2017年9月16日土曜日

明治安田生命J1リーグ 第26節 vs サンフレッチェ広島 プレビュー

2017年9月16日 18時30分:エディオンスタジアム広島

予想スタメン

明治安田生命J1リーグ 第26節、前節に引き続きアウェイでの試合となるセレッソ大阪は、エディオンスタジアム広島で降格圏の16位に苦しむサンフレッチェ広島との対戦となる。


■前回の対戦

前回の対戦は5月14日にキンチョウスタジアムで行われた第11節。サンフレッチェ広島が先制するも、その後セレッソが次々と得点を重ね、最終的には今季最多となる5ゴールを奪ったセレッソが5-2で快勝。あまりにも簡単に得点を重ねる事ができた事で、試合終了後にセレッソの選手が口にしたとされる「広島ヤバい」という非公式の声がメディアで話題となる、広島にとってショッキングな敗戦となった。
当時、広島の監督は、森保一氏。5シーズンで3度のリーグ優勝を達成した名将率いるチームは、開幕から5試合を1分4敗と低迷。6節にようやくガンバに今季初勝利を達成したものの、その後の4試合を2分2敗という中で迎えた11節だった。
システムは当然ミシャシステム。最終ラインには塩谷、千葉、水本。両サイドにはミキッチと柏と入っていたが、何と言ってもこの試合は森崎和幸が病気から復帰しリーグ戦で初先発となった試合。それだけに広島にとっては特別な試合だった。
4-1-5でボールを持つ広島に対して、立ち上がりからセレッソがチャンスを作っていたが、先制したのは広島。塩谷からのサイドチェンジを山口がインターセプトを狙うがボールがこぼれ、逆サイドの柏へ。そして守備のバランスも崩れてしまっていたため、青山を完全に浮かせてしまうことになり、そこを起点にセレッソの右サイドを崩され柴崎の折り返しをアンデルソン・ロペスに決められた。
森崎和が先発し、青山を起点にサイドを崩し先制と広島にとって願っても無い形で始まった試合だったが、5-4-1で守る広島に対してセレッソは柿谷と清武の両SHが中に入って4-2-2-2になる事で試合をコントロール。セレッソのSHが中に入る事でWBはマッチアップ相手を見失い、そこに山村と杉本が流れてくる事で広島の守備は混乱。サイドに流れた山村からの折り返しを杉本が決めセレッソが同点に追いつくと、その4分後に4-1-5の1を狙う浦和戦でも見せた形で青山からボールを奪いカウンター。柿谷のシュートのこぼれ球を清武が押し込んで一気にセレッソが逆転。
さらにセットプレーからヨニッチが決め3-1とセレッソのリードで前半を折り返した。
後半立ち上がりにミキッチの豪快なゴールで広島が1点を返すものの、前がかりになる広島に対してセレッソはカウンターを繰り出し、杉本が自陣からドリブルで独走しゴール。さらに再びセットプレーからヨニッチが決めて5-2。
セレッソが5バックになったあと広島は3-1-4-2に変化を見せたが、そのまま試合終了。
狙い通りの展開から先制しながらも、失点を重ねて大敗するという広島にとってはショッキングな試合となった。

■現在のサンフレッチェ広島

第17節の浦和戦に敗れた後に森保氏が退任し、後任にはスチュワート・バクスター監督の右腕として広島や神戸でもプレーし、コーチを務めたヤン・ヨンソン氏が就任。
そしてガンバから丹羽とパトリック、東京からネイサン・バーンズ、セレッソから椋原と即戦力を補強しチームは大きく変わっている。
使用しているフォーメーションは4-2-3-1。メンバーも現在はかなり定まっており、GKは林の怪我があり中林。最終ラインは右から丹羽、千葉、水本、高橋。ボランチには青山と野上。2列目にはアンデルソン・ロペス、柴崎、柏。そしてワントップにパトリックというのが定番となっている。
広島の4-2-3-1の最大の特徴は2列目。2列目の3人は右にアンデルソン・ロペス、中央に柴崎、左に柏と書かれる事が多いがこの3人はSHとトップ下という感覚ではなく3シャドゥ。SHが幅を取る様なポジショニングをすることはほとんどなく、またかなり流動的にポジションを入れ替える。柏は元々WBを務めていてた選手という事でサイドアタッカーのイメージが強いが、実はWBにコンバートされたのは甲府加入後。大学時代までは流動的に動いてボールを持ってなんぼというタイプの選手だったので、本来のポジションに戻っただけという形だ。
2列目は3シャドゥという事になると幅を担当するのはSB。なので、SBをできるだけ高い位置に置こうとする。
ただ、SBが上がるという事はボールを奪われた時にSBの裏がどうしても空く。そこをカバーしているのはボランチの選手。また3シャドゥとなっている分、ボランチのカバーリングエリアはかなり広くなっている。横浜FC時代にはCBだった野上をボランチで起用しているのは攻撃面での器用さもあるが、スピードがあって対人能力も高いという横浜FCでディフェンスリーダーとしてプレーしていた時に見せていた部分がヨンソン監督に買われているのだろう。

■プレビュー

サンフレッチェ広島のメンバーは、おそらく前節と同じ。前節は左SBの高橋が負傷の影響でか前半で交代となり、そこに椋原が入り安定感のあるプレーを見せていたが、椋原は今回セレッソからの期限付き移籍で契約条項により出場出来ない。なので、今節も左SBは高橋が務める事になるだろう。

一方のセレッソも前節と同じ可能性が高そう。清武が今週から全体練習に合流した事もあって、一時は清武の復帰という報道も出ていたが、残念ながら遠征メンバー外との事。
まあ全体練習に復帰したとはいえ、まだ負荷をコントロールしている状態だろうから、本格復帰は来週の天皇杯あたりになるのではないだろうか。

広島の4-2-3-1は先に書いたように3シャドゥ。セレッソも山村をトップ下とした4-2-3-1と表現されることが多いので、同じフォーメーションの様に見えるが全く異なる。
ただセレッソにとって3シャドゥはかなり馴染み深い形で、どこを狙われると嫌なのかも十分知っているはずだ。
まず狙いたいのは、カウンターでSBの裏。ここにSHを走らせる形はもちろんだが、SHでボランチを止めてトップが流れる形も効果があるだろう。
また遅攻になっても、広島の4バックはできるだけ中央を埋めようとしてくるのでサイドを起点に攻め込む形を徹底したい。そうなるとサイドアタックはもちろんだが、ボランチのカバーエリアが広いのでバイタルエリアにスペースもでき、ソウザがミドルシュートを狙うチャンスも出てくるだろう。

守備面では、縦にも横にもコンパクトなブロックを作る事ができればそうそう危ない場面は作られないはず。広島のビルドアップは2CBと2ボランチがあまりポジションを動かさずに行ってくるが、最終的に狙っているのは青山が前向きでフリーでボールを持つ形。
青山が前を向いてボールを持てば縦パスが入ってくるので、ここはしっかりと閉めておきたい。
またビルドアップに困った時は、ガンバ時代に身に着けた必殺技である右コーナーに向かって突進するパトリックというパターンもあり幾つかは起点をつくられるだろうが、ここもしっかりとポジションを取る事ができればそこまでチャンスは作られないはずだ。

現在広島は今季初となる3試合負け無し(1勝2分)中で、この3試合で1失点しかしていないと調子は上向きに見えるが、実はこの3試合の対戦相手は甲府、大宮、新潟といずれも残留争いの直接のライバル。特に引き分けたのは大宮と新潟という同じ降格圏に位置するチームで、そこに勝てなかった事は今後の残留争いにとってかなり痛い。
なので、この試合の広島は何が何でも勝ち点を奪おうと粘り強い戦いをしてくる事が予想される。
ただ、セレッソにとっても上位争いを続ける為にはこの試合は勝ち点3がどうしても欲しい試合だ。


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