- 11' 藤本 康太
- スカパー!
スタジアム | キンチョウスタジアム | 主審 | 東城 穣 |
入場者数 | 8,342人 | 副審 | 八木 あかね、武部 陽介 |
天候 / 気温 / 湿度 | 曇のち雨 / 21.4℃ / 77% | 第4の審判員 | 須谷 雄三 |
追加副審 | 窪田 陽輔、大坪 博和 |
メンバー
スターティングメンバー |
- 監督
- 尹 晶煥
- 監督
- ネルシーニョ
21歳以下の選手を1名以上先発に含める(決勝を除く)ことが大会方式として決められている。※1
※1 但し、以下の場合は出場義務を負わない。
・対象選手1名以上が日本代表試合または日本代表活動(A代表、U23、U20)に招集され、試合日に不在の場合。
・対象選手が試合エントリー後の怪我等のやむを得ない理由により出場ができない場合。
※1 但し、以下の場合は出場義務を負わない。
・対象選手1名以上が日本代表試合または日本代表活動(A代表、U23、U20)に招集され、試合日に不在の場合。
・対象選手が試合エントリー後の怪我等のやむを得ない理由により出場ができない場合。
試合経過
-
90+4'
-
90+2'
-
90'
-
80'
- 76'
-
73'
-
68'
- 59'
- 46*'
- 19'
- 18'
- 16'
-
11'
データ
今回対戦 | 今季平均 | |||
データ項目 | ||||
FK | 18 | 7 | 13 | 9 |
CK | 1 | 6 | 4 | 5 |
PK | 0 | 0 | 0 | 0 |
シュート | 5 | 12 | 8 | 14 |
警告/退場 | 3/0 | 4/1 | 1/0 | 1/0 |
<監督・選手コメント>
セレッソ大阪 尹晶煥監督ヴィッセル神戸 ネルシーニョ監督
セレッソ大阪 藤本選手、茂庭選手、田中選手、木本選手、西本選手
ヴィッセル神戸 松下選手
ヴィッセル神戸 伊野波選手、大森選手、高橋秀人選手(ヴィッセル神戸公式)
YBCルヴァンカップ第6節、本拠地キンチョウスタジアムでセレッソ大阪がヴィッセル神戸を迎えての一戦は、前半にセットプレーから奪ったゴールを守り抜きセレッソが1-0で勝利となった。
■ルヴァンカップグループB
グループステージは全7節で行われるYBCルヴァンカップ。最終節に試合が無いセレッソ大阪にとってはこの試合がグループステージ最後の試合となる。順位表をみるとキックオフ前の段階でセレッソ大阪は勝点11で2位。前節の勝利でプレーオフが行われる3位以内は確定となったが首位ヴィッセル神戸とは勝点1差。そしてヴィッセル神戸は最終節に新潟戦があるので、グループ首位突破の為にはこの試合に勝利し、さらにヴィッセル神戸が最終節で引き分け以下が必要となる。
ヴィッセル神戸にとってはこの試合で引き分け以上でグループ首位突破が確定。敗れた場合のみ最終節の結果が必要となる。
■メンバー
セレッソ大阪のメンバーはいつものルヴァンカップ通りリーグ戦に出場していないメンバーが中心。前節は最終節の1つ前という事でグループ勝ち抜けの状況に大きく影響する試合だった事もあって、ヨニッチ、山口を先発起用し、ベンチにも柿谷、清武、ソウザ、丸橋、松田、山下とおいたが、その試合に無事勝利し既にプレーオフ以上は確定させているので、ある種この試合が最もプレッシャーのかからない状況での試合ともいえる。それにくわえ、この試合の対戦相手は4日後にリーグ戦で再び対戦するヴィッセル神戸という事もあるので、先発には怪我明けの水沼、澤上、藤本、今季トップチームでの初出場となる酒本を起用。またさらに、現在舩木がU-20ワールドカップに出場しているので21歳以下の選手を先発に入れる必要はないのだが、西本がトップチームで初先発を飾っている。
そしてベンチはさらに大胆で、椋原、丸岡、清原、岸本の他に、セレッソ大阪U-18からU-17日本代表、いわゆる00ジャパンの2人、瀬古歩夢(せこ あゆむ)くんと喜田陽(きだ ひなた)くんがベンチ入りしている。
また試合前から控え組がどうのこうのみたいな話しがあったので参考程度にいうと、
先発メンバーでリーグ戦に出場している順にならべると
・関口訓充 8試合(先発6試合)
・木本恭生 7試合(先発2試合)
・田中裕介 6試合(先発0試合)
・丹野研太 3試合(先発3試合)
・水沼宏太 2試合(先発1試合)
・茂庭照幸 1試合(先発0試合)
・福満隆貴 1試合(先発0試合)
残りの澤上、酒本、藤本、西本の4人はトップチームで今季初出場です。
一方のヴィッセル神戸のメンバーですが、ヴィッセル神戸にとってはこの試合が最終節の1つ前で、3位以上は既に確定しているもののこの試合で引き分け以上の結果を残すと首位突破が決まるという試合。
こちらもU-20ワールドカップに藤谷が選出されているので、U-21枠はカバーされている。
システムは4-4-2で、先発にはキム・スンギュ、岩波拓也、高橋峻希、橋本和、渡邉千真らを起用。
またセレッソでも書いたリーグ選手出場している選手順だと
・キム・スンギュ 12試合(先発12試合)
・高橋峻希 12試合(先発12試合)
・渡邉千真 12試合(先発11試合)
・松下佳貴 12試合(先発9試合)
・岩波拓也 11試合(先発11試合)
・田中順也 11試合(先発6試合)
・橋本和 9試合(先発9試合)
・高橋秀人 7試合(先発4試合)
・ウエスクレイ 7試合(先発3試合)
・伊野波雅彦 3試合(先発1試合)
・三原雅俊 3試合(先発1試合)
キム・スンギュ、高橋峻希はリーグ戦全試合フルタイム出場中の2人なのでバリバリの主力ですが、大森、ニウトンはベンチとなっているので、普段のベンチも織り交ぜながらという形。
ちなみに高橋峻希のリーグ戦は全試合フルタイム出場は昨シーズンの開幕戦から。
全試合フルタイム出場を現時点でも続けているフィールドプレーヤーとしては、先日新記録を樹立した阿部勇樹。そして阿部の3試合後を追いかけている中澤佑二、3番目に高橋峻希となっている。
■ボールを保持する神戸とスペースを埋めて守るセレッソ
セレッソのシステムは4-2-3-1ながらボールを持っていない時の形は4-4-2。なので両チーム共に4-4-2で守る形となったこの試合だが、神戸は比較的高い位置からアプローチをかけ、セレッソは早めにスペースを埋める形で守る。攻撃でもセレッソはオープンスペースに澤上を走らせて早めにそこを使うが、神戸はしっかりボールを繋ぐという形になっていた。
この傾向はセレッソが11分にFKから先制した事でよりはっきりと現れるようになる。
セレッソの先制点は、高橋峻希が関口を倒して得たFKから。田中が柔らかいボールでファーに送ると、それを木本が折り返し藤本がボレーシュート。藤本のボレーはヒットしていなかったが、それが逆に功を奏し、ボールはループ気味の軌道を描いてネットに吸い込まれた。
神戸の攻撃の狙い |
神戸が狙っていたのは4-4-2のDHとSHの間、CBとSBの間のハーフスペースともトレーラーゾーンとも言われる場所。
セレッソが4-4-2のブロックを作って守るので、ネルシーニョはここから崩そうと準備してきたのだろう。
狙う形は2つ、SHを中に入れてSBを外に出すが、SHが外にでてSBが中に入ってくるか。
神戸のSHとSBがセレッソのSHを挟む形でポジションを取ることで選択肢を複数持ち、ここからSH・SBのどちらかまたはFWがセレッソのCBとSBの間を飛び出してくる。
書いた図でSHが中なのか外なのかを左右で分けたが、これは右SHの小林が中に入り、左SHの田中が外に開いてというわけではなく、左右両方でどちらもが行われており、SHのポジションをきっかけにどちらかを選択するという形になっていた。
またこの形とセットになっていたのがサイドチェンジ。ブロックを作って守るセレッソに対してしっかり準備してきている事を伺わせる。
19分〜 |
橋本に代え松下を投入する。橋本は左足の付根付近内側を抑えていたので股関節か、筋肉系かのトラブルが予想される。また松下は阪南大学出身の本職はボランチだが、左利きという事で今シーズンは左SBでも起用される事も増えている。
負傷交代はあったもののボールを持つ時間を長くし、トレーラーゾーン、ハーフスペースを狙う神戸。神戸のこの攻撃の形に対してセレッソは、左ボランチに入る西本がちょっと背後にポジションをとって時に下がってくるウエスクレイが気になるのか、少し後ろに引っ張られる場面もみられ、また左SBが変わった影響もあってか、神戸は右サイド(セレッソの左サイド)からの攻撃を増やすが、セレッソのブロックを敷いた守備がしっかりとスペースを消す。
前半は特に澤上と福満からなるセレッソの守備の1列目が神戸の攻撃の方向を限定できていたのが効果的で、後ろの4-4もどこに入ってくるかが予想できている状態で神戸の攻撃がはじまるので効果的な形はほぼ無い。前半の中盤以降はボールが入らない前線の2人、ウエスクレイと渡邉がボールを欲しがって下がる場面も見られはじめていた。
ただ、セレッソも得点後しばらくはスペースに走る澤上を起点として、また福満が素早いサポートで動きながらボールに絡む事で神戸ゴール前に迫る形を何度か作っていたが、時間の経過と共に一発で澤上を狙いすぎる場面が増え少し簡単にボールを失う場面が見られるようになっていた。
とはいえ、セレッソからするとリードした中でしっかりと守れているので何の問題も無い。
ボールは神戸が持っているものの前半はセレッソペースと言っても良い内容だった。
■攻めあぐねる神戸
後半開始〜 |
システムもウエスクレイを右SH、小林をトップ下にした4-2-3-1に変更する。
ボールを持てていて、狙っている形をしようとしているものの、そこから何も出来ていなかった攻撃の改善を狙ってきた。
大森は間で受けるのが非常に上手い選手。そこを起点に攻撃を活性化させようとする神戸。
59分〜 |
中坂はヴィッセル神戸U-18で3年生の時に、当初チームに帯同しておらず途中から44番をつけて戻ってきたという事からもわかるようにちょっとヤンチャなところもある選手。
しかし動いてボールを受ける事ができるし、受けてからボールを持って勝負もできるしボールも離す事もできるので、かなり期待を集めている選手でもある。
しかしこのタイミングで尹晶煥も素早く決断し、木本を最終ラインに落とした5-3-2の形に変更する。
5バックの狙い |
しかしこの判断は単に人数をかけて守備固めをしようという事ではないので、この早いタイミングで尹晶煥が決断したのだろう。
前半の立ち上がりから神戸が狙っていたのはトレーラーゾーン(CBとSBの間)を突くこと。ここを使うことでボランチを動かしCBを動かす。それによってゴール前でシュートを打つことができる時間とスペースを作ろうとしていた。
なので尹晶煥が狙ったのは5バックにすることで、その頭が狙っているトレーラーゾーンに選手を置いてしまおうというものだった。
ただ、セレッソは復帰戦となる澤上に疲労も見られるようになり、また前半の終盤にもあった無駄にボールを失う形が増えるようになってくる。
68分〜 |
CBではなくボランチに入り西本とダブルボランチとなり、福満が左に回って5-4-1の形に変更。
ちょっと下がってしまう様になっていたので、はっきりとスペースを埋めることができる形にしてきた。
ちなみに瀬古くんは高校2年生の16歳。この日ほぼ同時刻に行われていたU-20ワールドカップに出ている舩木が好きで、昨年末にはU-20ワールドカップに出場している岩崎悠人(当時京都橘・現京都サンガ)の応援で舩木と2人で高校サッカー選手権に行ったそうだ。
5-4-1になって守るセレッソ。最初は西本と瀬古くんの間が広くちょっと危なっかしい場面もあったが徐々に改善。神戸は両SBが同時にあがった前がかりになるものの攻めあぐねるという状態になっていた。
73分〜 |
岸本は持ち前のアグレッシブさを出していこうとする中76分、神戸の三原が足を滑らせてしまう。それを見た岸本が一気に加速した所であわてて完全にファールで倒してしまい2枚目のイエローカードで退場となる。
80分〜 |
神戸は84分にこの試合最大のチャンスとなるウエスクレイからのクロスに渡邉が飛び込んでヘディングシュートを放つが、これを丹野がセーブ。
そのまま試合終了となりセレッソが1-0で逃げ切りに成功した。
■その他
セレッソにとっては展開的に恵まれた形ではあったが守備がきっちりと機能して勝利。さらには西本がフル出場、瀬古くんを起用する事ができた理想的な試合だった。そしてセレッソにとってこの試合で最もポジティブなのは、福満が彼らしさを発揮できるようになってきたことかもしれない。
また一方神戸にとっては、リーグ戦ではここ3試合は1勝2分と負けがないものの、開幕4連勝の後、点が取れなくなり5節から9節の5試合を1勝4敗となっていたなかなか得点が取れないという問題点が出てしまった。
これでセレッソは勝点14でBグループ首位。2位の神戸は勝ち点12となった。セレッソはグループ最終節は試合が無いので、セレッソがトーナメントにストレートインするためには神戸が新潟に対して引き分け以下。神戸が新潟に勝つと2位でプレーオフに出場することとなる。
そして、中3日で今度はリーグ戦で再び対戦する両チーム。
ネルシーニョは相手のストロングポイントを消す事を得意としているので、セレッソのメンバーはかなり代わることになると思われるが、この試合を踏まえての対策もとってくるだろう。
この試合の様に展開に恵まれるとかなり楽になるのだが。
いつも解説ありがとうございます。
返信削除スカパー解約したのでルヴァン杯見れないのでありがたいです。
相手の方も押し込んでいたが決定機は少なかったようですね。
福満はハイライトは見ましたが他にもいいプレーがあったのですね。リーグ戦にももっと絡んでいけそうですかね?
交代策が守備固めが多くて難しいですが、代わるとしたら山村替えてのサイドかトップ下?
曜一朗、キヨ、福満で以前のようなスリーシャドーも見たいです。
コメントありがとうございます。
削除2列目としては関口と水沼が一歩リードという所かもしれませんが、
福満も少しずつ出番を増やしていくんじゃないかと思います。