- スカパー!
- 56' 秋山 大地
スタジアム | エディオンスタジアム広島 | 主審 | 井上 知大 |
入場者数 | 13,991人 | 副審 | 村上 孝治、竹田 明弘 |
天候 / 気温 / 湿度 | 晴 / 25.2℃ / 47% | 第4の審判員 | 笠原 寛貴 |
追加副審 | 村上 伸次、越智 新次 |
メンバー
スターティングメンバー |
- 監督
- 森保 一
- 監督
- 尹 晶煥
21歳以下の選手を1名以上先発に含める(決勝を除く)ことが大会方式として決められている。※1
※1 但し、以下の場合は出場義務を負わない。
・対象選手1名以上が日本代表試合または日本代表活動(A代表、U23、U20)に招集され、試合日に不在の場合。
・対象選手が試合エントリー後の怪我等のやむを得ない理由により出場ができない場合。
※1 但し、以下の場合は出場義務を負わない。
・対象選手1名以上が日本代表試合または日本代表活動(A代表、U23、U20)に招集され、試合日に不在の場合。
・対象選手が試合エントリー後の怪我等のやむを得ない理由により出場ができない場合。
試合経過
- 90'
-
78'
-
73'
- 61'
-
60'
- 56'
データ
今回対戦 | 今季平均 | |||
データ項目 | ||||
FK | 10 | 10 | 14 | 11 |
CK | 3 | 7 | 4 | 5 |
PK | 0 | 0 | 0 | 0 |
シュート | 9 | 7 | 9 | 8 |
警告/退場 | 1/0 | 0/0 | 1/0 | 1/0 |
<監督・選手コメント>
サンフレッチェ広島 森保一監督セレッソ大阪 尹晶煥監督
サンフレッチェ広島 森﨑選手、フェリペ・シウバ選手、森島選手、皆川選手
セレッソ大阪 秋山選手、福満選手、茂庭選手、舩木選手
サンフレッチェ広島 森﨑 選手、松本選手(Jリーグ公式)
週末にリーグ戦、ミッドウィークにカップ戦と続くゴールデンウィーク連戦。リーグ戦から中2日で迎えるこのミッドウィークのYBCルヴァンカップグループリーグ第4節は、セレッソ大阪は敵地エディオンスタジアム広島でサンフレッチェ広島と対戦し0-1の勝利。秋山のプロ初ゴールで奪った1点を守りきり、公式戦無敗記録を11に伸ばしました。
■メンバー
まずはホームのサンフレッチェ広島から。今シーズンは不調に苦しんでいると言っても良いサンフレッチェ広島。
リーグ戦では1勝2分6敗の16位とアウェイガンバ大阪戦の1勝のみ、ルヴァンカップではリーグ戦で17位と苦しんでいる新潟にこちらもアウェイで勝利した1勝のみでホームではまだ今シーズン勝利がありません。
リーグ戦から中2日での試合になるという事でリーグ戦から10人を入れ替え。引き続き先発となっているのはシーズン途中から右WBのポジションを奪った高橋で、この試合では左WBに入っています。
その他のメンバーで注目なのはボランチの2人。森﨑和幸は開幕前のキャンプ期間中にこれまで幾度となく彼を苦しめてきた慢性疲労症候群を再発し、ゲームはおろか練習にも参加できないままでシーズン開幕を迎えていましたが、この段階で今シーズン初出場、初先発となります。その森﨑とコンビを組むのは昌平高校から加入のルーキー松本。この試合がデビュー戦となり、昌平高校では左SHでプレーしていましたが、元々がボランチだという事で広島ではボランチでの起用となるようです。
21歳以下の選手は、その松本と高橋以外に、長沼とU-20ワールドカップ日本代表に選出された森島も先発となっています。
一方のセレッソはここまで10試合連続無敗中。引き分けが4試合連続で続いていましたがリーグ戦の前節川崎戦に完勝した事で再び勝利を重ねたい所。
ちなみに尹晶煥監督はサガン鳥栖監督時代に広島に対して、最初の対戦となった2012年の第6節に勝利して以降は全敗。とはいえ尹晶煥監督がサガン鳥栖の監督を務めていたのは2011年〜2014年の途中までで、J1に昇格したのは2012年。そしてその2012年と2013年は広島がリーグ連覇を達成している黄金期。なのでこの関係で相性がというのもまあ微妙な所ではあります。
この試合のメンバーですが、セレッソはリーグ戦から11人全員入れ替え。前回のルヴァンカップからも水沼が再び負傷で離脱し、清武が前節のリーグ戦でもフル出場している事から、右SHには関口、トップ下には福満、CBには茂庭と3人を入れ替えています。
福満はセレッソ加入後初先発となります。
また21歳以下の選手の先発はこちらもU-20ワールドカップ日本代表に選出された舩木。
ベンチには庄司、丸岡、西本、岸本が入っています。
舩木と森島はU-20日本代表でも非常に仲が良いということで試合開始前に談笑する姿も見られました。
■サンフレッチェ広島の形
立ち上がりこそ中盤でボールを引っ掛けてリカルド・サントスのポストプレーから裏に飛び出す福満へのロングパスが出るなど、人数が揃っていない広島のゴール前にボールが運ぶ事ができていたセレッソですが、徐々に試合は広島がボールを持ってコントロールするという「強い広島」の序盤の形をつくってきます。その要因となったのは広島のビルドアップ。ここにセレッソの守備が今ひとつはまりきらないからでした。
広島のビルドアップ |
この時絶妙なコントロールを見せていたのが森﨑和幸。最初は4-4-2で守備をするセレッソの1列目の2人がどこまで出てくるのかを伺いながらゆっくりとボールを動かし、出てくればサイドに出してもう一度深い位置に降りてボールを受ける。出てこなければ2人の背後や横にいる松本に出してリターンを受けるという後ろの4枚とボランチの1人で、セレッソの守備1列目の2人の守備のスタート地点を曖昧にしてきます。この日は気温25度を越え日差しも強い中での試合だった事も影響したのかもしれませんが、これによりセレッソの守備は4-4-2のブロックで待ち構える形だけになります。
4-4-2のブロックを作る守備は今シーズンのセレッソの守備の特徴の1つでもありますのでこの形でも問題はありません。しかし広島の4-1-5はこのブロックをどうやって動かすかというのがそもそもの出発点として考えられた形で、自分たちの中盤を空けて前後分断気味の布陣を作る事で相手のブロックを前後分断してしまおうというのが最大の狙いです。セレッソの守備の2列目に入る中盤の4人もガマンして相手がほとんどいない中盤のスペースにとどまろうとしますが、そうなるとシャドゥがセレッソのボランチとSHの間から降りてきて顔を出し、そしてSHの外側にはWBが待ち構える事で2列目の4枚を動かそうとしてきます。
この試合での広島は決して焦る事無くこの形を繰り返し、セレッソも何とか動かされまいと守備の2列目の4人はガマンするので、広島がゆっくりとボールを繋ぐ時間が長い、動きの少ない前半となりましたが、その中でもセレッソの守備はいつもよりも少しブロックが広がっており、広島はボランチの松本から両サイドに展開する形だけでなく、後ろからトップに入る皆川へのクサビのパスを入れることにも成功しています。
浦和戦でもそうでしたが、このクサビはセレッソにとって最も入れられたくないパス。4-4-2のブロックを一気に無効化してしまうものです。
最終的にはCBに入る茂庭と藤本が対応したり、広島の選手が中に入りすぎたりした事もあってそこまで大きなピンチは作られませんでしたが、広島にとってはやりたいことができている、ジャブをうち続けているという前半だったと思います。
広島の守備時の陣形 |
今シーズンのリーグ戦ではもう少し前から行きたいといった素振りを見せていた様に思っていましたが、この試合ではきっちりブロックを作る形になっていました。
この形に対してセレッソは自陣やSBの所ではボールを持てるのですが、松本と森﨑和幸のボランチ2枚はなかなか動かす事が出来ない。広島のボランチ2枚はまずCBの前の場所をカバーしているので、セレッソのボランチに入る秋山と木本も低い位置ではボールを持てるのですが、そこから先になかなかボールを入れられない。福満が広島の中盤4人の間に顔を出してそこで受ける形は少し可能性を感じさせるものではありましたが、最終的に数の論理の前にスペースを消されシュートまで持っていける場面もほとんど作ることが出来ませんでした。
広島が1トップなので本来ならソウザがよくやっているようにボランチの内の1枚がボールサイドに出て相手のボランチを動かす様な動きもほしい所なのですが、守備がハマっていない部分もあったのでボールを奪われた時のリスクを考えると動きにくかったのかもしれません。
久々に広島っぽい試合だなあという前半でした。
■秋山のゴール
後半の立ち上がりも引き続き広島のペース。セレッソのゴールに3度迫りますが、パスがズレたのと、クロスに対して長沼が入り過ぎてしまったのと、皆川のシュートは力が入ってしまい広島はチャンスを逃します。するとセレッソはスローインからリカルド・サントスが身体の強さを活かしてCKを獲得。
CKが2度続いた2つめも広島は跳ね返しますが、最終的に清水のクリアボールをダイレクトで放った秋山のミドルシュートがゴールに突き刺さり56分にセレッソが先制します。
秋山はこれがU-23やレンタルで行ってた愛媛時代も含めて5年目にしてプロ初ゴールとなりました。
このシュート自体は抑えが効いていてコースもよかったので素晴らしいシュートでしたが、広島にとっては2本目のCKからこのシュートまで3度跳ね返しているにもかかわらず全てそのボールをセレッソに拾われていたというのが厳しい所。
その間にセレッソは陣形を戻しているのですが、広島は後ろからの押し上げも出来ておらず、秋山がシュートを打つ直前にはGKを含めて10人もの選手がボックス内におり、シュートに対するアプローチも全くできていませんでしたので、失点もある種必然とも言える状況を作ってしまっていました。
56分〜 |
そのまま前線が丸岡と福満の2人となります。
■マッチアップをあわせるセレッソ
61分〜 |
森﨑和幸はおそらくプレー時間を計算していたはずなので、この交代に関しては予定通りという所なのでしょう。
しかしこの投入直後に、野上から皆川に長いクサビが入りそれをフリック、そのボールを受けたフェリペ・シウバがシュートを放つという広島が決定的な場面を作ります。
この場面は丹野のセーブで難を逃れましたが、セレッソの1列目の守備がハマっていないのは代わっていないので角度をつけられるとどうしてもこの危険性は出てきます。
そしてこれで広島が得たCKのタイミングでセレッソは関口に代えて岸本を投入とメンバー交代。そしてこのタイミングで木本が最終ラインに入り、福満が中盤右に入る形の(3-1-4-2)5-3-2の形に変えてきます。
マッチアップをあわせる事で、広島の前線5人はマンツーマン気味にでも捕まえられるようになったセレッソは少し守備も安定。また前線に2枚いる事でカウンターを狙います。
73分〜 |
セレッソの守備 |
これに対して広島は丸谷も最終ラインでは無く中盤で3-2-5の様な形にしてきますが、ブロックの中にボールを入れることなく、ブロックの外側を回ってサイドを縦にボールを運ぶ形を繰り返すので、セレッソの中盤3枚はそれほど問題を抱える事無く時間を消化していきます。
90分〜 |
西本は同期の中で最も早くベンチ入りしたのですが、ようやくこれがトップチームデビューです。
セレッソもいくつか作ったカウンターのチャンスは決める事が出来ませんでしたが、5バックに変更してからはそれほど大きなピンチも迎える事無く試合終了。0-1でセレッソの勝利に終わりました。
■その他
試合展開としては劣勢の時間が長く、決して上手くいっているとは言えないものでしたが、その中でも1点を奪って勝利したというのはある種いい試合でした。ただ、この試合の4-4-2はこれまで上手くいっていた守備もハマっておらず、何とかガマンしていたものの少し間延び気味だったので、浦和戦もそうでしたがこういうボールの持ち方をしてくる相手に対してどう守るかというのはまだまだ改善していかなければいけない部分ですね。
あと広島については、失点するまでは広島にとって悪くない試合だったと思います。
ただ、前に入りすぎたり、終盤に外からばかりを繰り返してしまうのは、ちょっと悪い流れにはまってるというか、ここまで厳しいシーズンを過ごしてるからそうなっちゃうんだろうなあという事を感じさせました。
まあ力はあるチームなので、どこかで落ち着いて広島らしく焦らすような展開で裏を取って勝てればガラッと変わってくるとは思いますが。
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