2017年7月7日金曜日

明治安田生命J1リーグ 第18節 vs 柏レイソル プレビュー

2017年7月8日 19時00分:キンチョウスタジアム


予想スタメン

3年ぶりのJ1でありながら、前半戦を2位で折り返すこととなったセレッソ大阪。後半戦の初戦は、前半戦で敗れた2チームの内の1つ、3位柏レイソルと本拠地キンチョウスタジアムでの対戦となる。


■前回の対戦

前回の対戦は5/6の第10節。日立柏サッカー場で行われ、丸橋のキックがクリスティアーノの身体に当たりゴールに吸い込まれて奪われた失点を、返すことができず1-0で柏が勝利している。
柏のシステムは4-4-2。この試合の前に行われた新潟戦で大津か負傷し、武富が左SHで先発。
立ち上がりはサイドへ武富やクリスティアーノを走らせる長いボールを使用。
またセレッソがボールを保持すると、前線のプレスバックとボランチで挟み込むような形をとり、ソウザのところでボールを奪おうという狙いも見えた。
また、時計が進みセレッソが4-4-2のブロックを作って対応する時間が増えると、狙ってきたのはソウザと柿谷の間。
ここはセレッソの守備ブロックで最も弱いところでもあるので、対面の丸橋がよく対応していたものの、伊東が攻撃の起点となる場面も多かった。
この試合ではセレッソの右SHに入っていたのは清武。比較的早い段階でボランチの後ろでボールを受ける場面もみられたが、効果的な形を作る場面までは無かった。
そして失点。失点シーンは仕方ない部分もあったものの、この試合でセレッソにとって最も問題だったのはこの失点後の数分間で、全体的にバランスを崩していた。
試合終盤には右SBに田中が入り、守備時は4バックだけど攻撃時は3バックというような布陣で前がかりになるものの、力づくで作ったチャンスは中村航輔に防ぎきられそのまま試合終了。
この試合はセレッソにとって11試合無敗という状況で、J1でも十分上を狙えると自身を持って迎えた試合だったのだが、失点後は自分たちでチーム状態を悪くしてしまった。同じく敗れた第2節の浦和戦とはまた違った部分で、大きな課題を感じさせた試合でもあった。

■現在の柏レイソル

前節、鹿島に敗れセレッソよりも下の3位になった柏だが、おそらく現在Jリーグで最もクオリティの高いチームだろう。
柏で目につくのが、中川を中心としたハイプレス。Jリーグの選手で最も背が低い中川のプレッシングは止むこが無く、またそこにクリスティアーノも連動する。
このプレッシングは強烈で、また後ろの選手もきっちりと連動するため、セレッソが仙台戦で見せたような隙を生む事は少ない。
CBコンビは21歳の中谷と20歳の中山でまだ若く、さらにSBの小池と輪湖も高さが無いのだが、前線からプレッシングをやり続ける事で、彼らに有利な状態で守備をさせることが出来ているのが非常に大きいのだろう。
柏の1試合平均の攻撃回数は134.0回でリーグトップ。この数字は柏がボールを相手から奪い返す回数が最も多いという事だ。
そしてさらに、後ろにはシュートストップにかけては現在Jリーグでナンバーワンと言ってもいい中村航輔もいるから厄介極まりない。

ただ、こうして守備に注目が集まることの多い柏だが、チームの根本にあるのはここではない。
柏レイソルのベースにあるのは、ボールを持って戦うという事である。
下部組織出身の選手を大胆に数多く起用しているのも、ボールを持って戦うため。そしてハイプレスも実はそのための手段にすぎない。
そして前回対戦時よりも、さらにスケールアップしているのがこのボールを持っての攻撃だろう。
というのも、現在のメンバーに近いかたちでチームが固まったのは、第7節の神戸戦から。
そして9節に大津がケガをし、武富が左SHで先発するようになったのが、前回対戦時の10節セレッソ戦から。
この試合以降柏は、リーグ戦で全試合同じ先発メンバーを起用している。
攻撃の中心となっているのが、左利きのプレーメーカー手塚。手塚は最終ラインに落ちて両SBを上げたり、中盤で小池を中に入れたりもする。
また、ビルドアップの時に中川が中央でボランチコンビを助けるポジションを取ることもあり、これが結構やっかいだったりもする。
ピッチ上の現象からみると、中川のポジションはFWに近く、柏のシステムは4-4-2だと言ってもいいのだが、下平監督が中川の事をトップ下と呼ぶのはこの辺りのプレーにあるのだろう。

さらにサイドには抜群のスピードと積極的な仕掛けをみせる伊東と、組み立てに加わりフィニッシャーにもなれる武富がおり、さらに爆発的なプレーを見せるクリスティアーノもいる。
右サイドの伊東と小池が絡む攻撃は特に素晴らしく、間や背後を使いながらサイドを崩し、ここからのクロスで決定機を作ってくる。

また試合展開によっては、守る必要がある時は手塚に代えて細貝、さらにDFに鎌田を入れる形や、どうしても点がほしい時はパワーと技術を兼ね備えたディエゴ・オリヴェイラもいる。

■プレビュー

セレッソのメンバーはおそらく前節と全く同じ。
前回対戦時からいうと、右SHが清武から水沼に変更した形だろう。

一方の柏も前節と同じ。つまりこちらは前回対戦時と全く同じという事が予想される。
柏はずっと同じ先発メンバーなので大谷、手塚のダブルボランチや、クリスティアーノ、輪湖が累積警告での出場停止にリーチがかかっていたが、前節の鹿島戦でこの4人のうち誰もイエローカードを受けていないので、この試合も同じ先発メンバーで挑む事になるはずだ。
加入が発表されたキム・ボギョンはまだ登録期間が始まっていないため出場することは出来ない。

試合のポイントとしてはセレッソがいかに局地戦に持ち込む事ができるか。
現時点のチーム全体のクオリティではおそらく柏の方が上。
ただ、個々のマッチアップではセレッソの方が優位になっている部分がいくつもあるので、その局面をいくつ作れるかだろう。
そのためには長いボールを上手く使う事、できればボールを持つ時間も作りたいので、柏のプレッシングに対してどれだけ準備出来ているかがポイントになりそうだ。
守備に関しては、柏のストロングサイドとがセレッソの左サイドなので、柿谷の守備もかなり重要になってくる。安易に柿谷を前に残して丸橋とソウザのカバーでなんとかしようとすると、柏レベルのクオリティーだと少しむずかしい可能性もある。

ただ、とはいえ、先程も書いたように個々のマッチアップではセレッソの方が優位に立てる部分もいくつもある。山村や杉本の高さや強さもそうだが、その1つが、攻撃時の柿谷のところである事は間違いない。例えば杉本が左サイドで起点を作って、柿谷が中へという形を作ることができればチャンスになる可能性もある。
この試合は両チームがどれだけ準備してきたかが結果につながる試合になるだろう。


2 件のコメント :

  1. 前節の45+4分の場面、イニエスタがよくやってて香川が真似したらしくちょっと前のドルトムントでも香川ギンターオーバメヤンとパターン化してましたね。そして柿谷が外した後香川の惜しがる顔がうつされてました。

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  2. コメントありがとうございます。
    ドルトムントもやってますね。オーバメヤンが右足のインサイドで合わせるシーンが目に浮かびます(笑)
    あの形を最初にパターン化したのは、多分ロナウジーニョがいた頃のバルサの様な気がします。
    ロナウジーニョの場合、あそこで止まってから仕掛けてくるのでDFが距離を取って待つ。すると裏に飛ばされるって感じで。

    返信削除

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