4 7 5 5 6
割合 28.6% 21.9% 9.4% 10.6% 13.6%
30m以上 0 0 0 0 2
割合 0.0% 0.0% 0.0% 0.0% 4.5%
ドリブル 1 3 1 5 4
割合 7.1% 9.4% 1.9% 10.6% 9.1%
その他 2 12 18 12 10
割合 14.3% 37.5% 34.0% 25.5% 22.7%
失点ではセットプレーからとクロスからが増えています。
これまでセレッソはセットプレーからの失点が多いイメージがあった方も多いかもしれませんが、昨シーズンに限ればFC東京の方がずっと多かった様です。
またクロスからの失点が多いのは守り方に関係しているのかもしれません。

■その他
今回は簡単にですがデータで比較をしてみました。
このデータと実際のゲームとをつきあわせた内容はまた次の機会にでもやります。
このデータで皆さんが色々と考えていただく材料になればと思ってまとめてみました。

0 件のコメント :

コメントを投稿

新着記事

人気の投稿

セレッソ大阪公式Twitter

楽天

楽天トラベル